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Kirk, A.*; 朝倉 伸幸; Boedo, J. A.*; Beurskens, M.*; Counsell, G. F.*; Eich, T.*; Fundamenski, W.*; Herrmann, A.*; 鎌田 裕; Leonard, A. W.*; et al.
Journal of Physics; Conference Series, 123, p.012011_1 - 012011_10, 2008/00
被引用回数:22 パーセンタイル:97.38(Physics, Fluids & Plasmas)トカマク・プラズマ周辺部で発生するタイプ-1ELMにより、熱・粒子はスクレイプ・オフ層に排出され、一部は磁力線方向に伸びた線状のプラズマ束(フィラメント)として伝搬が測定されている。本論文は、多くのトカマクで測定されたフィラメントの形状及び発生から第一壁へ向かう運動についてまとめた。フィラメントは、プラズマ周辺部でELM発生前に生成されるが、ポロイダル方向に伸びた断面形状であり装置の大きさに伴い増加する。排出されたフィラメントのトロイダル方向の回転速度は低下するが、半径方向に伝搬する速度はそのまま維持される傾向があり、第一壁への熱負荷の主な原因となる。1本のフィラメントは、ELMによりスクレイプ・オフ層に排出されたエネルギー損失全体の最大2.5%である。
神谷 健作; 朝倉 伸幸; Boedo, J. A.*; Eich, T.*; Federici, G.*; Fenstermacher, M.*; Finken, K.*; Herrmann, A.*; Terry, J.*; Kirk, A.*; et al.
Plasma Physics and Controlled Fusion, 49(7), p.s43 - s62, 2007/07
被引用回数:75 パーセンタイル:91.75(Physics, Fluids & Plasmas)世界各国のトカマク型装置における周辺局在化モード(ELMs)についての実験研究に関する現状と課題についてオーバービューを行う。特に、以下の4つのトピックスに着目した発表を行う。(1)種々のELMsのタイプとスケーリング,(2)小規模ELMsの発生条件と大振幅ELMsの緩和手法,(3)ELMsによるフィラメント構造の形成と伝搬,(4)ダイバータ部及び第一壁への熱負荷。本講演では近年の計測技術の向上による高速及び高空間分解能測定の結果に着目した世界各国におけるELM研究の最新のトピックスを網羅しつつ、それらの問題点等について議論を行う。
Loarte, A.*; Lipschultz, B.*; Kukushkin, A. S.*; Matthews, G. F.*; Stangeby, P. C.*; 朝倉 伸幸; Counsell, G. F.*; Federici, G.*; Kallenbach, A.*; Krieger, K.*; et al.
Nuclear Fusion, 47(6), p.S203 - S263, 2007/06
被引用回数:859 パーセンタイル:98.25(Physics, Fluids & Plasmas)1999年にNuclear Fusion誌に出版されたITER物理基盤以来、ITERの設計及び運転に必要な周辺プラズマ及びプラズマ相互作用における現在のトカマク装置の研究成果がまとめられた。大きく進展した実験分野として、境界層及びダイバータにおける熱・粒子輸送,第一壁と周辺プラズマとの相互作用,ELM熱流の輸送と壁相互作用,非接触プラズマと中性粒子の輸送,高Z及び低Z材料の損耗と輸送及び堆積,トリチウムの対向材への吸着とその除去方法等が挙げられる。これらの進展と同時に、周辺プラズマ及びプラズマ材料相互作用のモデリングも大きく進展した。現状のデータをもとにITERにおいて期待されるダイバータ性能や対向材料の寿命などについて議論した。
Lipschultz, B.*; 朝倉 伸幸; Bonnin, X.*; Coster, D. P.*; Counsell, G.*; Doerner, R.*; Dux, R.*; Federici, G.*; Fenstermacher, M. E.*; Fundamenski, W.*; et al.
Proceedings of 21st IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2006) (CD-ROM), 8 Pages, 2007/03
国際トカマク物理活動(ITPA)スクレイプオフ層(SOL)及びダイバータ物理トピカルグループが、各国のトカマク実験データを検討した成果を発表する。(1)ELMによりSOLへ排出されたプラズマが極性ドリフトにより第一壁方向へ輸送されるモデルを、リミターでの熱負荷計測結果に基づき提案した。この場合、ITERにおいてELMによるリミターが受ける熱負荷は損失エネルギーの10-20%と考えられる。(2)ディスラプション時のダイバータへの熱負荷について最近のデータをまとめた。高密度ディスラプションでは、熱崩壊時以前に最大80%のエネルギーが放射損失により失われること,熱崩壊時は熱流束の幅が広がることなどが実験データベースから明らかとなった。ITERにおけるダイバータへの熱負荷は以前の予測よりも減少した。ただし、内部輸送障壁の崩壊や垂直変異イベントでは大きな熱負荷と考えられる。また、不純物のガスジェット及びペレット入射による熱負荷の緩和結果についても述べる。ほかに(3)ITERにおけるトリチウムの蓄積量の予測,(4)タングステンタイル、及び炭素タイルにおける複合プラズマ材料相互作用に関してもまとめる。
Leonard, A. W.*; 朝倉 伸幸; Boedo, J. A.*; Becoulet, M.*; Counsell, G. F.*; Eich, T.*; Fundamenski, W.*; Herrmann, A.*; Horton, L. D.*; 鎌田 裕; et al.
Plasma Physics and Controlled Fusion, 48(5A), p.A149 - A162, 2006/05
被引用回数:40 パーセンタイル:78.1(Physics, Fluids & Plasmas)この論文は、さまざまなトカマク装置で観測されているタイプI ELMダイナミクスの測定結果をまとめたものである。ペデスタル部から吐き出されたフィラメント構造による対流的な損失,周辺磁場のエルゴディック化や磁力線の再結合による磁力線に平行方向の輸送増加,径電場シアが消失することによる乱流輸送の増加といった輸送機構がELM輸送の可能性として推量されている。種々の実験結果を検証し、これらの輸送モデルとの比較・検証を行った。
Stober, J.*; Lomas, P. J.*; Saibene, G.*; Andrew, Y.*; Belo, P.*; Conway, G. D.*; Herrmann, A.*; Horton, L. D.*; Kempenaars, M.*; Koslowski, H.-R.*; et al.
Nuclear Fusion, 45(11), p.1213 - 1223, 2005/11
被引用回数:40 パーセンタイル:76.37(Physics, Fluids & Plasmas)JET装置では、閉じ込めがよく、かつELMの小さな運転領域を開発している。ASDEX Upgrade装置におけるtype II ELM、Alcator C-mod装置におけるEDA H-modeそしてJT-60U装置におけるgrassy ELMを再現する実験をJET装置で行った。その結果、安全係数の高い領域でポロイダルベータ値を高くするという、JT-60U装置で開発されたgrassy ELMの運転シナリオを用いたときに、振幅の小さなELMを得ることに成功した。プラズマ電流の高い領域での試験はされていないが、この運転シナリオはITERに適用できる可能性を持っている。
Loarte, A.*; Saibene, G.*; Sartori, R.*; Campbell, D.*; Becoulet, M.*; Horton, L.*; Eich, T.*; Herrmann, A.*; Matthews, G.*; 朝倉 伸幸; et al.
Plasma Physics and Controlled Fusion, 45(9), p.1549 - 1569, 2003/10
被引用回数:449 パーセンタイル:99.72(Physics, Fluids & Plasmas)Type I ELMによる熱流束はダイバータの損耗に大きく影響し、ITERの設計における大きな研究課題である。JET, DIII-D, ASDEX-U, JT-60Uから得られたType I ELM発生時の蓄積エネルギー,周辺ペデスタル部の温度,密度の変化のデータベースをもとに、ELM熱流(エネルギー損失量)のスケーリングを考察し結果をまとめた。(1)ELMによるエネルギー損失は、ペデスタルの衝突率の増加,磁場シアにより減少する。また粒子損失は、おもにELMにより影響される領域の幅に比例し増減する。(2)JETとDIII-Dにおいて、ELM発生時、ペデスタルでの温度の減少がない対流輸送的な小さなELM熱流が観測された。(3)ELM熱流束のダイバータへの照射時間は、ELM発生時間に依存せず、境界層でのイオン輸送時間に比例する。さらに、ELM熱流と粒子流のITERにおける予想について議論を行った。
Loarte, A.*; Saibene, G.*; Sartori, R.*; Becoulet, M.*; Horton, L.*; Eich, T.*; Herrmann, A.*; Laux, M.*; Matthews, G.*; Jachmich, S.*; et al.
Journal of Nuclear Materials, 313-316, p.962 - 966, 2003/03
被引用回数:114 パーセンタイル:98.43(Materials Science, Multidisciplinary)Type I ELMによる熱流束はダイバータの損耗に大きく影響し、ITERの設計における大きな研究課題である。JET,DIII-D,ASDEX-U,JT-60Uから得られたType I ELM発生時の蓄積エネルギー,周辺ペデスタル部の温度,密度の変化のデータベースをもとに、ELM熱流(エネルギー損失量)のスケーリングを考察し結果をまとめた。(1)ELM熱流は、ペデスタルの衝突率の増加,磁場シアにより減少する。またELM粒子流は、おもにELMにより影響される領域の幅に比例し増減する。(2)JETとDIII-Dにおいて、ELM発生時、ペデスタルでの温度の減少が無い対流輸送的な小さなELM熱流が観測された。(3)ELM熱流束のダイバータへの照射時間は、ELM発生時間に依存せず、境界層でのイオン輸送時間に比例する。さらに、ELM熱流と粒子流のITERにおける予想について議論を行う。
朝倉 伸幸; Loarte, A.*; Porter, G.*; Philipps, V.*; Lipschultz, B.*; Kallenbach, A.*; Matthews, G.*; Federici, G.*; Kukushkin, A.*; Mahdavi, A.*; et al.
IAEA-CN-94/CT/P-01, 5 Pages, 2002/00
実験炉ITERダイバータ設計と運転に関する重要な以下の3つの物理課題について、既存装置(JET, JT-60U, ASDEX Upgrade, DIII-D, Alcator C-Mod and TEXTOR)の実験データやシミュレーション解析から得られた成果についてまとめた。(1)タイプ1ELMの熱負荷により、ダイバータ板の運転寿命が決まる可能性がある。ELM熱負荷のスケーリングモデルを決める物理ベースを理解するため、ELM熱流と粒子流の輸送過程に関する最新のデータから、各装置において対流熱輸送過程(convective transport)が重要であることを明らかにした。(2)境界層(SOL)におけるプラズマ流に関する各装置のデータと、ドリフト効果を導入したSOLプラズマ・シミュレーション(UEDGE)の計算結果が定性的に一致することを見いだした。ITERにおけるダイバータ設計の最適化のために、ドリフト効果の検討が必要であることを示唆した。(3)各装置における炭素ダイバータ板の化学損耗率のデータから、その表面温度,入射粒子束,吸着層の状態に関する依存性をまとめた。