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Constantini, J.-M.*; 小川 達彦; Gourier, D.*
Journal of Physics; Condensed Matter, 35(28), p.285701_1 - 285701_12, 2023/04
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Physics, Condensed Matter)従来、物質への放射線照射で発生するルミネッセンスはエネルギー付与に基づいて推定されるが、入射粒子がもたらす仮想光子のスペクトルに基づいて計算する方法を本研究で新たに開発し、その妥当性を実験に基づいて検証した。入射荷電粒子(電子,陽子,粒子)が仮想光子を周囲に放出し、標的物質である-アルミナの欠陥や不純物準位にある電子を励起すると仮定して、仮想光子スペクトルと準位の光子吸収スペクトルを理論計算し、その畳み込み積分によって励起遷移強度を算出した。この計算にPHITSの飛跡構造解析計算コードITSARTを利用することによって、荷電入射粒子が二次電子を散乱し、その二次電子が試料中の電子を励起する二次的な効果も考慮した。この励起遷移強度を荷電粒子飛跡上で積分し、実験的に得られたルミネッセンス強度と比較したところ、実験値の傾向を再現することができた。
Constantini, J.-M.*; Seo, P.*; 安田 和弘*; Bhuian, AKM S. I.*; 小川 達彦; Gourier, D.*
Journal of Luminescence, 226, p.117379_1 - 117379_10, 2020/10
被引用回数:7 パーセンタイル:48.60(Optics)カソードルミネッセンスは結晶中の格子欠陥の検知に利用されているが、その強度の入射電子線エネルギーに対する依存性が試料温度によって異なることが示唆されており、測定結果の定量的な解釈の妨げとなっていた。本研究では、77Kと300KのCeO試料へ400-1250keVの電子線を照射して酸素原子欠陥を作り、光ファイバープローブとCCDを組み合わせた検出器でルミネッセンスに由来する発光を観測し、さらにPHITSなどによる計算結果との比較により、発光強度変化の原因を解析した。その結果、300Kの試料での発光強度は電子線のエネルギーが600keV付近で最大となり、その前後で低下することが確認できた。その理由として、電子のエネルギー上昇に伴って欠陥生成効率が上昇する一方、電子のエネルギーが高すぎると電子が試料を貫通して、ルミネッセンスに寄与する電子が不足することが判明した。一方、77Kの試料では、発光強度は電子線のエネルギー上昇に対して一貫して増加することが明らかになった。これは、常温ではイオン化している不純物が低温環境では電子と結合し、入射電子エネルギー増加に従って強度が増すルミネッセンスに寄与するためと判明した。以上のように、カソードルミネッセンスを用いた欠陥の検知において、試料の温度等を考慮する必要があることを明らかにした。