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内山 雄介*; 徳永 夏樹*; 東 晃平*; 上平 雄基; 津旨 大輔*; 岩崎 理樹*; 山田 正俊*; 立田 穣*; 石丸 隆*; 伊藤 友加里*; et al.
Science of the Total Environment, 816, p.151573_1 - 151573_13, 2022/04
被引用回数:7 パーセンタイル:68.71(Environmental Sciences)福島県新田川を対象に、台風201326号に伴う出水イベントに着目し、台風通過直後に実施された海底堆積調査結果と、高解像度海洋モデルを併用することによって新田川起源の懸濁態放射性核種の海底での堆積状況を評価した。数値モデルによる底面せん断応力、残差流による懸濁質輸送、局所的土砂収支に対応する侵食・堆積パターンは、現地観測結果を定性的によく説明しており、モデルの妥当性を示すとともに観測による懸濁態Cs分布パターンの形成機構について明確な解釈を与えた。
山川 紘一郎; 石橋 篤季*; 波吉 敏信*; 東 優一*; 荒川 一郎*
Physical Review B, 102(4), p.041401_1 - 041401_5, 2020/07
被引用回数:2 パーセンタイル:12.9(Materials Science, Multidisciplinary)The clear evidence for the nuclear spin conversion of matrix-isolated H is presented. We trapped H in a CO film at 5.4 K and detected the induced infrared-absorption band including both the components of ortho and para H. By analyzing its time-evolution, the conversion rate was determined to be 9.4 10 s. We confirmed that this fast conversion was induced just by the CO film with the uniquely unstable structure. We also identified H at another kind of trapping sites, accompanied by higher anisotropy of the confining potential, and estimated its conversion rate to be 6 10 s.
内山 雄介*; 東 晃平*; 小谷 瑳千花*; 岩崎 理樹*; 津旨 大輔*; 上平 雄基; 清水 康行*; 恩田 裕一*
土木学会論文集,B2(海岸工学)(インターネット), 73(2), p.I_685 - I_690, 2017/10
福島新田川流域には原子力発電所事故直後に大量の放射性セシウム137(Cs)が大気経由で沈着し、高濃度の懸濁態Csとして河道に集積したのち、出水毎に間欠的に海域へ供給され、沿岸域の底質環境に影響を与え続けている。本研究では、4段ネストJCOPE2-ROMS海洋モデル、波浪推算モデルSWAN、河川土砂流出モデルiRIC-Nays2DH、混合粒径土砂3次元海洋輸送モデル、放射性核種吸着モデルを連成させた超高解像度広域での土砂およびそれらに吸着した懸濁態Csの海洋移流分散モデリングを行い、台風201326号出水イベントに伴う新田川起源土砂の河口・沿岸域における輸送、再懸濁、堆積、浸食過程の時空間特性を評価した。その結果、台風通過直後に新田川から海域へ流入した懸濁態Csの総量の約45.3%は河口1km圏内に堆積していた。さらに、浅海域における沿岸漂砂の輸送には南方向への偏りがみられた。以上の結果は現地調査結果とも整合的であった。
Yu, R.*; 北條 元*; 綿貫 徹; 水牧 仁一朗*; 溝川 貴司*; 岡 研吾*; Kim, H.*; 町田 晃彦; 榊 浩司*; 中村 優美子*; et al.
Journal of the American Chemical Society, 137(39), p.12719 - 12728, 2015/10
被引用回数:34 パーセンタイル:70.17(Chemistry, Multidisciplinary)立方晶ペロブスカイトPbCrOが常温常圧において、鉛の価数に関する電荷ガラス状態であり、その結果、鉛の位置にランダムネスのある構造をとっていることを明らかにした。鉛の価数は2価と4価に価数分離しており、鉛の位置は、A-site中心からのシフトが3倍周期の縦波型変調を持つ2つの副格子で表される短距離秩序を持つことを明らかにした。加圧すると鉛-クロム間の電荷移動が生じ、それにより電荷ガラスが解消され、絶縁体-金属相転移が起こることも明らかにした。この圧力誘起の電荷ガラス融解が、PbCrOで知られていた大きな体積収縮を伴った立方晶-立方晶の同型構造相転移の起源であることが分かった。
東 正樹*; Chen, W.*; 関 隼人*; Czapski, M.*; Olga, S.*; 岡 研吾*; 水牧 仁一朗*; 綿貫 徹; 石松 直樹*; 河村 直己*; et al.
Nature Communications (Internet), 2, p.347_1 - 347_5, 2011/06
被引用回数:356 パーセンタイル:99.06(Multidisciplinary Sciences)ペロブスカイト化合物BiLaNiOが、室温から120度の温度域で、温度上昇1度あたり100万分の82(-8210/度)という、マンガン窒化物を基本とする既存材料の3倍以上の負の線熱膨張係数を持つことを発見した。母物質のニッケル酸ビスマス(BiNiO)は、ビスマス(Bi)の半分が3価、残りの半分が5価という、特異な酸化状態を持っている。この物質を加圧すると、ニッケル(Ni)の電子が一つ5価のビスマスに移り、ニッケルの価数が2価から3価に変化し、酸素をより強く引きつけるようになることがわかった。この際、ペロブスカイト構造の骨格をつくるニッケル-酸素の結合が縮むため、圧力の効果以上の体積収縮が起こる。さらに、ビスマスを一部ランタン(La)で置換すると、Biが不安定になり、昇温によって同様の変化を起こせることもわかった。この際にも、ニッケル-酸素結合の収縮に伴って、120度の温度範囲に渡り、約3%の体積収縮が起こる。この変化は徐々に起こるので、広い温度範囲に渡って連続的に長さが収縮する、負の熱膨張につながっている。
Smirnova, O.*; 東 正樹*; 熊田 伸弘*; 草野 圭弘*; 松田 雅昌; 島川 祐一*; 武井 貴弘*; 米崎 功記*; 木野村 暢一*
Journal of the American Chemical Society, 131(23), p.8313 - 8317, 2009/05
被引用回数:125 パーセンタイル:91.93(Chemistry, Multidisciplinary)水熱合成によって得られたBiMnO(NO)の中性子回折とFT-IR解析を行い、平坦なNO層と二枚のPbSbO的ブロック層が交互に積層した新しい構造を有することを明らかにした。Mn(=3/2)は規則的なハニカム格子を構成し、帯磁率は2次元磁性を示す。また、ワイス温度が257Kと高いにもかかわらず、磁気長距離秩序が0.4Kまで観測されなかった。これは、最近接と次近接相互作用の間の競合に起因する磁気フラストレーションによるものであると考えられる。
吾妻 瞬一*; 石井 紘*; 浅井 康広*; 北川 有一*; 脇田 宏*; 山内 常生*; 浅森 浩一
Geodynamics of Atotsugawa Fault System, p.173 - 179, 2007/00
東濃地科学センターと東濃地震科学研究所は数本のボアホールにおいて地下水位,間隙水圧や歪の連続観測を日本の中央部東濃の西の地域において実施している。現在まで地震に関連した次のような変化が数本のボアホールにおいて観測されている。(1)地震発生後に1か月程度持続する地下水位と間隙水圧の増加が東濃鉱山周辺の上部花崗岩とその上の土岐夾炭類層下部においてしばしば観測された。これらの増加は観測ボアホールの領域よりも高い水頭を持つ領域からの地下水の流入によって説明できる。(2)地震前の地下水位の増加は土岐夾炭類層下部において観測された。1999年の地震の場合には地震前に主歪とズレ歪の変化が観測されたが面積歪には観測されなかったがこれは常に3成分歪の観測がされるべきであることを意味する。体積歪のみの観測ではそのような地震前の歪変化が観測できないからである。
Belik, A. A.*; 飯久保 智; 樹神 克明; 井川 直樹; 社本 真一; 新高 誠司*; 東 正樹*; 島川 祐一*; 高野 幹夫*; 泉 富士夫*; et al.
Chemistry of Materials, 18(3), p.798 - 803, 2006/02
被引用回数:278 パーセンタイル:98.63(Chemistry, Physical)BiCoOの結晶構造と磁気構造を、T=5520Kで測定した粉末中性子回折データのリートベルト解析によって決定した。BiCoOは測定したすべての温度範囲で、BaTiO, PbTiOと同形の結晶構造である。BiCoOは絶縁体で、ネール温度470Kである。この反強磁性秩序に対して、伝播ベクトルk=(1/2, 1/2, 0)のモデルを提案した。このモデルではCoイオンの磁気モーメントが、c軸方向には平行に、ab面内には反強磁性的に整列している。つまり反強磁性秩序したab面がc軸方向に強磁性的に積み重なり、C型の反強磁性磁気構造を形成している。精密化された磁気モーメントの値は5Kで3.24, 300Kで2.92である。またBiCoOの化学量論比からのずれがないことが確認された。BiCoOは大気中、720K以上ではCoOとBiCoOに分解する。
水牧 仁一朗*; 安居院 あかね; 齊藤 高志*; 東 正樹*; 島川 祐一*; 高野 幹夫*; 魚住 孝幸*
no journal, ,
希土類Niペロブスカイト酸化物(RNiO)は温度により金属絶縁体(MI)転移を示す。本研究ではこの機構を明らかにするためにR=PrのRNiOを対象とし、Ni-L吸収端において共鳴X線発光分光測定(RXES)及びX線吸収測定(XAS)を行った。その結果はMI転移機構には、Ni-3d電子状態が強くかかわっていることを示唆している。