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小野 正雄; 井口 裕介*; 岡安 悟; 江坂 文孝; 小林 桂*; Hao, T.; Bagum, R.*; 大澤 崇人; 藤井 貴美夫; 中村 栄三*; et al.
Defect and Diffusion Forum, 289-292, p.63 - 68, 2009/04
原子スケールで連続的に組成が傾斜した傾斜構造を持つ超重力場実験後のIn-Pb合金(出発状態:In:Pb=80:20at%,実験条件:81万G,100時間,150C(固体状態))について同位体存在比の変動を調べた。分析には二次イオン質量分析器(SIMS)を用いた。構成元素であるPbの場合、質量数の差が2となる
Pbと
Pbに着目すると、同位体存在比
Pb/
Pbが重力方向に連続的に1.5%減少し、質量数の差が1となる
Pbと
Pbに着目すると、同位体存在比
Pb/
Pbが同じく重力方向に連続的に0.8%減少していることがわかった。また、
Pb/
Pbと
Pb/
Pbの3同位体プロットから、質量差のみに依存した同位体比の変動が起こり、重い
Pbが重力方向に増加し、軽い
Pbが重力と反対方向に増加したことがわかった。この結果から、超重力場は合金中の相互拡散に影響を及ぼすだけでなく、自己拡散にも影響を及ぼすことを、質量差に依存した同位体分別効果という形で確認することができた。
小野 正雄; 井口 裕介*; 岡安 悟; 江坂 文孝; 小林 桂*; Hao, T.; Bagum, R.*; 大澤 崇人; 藤井 貴美夫; 中村 栄三*; et al.
Journal of Nuclear Science and Technology, 45(Suppl.6), p.108 - 110, 2008/09
被引用回数:1 パーセンタイル:10.4(Nuclear Science & Technology)In-Pb合金について超重力場実験を行い、原子スケールの傾斜構造を実現した(81万G,100時間,150C(固体状態))。この試料について同位体存在比の変動を調べた。分析には二次イオン質量分析器(SIMS)を用いた。構成元素であるPbについては、同位体存在比
Pb/
Pbが重力方向に連続的に1.2%増加する傾向を示していた。また、In-Pbについても同様に同位体存在比
In/
Inが重力方向に連続的に約1.2%増加する傾向を示していた。同位体変動は1.2%程度と小さいものの、出発試料中の同位体存在比が
Pb/
Pbで0.1%、
In/
Inで0.2%以内の変動に収まっていることから、固体状態での遠心処理によって、合金中にて同位体の沈降現象が起こったことが確認された。
小野 正雄; 井口 裕介*; Bagum, R.*; 藤井 貴美夫; 岡安 悟; 江坂 文孝; 真下 茂*
AIP Conference Proceedings 973, p.476 - 481, 2008/03
遠心加速度場下における液体中のマクロ粒子やブラウン粒子の沈降に関する研究は数多くなされ、さまざまな分野に利用されている。数十万G以上の非常に強い遠心加速度場(以下、超重力場)では、前述の液体中のマクロ粒子やブラウン粒子の沈降だけでなく、固体中の構成原子(置換型原子)の沈降が可能になる。本研究グループでは、超重力場下での物質研究を行うために100万Gレベルの超重力場を高温で長時間発生することのできる超遠心機を製作し、超重力場下の合金や化合物等の原子の沈降や分子・結晶化学の研究を進め、これまでに幾つかの低融点合金にて固体中での原子の沈降を実現している。Mg-Cd系は規則不規則変態を起こす固溶系合金である。このMg-Cd合金(50:50at%)について超重力場実験を行った。実験条件は重力加速度は61万G、試料温度は融点以下の400C(100
Cまで冷却後に遠心処理を終了)、実験時間は60時間であった。回収試料にはCd濃度が重力方向に増加する傾斜構造が形成されていた。また、XRDパターンには出発状態とは異なる回折ピークが見られることがわかった。現在詳しく調べている。
藤井 貴美夫
JAERI-Tech 2005-048, 108 Pages, 2005/09
天然ウランを燃料とする黒鉛減速炭酸ガス冷却型の日本原子力発電(株)東海発電所は、1998年3月31日に停止した。現在、同社において廃止措置に向けて検討が行われている。東海発電所や原研の高温工学試験研究炉の炉内には多くの黒鉛材料が使用されている。使用済み黒鉛を放射性廃棄物として考える場合、半減期が極めて長い炭素14(C)が含まれるため廃棄処理・処分する際に問題となることが予想される。
C濃度の問題を解決する一つの研究として、平成11年度から原研-原電共同研究で基礎データを取得した。
C低減化方法の最適条件を選定するには、対象黒鉛材料の酸化反応と細孔構造に関する基礎データが必要である。ここでは、東海発電所に使用されているペシネQuality1黒鉛及びHTTRで使用されているIG-110黒鉛について、450
C
800
Cの温度範囲における空気酸化特性及び反応の進行に伴う、表面積と細孔分布の変化を調べた。
大槻 龍生*; 那須 昭一*; 藤森 亮介*; 穴田 欣司*; 大橋 憲太郎*; 山本 涼市*; 藤井 貴美夫; 大久保 啓介*
粉体および粉末冶金, 51(8), p.622 - 625, 2004/08
煤煙中に生じた(C+C
)フラーレンの収量と生成したC
の割合(重量比)に対する素材である炭素材料の効果を調べた。素材にはGlassy carbon等4種類の炭素材料を用い、圧力0.7
10
8.0
10
Paのヘリウムガス中でジュール加熱して蒸発させフラーレンを調製した。Glassy Carbonを素材に用いた場合に比べて、1
8%の六方晶黒鉛における(C
+C
)フラーレンの収量は高かった。また、ヘリウムガス圧が4.0
5.3
10
Paの範囲で、収量は極大を示した。フラーレン中のC
の割合はいずれの炭素材料の場合でも約60
70%で、ヘリウムガス圧や容器の大きさにも依存しなかった。
大槻 龍生*; 那須 昭一*; 大橋 憲太郎*; 山本 涼市*; 藤井 貴美夫; 大久保 啓介*
粉体および粉末冶金, 51(8), p.626 - 629, 2004/08
熱分解黒鉛電極に通電加熱して、蒸発させてフラーレンを生成する方法について雰囲気ガスであるヘリウム,アルゴン及びネオンガスの圧力がフラーレンの収率に与える影響を評価した。収量は67Kpaのヘリウム中において極大を示した。ヘリウムとネオンの混合ガス(ペニングガス)中の収量は、ヘリウムガスのみの場合と同程度であった。(C+C
)中のC
の比率はアルゴンガス中で約20%であったが、ヘリウムとネオンの混合ガス中では約60%であった。
大槻 龍生*; 那須 昭一*; 松下 真輝*; 藤井 貴美夫; 大橋 憲太郎*; 山本 涼市*
粉体および粉末冶金, 51(8), p.633 - 634, 2004/08
黒鉛電極を通電加熱して蒸発させてフラーレンを生成する条件に関する研究で、堆積場所である容器壁の温度と容器の大きさの影響に関する評価結果である。容器温度が低く容器が大きい方がフラーレンの収率が高まった。例えば冷却無しでの収率が0.5-1%であったのに対して、液体窒素で冷却すると7-10%に増加した。
藤井 貴美夫; 松尾 秀人*
JAERI-Review 2002-034, 44 Pages, 2002/12
日本原子力発電(株)東海発電所などの黒鉛減速ガス冷却炉では多量の黒鉛材料が減速材や反射材として使用されている。この種の原子炉の廃止措置にあたっては運転期間中に炉心黒鉛材料中に生成した半減期の極めて長い炭素14の濃度を把握し、必要であれば、その濃度を低減する技術を開発することが、処理処分の観点から重要な課題の一つとされている。東海発電所は平成10年3月に営業運転を終了し、廃止措置のための種々の検討が行われている。照射黒鉛の取り扱い技術の開発は重要な検討課題の一つであり、中でも炉心黒鉛を処分するためには炭素14の濃度が問題となることが指摘されている。この問題を解決するための研究の一環として炭素14に関連する文献調査を行った。本報告書は炭素14の挙動や分離技術を主として調査した公開文献の概要を整理したものである。また、本文中で述べていない関連文献は、付録として調査文献リストを掲載した。
藤井 貴美夫
JAERI-Research 99-050, 99 Pages, 1999/08
多孔質材料である黒鉛・炭素材料の水蒸気あるいは空気による酸化腐食に起因する特性変化は腐食量が同じであっても、黒鉛・炭素材料内部への腐食の進行状況が、その銘柄によって異なるため単純に評価することはできない。特に低温域における腐食反応では、黒鉛材料に形状変化が生じていなくても腐食は材料内部まで均一に進行する。また、バインダー部分が選択的に腐食されるため粒子間がバラバラになり、結果として機械的・熱的特性を急速に失うことになる。本研究では、(1)原子炉用黒鉛材料の腐食特性と銘柄間に共通な腐食特性長さLを用いて腐食量と腐食侵入深さの関係を明確にした、(2)全腐食量と試験片の全表面積の関係を検討した、(3)黒鉛材料の腐食特性を利用したSiC傾斜組成材料の創製と、耐酸化性及び耐熱衝撃性について検討した結果を報告する。
山田 禮司; 藤井 貴美夫
Mater. Sci. Forum, 308-311, p.902 - 907, 1999/00
一次元及び二次元の炭素繊維強化炭素材料(CFC)の表面層をSiOを蒸発させ反応させることによりSiC化した。さらに、その表面をCVD SiC被覆を施して耐酸化性に優れた材料を創成した。本材料の耐酸化性及び耐熱衝撃性を評価した結果、耐熱衝撃性はCFCの熱膨張率に強く依存し、その値がSiCのそれと近い程向上した。また、CVC被覆層に入るクラックの方向は、CFCの熱膨張率の最も小さな方向に対して垂直方向に入ることを明らかにした。一次元と比較して二次元CFCはSiCとの熱膨張率の差を製法により小さくできるため、耐熱衝撃性に優れ、クラックが入りにくいため、耐酸化性にも優れていることがわかった。
藤井 貴美夫; 山田 禮司
Journal of Nuclear Materials, 258-263, p.1953 - 1959, 1998/00
被引用回数:7 パーセンタイル:54.26(Materials Science, Multidisciplinary)炭素/炭素繊維複合材料は、核的性質、高温特性に優れ、核融合炉の第一壁を始めとして多くの分野で有力な候補材料として注目されている。一方高温の酸化性雰囲気あるいは、プラズマ状水素雰囲気中において反応性が高い欠点を有している。C-C材の耐反応性を向上させるため炭化ケイ素(SiC)を材料表面にCVD被覆することが考えられる。しかし基材との熱膨張係数の違いによって被覆が剥離することが懸念される。そこで熱応力を緩和するため、C-C材の表面から内部に向かってSiCの濃度(傾斜)勾配を持つ1D、フェルト系C-C材を基材としたSiC傾斜組成材料を創製し耐熱衝撃性を評価した。結果は次の通りである。(1)熱膨張係数の異方性の強いC-C材では、SiCの熱膨張係数より極端に小さい値を有する繊維、フェルト方向に対し、直角方向に被覆層にクラックを生ずる。(2)クラッキングの主原因は繊維部分がSiCを形成しにくいためと考えられる。
中野 純一; 藤井 貴美夫; 山田 禮司
Journal of the American Ceramic Society, 80(11), p.2897 - 2902, 1997/00
被引用回数:7 パーセンタイル:48.08(Materials Science, Ceramics)CVD SiC被覆層、SiC/C傾斜層、及び黒鉛基材を有する開発SiC/C傾斜組成黒鉛材料の機械的性質を室温での曲げ、圧縮、及び硬さ試験により調べた。SiC/C傾斜層は作製することにより、曲げ及び圧縮強度に及ぼす影響は、小さいものであったけれども、その比表面積は、SiC/C傾斜層中のSi濃度の増加とともに増加した。CVD SiC被覆層を有する試料では、SiC/C傾斜層の有無と無関係に曲げ強度を黒鉛の約2倍の値に向上させた。良好な耐酸化特性を有する開発SiC/C傾斜組成黒鉛材料の機械的性質を表面状態、気孔率、及び硬さの項目で検討した。
中野 純一; 藤井 貴美夫; 山田 禮司
Functionally Graded Materials 1996, 0, p.439 - 444, 1996/00
優秀な高温特性を有する黒鉛材料が原子力をはじめとするさまざまな分野において使用されている。黒鉛材料の耐酸化性改良のため、気相拡散反応により作製したSiC/C傾斜組成黒鉛材料の研究を行っている。このSiC/C傾斜組成材の耐熱サイクル特性および機械的性質については、既に報告している。SiC/C傾斜組成材の熱拡散率について、試料のSiC/C傾斜層の厚さおよびSiC濃度(mass%)を変化させて、レーザーフラッシュ法により測定を行い、SiC/C傾斜層の熱拡散率におよぼす影響を調べた。加えて、SiC/C傾斜組成材の比表面積測定を行った。測定に用いたSiC濃度の範囲内では、熱拡散率におよぼすSiC/C傾斜層の影響はほとんどみられなかった。
中野 純一; 藤井 貴美夫; 新藤 雅美
JAERI-Research 94-016, 24 Pages, 1994/10
SiC表面被覆層、SiC/C中間層および黒鉛基材からなる開発傾斜組成黒鉛材の基材の強度におよぼすSiC表面被覆層およびSiC/C中間層の影響を評価するために、室温で、傾斜組成黒鉛、SiC表面被覆黒鉛、SiC/C中間層だけを有する黒鉛および処理なしの黒鉛について、曲げおよび圧縮試験を行った。さらに、それらの結果を表面状態の目安である比表面積で考察した。SiC表面被覆せずにSiC/C中間層のみを有する試料ではSi濃度とともに比表面積は増加したが、その強度は基材黒鉛とほぼ同等であった。SiC表面被覆層を有する試料(傾斜組成黒鉛およびSiC表面被覆黒鉛)では、それぞれの基材(SiC/C中間層だけを有する黒鉛材料および処理なし黒鉛)の約2倍の強度となった。
藤井 貴美夫; 中野 純一; 新藤 雅美
JAERI-M 94-001, 15 Pages, 1994/01
表面SiC被覆層、SiC/C中間層及び基材から構成されるSiC/C傾斜組成炭素及びSiC/C傾斜組成炭素繊維強化炭素材の試作材の酸化特性を評価するため、各試作材のSiC/C傾斜組成材以外の3種類の材料、すなわち基材、SiC/C中間層付の基材及び表面SiC被覆材、とともに800Cの空気中で最長100時間の酸化試験を実施した。炭素材及び炭素繊維強化炭素材系ともにSiC/C傾斜組成材が最も優れた耐酸化性を示すこと及びSiC/C傾斜組成材の概念が黒鉛材同様炭素材及び炭素繊維強化炭素材に適応できることを明らかにした。
中野 純一; 藤井 貴美夫; 新藤 雅美
JAERI-M 93-159, 20 Pages, 1993/08
表面SiC被覆層、SiC/C中間層及び黒鉛基地から構成される傾斜組成黒鉛開発材料について、2種類のSiC被覆黒鉛材料とともに空気中で苛酷な熱サイクル酸化試験を実施した。開発材料は、中間層であるSiC/Cの形態によらず厳しい熱サイクル酸化条件下でも優れた特性を示すこと及びSiC被覆黒鉛材料に比較して表面SiC被覆層の亀裂発生から破損に至る時間的余裕が長い或いはサイクル数的余裕が多いことを明らかにした。
藤井 貴美夫; 中野 純一; 新藤 雅美
Journal of Nuclear Materials, 203, p.10 - 16, 1993/00
被引用回数:14 パーセンタイル:78.48(Materials Science, Multidisciplinary)黒鉛材料の耐酸化性の改良を目指し、SiC/C傾斜組成層の創製研究を実施している。SiC/C傾斜組成材料、すなわちSiC/C傾斜組成層を有する黒鉛材料はガス状のSiOと炭素の反応及び化学気相蒸着法によるSiC被覆の組み合わせによって作成される。SiC/C傾斜組成材料は高温の大気中においてSiC被覆黒鉛と同様優れた耐酸化性を示した。さらに、厳しい熱サイクルに対してもSiC/C傾斜組成材料はSiC被覆黒鉛に比較して非常に安定した特性を示した。
今井 久; 藤井 貴美夫; 野村 真三
High Temperature Corrosion of Advanced Materials and Protective Coatings, p.351 - 354, 1992/00
原子炉級黒鉛材料とガス状SiOとを反応させ、黒鉛のガスに対する耐金性を改良した結果を報告する。固体のSiOを1285C、或いは1300
Cでガス化し、1300~1380
Cで黒鉛と反応させ、SiとCの交換反応によって、黒鉛試料表面にSiCの被覆を作った。この被覆は表面から内部に向かって次の様な濃度変化をもち、熱的安定性に優れる。SiC/SiC+C=e
p(-A
)ここではAは定数、
はSiCが濃度変化を開始する所を起点とした深さである。被覆黒鉛は空気中で良い耐酸化性を示した。
藤井 貴美夫; 野村 真三; 今井 久*; 新藤 雅美
Journal of Nuclear Materials, 187, p.32 - 38, 1992/00
被引用回数:7 パーセンタイル:57.91(Materials Science, Multidisciplinary)HTTRの中性子吸収材であるほう素炭化物含有黒鉛とヘリウム中の水蒸気との反応を1000Cまでの温度範囲で、主としてB
Cの酸化の観点から調べた。ほう素炭化物含有黒鉛の酸化反応は、B
C+6H
O=2B
O
+6H
+C(free carbon)、C(free carbon)+H
O=CO+H
及びC(黒鉛)+H
O=CO+H
から成り、反応速度はB
O
の形成により、温度の上昇と共に単調には増加しないこと、黒鉛材料に比較して酸化速度が遅いことが明らかになった。
藤井 貴美夫; 今井 久*; 野村 真三; 新藤 雅美
Journal of Nuclear Materials, 187, p.204 - 208, 1992/00
被引用回数:13 パーセンタイル:74.99(Materials Science, Multidisciplinary)耐酸化性を改良した先端黒鉛材料として、SiC/C傾斜機能材料の創製を行っている。約1350Cで黒鉛とガス状SiOとの反応によって創製されたSiC/C傾斜機能材料は黒鉛素地中にSiCの濃度勾配を持つ、すなわち黒鉛マトリックス中のSiC/C材は内部に向かって徐々に減少している。また創製された傾斜機能材料は、黒鉛材料に比較して優れた耐酸化性を示した。