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矢野 康英; 丹野 敬嗣; 岡 弘; 大塚 智史; 井上 利彦; 加藤 章一; 古川 智弘; 上羽 智之; 皆藤 威二; 鵜飼 重治*; et al.
Journal of Nuclear Materials, 487, p.229 - 237, 2017/04
被引用回数:44 パーセンタイル:97.21(Materials Science, Multidisciplinary)シビアアクシデント時におけるODS鋼被覆管とラッパ管材料の引張特性を調べることを目的に、室温から融点近傍の1400Cまでの引張試験を実施した。900
1200
Cまでの超高温での引張特性は他の炉心材料と比較し優れた特性を有していたが、それ以上の超高温温度域になると急激な特性低下が認められた。この強度低は、
/
変態を伴って、変形メカニズムが伸びの低下を伴う粒界すべりに変化することに起因すると考えられる。一方、12Cr-ODS鋼とFeCrAl-ODS鋼では、1200
C以上でも急激な低下は生じず、高い強度を維持していた。本研究成果の一部は、文部科学省の原子力システム研究開発事業による委託業務として、北海道大学が実施した平成25
28年度「事故時高温条件での燃料健全性確保のためのODSフェライト鋼燃料被覆管の研究開発」を含む。
上羽 智之; 矢野 康英; 大塚 智史; 永沼 正行; 丹野 敬嗣; 岡 弘; 加藤 章一; 皆藤 威二; 鵜飼 重治*; 木村 晃彦*; et al.
Proceedings of 2017 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP 2017) (CD-ROM), 7 Pages, 2017/04
酸化物分散強化型(ODS)フェライト鋼は、高速炉燃料要素用に開発している長寿命被覆管候補材料である。実証炉規模の高速炉で冷却材喪失(LOF)型および過出力(TOP)型の事故を想定した場合のODSフェライト鋼被覆管の破損耐性を累積損傷和(CDF)によって評価し、受動的炉停止システムが動作するまでCDFが破損目安値の1.0を十分に下回るという結果を得た。
鵜飼 重治*; 大塚 智史; 皆藤 威二; 酒瀬川 英雄*; 近田 伸芳*; 林 重成*; 大貫 惣明*
Materials Science & Engineering A, 510-511, p.115 - 120, 2009/06
被引用回数:111 パーセンタイル:96.50(Nanoscience & Nanotechnology)ODSフェライト鋼は、973K近傍で優れた高温強度を示すことから、先進高速炉燃料要素の候補材料として注目されている。この9Cr-ODS鋼の優れたクリープ強度は、非平衡のフェライト相(残留フェライト相)により生じることがわかっている。本研究において、ナノインデンターによる残留
フェライト相の強度評価を実施し、その降伏応力は1360MPa(室温)と極めて高強度であることがわかった。また、分散強化理論から予測される結晶粒内変形のしきい応力以下でクリープ変形は生じること、このクリープ変形はおもに結晶粒界やパケット境界におけるすべり変形によるものであり、マルテンサイト相に含まれるパケット境界頻度の低下に伴いクリープ強度は向上することがわかった。以上より、9Cr-ODS鋼は、マルテンサイトマトリックスに強化相としての残留
フェライト相を含むことで優れた高温強度を発現する材料であり、通常の耐熱鋼と異なり、繊維強化複合材料的な挙動を示すと言える。
鵜飼 重治*; 大貫 惣明*; 林 重成*; 皆藤 威二; 井上 賢紀; 木村 晃彦*; 藤澤 敏治*; 奥田 隆成*; 阿部 冨士雄*
Proceedings of 2009 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP '09) (CD-ROM), p.9232_1 - 9232_7, 2009/05
重金属冷却高速増殖炉及び超臨界水冷却高速増殖炉用の燃料被覆管として、優れた高温強度と高耐食性の両方を兼ね備えた酸化物分散強化型フェライト鋼(スーパーODS鋼)の開発を進めている。本報では、開発中のスーパーODS鋼の被覆管加工について強化した結果について報告する。
沼田 博哉*; 林 重成*; 鵜飼 重治*; 大塚 智史; 皆藤 威二
no journal, ,
本研究では、12Cr-ODSフェライト鋼において、冷間圧延集合組織から再結晶集合組織が形成される機構を検討した。
近田 伸芳*; 林 重成*; 鵜飼 重治*; 大塚 智史; 皆藤 威二
no journal, ,
焼戻しマルテンサイト相と残留相の二相からなる9Cr-ODSフェライト鋼の高温強度は超微細粒を有する残留
相により維持されていることがわかっている。本研究では、残留
相における超微細粒の生成機構と強度との関係を明らかにすることを目的とする。
近田 伸芳*; 林 重成*; 鵜飼 重治*; 大塚 智史; 皆藤 威二
no journal, ,
焼戻しマルテンサイト相と残留相の二相からなる9Cr-ODSフェライト鋼の高温強度は超微細粒を有する残留
相により維持されていることがわかっている。本研究では、残留
相における超微細粒の生成機構と強度との関係を明らかにすることを目的とする。
山本 雅博*; 林 重成*; 鵜飼 重治*; 皆藤 威二; 大塚 智史
no journal, ,
9Cr-ODSフェライト鋼は残留相と呼ばれるフェライト相の出現により、クリープ破断強度が大幅に向上することがわかっている。本研究では、この残留
相の生成機構を相変態の観点から評価した。
鵜飼 重治*; 近田 伸芳*; 林 重成*; 大貫 惣明*; 皆藤 威二; 大塚 智史
no journal, ,
JAEAにおいて高速増殖炉燃料被覆管用9Cr-ODSフェライト鋼被覆管の開発が進められている。本研究では、9Cr-ODSフェライト鋼において生じる複相組織形成による高温強度の改善機構について検討した。
近田 伸芳*; 林 重成*; 鵜飼 重治*; 大塚 智史; 皆藤 威二
no journal, ,
焼戻しマルテンサイト相と残留相の二相からなる9Cr-ODSフェライト鋼の高温強度は超微細粒を有する残留
相により維持されていることがわかっている。本研究では、残留
相における超微細粒と高温強度との関係を明らかにすることを目的とする。残留
相はAC3点でオーステナイト相に変態せずフェライト相のまま残留した組織である。そこで残留
相を模擬したフェライト単相の13Cr-ODSフェライト鋼(13Cr-0.02C-0.15Ni-2.0W-0.26Ti-0.35Y
O
)をメカニカルアロイング(MA)処理し、900
Cで放電プラズマ焼結後、熱処理(950
C
1250
C)により超微細粒の体積割合を変えた試料を作成した。これらの試料について、室温と高温(500
C, 700
C)での硬さ測定及びEBSP, TEM観察を行った。13Cr-ODSフェライト鋼の結晶粒はMAにより形成した約40nmのナノ結晶から昇温に伴いいわゆる超微細粒へと変化し、1050
C以上ではその割合は著しく低下した。超微細粒が明瞭に認められた950
C熱処理材に着目すると、室温硬さは増加したが、高温硬さは低下した。これは超微細粒での粒界滑りによると考えられる。
杉野 義都*; 林 重成*; 鵜飼 重治*; 皆藤 威二; 大塚 智史
no journal, ,
ODSフェライト鋼の高温変形は、粒界すべりと粒内の結晶回転による変形に支配される。そこで結晶粒の伸長方向に対して応力軸を変化させた高温引張試験とクリープ試験を行い、ODSフェライト鋼の高温変形機構を調べた。ODSフェライト鋼の高温変形は、粒界変形主体で起こっていることが明らかになった。また、クリープ試験においても粒界すべりによるセレーションが観察され、その部分のEBSD測定からシグマ3,シグマ7などの特定の対応粒界で粒界すべりが生じていることを確認した。
宮田 亮太*; 林 重成*; 鵜飼 重治*; 皆藤 威二; 大塚 智史
no journal, ,
9Cr-ODSフェライト鋼は未変態フェライト相(残留相)と呼ばれる相の出現により、高温におけるクリープ破断強度が大幅に向上することがわかっている。本研究は、この残留
相の割合と高温引張強度の相関性を評価することを目的とした。700
Cにおける引張試験から、残留
相の増加に伴い引張強度が変化し、高温引張強度に影響していることを確認した。得られた相関を軟質相と硬質相から成る二相鋼の複合則の観点から検討した。また、比較材として熱間圧延ままの試料でも同様の実験を行った。
Leng, B.*; 林 重成*; 鵜飼 重治*; 大塚 智史; 皆藤 威二
no journal, ,
Oxide dispersion strengthened (ODS) ferritic steel is a promising candidate for cladding material in advanced fast reactor. Texture induced by cold rolling and the following recrystallization annealing during the processing of this material will affect its mechanical properties. Thus the investigation reported here focused on the texture evolution of cold-rolled ODS ferritic steel after annealing at different temperatures. The recrystallization texture is sensitive to the as-cold rolling stress condition and the annealing temperature. Samples annealed at temperature higher than 1000 C show strong {111}
112
texture, which means {111} crystal plane of the grains parallel to the rolling plane and
112
crystal direction parallel to the rolling direction. Whilst samples annealed at temperature lower than 1000
C exhibit strong {110}
112
texture, which has a 35
rotation from Goss orientation with {110} rotation axis.
矢野 康英; 井上 利彦; 大塚 智史; 古川 智弘; 加藤 章一; 皆藤 威二; 木村 晃彦*; 鳥丸 忠彦*; 林 重成*; 鵜飼 重治*
no journal, ,
事故時高温条件におけるODSフェライト鋼燃料被覆管の破損限界評価は、高速炉及び軽水炉の安全性を確保する上で極めて重要である。そのため、事故時を想定した超高温でのリング引張試験技術を確立し、原子力機構で作製した9Cr-ODS鋼被覆管の超高温における引張特性データを取得した。なお、本研究の一部は、文部科学省の原子力システム研究開発事業による委託業務として、北海道大学が実施した平成25-26年度「事故時高温条件での燃料健全性確保のためのODSフェライト鋼燃料被覆管の研究開発」の成果である。
曽和 貴志*; 鵜飼 重治*; 大野 直子*; 矢野 康英; 皆藤 威二; 鳥丸 忠彦*; 木村 晃彦*; 林 重成*
no journal, ,
高速炉用燃料被覆管として開発した9Cr-ODS鋼被覆管の超高温(1300C)までの引張試験後の引張試験後の組織について、分散粒子の成長に着目し、微細構造解析を実施した。1300
Cでの引張試験後のゲージ部の分散粒子は、約200nmまで成長しており、応力負荷のない肩部の組織では変化は認められなかった。強度低下のメカニズムについても報告を行う。なお、本研究は、文部科学省の原子力システム研究開発事業による委託業務として、北海道大学が実施した平成27
28年度「事故時高温条件での燃料健全性確保のためのODSフェライト鋼燃料被覆管の研究開発」の成果である。
井上 利彦; 関尾 佳弘; 大塚 智史; 矢野 康英; 丹野 敬嗣; 岡 弘; 古川 智弘; 皆藤 威二; 鳥丸 忠彦*; 林 重成*; et al.
no journal, ,
高速炉用に開発された9-18-Cr-ODS鋼及び軽水炉でのシビアアクシデント特性に優れるAl添加ODS鋼を用いて、昇温速度0.1-10K/s、試験周応力50-200MPaでの急速加熱バースト試験を行い、熱過渡時の強度特性と変形を評価した。試験の結果、試験周応力と昇温速度が低下すると高い破裂温度を示した。また、Al添加ODS鋼は9Cr-ODS鋼と比較して破裂温度が低下していたが、AlとZrを添加すると急速加熱バースト特性が改善することを確認した。
矢野 康英; 加藤 章一; 大塚 智史; 上羽 智之; 関尾 佳弘; 井上 利彦; 古川 智弘; 皆藤 威二; 鵜飼 重治*; 木村 晃彦*; et al.
no journal, ,
既存高速炉用9/12Cr-ODS鋼に加えて、軽水炉に適用するためにAlを添加し耐水蒸気酸化性を向上させたFeCrAl-ODS鋼について、各種の高温強度試験を実施し、破損寿命評価式を策定した。具体的な試験項目として、超高温クリープ/引張試験と急速加熱バースト試験を実施した。各種試験結果を踏まえ、損傷メカニズムの観点から、クリープ結果から破損寿命評価式を策定し、累積損傷和(CDF)から式の妥当性を確認した。なお、本研究の一部は、文部科学省の原子力システム研究開発事業による委託事業として、北海道大学が実施した平成25-28年度「事故時高温条件での燃料健全性確保のためのODSフェライト鋼燃料被覆管の研究開発」の成果である。
Aghamiri, M. S.*; 鵜飼 重治*; 大野 直子*; 林 重成*; 曽和 貴志*; 菅原 直也*; 坂本 寛*; 山下 真一郎
no journal, ,
事故時の燃料被覆管の材料設計では、その微細組織と機械的特性は重要である。本研究では、種々の押出材, 回復材及び再結晶材FeCrAl-ODS鋼の微細組織と引張特性を比較、検討して、最適処理材を提案した。
山本 雅博*; 林 重成*; 鵜飼 重治*; 大塚 智史; 皆藤 威二
no journal, ,
高速増殖炉燃料被覆管としての使用が期待されている9Cr-ODSフェライト鋼では、マルテンサイト相のほかに、残留相と呼ばれるフェライト相が出現し、高温強度が大幅に向上することがわかっている。本研究では、9Cr-ODSフェライト鋼における酸化物粒子分散と
/
逆変態挙動について検討した。残留
相と呼ばれるフェライト相とマルテンサイト相を区別するために、フェライト単相の13Cr-ODSフェライト鋼(Fe-13Cr-0.02C-2.0W-0.2Ti-0.35Y
O
)とマルテンサイト単相の9Cr-ODSマルテンサイト鋼(Fe-9Cr-0.20C-2.0W-0.20Ti-0.35Y
O
)をそれぞれメカニカルアロイング処理とホットプレス(1150
C
3h)により作製した。試料の特性評価として、TEM観察,SEM観察,ビッカース硬さ測定,熱膨張測定を行った。9Cr-ODSマルテンサイト鋼における昇温時の
相から
相への逆変態は、炭化物の分解に伴う炭素の母相への再固溶とともに進行する。また、13Cr-ODSフェライト鋼と9Cr-ODSマルテンサイト鋼との比較から、昇温時に析出する酸化物粒子の1150
C
3h保持中での成長をフェライト/オーステナイト母相との関係で考察した。
岡 弘; 丹野 敬嗣; 井上 利彦; 大塚 智史; 矢野 康英; 皆藤 威二; 鵜飼 重治*; 木村 晃彦*; 鳥丸 忠彦*; 林 重成*
no journal, ,
事故耐性に優れる超高温用ODS鋼の開発に向けて、Cr濃度, Al濃度, Zr濃度, 酸素量をパラメータに、メカニカルアロイングと熱間押出により20鋼種の押出棒を製造した。10鋼種については薄肉被覆管とするため4回の冷間圧延試験を実施した。本研究は、文部科学省の原子力システム研究開発事業による委託業務として、北海道大学が実施した平成25-26年度「事故時高温条件での燃料健全性確保のためのODSフェライト鋼燃料被覆管の研究開発」の成果である。