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論文

アスファルト固化体リコンディショニング予備試験

副島 吾郎; 瀧谷 啓晃; 水井 宏之; 藤田 義彦*; 明里 栄策*; 遠藤 伸之*; 久米 恭*

平成27年度公益財団法人若狭湾エネルギー研究センター研究年報,18, P. 14, 2016/10

アスファルト固型物を技術基準に適合させるための検討の一環として、リコンディショニング予備試験を実施した。試験体の性状確認により、技術基準の一つである固型物の均質性を確保できる見通しを得た。

論文

基礎架台コンクリート等への放射性物質等の浸透性評価

手塚 将志; 香田 有哉; 藤田 義彦*; 久米 恭*

平成26年度公益財団法人若狭湾エネルギー研究センター研究年報,17, P. 78, 2015/10

解体撤去物等の汚染レベルに応じた分別管理に資するため、「ふげん」のタービン建屋内に敷設されていた復水器の基礎架台コンクリートを供試体として、予め表面のひび割れ状況等の事前観察を行った上で、供試体内部の汚染状況を調査した。事前観察において、供試体のひび割れは鉄筋腐食により生じたものと推察された。次いで、イメージングプレート(IP)を用いた非破壊の汚染調査を行うとともに、供試体から試料を採取して$$gamma$$線放出核種及び$$beta$$線放出核種の分析を行った結果、供試体の表面から内部に至るまで汚染は認められなかった。また、海水由来と推測される大気中の塩素元素が供試体に浸透しているか否か屋外から採取した試料との比較分析を行い、接液環境以外からの物質の浸透挙動に関して検討を加えた。さらに、ひび割れ範囲の確認方法として、コンクリート探傷剤を用いたひび割れ範囲の可視化を検討したところ、目視で容易に確認できたことから、有効な手法であることが判明した。以上の検討結果に基づき、鉄筋腐食によるひび割れが明らかな基礎架台コンクリートについては、保守性を確保する観点から、表面より最大ひび割れ深さ付近までの範囲は確実に分離・除去すること、次いで分離・除去された表面にひび割れ部が残存していれば、既往報告に示された「浸透汚染が必ずしも否定できない範囲」を特定・分離するロジックを適用すべきであることを示した。

論文

埋設技術基準への適合性に係る検討

手塚 将志; 香田 有哉; 藤田 義彦*; 遠藤 伸之*; 久米 恭*

平成26年度公益財団法人若狭湾エネルギー研究センター研究年報,17, P. 78, 2015/10

「ふげん」には、濃縮廃液を固型化したアスファルト固化体が保管され、それらの中には廃棄体の埋設処分に係る基準(埋設技術基準)に適合しないものも存在する可能性があるため、これらは現状のままでは埋設処分できない。そこで、上記の基準に適合しない可能性のある「アスファルト固型物」が基準に適合するよう「再度処理」することを想定し、具体的方策に関する机上調査に加え、予備的な試験も合わせて行った。机上調査では、アスファルトやアスファルト固化体となった時の性状、「アスファルト固型物」の取り扱いや検査方法等について情報を整理した。机上の調査・検討結果から得られた情報をもとに、ごく小規模な「アスファルト固型物」の模擬体や再度処理を想定した固化体(セメント固化体、充填固化体)を試作し、それらの固化特性や化学的特性に関して予備的な試験を行うことで、今後の「再度処理」の検討に資する知見を得た。以上の調査・検討及び試験の結果を踏まえ、現在の埋設技術基準への適合を図っていくための考え方を整理した。そして、整理した考え方に基づき、今後取り組んでいくべき項目を提示し、3$$sim$$5か年程度の期間を想定したロードマップを作成した。

論文

基礎架台コンクリート等への放射性物質等の浸透性調査

水井 宏之; 藤田 義彦*; 久米 恭*

平成25年度公益財団法人若狭湾エネルギー研究センター研究年報,16, P. 67, 2014/10

本件は、原子炉廃止措置研究開発センター(ふげん)の廃止措置に伴い発生する基礎架台コンクリート等への適用を想定し、微細なひび割れ部からの放射性物質等の浸透性に係る評価を行ったものである。模擬試験等による評価の結果、基礎架台コンクリート等のうち、「浸透汚染が必ずしも否定できない範囲」として保守的に特定・分離するためのロジックを構築した。

論文

Rotational stabilization of resistive wall mode on JT-60U

松永 剛; 武智 学; 相羽 信行; 栗田 源一; 坂本 宜照; 小出 芳彦; 諫山 明彦; 鈴木 隆博; 藤田 隆明; 大山 直幸; et al.

Plasma and Fusion Research (Internet), 4, p.051_1 - 051_7, 2009/11

将来の核融合炉において、経済性の高い高核融合出力を得るためには高圧力プラズマを定常に維持する必要がある。しかしながらこのようなプラズマでは、抵抗性壁モード(RWM)が発生し到達$$beta$$値を制限すると危惧されている。一方、このモードの安定化にプラズマ回転が重要であることが理論的に予想されている。JT-60ではプラズマ回転を制御することで、RWMの安定化に必要なプラズマ回転の閾値を実験的に明らかにした。この実験により、この閾値が従来の予測値の約15%程度であることがわかり、また閾値の$$beta$$依存性が小さいことから、理想壁$$beta$$限界値まで$$beta$$値を到達可能なことが明らかとなった。本論文では、JT-60において実施されたプラズマ回転によるRWM安定化実験の詳細及び、線形MHD安定性コード(MARG2D)の結果との比較などについて報告する。

論文

Development of reversed shear plasmas with high bootstrap current fraction towards reactor relevant regime in JT-60U

坂本 宜照; 松永 剛; 大山 直幸; 鈴木 隆博; 相羽 信行; 竹永 秀信; 諫山 明彦; 篠原 孝司; 吉田 麻衣子; 武智 学; et al.

Nuclear Fusion, 49(9), p.095017_1 - 095017_8, 2009/09

 被引用回数:21 パーセンタイル:31.91(Physics, Fluids & Plasmas)

ITER定常運転や定常核融合炉を目指した炉心プラズマ開発には、7要素(閉じ込め,規格化ベータ値,自発電流割合,非誘導電流駆動割合,燃料純度,放射損失割合,規格化密度)を、バランスよく同時に高めた総合性能プラズマをITERや核融合炉で想定される条件(低運動量入力,電子温度,イオン温度,安全係数$$q$$$$_{95}$$$$sim$$5)で実証する必要がある。特に、経済的に優れた定常核融合炉のためには、自発電流割合と規格化ベータ値を同時に高めることが主要課題の一つである。JT-60Uでは、MHD不安定性の導体壁による安定化効果を利用して、高自発電流割合を持つ負磁気シアプラズマの高ベータ化に取り組んだ。その結果、規格化ベータ値2.7(従来の1.5倍)とともに9割の自発電流割合を得た。さらに、ITERの定常運転シナリオに匹敵する高総合性能プラズマを、ITERや核融合炉で想定される条件下で生成した。

論文

Dynamics of ion internal transport barrier in LHD heliotron and JT-60U tokamak plasmas

居田 克巳*; 坂本 宜照; 吉沼 幹朗*; 竹永 秀信; 永岡 賢一*; 林 伸彦; 大山 直幸; 長壁 正樹*; 横山 雅之*; 舟場 久芳*; et al.

Nuclear Fusion, 49(9), p.095024_1 - 095024_9, 2009/09

 被引用回数:25 パーセンタイル:26.07(Physics, Fluids & Plasmas)

LHDヘリオトロン装置とJT-60Uトカマク装置におけるイオン系内部輸送障壁形成と不純物輸送のダイナミックスの比較について分析した。特に、両装置においてイオン温度等を測定する荷電交換分光装置の高性能化が行われ、次のような新しい知見を得ることができた。まず、内部輸送障壁の形成位置について、JT-60Uでは形成位置が外側へ拡大しつつ局在化するが、LHDではターゲットプラズマに依存して内側あるいは外側に移動する。また、不純物輸送に関しては、JT-60Uでは内向きの対流があるのに対して、LHDでは外向きの対流によって不純物ホールが形成されることを明らかにした。LHDにおいて観測された外向きの対流は、新古典理論の予想と相反しており、今後さらなる分析を行う予定である。

論文

Dependence of heat transport on toroidal rotation in conventional H-modes in JT-60U

浦野 創; 竹永 秀信; 藤田 隆明; 鎌田 裕; 小出 芳彦; 大山 直幸; 吉田 麻衣子; JT-60チーム

Nuclear Fusion, 48(8), p.085007_1 - 085007_9, 2008/08

 被引用回数:8 パーセンタイル:63.68(Physics, Fluids & Plasmas)

Hモードプラズマにおける順方向トロイダル回転に伴うエネルギー閉じ込め性能向上の仕組みを理解するために、プラズマコア部の熱輸送とトロイダル回転の関係を調べた。プラズマコア部の熱輸送は、トロイダル回転分布の変化に対して、自己相似的な温度分布を保つように変化することがわかった。一方で、順方向トロイダル回転の増加とともにペデスタル圧力は増加した。これらの結果から、Hモードプラズマにおける順方向トロイダル回転に伴うエネルギー閉じ込め性能の向上は、ペデスタル圧力の上昇に伴うペデスタルエネルギーの増加、並びにペデスタル温度上昇を伴う温度分布の硬直性によってもたらされるコア部の熱輸送低減によって決まることがわかった。プラズマコア部におけるトロイダル回転分布の熱輸送に対する局所的な影響は非常に小さいことがわかった。

論文

Transition between internal transport barriers with different temperature-profile curvatures in JT-60U tokamak plasmas

居田 克巳; 坂本 宜照; 竹永 秀信; 大山 直幸; 伊藤 公孝*; 吉沼 幹朗*; 稲垣 滋*; 小渕 隆*; 諫山 明彦; 鈴木 隆博; et al.

Physical Review Letters, 101(5), p.055003_1 - 055003_4, 2008/08

 被引用回数:26 パーセンタイル:22.41(Physics, Multidisciplinary)

JT-60Uトカマクの負磁気シアプラズマの内部輸送障壁において、異なるイオン温度分布の空間2回微分で特徴付けられる2つの準安定状態間を自発的に遷移する現象が観測された。遷移フェーズでは、イオン温度分布の空間2回微分から評価した曲率の非対称係数が、対称曲率の場合の0.08から非対称曲率の場合の-0.43に変化する。

論文

Controllability of large bootstrap current fraction plasmas in JT-60U

坂本 宜照; 竹永 秀信; 藤田 隆明; 井手 俊介; 鈴木 隆博; 武智 学; 鎌田 裕; 大山 直幸; 諌山 明彦; 小出 芳彦; et al.

Nuclear Fusion, 47(11), p.1506 - 1511, 2007/11

 被引用回数:5 パーセンタイル:78.47(Physics, Fluids & Plasmas)

JT-60Uにおいて、電流分布と圧力分布が相互に強く関連する自律系として特徴付けられる高自発電流割合プラズマの制御性について調べた。回転分布制御により圧力分布を制御したときにダイナミックな電流分布の変化が観測された。この電流分布の変化は自発電流割合が高いほど顕著である。また、中性粒子ビームによる周辺部電流駆動に対する高自発電流割合プラズマの応答を調べた結果、全電流分布と周辺部駆動電流分布のピークの位置の差異に起因して、安全係数の極小値の位置が変化するとともに内部輸送障壁の位置が変化し、周辺部電流駆動による高自発電流割合プラズマの制御性を示した。さらに、電子サイクロトロン波による電流駆動を電流ホールのない負磁気シアプラズマに行ったところ、内部輸送障壁構造の大きな変化なしに、中心領域の電流分布を弱磁気シアまで大きく制御できることがわかった。

論文

Ferritic insertion for reduction of toroidal magnetic field ripple on JT-60U

篠原 孝司; 櫻井 真治; 石川 正男; 都筑 和泰*; 鈴木 優; 正木 圭; 内藤 磨; 栗原 研一; 鈴木 隆博; 小出 芳彦; et al.

Nuclear Fusion, 47(8), p.997 - 1004, 2007/08

 被引用回数:35 パーセンタイル:20.18(Physics, Fluids & Plasmas)

トロイダル磁場リップルの低減のために、JT-60ではフェライト鋼を導入した。導入にあたり、完全3次元磁場粒子追跡モンテカルロコード(F3D OFMC)を利用し、運転領域を広く確保しつつ、高速イオンの閉じ込めの改善が十分に得られる、経済的な導入案を引き出すことができた。フェライト鋼はトロイダル磁場だけでなく、プラズマの平衡にかかわるポロイダル磁場も生成する。フェライト鋼とプラズマの距離は数cm程度離れているため、フェライト鋼がプラズマ自身に与える影響は小さいが、磁気センサの幾つかはフェライト鋼と1cm程度の距離しかなく、精度よくプラズマを制御したり、平衡の再構築をしたりするためには、フェライト鋼の磁気センサへの影響を考慮する必要がある。JT-60では実時間制御と平衡解析のコードにフェライト鋼の磁気センサとプラズマへの影響を考慮した拡張を行い、制御と再構築に初めて成功した。また、フェライト鋼の導入により期待された高速イオンの閉じ込めの改善をF3D OFMCを用いた数値計算との比較により明らかにした。本論文において、以上の詳細を記述する。

論文

Ferritic insertion for reduction of toroidal magnetic field ripple on JT-60U

篠原 孝司; 櫻井 真治; 石川 正男; 都筑 和泰*; 鈴木 優; 正木 圭; 内藤 磨; 栗原 研一; 鈴木 隆博; 小出 芳彦; et al.

Proceedings of 21st IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2006) (CD-ROM), 8 Pages, 2007/03

JT-60Uでは、実効的な加熱パワーの増加,壁安定化の利用,RFアンテナとプラズマの結合の改善等に有効と考えられるトロイダル磁場リップルの低減を目指して、フェライト鋼を導入した。導入にあたっては、完全3次元磁場粒子追跡モンテカルロコード(F3D OFMC)を利用し、運転領域を広く確保しつつ、高速イオンの閉じ込めの改善が十分に得られる、経済的な導入案を引き出すことができた。フェライト鋼はトロイダル磁場だけでなく、プラズマの平衡にかかわるポロイダル磁場も生成する。フェライト鋼とプラズマの距離は数cm程度離れているため、フェライト鋼がプラズマ自身に与える影響は小さいが、磁気センサの幾つかはフェライト鋼と1cm程度の距離しかなく、精度よくプラズマを制御したり、平衡の再構築をしたりするためには、フェライト鋼の磁気センサへの影響を考慮する必要がある。JT-60Uでは実時間制御と平衡解析のコードにフェライト鋼の磁気センサとプラズマへの影響を考慮した補正を導入し、制御と再構築に初めて成功した。また、フェライト鋼の導入により期待された高速イオンの閉じ込めの改善をF3D OFMCを用いた数値計算との比較により明らかにした。

論文

Plasma rotation and wall effects on resistive wall mode in JT-60U

武智 学; 松永 剛; 小関 隆久; 相羽 信行; 栗田 源一; 諌山 明彦; 小出 芳彦; 坂本 宜照; 藤田 隆明; 鎌田 裕; et al.

Proceedings of 21st IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2006) (CD-ROM), 8 Pages, 2007/03

磁場によるブレーキングを用いずにNBIの運動量を換えることによりプラズマの回転を変えてRWMの起こるプラズマ回転を調べる初めての実験を行った。JT-60Uでは新しくフェライト鋼を導入することによりNBIの高速イオンのリップル損失を減らすことにより壁近くで自由境界限界を超える実験が可能となった。回転がない場合、自由境界限界付近でRWMが発生したが、回転が大きい場合には小さい場合に比べ高いベータを得ることが可能となった。これらの結果をプラズマの圧力及び回転,電流の分布を用いて理論予測との比較を行った。また、RWMの起こるプラズマ回転の閾値はこれまで他のトカマクでの報告の値より半分未満であった。

論文

Identification of a low plasma-rotation threshold for stabilization of the resistive-wall mode

武智 学; 松永 剛; 相羽 信行; 藤田 隆明; 小関 隆久; 小出 芳彦; 坂本 宜照; 栗田 源一; 諌山 明彦; 鎌田 裕; et al.

Physical Review Letters, 98(5), p.055002_1 - 055002_4, 2007/02

 被引用回数:107 パーセンタイル:5.09(Physics, Multidisciplinary)

抵抗性壁モード(RWM)を安定化させるために必要なプラズマ回転の最小値を接線中性粒子ビームによる外部からの運動量入力を用いてプラズマ回転を制御することにより調べた。観測された閾値はアルフヴェン速度の0.3%でこれまでの磁気ブレーキを用いた実験結果に比べて非常に小さい。この低い閾値は理想壁のある場合でのベータ限界付近までほとんどベータ依存性を持たない。これらの結果は将来の核融合炉のような小さな回転でしか回転しない大きなプラズマにおいて、RWMを安定化させるための帰還制御の性能の要求を大きく低減することを示唆している。

論文

Overview of national centralized tokamak program; Mission, design and strategy to contribute ITER and DEMO

二宮 博正; 秋場 真人; 藤井 常幸; 藤田 隆明; 藤原 正巳*; 濱松 清隆; 林 伸彦; 細金 延幸; 池田 佳隆; 井上 信幸; et al.

Journal of the Korean Physical Society, 49, p.S428 - S432, 2006/12

現在検討が進められているJT-60のコイルを超伝導コイルに置き換える計画(トカマク国内重点化装置計画)の概要について述べる。本計画はITER及び原型炉への貢献を目指しているが、その位置づけ,目的,物理設計及び装置設計の概要,今後の計画等について示す。物理設計については、特に高い規格化ベータ値を実現するためのアスペクト比,形状因子及び臨界条件クラスのプラズマや完全非誘導電流駆動のパラメータ領域等について、装置については物理設計と整合した設計の概要について示す。

論文

Response of toroidal rotation velocity to electron cyclotron wave injection in JT-60U

坂本 宜照; 井手 俊介; 吉田 麻衣子; 小出 芳彦; 藤田 隆明; 竹永 秀信; 鎌田 裕

Plasma Physics and Controlled Fusion, 48(5A), p.A63 - A70, 2006/05

 被引用回数:33 パーセンタイル:22.69(Physics, Fluids & Plasmas)

トロイダル回転やその勾配は、プラズマの輸送や安定性に大きな影響を与える要素の一つである。現在のトカマク装置では中性粒子ビームにより大きなトロイダル回転速度を発生/制御することができるが、核融合炉では運動量入力が小さいためそれらは困難である。そこでJT-60Uのさまざまな閉じ込め運転モードプラズマにおいて、電子サイクロトロン(EC)波入射によるトロイダル回転速度分布の応答を調べた。内部輸送障壁を持つ正磁気シアプラズマでは、トロイダル回転速度がCTR方向に変化し内部輸送障壁が劣化する。一方で負磁気シアプラズマでは大きな変化はない。また低加熱パワー入力のLモードプラズマでは、CO方向に変化した。プラズマの分布の差異によるEC入射に対するトロイダル回転速度分布の応答について報告する。

論文

Physics of strong internal transport barriers in JT-60U reversed-magnetic-shear plasmas

林 伸彦; 滝塚 知典; 坂本 宜照; 藤田 隆明; 鎌田 裕; 井手 俊介; 小出 芳彦

Plasma Physics and Controlled Fusion, 48(5A), p.A55 - A61, 2006/05

 被引用回数:7 パーセンタイル:72.33(Physics, Fluids & Plasmas)

JT-60U負磁気シアプラズマにおける強い内部輸送障壁(ITB)構造の物理機構を、1.5次元輸送シミュレーションにおけるモデリングにより調べた。箱型ITBの実験データベースに基づいた2つの比例則を生ずる物理を明らかにした。狭いITB幅がイオンポロイダルジャイロ半径に比例する比例則には、(1)輸送が負磁気シア領域で急に新古典輸送になり,(2)新古典輸送とブートストラップ電流を通して圧力と電流分布が自律的に形成され,(3)正磁気シア領域で新古典と異常輸送の差が大きい、ことが重要であることがわかった。一方、ITB内の閉じ込めエネルギー比例則は、閉じ込めエネルギーがMHD平衡による特定の飽和値に達していることを意味し、輸送や駆動電流に関係なく大きなポロイダル磁場非対称性がある強い負磁気シアプラズマで箱型ITBが形成されると成り立つことがわかった。

論文

Overview of the national centralized tokamak programme

菊池 満; 玉井 広史; 松川 誠; 藤田 隆明; 高瀬 雄一*; 櫻井 真治; 木津 要; 土屋 勝彦; 栗田 源一; 森岡 篤彦; et al.

Nuclear Fusion, 46(3), p.S29 - S38, 2006/03

 被引用回数:13 パーセンタイル:53.91(Physics, Fluids & Plasmas)

トカマク国内重点化装置(NCT)計画は、大学における成果を取り込みつつJT-60Uに引き続き先進トカマクを進めるための国内計画である。NCTのミッションは発電実証プラントに向けて高ベータ定常運転を実現するとともに、ITERへの貢献を図ることである。高ベータ定常運転を実現するために、装置のアスペクト比,形状制御性,抵抗性壁モードの帰還制御性,電流分布と圧力分布の制御性の機動性と自由度を追求した。

論文

Engineering design and control scenario for steady-state high-beta operation in national centralized tokamak

土屋 勝彦; 秋場 真人; 疇地 宏*; 藤井 常幸; 藤田 隆明; 藤原 正巳*; 濱松 清隆; 橋爪 秀利*; 林 伸彦; 堀池 寛*; et al.

Fusion Engineering and Design, 81(8-14), p.1599 - 1605, 2006/02

 被引用回数:1 パーセンタイル:89.21(Nuclear Science & Technology)

JT-60定常高ベータ装置(トカマク国内重点化装置)は、経済的な核融合炉の実現を目指した定常高ベータプラズマ運転の実証が重要なミッションの一つである。現在、プラズマ形状及びアスペクト比について広いパラメータ領域で研究を行えるように、装置の物理的・技術的設計検討を進めている。本装置の目標とする高ベータプラズマは、自由境界MHD安定性限界を超えた領域にあるため、電子サイクロトロン加熱による新古典テアリングモードの抑制に加えて、安定化板及び容器内コイルを用いた壁不安定性モードの抑制など、さまざまなMHD不安定性の制御手法を駆使する必要がある。それらを踏まえて、今回は、高ベータと臨界条件クラスのプラズマを同時に達成できるプラズマパラメータの解析評価、及び自由境界MHD安定性限界を超えた高ベータプラズマの非誘導電流駆動制御シナリオの検討結果について報告する。また、広いパラメータ領域で定常高ベータプラズマ運転を実現させるための装置設計の現状に関して、超伝導コイル及び放射線遮へい材を中心に報告する。

論文

Stabilization effects of wall and plasma rotation on resistive wall mode in JT-60U

松永 剛; 武智 学; 栗田 源一; 坂本 宜照; 小出 芳彦; 諌山 明彦; 鈴木 隆博; 藤田 隆明; 相羽 信行; 小関 隆久; et al.

Europhysics Conference Abstracts (CD-ROM), 30I, 4 Pages, 2006/00

抵抗性壁モード(RWM)は自由境界$$beta$$限界値を超えた領域で発生し到達$$beta$$値を制限するため、このモードの安定化は高$$beta$$定常維持に向けて重要なテーマである。このモードの安定化にはプラズマと壁との距離又はプラズマ回転が重要であることが予想されている。JT-60Uにおいて導体壁の安定化効果を調べるために電流駆動RWMに対する壁距離スキャンを行い、壁をプラズマに近づけるとRWMの成長率が小さくなることを確認した。またプラズマ回転による安定化効果を調べるために、$$beta$$値を一定に制御しプラズマ回転のみを接線入射NBの組合せで変化させた実験を行い、q=2の有理面の回転が減速するとn=1のRWMが発生しプラズマ崩壊に到ることを観測した。これらの実験結果は、壁距離又はプラズマ回転がRWMの安定化に有効であることを示唆している。本会議ではこれらの実験の詳細な結果について発表する。

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