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論文

有機元素分析装置用試料自動包埋装置の開発

國分 陽子; 大澤 崇人; 大澤 辰彦; 阿部 一英

第25回AMSシンポジウム報告集(インターネット), 2 Pages, 2026/01

有機元素分析装置に試料を入れるためには、スズなどの金属箔で試料を包む必要があり、これまでは作業者がピンセットを用いて手作業で折りたたみ、直径数mmの球状に成形していた。この作業は時間を有し、試料調製の律速になっている。今回、この作業を自動化する装置を開発したことを報告する。

報告書

JRR-3利用申請システムRING (Research Information NaviGator)の拡張

阿部 一英

JAEA-Review 2024-065, 26 Pages, 2025/03

JAEA-Review-2024-065.pdf:2.55MB

日本原子力研究開発機構が保有する試験研究炉「JRR-3」は、令和3年2月26日に約10年ぶりに運転を再開した。この研究炉は供用施設として運営されており、外部からの利用者も受け入れている。利用課題の提案から成果報告書の提出までの手続きは、オンラインシステム「JRR-3 RING(Research Information NaviGator)」(https://jrr3ring.jaea.go.jp/)を通じて行われる。RINGは、課題申請、スケジュール調整、データ共有、成果報告までを一括して管理できるシステムであり、供用再開に向けた整備が進められてきた。RINGは特にビーム利用ユーザーの利便性を重視して設計されており、申請手続きの簡略化やスケジュール調整の柔軟性向上、データ管理機能の強化が特徴である。このシステムの導入によりユーザーは効率的かつ安全に研究を進めることが可能になった。今後JRR-3は国内外の多様な研究者に利用される中性子研究のプラットフォームとしての役割を拡大していく。供用再開とRINGの拡張は、中性子利用研究の活性化に寄与し、産業界や学術界との連携を推進する重要な一歩である。今回、新たに整備された機能や今後の展望について、報告する。

論文

SRPES and XPS analysis of activation and deterioration processes for Ti-Zr-V NEG coating

神谷 潤一郎; 阿部 一英; 藤森 伸一; 福田 竜生; 小畠 雅明; 諸橋 裕子; 津田 泰孝; 山田 逸平; 吉越 章隆

e-Journal of Surface Science and Nanotechnology (Internet), 22(4), p.316 - 326, 2024/08

真空容器内壁にゲッター機能を持たせることで、超高真空を実現する新しい技術であるNEGコーティングについて、その活性化と劣化のメカニズムの理解は、NEGコーティングの高性能化に不可欠である。本研究では代表的なNEGコーティング材料Ti-Zr-Vについて、SPring-8放射光光電子分光(SRPES)およびX線光電子分光(XPS)による測定を行った。実験ではNEGコーティング試料温度を250$$^{circ}$$Cに昇温させる過程をSRPESにより分析し、その後、酸素ガスを導入して表面酸化過程を同手法により分析した。これらは、NEGコーティング表面の活性化、酸化過程の初めてのオペランド測定である。さらに、試料の深さ方向をXPSにより分析することで、活性化によりZrがTi酸化物、V酸化物から酸素を受け取り、内部へ酸素が拡散すること、および内部では主にZrが酸化物となっていることを観測し、コーティング内部におけるZr酸化物の増加が、NEGコーティングの繰り返しの活性化と飽和による寿命を決定する大きな要素であることを解明した。このことは、今後のNEGコーティングの性能高度化につながる新しい事実である。

特許

真空部品、真空排気方法

神谷 潤一郎; 小畠 雅明; 諸橋 裕子; 阿部 一英; 福田 竜生; 小荒井 一真

和田 薫*; 志賀 隆史*; 岡橋 和成*; 岸川 信介*; 佐々木 優直*; 黒岩 雅英*

特願 2024-081482  公開特許公報

【課題】ゲッター効果を用いて高い真空排気能力を得る。 【解決手段】表面からのガス放出率が特に小さい金属(低脱ガス金属)で構成された低脱ガス基体2の上に、NEG材料で構成された薄膜状態のNEG層3が形成されている。低脱ガス基体2は、CUを主成分とし、AL、FE、MN、NI、BE、MG、SI、TI、Vのうちいずれかを少なくとも0.1重量%以上含む低脱ガス金属で構成される。NEG層3は、ゲッター効果を有する金属材料であり、これを用いた薄膜が形成可能な、TI、ZR、V、HF、NB、YB、PD、AU、PTのいずれかであるNEG材料を含む薄膜である。ここで、このNEG材料は酸化状態とはされずに、金属状態とされる。

特許

振動スパーテル

大澤 崇人; 野澤 拓也; 國分 陽子; 阿部 一英

岩田 君彦*

特願 2024-208859  公開特許公報

【課題】スパーテル部の形状に関わらずスパーテル部を適切且つ直感的に振動可能であり、ユーザにとって使い勝手の良い電動式の振動スパーテルを提供することを目的とする。 【解決手段】電動式の振動スパーテルは、ユーザによって把持される中空のハンドル部と、ハンドル部の内部に収容され、電力によって振動する振動機構と、ハンドル部の先端部に着脱可能に取り付けられ、振動機構の振動によって振動するスパーテル部と、ハンドル部に設けられ、ハンドル部を把持する前記ユーザによって押圧されるスイッチ部と、を備える。スイッチ部は、ユーザの押圧力の大きさに応じてスパーテル部の振動状態を変化させる。

特許

振動スパーテル

大澤 崇人; 野澤 拓也; 國分 陽子; 阿部 一英

岩田 君彦*

特願 19/389969  公開特許公報

Provided is an electric vibrating spatula capable of vibrating a spatula portion of various shapes in an appropriate and intuitive manner, with excellent usability. The electric vibrating spatula includes: a hollow handle portion to be held by a user; a vibration mechanism housed inside of the handle portion and configured to vibrate with electric power; a spatula portion removably attached to a distal end of the handle portion and configured to vibrate in response to vibration of the vibration mechanism; and a switch portion provided on the handle portion and configured to be pressed by the user holding the handle portion. The switch portion changes a vibration state of the spatula portion in accordance with a magnitude of pressing force applied by the user.

口頭

HAXPESによるNEG材料表面の気体吸着作用の研究

小畠 雅明; 諸橋 裕子; 阿部 一英; 山田 逸平; 福田 竜生; 小荒井 一真; 谷田 肇; 神谷 潤一郎

no journal, , 

本研究は、チタン基板を用いた非蒸発型ゲッター(NEG)コーティング技術の改良を目指し、特に低温での活性化と繰り返し性能の向上に焦点を当てた。硬X線光電子分光法(HAXPES)と二次イオン質量分析(SIMS)を活用して、NEGの活性化および劣化メカニズムを詳細に解析し、基板材質や表面処理がこれらに及ぼす影響を評価した。具体的には、チタン、ステンレス鋼(SUS316)、ベリリウム銅(BeCu)の各基板を比較し、NEG特性への影響を調査した。その結果、ベリリウム銅基板が最も低温で活性化が開始されることが示唆され、NEGの低温活性化に有利な基板材質である可能性が明らかとなった。

口頭

JRR-3運転再開とJRR-3ユーザーズオフィスの活動

田村 格良; 樹神 克明; 井川 直樹; 阿部 一英; 松江 秀明

no journal, , 

JRR-3は熱出力20MWの我が国最大級の研究炉である。平成2年の大規模な改造により、照射設備,ビーム実験用設備および冷中性子源装置を有する世界最高水準の実験研究が可能な汎用型研究炉となった。JRR-3は平成22年11月に施設定期検査で停止後、新規制基準適合性確認に係る設置変更許可申請を平成26年9月に申請し、新規制基準適合性審査を経て、平成30年11月に設置変更許可を取得した。平成31年4月からは原子炉建家等の耐震補強工事を開始し、令和3年1月に耐震補強工事を竣工し、この1月末から法定検査の受検の準備を行っており、令和3年2月末の運転再開を目指している。運転再開後は試験運転や実験装置の調整等を行い、6月末から供用運転を開始する予定である。シャッターより炉心側の冷中性子導管の更新、ユーザーズオフィスの整備等、装置の性能向上や利便性向上にむけた活動にも取り組んでいる。本ポスターでは、JRR-3の運転再開までの道のりとJRR-3の多彩な中性子利用について紹介すると共に、プラットフォームのハブ施設となることへの期待に応えるべく活動を行っているJRR-3ユーザーズオフィスの活動を紹介する。

口頭

HAXPESによるNEG材料表面の気体吸着作用の研究

小畠 雅明; 福田 竜生; 谷田 肇; 神谷 潤一郎; 諸橋 裕子; 山田 逸平; 阿部 一英

no journal, , 

J-PARCの神谷らはこれまでの研究で、チタンのゲッター性能を利用して、チタン製真空容器内側の表面酸化膜除去と非蒸発型ゲッター(Non-evaporable getter: NEG)合金をコーティングすることで、容器そのものに高性能なゲッターポンプ作用を持たせる技術を開発した。本技術で開発したNEGポンプは、大気暴露と活性化を繰り返して到達圧力の推移を測定した結果、表面改質した真空容器は通常に比べ、高い真空到達度を得られることと、繰り返しの大気暴露と活性化を行っても高いポンプ性能が維持できることを示した。しかし、母材となるチタンが高度なゲッター性能にどのように寄与しているかというメカニズム解明には至っていない。そこで、本研究では、Ti母材がNEG性能に与える効果を明らかにするために、BL22XUのHAXPESを用いて、NEG/Tiの界面分析を実施した。その場観察HAXPESにおいて、活性化過程を観察することに成功した。

口頭

Dissolution characteristics of freeze-crosslinked cellulose nanofiber hydrogels

阿部 一英; 杉田 朝子; 関根 由莉奈; 南川 卓也

no journal, , 

Freeze crosslinked carboxymethylcellulose nanofiber (CMCF) hydrogels are physically crosslinked materials with high porosity and high mechanical strength, but their stability is limited under neutral and alkaline conditions. This study investigates the effects of freeze-drying and heat treatment on improving stability. Stability tests in different pH conditions showed that untreated hydrogels dissolved within minutes, while heat-treated freeze-dried hydrogels remained intact for over a week. PXRD and IR analyses suggest enhanced hydrogen bonding as the key mechanism. This simple treatment method improves hydrogel stability, expanding its potential applications.

口頭

BeCu material vacuum chamber with NEG coating

和田 薫*; 志賀 隆史; 岡橋 和成*; 神谷 潤一郎; 小畠 雅明; 諸橋 裕子; 阿部 一英; 岸川 信介*; 佐々木 優直*; 黒岩 雅英*; et al.

no journal, , 

東京電子は、BeCu(ベリリウム銅)材料を用いた超高真空装置を製造・販売しており、日本原子力研究開発機構の持つNEG(非蒸発型ゲッター)コーティング技術を活用し、この二つの技術を組み合わせることで、無電源で動作するゲッター型BeCu真空チャンバーを開発した。実験では、大気開放後に真空排気を行い、200$$^{circ}$$Cで8.5時間のベーキング(活性化)処理を5回繰り返して圧力を測定した。NEGコーティングした方が、排気速度が向上し、到達圧力が低下することを確認した。さらに、ビルドアップの測定においても、同様のプロセスを経て5回の測定を行った結果、試験前の圧力には大きな差がないものの、回数を重ねるごとにNEGコーティングの有無で圧力に顕著な差が生じた。これにより、NEGコーティングが真空システムの効率を高め、超高真空環境の維持において重要な役割を果たすことが実証された。

口頭

ナノ・半導体材料開発を加速する超高真空技術 超軽量・コンパクト・電源不要の真空トランスファーケース

諸橋 裕子; 神谷 潤一郎; 阿部 一英; 小畠 雅明; 津田 泰孝

no journal, , 

超高真空技術は、ナノ材料や半導体材料の高純度・高品質な製造およびその性能評価に不可欠である。これらの材料を超高真空環境を維持したまま輸送するために、J-PARCで開発された表面改質技術を活用し、軽量かつコンパクトで電源不要なトランスファーケースを開発した。このトランスファーケースは、チタン製容器の内面に酸化膜除去とNEGコーティングを施し、容器自体をゲッターポンプとして機能させることで、約6kgという従来より大幅な軽量化を実現した。また、電源やバッテリーを使用せずに高真空(10$$^{-7}$$Pa台)を維持可能な性能を持つ。実証試験では、J-PARCからSPring-8までの輸送を実施し、トランスファーケース内のサンプル表面が金属状態を維持していることを確認した。この技術により、バッテリーの持ち込み規制がある空輸にも対応可能で、ナノ材料、半導体材料、電子顕微鏡電子源などの高真空環境を要する装置やサンプルの海外輸送が実現可能となる。

口頭

JRR-3の現状と運転再開までの想定スケジュール

松江 秀明; 長壁 豊隆; 阿部 一英

no journal, , 

JRR-3は熱出20MW、炉心付近における最大熱中性子束3$$times$$10$$^{14}$$ n/(cm$$^{2}$$sec)の我が国最大級の研究炉である。昭和37年に初の国産研究炉として建設され、原子力の黎明期を支える多くの研究に広く活用された後、平成2年に大規模な改造を行い、照射設備,ビーム実験用設備および冷中性子源装置を有する世界最高水準の実験研究が可能な汎用型研究炉に生まれ変わった。その後、種々の中性子ビーム実験,放射化分析,医療用RIや核変換ドーピングによるSi半導体の製造等が行われ、基礎研究から産業利用に至る幅広い分野に利用されきたが、東日本大震災以降は、新たに設けられた新規制基準に適合すべく運転を休止している。JRR-3では、新規制基準適合性確認に係る設置変更許可申請を平成26年9月に行い、長らくの新規制基準適合性審査を経て、平成30年11月に設置変更許可を取得した。平成31年4月からは、原子炉建家, ビームホール等の耐震補強工事を開始し、令和3年2月末の運転再開を目指している。また、耐震補強工事と並行して、炉心に近い部分の冷中性子導管の更新(令和元年10月完了)に代表されるビーム強度増強、装置も含めた実験設備の高度化、ユーザーズオフィスの整備など、装置の性能向上やJRR-3利用者の利便性向上に向けた活動に取り組んでいるところである。本ポスター発表では、JRR-3の概要及びその強みである使いやすさ(安定したビーム強度、高エネルギー中性子や$$gamma$$線のバックグランド放射線の少なさに起因する遮蔽・測定の容易さ、試料環境に広いスペースを割ける実験の自由さ)を存分に活用した多彩な中性子利用実験装置を紹介するとともに耐震補強などの進捗状況と運転再開までのスケジュールについても紹介する。JRR-3運転再開後、国内の中性子科学がJRR-3とJ-PARC MLFや理研のRANS等中性子源施設との共存という新たな時代の幕開けに向かう中、日本中性子科学会「ロードマップ特別委員会」の提言では、JRR-3の利用に対する機動性の高さや利用ジャンルの多様性、さらには教育への活用の観点からプラットフォームのハブ施設となることへの期待が述べられている。JRR-3としてもこの期待に応えていきたい。

口頭

JRR-3供用運転再開とJRR-3ユーザーズオフィスの活動

田村 格良; 樹神 克明; 井川 直樹; 阿部 一英; 松江 秀明

no journal, , 

JRR-3は熱出力20MWの我が国最大級の研究炉である。JRR-3は、平成22年11月に施設定期検査で停止後、新規制基準適合性審査を経て、平成30年11月に設置変更許可を取得した。原子炉建家,ビームホール等の耐震補強工事を開始し、令和3年1月にこれら耐震補強工事を竣工し、令和3年2月末の運転再開となった。運転再開後は慎重に試験運転や実験装置の調整等を行い、令和3年度は7月12日から11月19日まで4サイクルの供用利用運転を実施した。なお、令和3年度の定期公募時には下期も併せて中性子ビームで121件の課題があった。耐震補強工事と並行して、シャッターより炉心側の冷中性子導管の更新等の施設及び装置の高度化を目指す一方で、JRR-3の利用者の利便性向上にむけて、ユーザーズオフィスの活動にも取り組んでいる。本ポスターでは、再開したJRR-3の供用利用運転の現状及びJRR-3の中性子利用について紹介すると共に、JRR-3の利用ジャンルの多様性、さらには教育への活用の観点からプラットフォームのハブ施設となることへの期待に応えるべく活動を行っているJRR-3ユーザーズオフィスの活動を紹介させていただく。

口頭

Analysis of activation and deterioration mechanism of Ti-Zr-V NEG coating by XPS

神谷 潤一郎; 阿部 一英; 小畠 雅明; 津田 泰孝; 福田 竜生; 藤森 伸一; 諸橋 裕子; 山田 逸平; 吉越 章隆

no journal, , 

NEGコーティングはビームダクト内面にゲッター機能を持たせることで、ビームラインの真空性能を向上し、加速器の安定運転に直結する技術である。NEGコーティングの活性化と劣化のメカニズムをより詳細に理解するため、X線光電子分光(XPS)による測定を行った。NEGコーティングした基板サンプルをSPring-8のBL23SUの表面科学ステーションに設置し、試料温度を250$$^{circ}$$Cに昇温しながら試料表面のXPS測定を行い、活性化プロセスをin-situで観測した。その後、試料温度を250$$^{circ}$$Cに保ったまま、酸素ガスを導入し、加速劣化試験に相当するXPS測定を行った。さらに、アルゴンエッチングによる試料の深さ方向の成分分析を実施した。その結果、表面Zrは活性化の初期段階でTi酸化物やV酸化物から酸素を取り込み、連続的な温度上昇でZr酸化物の酸素がバルクに拡散することがわかった。またコーティング中の濃縮された酸素は、主にZr酸化物、続いてTi酸化物の形で存在することが明らかとなった。このことは、今後のNEGコーティングの性能高度化につながる新しい事実である。

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