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求 惟子; 秋山 佳也; 村尾 裕之
Journal of Nuclear Engineering and Radiation Science, 6(2), p.021115_1 - 021115_11, 2020/04
NSRR(Nuclear Safety Research Reactor)は、TRIGA-ACPR型(Annular Core Pulse Reactor: 円環炉心パルス炉; GA社製)の研究炉で、反応度事故時の原子炉燃料の安全性を研究するため、燃料照射実験を行っている。福島第一発電所の事故後の新規制基準において、研究炉は施設のリスクに応じた規制(グレーデッドアプローチ)が行われている。グレーデッドアプローチを適用するにあたってNSRR施設のリスクレベルを明らかにするため、外的事象によって受ける周辺の公衆の放射線影響について評価した。そのうち、地震及び地震に伴って発生する津波並びに竜巻によってNSRRの安全機能を喪失した場合の影響評価の結果について報告する。評価の結果、地震及びそれに伴って発生する津波並びに竜巻よってNSRRの安全機能を喪失した場合においても、周辺の公衆の実効線量が5mSv/eventを下回ることから、NSRR施設のリスクが小さいことを確認した。
求 惟子; 秋山 佳也; 村尾 裕之
Proceedings of 26th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-26) (Internet), 8 Pages, 2018/07
NSRR(Nuclear Safety Research Reactor)は、TRIGA-ACPR型(Annular Core Pulse Reactor:円環炉心パルス炉; GA社製)の研究炉で、反応度事故時の原子炉燃料の安全性を研究するため、燃料照射実験を行っている。福島第一発電所の事故後の新規制基準において、研究炉は施設のリスクに応じた規制(グレーデッドアプローチ)が行われている。グレーデッドアプローチを適用するにあたってNSRR施設のリスクレベルを明らかにするため、外的事象によって受ける周辺の公衆の放射線影響について評価した。そのうち、地震及び地震に伴って発生する津波並びに竜巻によってNSRRの安全機能を喪失した場合の影響評価の結果について報告する。評価の結果、地震及びそれに伴って発生する津波並びに竜巻よってNSRRの安全機能を喪失した場合においても、周辺の公衆の実効線量が5mSv/eventを下回ることから、NSRR施設のリスクが小さいことを確認した。
秋山 佳也; 川島 和人; 村松 靖之; 村尾 裕之
no journal, ,
NSRRでは原子炉プールライニングの長期的な安全性を確認するため、プール水中でも調査可能な超音波探傷装置を開発し、調査対象となるプールライニングに使用されているアルミニウム材の経年変化に対する健全性等の調査を実施した。その測定データを解析した結果、プールライニングの必要肉厚である7mmは十分に確保されており、今回の測定箇所については施工時の肉厚である15mmであることが確認できた。また、溶接線部の状態について大きな欠陥のないことを確認した。
三原 武; 谷口 良徳; 秋山 佳也; 村松 靖之; 宇佐美 浩二; 吉田 拓矢; 宇田川 豊
no journal, ,
添加物入りBWR燃料及びPWR-MOX燃料を対象とした最近の反応度事故模擬実験において、従来の傾向に比して低いPCMI破損限界(OS-1実験)及び内圧による破裂に類似した破損形態(CN-1実験)が確認された。原因究明のため、燃焼度,水素吸収量共OS-1燃料を上回る無添加燃料を対象にLS-5実験を、また、CN-1実験から条件を変更(やや低い発熱量,予加圧,高温)したCN-2実験を実施した。LS-5燃料は、OS-1に続き従来の傾向に比して低い破損限界を示した。被覆管中、破損限界低下に寄与すると考えられる径方向に配向・成長した水素化物が多く観察され、これは低い破損限界と共に、OS-1燃料にも共通する特徴である。CN-2実験では、CN-1と類似の破損形態が観察された。実験条件の関係及び外観上の類似性を考慮すれば、両実験で観察された燃料破損は共に内圧増を駆動力とする破裂であったものと考えられる。
小林 哲也; 求 惟子; 秋山 佳也; 吉田 颯馬; 安掛 寿紀; 會澤 和希
no journal, ,
原子炉安全性研究炉(NSRR)はきわめて安全性が高いことから、人材育成への活用として、学生に対して炉物理実習を行っている。国内の教育に供される試験研究炉は、新たな規制基準のもと、その多くが廃止措置となっている。そこで、次世代の原子力人材育成のため、NSRRの教育訓練への更なる活用を進めることとした。保安規定に基づく運転手引を改正することで、制御棒操作を伴う運転実習を2023年度より開始し、東大原子力専攻実習、ANEC実習、JAEA夏期休暇実習に参加した計22名の学生に対して、自ら制御棒を操作して原子炉の出力調整を行うなど、より実践的な実習の機会を提供した。また、NSRRの特徴であるパルス運転時に、学生が肉眼でチェレンコフ光を観察することで、即発臨界時の原子炉挙動について深い理解に繋げた。今後は、中高生・教員向けの実習やPA活動を進めていく。本報では、これらの活動状況と今後の展開について報告する。