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論文

Neutron imaging of generated water inside polymer electrolyte fuel cell using newly-developed gas diffusion layer with gas flow channels during power generation

那須 三紀*; 谷内 浩*; 平山 尚樹*; 安達 宏法*; 柿澤 優*; 白勢 裕登*; 西山 博道*; 川本 鉄平*; 犬飼 潤治*; 篠原 武尚; et al.

Journal of Power Sources, 530, p.231251_1 - 231251_11, 2022/05

 被引用回数:16 パーセンタイル:89.77(Chemistry, Physical)

To accelerate the spread use of polymer electrolyte fuel cells (PEFCs), it is essential to increase power density and durability, while reduce costs. We have succeeded in developing an innovative gas diffusion layer (GDL) with gas flow channels (GDLFC$$^{+}$$) fabricated on a flat separator that enabled both cost reduction and high performance. In this study, neutron radiography was used to observe the distribution of liquid water during power generation. With using our GDLs and interdigitated (comb-shaped) gas flow channels, the distributions of liquid water were quantitatively imaged, influenced by the current density, the relative humidity, the oxygen utilization, and the water repellency of the GDL. The increase in linear velocity of the oxidant gases effectively suppressed the retention of liquid water at the cathode.

論文

Magnetoelastic anisotropy in Heusler-type Mn$$_{2-delta}$$CoGa$$_{1+delta}$$ films

窪田 崇秀*; 高野 大地*; 小田 洋平*; Mohanty, S.*; 伊藤 啓太*; 松木 充弘*; 林田 誠弘*; Sun, M.*; 竹田 幸治; 斎藤 祐児; et al.

Physical Review Materials (Internet), 6(4), p.044405_1 - 044405_12, 2022/04

 被引用回数:5 パーセンタイル:59.75(Materials Science, Multidisciplinary)

This study focuses on an inverse-type Heusler alloy, Mn$$_{2-delta}$$CoGa$$_{1+delta}$$ (MCG), with a small off-stoichiometry ($$delta$$), showing perpendicular magnetic anisotropy (PMA). We observed a relatively large uniaxial magnetocrystalline anisotropy constant ($$K_mathrm{u}$$) on the order of 10$$^5$$ J/m$$^3$$ at room temperature in the MCG films with a small tetragonal distortion of a few percent. X-ray magnetic circular dichroism (XMCD) was employed to get insight into the origin for the PMA. Negligible angular variation of the orbital magnetic moment evaluated using the XMCD spectra suggested a minor role of the so-called Bruno's term to $$K_mathrm{u}$$. The origin of the PMA was discussed based on the second-order perturbation theory in terms of the spin-orbit coupling, and first principles calculations, claiming that the mixing of the occupied $$uparrow$$- and the unoccupied $$downarrow$$-spin states is responsible for the PMA of the MCG films.

論文

Development and application of a $$^3$$He neutron spin filter at J-PARC

奥平 琢也; 奥 隆之; 猪野 隆*; 林田 洋寿*; 吉良 弘*; 酒井 健二; 廣井 孝介; 高橋 慎吾*; 相澤 一也; 遠藤 仁*; et al.

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 977, p.164301_1 - 164301_8, 2020/10

 被引用回数:10 パーセンタイル:79.13(Instruments & Instrumentation)

We are developing a neutron polarizer with polarized $$^3$$He gas, referred to as a $$^3$$He spin filter, based on the Spin Exchange Optical Pumping (SEOP) for polarized neutron scattering experiments at Materials and Life Science Experimental Facility (MLF) of Japan Proton Accelerator Research Complex (J-PARC). A $$^3$$He gas-filling station was constructed at J-PARC, and several $$^3$$He cells with long spin relaxation times have been fabricated using the gas-filling station. A laboratory has been prepared in the MLF beam hall for polarizing $$^3$$He cells, and compact pumping systems with laser powers of 30 W and 110 W, which can be installed onto a neutron beamline, have been developed. A $$^3$$He polarization of 85% was achieved at a neutron beamline by using the pumping system with the 110 W laser. Recently, the first user experiment utilizing the $$^3$$He spin filter was conducted, and there have been several more since then. The development and utilization of $$^3$$He spin filters at MLF of J-PARC are reported.

論文

Evaluation of water distribution in a small operating fuel cell using neutron color image intensifier

安田 良; 日塔 光一*; 小長井 主税*; 塩澤 方浩*; 竹中 信幸*; 浅野 等*; 村川 英樹*; 杉本 勝美*; 野島 健大; 林田 洋寿; et al.

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 651(1), p.268 - 272, 2011/09

 被引用回数:7 パーセンタイル:48.91(Instruments & Instrumentation)

中性子ラジオグラフィは、燃料電池内部の水分布可視化に有効な技術である。本研究では、高輝度・高空間分解能中性子イメージング検出器の中性子イメージインテンシファイアを用いて、小型燃料電池内部を発電開始からフラッディングに起因すると考えられる電圧降下までの過程を連続的に観察した。発電過程において、電池中心部から水が生成し、徐々に流路端部の両側から滞留していく様子を確認した。一方で、発電時の電池電圧は水分の滞留とともに低下し、流路端部の水滴が結合した直後に急激な電圧降下が生じ発電を停止している。本稿では、こうした結果に加え、発電に伴う生成水の挙動と電圧変化との相関に関する考察したことについて述べる。

論文

Evaluation of water distribution in a small-sized PEFC by neutron radiography

安田 良; 塩澤 方浩*; 片桐 政樹*; 竹中 信幸*; 酒井 卓郎; 林田 洋寿; 松林 政仁

電気化学および工業物理化学, 79(8), p.614 - 619, 2011/08

 被引用回数:1 パーセンタイル:2.43(Electrochemistry)

Neutron radiography is a useful tool for visualization of water distribution in fuel cells. In this study, we prepared a high spatial resolution neutron imaging system and small-sized fuel cell, and observed the through-plane water distribution in the fuel cell after operation. Fuel cell operations were carried out while varying the gas flow rate in the constant current mode. In low flow rate conditions, voltage decreased as operation time increased, and dropped below 0.2 V at 7.5 min. In neutron images obtained after fuel cell operation, water distribution was observed around the membrane electrode assembly (MEA) at the beginning of the operation and expanded over time to the gas diffusion layer (GDL) and channel on the cathode side. In higher flow rate conditions, fuel cell operation was more stable than in the low flow rate conditions. Neutron imaging results suggest that stable fuel cell operation is attributable to water discharge due to expulsion by the gas flow.

論文

Demonstration of magnetic field imaging in a permalloy film with neutron spin phase contrast imaging

林田 洋寿; 山崎 大; 海老沢 徹*; 丸山 龍治; 曽山 和彦; 田崎 誠司*; 日野 正裕*; 松林 政仁

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 634(1, Suppl.), p.S90 - S93, 2011/04

 被引用回数:2 パーセンタイル:19.86(Instruments & Instrumentation)

中性子スピン干渉計では、入射中性子がスピンアップ及びスピンダウンの2つの固有状態に分波される。分波された状態で磁場中を通過すると2固有状態間に位相差が生じ、これはスピン干渉計の干渉縞の位相として観測される。2固有状態間の位相差は中性子が通過する領域の磁場積分値に比例し、これに応じて干渉縞の位相シフトが観測される。この性質及びスピン干渉計に2次元検出器を導入することで磁場の可視化が可能となる。そこでわれわれは厚さ0.1mmのパーマロイ薄膜を試料として、応力有り無しでのパーマロイ薄膜内における磁場変化の可視化を試みた。実験は日本原子力研究開発機構、3号炉内のC3-1-2-2, MINE2ポートで行われた。実験では薄膜を折り曲げることで応力を加え、折り曲げ角度45$$^{circ}$$, 180$$^{circ}$$、及び折り曲げ無しの3種類の試料を準備した。実験の結果、折り曲げた領域において、折り曲げ角度が大きくなるにつれ、飽和磁化の減衰及び漏れ磁場の増加を可視化することに成功した。

論文

A Beam divergence correction mirror for neutron resonance spin echo

丸山 龍治; 日野 正裕*; 林田 洋寿; 北口 雅暁*; 阿知波 紀郎*; 山崎 大; 海老沢 徹*; 曽山 和彦

Physica B; Condensed Matter, 404(17), p.2594 - 2599, 2009/09

 被引用回数:3 パーセンタイル:16.82(Physics, Condensed Matter)

中性子のビーム発散によるフライトパス長のばらつきを円筒面スーパーミラーにより補正することにより、中性子共鳴スピンエコー法の高エネルギー分解能化が実現される。この目的のために製作した円筒面スーパーミラーを用いてスピンエコー実験を行った結果、発散角によるフライトパス長のばらつきが補正されることを実証したので、その実験結果について報告する。

口頭

高分解能中性子共鳴スピンエコー法のためのビーム発散補正ミラーの開発

丸山 龍治; 日野 正裕*; 林田 洋寿; 北口 雅暁*; 山崎 大; 海老沢 徹*; 曽山 和彦

no journal, , 

中性子共鳴スピンエコー法は、中性子準弾性散乱を高いエネルギー分解能で測定できる分光法である。中性子のビーム発散によるフライトパス長のばらつきを楕円面ミラーにより補正することにより、中性子共鳴スピンエコー法の高エネルギー分解能化が実現される。この目的のための曲面スーパーミラーの開発状況及び中性子ビーム集光性能測定の結果について報告する。

口頭

中性子スピン干渉計による電流密度分布可視化の試み

林田 洋寿; 山崎 大; 海老沢 徹*; 丸山 龍治; 曽山 和彦; 竹中 信幸*; 影山 将史*; 田崎 誠司*; 日野 正裕*; 川端 祐司*; et al.

no journal, , 

近年偏極中性子を用いたイメージングにより、空間的磁場分布を可視化する研究が行われているが、この方法ではアナライザーの透過強度によってコントラストを得るため、試料中での減極と歳差回転とが区別できない。一方、中性子スピン干渉計(Neutron Spin Interferometer, NSI)では減極と歳差回転はそれぞれNSIシグナルの振幅と位相として得られるので、NSIをイメージングに適応することでこれらを区別する研究も行われている。電流の作る磁場をNSIの位相で観測することも可能であり、一つの応用例として固体高分子型燃料電池(Polymer Electrolyte Fuel Cell, PEFC)の面内電流密度分布の観測がある。そこでPEFCへの応用を見据えて、電流の作る磁場に対するNSIの感度テストを行った。テストサンプルとして、直径1mm,長さ20mmの導線に100mA, 1Aの電流を流したものを用いた。電流による磁場を位相で観測することに成功した。

口頭

中性子スピン干渉計による磁気イメージングの試み

林田 洋寿; 山崎 大; 海老沢 徹*; 丸山 龍治; 曽山 和彦; 飯倉 寛; 安田 良; 酒井 卓郎; 松林 政仁; 竹中 信幸*; et al.

no journal, , 

中性子は磁気モーメントを持つため磁場中で歳差回転を行う。磁場分布がある場合、その分布に応じて歳差回転角にも分布が生じる。この性質を利用して、偏極中性子を用いて空間的磁場分布を可視化する研究が近年行われている。この手法は非破壊で試料内磁場分布の可視化を可能とする技術として注目を集めている。しかしこの方法では、アナライザーの透過強度によってコントラストを得ているため、偏極中性子の試料中での減極と歳差回転とを区別することは困難である。一方、中性子スピン干渉計(Neutron Spin Interferometer:NSI)では減極と歳差回転とはそれぞれNSIシグナルの振幅と位相として得られる。したがって、NSIをイメージングに適応することでこれらを区別し、さらに定量的な可視化の可能性が期待される。応力による磁気的ひずみのある磁性体や、電流の作る磁場などでは、減極と歳差回転とを生じさせる磁場が混在していると考えられる。このような試料に対してNSIによるイメージングの有効性を示すことを目的として、テストサンプルを用いて基礎データの取得を行った。実験の結果、応力による磁性体の磁気構造の崩れや、電流密度分布の可視化に成功した。

口頭

中性子ラジオグラフィの磁場イメージングへの展開

林田 洋寿; 山崎 大; 海老沢 徹*; 丸山 龍治; 曽山 和彦; 飯倉 寛; 安田 良; 酒井 卓郎; 松林 政仁; 竹中 信幸*; et al.

no journal, , 

中性子は磁気モーメントを持つため磁場中で歳差回転を行う。磁場分布がある場合、その分布に応じて歳差回転角に分布が生じる。この性質を利用して、偏極中性子を用いた空間的磁場分布を可視化する研究が近年行われている。この手法は、非破壊で試料内磁場分布及び電流密度分布の可視化(電流の作る磁場を観測することで)を可能とする技術として注目を集めている。このような背景の中、われわれは中性子スピン干渉計を用いて磁場イメージングを試みた。磁性薄膜と直流電流を流したアルミ線をテストサンプルとして、それぞれ応力を受けた磁性薄膜の磁気構造変化、及び電流密度の可視化に成功した。

口頭

中性子ラジオグラフィによる燃料電池内水分布の可視化

林田 洋寿; 安田 良; 本田 充紀; 野島 健大; 飯倉 寛; 酒井 卓郎; 松林 政仁; 塩澤 方浩*; 新田 高弘*; 礒貝 勇児*

no journal, , 

燃料電池開発において、フラッディング時の生成水の挙動を解明することは重要なテーマの一つである。また、実際の燃料電池の発電では、燃料電池内部が加圧条件下で発電されることがあり、加圧下でのフラッディングにおける生成水の挙動解明も重要視されている。これらのニーズに対してわれわれは中性子ラジオグラフィによる燃料電池内部の可視化を試みた。本実験に際して、燃料電池発電に必要なガス供給システムを、JRR-3M 7RポートThermal Neutron Radiography Facilityに導入した。本供給システムでは背圧により200kPa(絶対圧)を上限として加圧発電が可能である。実験では、100kPa及び200kPaの2条件において、フラッディング現象時の生成水の可視化を行った。ガス流量は両条件ともに水素20cc/min.,空気30cc/min.であった。定電流0.3A(電流密度0.15A/cm$$^2$$)の負荷開始後、背圧100kPaでは3分,6分,10分(フラッディング)、200kPaでは3分,7分(フラッディング)の経過時刻においてラジオグラフィ撮影を行った。測定の結果、カソード側流路及び、高分子膜表面に水が生成される様子が観測された。また、両圧力条件下において生成水発生の傾向には特徴的な差異はなく、圧力による影響はみられなかった。

口頭

燃料電池内部可視化のための高空間分解能中性子ラジオグラフィの開発

安田 良; 林田 洋寿; 酒井 卓郎; 本田 充紀; 飯倉 寛; 野島 健大; 松林 政仁; 塩澤 方浩*; 新田 高弘*; 礒貝 勇児*

no journal, , 

中性子ラジオグラフィは、比較的実機に近い燃料電池内部の水分布を可視化する手法として有望視されているが、拡散層やMEA内部の微小領域における水分挙動把握のためには、より高い空間分解能が要求されている。中性子ラジオグラフィの高空間分解能化のために、コリメータ比を向上させるピンホールコリメータシステムを製作し、その特性評価を行った。その結果、コリメータ比の向上とともにぼけが小さくなり、解像度の良い画像が得られることを確認した。また、本機器を用いて発電状態下の燃料電池内部可視化試験も行い、画像上で流路や拡散層における水分布を確認することができた。

口頭

中性子ラジオグラフィによる発電下における燃料電池内部の水分布評価

安田 良; 塩澤 方浩*; 竹中 信幸*; 浅野 等*; 林田 洋寿; 酒井 卓郎; 本田 充紀; 飯倉 寛; 野島 健大; 松林 政仁

no journal, , 

中性子ラジオグラフィは、燃料電池内部の水分布可視化に有効な技術である。本研究では、高輝度・高空間分解能中性子イメージング検出器の中性子IIを用いて、小型燃料電池内部を発電開始からフラッディングに起因すると考えられる電圧降下までの過程を連続的に観察した。発電過程において、電池内部のMEA・拡散層部から水が生成し、徐々に流路端部の両側から滞留していく様子を確認した。一方で、発電時の電池電圧は水分の滞留と伴に低下し、流路端部の水滴が結合した直後に急激な電圧降下が生じ発電を停止した。以上の結果から、急激な電圧降下は、水分による流路閉塞が原因と考えられることがわかった。

口頭

中性子ラジオグラフィによる燃料電池内水分布の可視化

林田 洋寿; 安田 良; 本田 充紀; 野島 健大; 飯倉 寛; 酒井 卓郎; 松林 政仁; 塩澤 方浩*; 新田 高弘*; 礒貝 勇児*

no journal, , 

固体高分子型燃料電池開発において、フラッディング時における生成水挙動解明は重要なテーマの一つである。また、実際には加圧下でガス供給が行われることもあり、加圧下における生成水挙動解明も重要となる。このような背景の中、中性子は軽元素で構成される水に対して高いコントラストを持ち、かつ金属に対して高い透過性を持つため、中性子ラジオグラフィ法は上記ニーズに対して非常に有効な手段となり得る。そこでわれわれは中性子ラジオグラフィによって、フラッディング現象を直接可視化することを目的として実験を行った。実験に先立ち、燃料電池を発電するためのガス供給システムを、中性子ラジオグラフィ装置に導入した。本システムでは背圧によって電池内部の圧力制御を行う仕様となっている。実験時の背圧条件は、100kPaと200kPaの2条件とした。ガス流量は両条件ともに水素20cc/min.,空気30cc/min.であった。定電流0.3A(電流密度0.15A/cm$$^{2}$$)の負荷開始後、背圧100kPaでは3分,6分,10分(フラッディング)、200kPaでは3分,7分(フラッディング)の経過時刻においてラジオグラフィ撮影を行った。本実験の結果、背圧100kPaと200kPaにおける生成水挙動の差異を観測するには至らなかったが、背圧をかけた状態で可視化実験を行うことができる環境を整えることができた。今後はさらなる高空間分解能化を図り、より明確にフラッディング時における生成水の挙動を観測したい。

口頭

中性子スピン干渉計による磁場イメージング

林田 洋寿; 山崎 大; 海老沢 徹*; 丸山 龍治; 曽山 和彦; 飯倉 寛; 安田 良; 酒井 卓郎; 松林 政仁; 竹中 信幸*; et al.

no journal, , 

中性子は磁気モーメントを持つため磁場中でラーマー歳差回転を行う。磁場に分布がある場合、その分布に応じてラーマー歳差回転角にも分布が生じる。この性質を利用して、偏極中性子を用いて空間的磁場分布を可視化する研究が近年行われている。このような手法は非破壊で試料内部磁場分布の可視化や、電流密度分布の可視化を可能とする技術として、多様なニーズが期待される。このような背景の中、われわれは中性子スピン干渉計によって以下の2つのテストサンプルに対して磁場のイメージングを試みた。一つは、磁性薄膜を折り曲げることで応力を加え、折り曲げ有りなしで磁性薄膜中の磁場分布の変わる様子の観察を試みた。もう一つはアルミ線に直流電流を流し、電流の作る磁場を観測してビオ・サバールの法則から電流密度を求めることを試みた。実験の結果、磁性薄膜サンプルでは折り曲げた部位において飽和磁化の減衰が観測され、アルミ線サンプルでは観測した磁場から電流密度を求めることに成功した。また、中性子スピンのラーマー歳差回転は中性子の波長と磁場積分に依存している。そのため、中性子スピン干渉計の磁場分解能は、波長分解能及びビーム発散角から生じる試料中での経路分散に依存する。パルス中性子では飛行時間法によって波長分解されるため、原子炉に比べて中性子スピン干渉計の磁場分解能向上が期待される。モンテカルロシミュレーションによって磁場分解能を見積もった結果、原子炉では測定が困難である数10[Tesla$$times$$mm]の磁場積分を持つ試料に対して、測定可能であることがわかった。

口頭

A Resolution study of magnetic field imaging

林田 洋寿; 日野 正裕*; 山崎 大; 海老沢 徹*; 丸山 龍治; 曽山 和彦

no journal, , 

中性子スピン干渉計では、入射中性子がスピンアップ及びスピンダウンの2つの固有状態に分波される。分波された状態で磁場中を通過すると2固有状態間に位相差が生じ、これはスピン干渉計の干渉縞の位相として観測される。2固有状態間の位相差は中性子が通過する領域の磁場積分値に比例し、これに応じて干渉縞の位相シフトが観測される。このとき、干渉縞の位相は中性子波長及び中性子飛行領域の磁場積分値に依存する。実際には中性子は波長分解能を持っており、特にこれが主要因となって干渉縞の位相分散を生じさせる。数Tmm以上の大きな磁場積分を持つ試料を観測するためには、波長分解能を向上させて干渉縞の位相分散を小さくする必要があるが、原子炉定常中性子源においては、波長分解能を高くすることは中性子強度の低下につながる。一方J-PARCなどのパルス中性子源においては、飛行時間法によって波長分解能が決定されるため、中性子強度をロスすることなく、かつ定常中性子源より一桁以上波長分解能を向上させることが可能となる。そこでわれわれはモンテカルロシミュレーションによって、パルス中性子源における中性子スピン干渉計の磁場分解能評価を行った。この結果、定常中性子源では測定が不可能である数10Tmmオーダーという大きな磁場積分を持つ試料に対しても、測定が可能であることがわかった。

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