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冬島 拓実; 佐谷戸 夏紀; 大塚 薫; 遠藤 泰一; 飛田 正浩*; 竹本 紀之
JAEA-Testing 2024-008, 38 Pages, 2025/03
材料試験炉(Japan Materials Testing Reactor: JMTR)では燃料試料及び材料試料を照射するため、キャプセルに試料を装荷して照射試験を行ってきた。照射試験では、多種多様な照射試料を目標とする温度で照射するため、キャプセルの熱計算が重要である。令和3年3月にJMTRは廃止措置計画が認可され、環境技術開発部では現在、JMTRの代替としての海外の試験研究炉を用いた照射試験を実施している。海外の試験研究炉を用いた照射試験に向けてキャプセルの設計・検討に必要な熱計算を行う際、米国のオークリッジ国立研究所で開発された1次元熱計算コードGENGTCを用いている。GENGTCはこれまでパソコン性能の向上に伴って改良・拡張が繰り返されてきたが、従来のGENGTCを用いたプログラムには機能の一部に不良事象箇所が確認されていた。そこで、その原因を究明してプログラムを修正するとともに、FORTRAN77言語のプログラムからExcelのマクロ計算機能を使用したVisual Basic言語のプログラムに変更した。また、当該コードをさらに利用しやすくするためのプログラムの整備を行った。本稿はそれらの改良箇所について報告を行うものである。
佐谷戸 夏紀; 大塚 薫; 冬島 拓実; 遠藤 泰一; 大塚 紀彰; 北岸 茂; 飛田 正浩*; 磯崎 太*; 松本 聡*; 竹本 紀之
JAEA-Technology 2024-016, 247 Pages, 2025/02
文部科学省が行う最先端研究基盤事業の補助対象事業として、材料試験炉JMTR(Japan Materials Testing Reactor, 50MW)では「世界最先端研究用原子炉の高度利用による国際的研究開発拠点の整備」が採択された。本事業の一環として、JMTRでは平成22年度から「軽水炉実機水環境模擬照射装置」を整備した。本装置は、温度、圧力、水質(溶存酸素、溶存水素等)を制御し、軽水炉(BWR及びPWR)条件の水環境を模擬しながら、炉内構造材等の中性子照射が行える照射装置である。さらにPWR条件用の照射装置には、ホウ素やリチウムを添加するための薬液注入機能を追加した。本装置の整備後は試験運転を実施し、本装置の性能を確認した。本報告書は、軽水炉実機水環境模擬照射装置の整備及び整備後に実施した本装置の試験運転についてまとめたものである。
Shaimerdenov, A.*; Gizatulin, Sh.*; Sairanbayev, D.*; Bugybay, Zh.*; Silnyagin, P.*; Akhanov, A.*; 冬島 拓実; 広田 憲亮; 土谷 邦彦
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 548, p.165235_1 - 165235_6, 2024/03
被引用回数:1 パーセンタイル:63.95(Instruments & Instrumentation)原子炉のケーブルの絶縁材は、他の種類の設備における条件と比較して、混合条件(高温、放射線、圧力、湿度、過酷な環境)にさらされ、同時に長期間(約40-50年)の性能特性を維持する必要がある。このような条件下での照射の結果、ケーブル絶縁体の電気的特性は劣化し、電流損失が増大する。これは、放射線によって絶縁体に電荷が誘導されるためである。WWR-K原子炉では、2種類の無機絶縁材(MgOとAlO
)を使用した信号ケーブルの耐放射線性に関する研究が開始された。これらの研究の一環として、2種類の無機絶縁材を使用した信号ケーブルの混合運転条件(放射線場と高温)における挙動について、新たな実験データを取得する。ケーブルに10
cm
までの高速中性子を照射する予定である。照射温度は(500
50)
Cである。信号ケーブルの絶縁体の電気特性の劣化の研究は、リアルタイムで実施される。このために、実験装置の特別な設計と電気特性の炉内測定技術が開発された。本論文では、キャプセル設計の概略、キャプセル設計開発のための複雑な計算結果、予想される中性子フルエンス、鋼材中のdpa、炉内電気特性測定技術、今後の作業計画を示す。目標中性子フルエンスに到達するまでのケーブル照射時間は、約100日となる。本研究は、国際科学技術センターの助成を受けて実施されている。
冬島 拓実; 高部 湧吾; 佐谷戸 夏紀; 木村 明博; 竹本 紀之
The IV International Scientific Forum "Nuclear Science and Technologies"; AIP Conference Proceedings 3020, p.040007_1 - 040007_6, 2024/01
JMTRにおいて、高速炉条件を模擬した構造材の照射試験の検討を行った。He/dpa比を照射効果の指標として、軽水炉であるJMTRで高速炉を模擬した照射を行うためのキャプセルを製作した。高速炉を模擬するため、キャプセル内部に熱中性子を遮蔽するカドミウムを入れて中性子スペクトルを調整することとした。中性子スペクトルを調整したキャプセルを用いてJMTRで構造材の照射試験を行った結果、高速炉のHe/dpa比を模擬できることを確認した。現在、国内で照射試験を行うことができなくなっているため、海外炉を用いてJMTRの照射機能を一部代替する計画が進められている。代替照射は、JMTRで蓄積してきた照射技術を継承・発展させて行うこととしており、その一環としてこのような中性子スペクトルを調整する照射の試行も検討している。
高部 湧吾; 大塚 紀彰; 冬島 拓実; 佐谷戸 夏紀; 井上 修一; 森田 寿; Jaroszewicz, J.*; Migdal, M.*; 小沼 勇一; 飛田 正浩*; et al.
JAEA-Technology 2022-040, 45 Pages, 2023/03
中性子照射場として中核を担ってきた材料試験炉(Japan Materials Testing Reactor: JMTR)の廃止に伴い、軽水炉の一層の安全性、信頼性・効率性向上のための技術開発や革新的な原子炉開発に必要な国内照射場が喪失され、照射試験炉の運転技術や照射技術の継承や人材育成も困難な状況となった。こうした課題に対処するため、代替手段として中性子照射場を海外炉に求めた照射試験の実施に係る検討を行った。「ポーランド国立原子力研究センターと日本原子力研究開発機構との間の試験研究炉の研究開発のための共同研究取決め」に基づきポーランド国立原子力研究センター(NCBJ)が所有するMARIA炉(出力30MW)を中性子照射場として、JMTRの有する照射技術の一つである温度制御システムを導入した照射試験の実施可否を検討した。その結果、JMTRの設計・製作基準に則って製作済であったキャプセルに対し改造を施すことで照射試験の実現が可能である見通しが得られた。改造後に浸透探傷検査、絶縁導通試験及びキャプセルの使用温度である室温300
Cの範囲における動作試験等を実施し、良好な結果が得られ、MARIA炉への輸送前準備を完了した。
中野 寛子; 冬島 拓実; 津口 明*; 中村 和*; 武内 伴照; 竹本 紀之; 井手 広史
JAEA-Technology 2022-007, 34 Pages, 2022/06
軽水炉高温高圧水を模擬した環境における構造材料の応力腐食割れ(SCC)等の現象を把握するため、水質を管理することが重要である。一般的に、材料試験を行うための高温高圧水試験装置の循環水中溶存水素濃度は、純水素ガスや高水素濃度の標準ガスのバブリングにより制御している。しかしながら、この方法では試験装置の設置場所に大掛かりな防爆設備等が必要である。一般的に、水素災害防止のためには、爆発に至る前に漏えい量の制限、水素の排除、電源の遮断、燃焼の抑制等の対策を講じることが求められている。このため、水の電気分解を利用し、循環水中溶存水素濃度を制御できる固体高分子電解質膜を有する溶存水素濃度制御装置の開発に着手した。本開発にあたっては、小型基本実験装置を組立て、固体高分子電解質膜の単体性能及び循環状態における溶存水素濃度変化に関する基本データを取得した。この基本データに基づき、実機の高温高圧水ループ試験装置に設置する溶存水素濃度制御装置を設計した。本報告書は、小型基本実験装置による性能試験結果と溶存水素濃度制御装置の基本設計についてまとめたものである。
冬島 拓実; 牛島 寛章; 光井 研人; 遠藤 泰一; 松井 義典; 岡田 祐次; 河 侑成; 端 邦樹; 石島 暖大; 仁尾 大資; et al.
no journal, ,
原子炉構造材料の照射脆化評価の高度化に資する基礎データの取得のため、JRR-3で照射試験を行うための垂直照射キャプセルの設計・製作を行った。照射試験においては、試料の軸方向全長にわたり高精度かつ平坦な照射温度の制御が求められたことから、キャプセルの型式として真空・ヒーター温度制御併用型を選定し、JRR-3のガンマ発熱率分布データに基づく熱解析を行い、キャプセル構成材の寸法を決定した。照射試験の結果、2
C以内の高精度な照射温度制御を達成し、試料全体でも目標照射温度範囲(290
10
C)を満足することができた。本発表では、当該キャプセルの設計(照射温度解析を含む)、製作及び検査について報告する。
高部 湧吾; 大森 崇純; 武内 伴照; 冬島 拓実; 佐谷戸 夏紀; 遠藤 泰一; Wojtania, G.*; Migdal, M.*; Shaimerdenov, A.*; 竹本 紀之; et al.
no journal, ,
材料試験炉JMTRは、約40年間にわたって先進照射技術を開発しながら、発電用軽水炉を中心に新型転換炉、高速炉、高温ガス炉、核融合炉等の燃料・材料の照射試験、大学を中心とした原子炉材料に係る基礎研究や人材育成、医療用・工業用のラジオアイソトープの製造等に広く活用され、我が国の原子力の平和利用に大きく貢献してきたが、令和3年3月17日に廃止措置計画が認可され、廃止措置に移行した。JMTRの廃止決定により国内の照射場が失われ、我が国における照射研究基盤が危機的な状況となっている中、日本原子力研究開発機構大洗研究所材料試験炉部では、海外炉を用いた照射試験によってJMTRの照射機能の一部を代替するJMTR代替照射に向けた取り組みを開始した。本発表では、JMTR代替照射に向けてポーランドMARIA炉及びカザフスタンWWR-K炉で実施している照射試験の現状及び今後の計画について報告する。
牛島 寛章; 光井 研人; 冬島 拓実; 岡田 祐次; 遠藤 泰一; 松井 義典; 河 侑成; 端 邦樹; 中村 剛実
no journal, ,
原子炉構造材料の照射試験では、照射温度が材料の照射損傷に影響を与える要因の一つとなるため、できる限り恒温での照射が望まれる。しかしながら、試料温度に大きな影響を与えるガンマ発熱分布は制御棒位置の影響を受けるため、制御棒を大きく動かす原子炉出力上昇時や臨界後の数日間は恒温状態を維持することが難しい。本照射試験では、原子炉出力上昇時の低温照射を避けるため原子炉起動前からキャプセルの温度を照射目標温度の290C前後に昇温し、断熱層の真空度及びヒータ出力の自動制御により、原子炉起動時に試料が照射目標温度で維持されることを確認した。また、本制御プログラムに組み込まれている真空度とヒータ出力をバランスする機能により、臨界後の出力変動でヒータ出力が制御可能範囲を逸脱することを防ぎ、JRR-3の運転1サイクルを通して安定した温度制御を実現することに成功した。
冬島 拓実; 高部 湧吾; 佐谷戸 夏紀; 武内 伴照; 竹本 紀之; 土谷 邦彦
no journal, ,
材料試験炉JMTRは、約40年間にわたって先進照射技術を開発しながら、発電用軽水炉を中心に新型転換炉、高速炉、高温ガス炉、核融合炉等の燃料・材料の照射試験、大学を中心とした原子炉材料に係る基礎研究や人材育成、医療用・工業用のラジオアイソトープ(RI)の製造等に広く活用され、我が国の原子力の平和利用に大きく貢献してきたが、令和3年3月17日に廃止措置計画が認可され、廃止措置を進めている。JMTRの廃止決定により国内の照射場が失われ、我が国における照射研究基盤が危機的な状況となっている中、日本原子力研究開発機構大洗研究所材料試験炉部では、海外炉を用いた照射試験によってJMTRの照射機能の一部を代替するJMTR代替照射に向けた取り組みを開始している。本発表では、これまでの海外炉を用いた照射試験並びにこれらを踏まえたJMTR代替照射に向けて進行中のプロジェクト及び今後の計画について報告する。
河 侑成; 端 邦樹; 岡田 祐次; 牛島 寛章; 光井 研人; 冬島 拓実; 石島 暖大; 仁尾 大資; 渡邊 勝哉; 田上 進; et al.
no journal, ,
発電用軽水炉の原子炉圧力容器(RPV)においては、中性子照射脆化を考慮した構造健全性評価が実施されている。軽水炉の60年超運転での安全確保のためには、高照射量領域まで中性子照射したRPV鋼の照射脆化データを拡充し、RPVの健全性評価の精度向上を図る必要がある。本研究では、RPV鋼の溶接熱影響部の照射脆化感受性の確認等を目的としてJRR-3を用いて中性子照射試験を行い、廃棄物安全試験施設(WASTEF)にて照射後試験を実施することとした。国内PWR比較標準材や、銅含有量が高く照射脆化が大きいと考えられるRPV鋼を対象として、PWRの60年運転に相当する照射量約710
n/cm
まで、照射温度290
10
Cを目標に照射した。その後、WASTEFまで照射キャプセルを輸送し、キャプセルの解体作業やフルエンスモニタを用いた照射量評価を行った。発表では引張試験等の照射後試験結果を報告する。
端 邦樹; 岡田 祐次; 河 侑成; 牛島 寛章; 光井 研人; 冬島 拓実; 石島 暖大; 仁尾 大資; 渡邊 勝哉; 勝山 仁哉
no journal, ,
令和5年の法改正を受けて、発電用原子炉の60年超運転が可能となり、安全な長期間運転に資する技術開発の重要性が増している。日本原子力研究開発機構では、炉心からの中性子照射を長期間受ける構造材料の経年劣化事象を適切に評価するための知見の拡充や技術基盤の整備を目的として、これまでJMTRにて培った材料照射試験技術をJRR-3の垂直照射設備に移植し、JMTRの廃止措置以降途絶えていた照射試験技術の再興を進めてきた。その第一歩として、原子炉圧力容器鋼の中性子照射脆化に係る試験研究を行うための整備を進め、本年5月に第一回目の照射試験の遂行に至った。本シリーズ発表では、本試験研究における準備、照射試験、及び廃棄物安全試験施設(WASTEF)での照射後試験について報告する。