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Wei, Y.*; 星 陽崇; 森田 泰治; Bruggeman, A.*; Goethals, P.*
Proceedings of International Conference on Advanced Nuclear Fuel Cycle; Sustainable Options & Industrial Perspectives (Global 2009) (CD-ROM), p.1086 - 1093, 2009/09
長半減期のマイナーアクチニド(MA=Am,Cm)を高レベル廃液(HLLW)から分離するため、有機溶媒の使用量を極少量に抑え、機器設備をコンパクトにできる抽出クロマトグラフィーによる新規プロセスの研究を進めている。本プロセスは、群分離を目的とするCMPO吸着剤を充填したカラム、及びMAとランタニド(Ln)を相互分離するためのR-BTP吸着剤を充填したカラムの二段の分離カラムから構成される。R-BTPは窒素ドナー抽出剤の類似体で、Ln(III)に比べてMA(III)に対して強い親和性を有することが確認されている。一般に、R-BTPは窒素のプロトネーションにより強酸性では不安定であるため、弱酸性での使用が想定されている。しかし、R-BTPの化学的な安定性はアルキル基の長さ及び構造に強く依存することが明らかになり、分岐させた側鎖を有するR-BTPは、硝酸濃度14Mの範囲でAm及びCmに対して強い吸着性を示した。加えて、3
4M硝酸への含浸吸着剤からの溶出は30ppm未満と極微量であった。したがって、構造を最適化させたR-BTP吸着剤を用いた単サイクル分離プロセスによる、HLLWからのMAの直接分離が可能であると考えられる。MA単分離サイクルでの放射線に対する耐久性の実験評価も報告する。
Wei, Y.*; 星 陽崇; 熊谷 幹郎*
Proceedings of 16th Pacific Basin Nuclear Conference (PBNC-16) (CD-ROM), 6 Pages, 2008/10
長半減期のマイナーアクチニド(MA=Am,Cm)を高レベル廃液(HLLW)から分離するため、有機溶媒の使用量が少なく、装置がコンパクトになる抽出クロマトグラフィーによる新規分離プロセスの研究開発を進めている。プロセスは、群分離のためのCMPO(octyl(phenyl)-N,N-diisobutylcarbamoyl-methyl phosphine oxide)吸着剤カラム、及びランタニド(Ln)からMAを分離するソフトドナーのR-BTP(2,6-bis-(5,6-dialkyl-1,2,4-triazine-3-yl)pyridine)吸着剤カラムから構成される。本研究では、照射済MOX燃料の処理液から、R-BTP吸着剤カラムによりMAとLnの分離ホット試験を実施した。MAとLnの完全な分離が達成された。加えて、MA-Ln回収液に少量含まれるUとPuをMAとともに効果的に回収できた。本試験結果より、本MA分離プロセスが実用化可能であることが示された。
星 陽崇*; Wei, Y.-Z.*; 熊谷 幹郎*; 朝倉 俊英; 森田 泰治
Journal of Alloys and Compounds, 444-445, p.663 - 667, 2007/10
被引用回数:4 パーセンタイル:32.45(Chemistry, Physical)核燃料サイクル開発において、再処理プロセスの経済性の向上は最も重要な課題の一つである。とりわけ将来の高速炉燃料再処理システムの確立には、現行のピュレックスシステムに比べ機器設備が少なく、廃棄物の発生量が少ない新規再処理プロセスの開発が望まれる。著者らは、使用済FBR-MOX燃料を対象とした新規の湿式再処理プロセス「ERIXプロセス」を提案している。本プロセスでは、アクチノイド元素の原子価をフロー型電解槽を用いて調整し、陰イオン交換体カラムを用いて高度に分離回収する。本報告では、高濃度硝酸中で電解還元されたプルトニウム,ネプツニウム及びテクネチウムの原子価を評価した。紫外・可視吸収スペクトル測定の結果、プルトニウムは3価に、ネプツニウムは4価に還元されることが明らかになった。また、陰イオン交換体カラムを用いた分析の結果、テクネチウムは4価又は2価に還元されることがわかった。還元したプルトニウムの再酸化に対する共存元素の影響を調べた結果、長期的にはテクネチウムにより定量的に再酸化されること、及び短期的にはルテニウムの影響が大きいことが明らかになった。
星 陽崇*; Wei, Y.*; 熊谷 幹郎*; 朝倉 俊英; 森田 泰治
Recent Advances in Actinide Science, p.596 - 598, 2006/06
近年、硫黄や窒素といったソフトドナー配位子を有する抽出剤が、ランタニド(Ln)に比べ三価のマイナーアクチニド(MA=Am, Cm)に対して抽出選択性を示すことが見いだされた。Koralikらは新規の窒素ドナー配位子2,6-bis(5,6-dialkyl-1,2,4-triazinie-3-yl)-pyridine(R-BTP)がMA(III)に対して高い選択性を有することを報告している。しかしながら、R-BTPはプロトネーションにより酸性溶液中に溶解しやすいため、長鎖のアルキル基あるいは分岐分子鎖を導入することで酸性溶液中の安定性を改良した。本試験では新規のR-BTP含浸吸着剤を用いて、硝酸溶液中からのMA(III)とLn(III)の分離を検討した。分岐分子鎖を導入したR-BTP吸着剤は濃度4Mまでの硝酸溶液でAmに対して高い吸着性能を示し、分配係数は10を超えた。
星 陽崇*; Wei, Y.*; 熊谷 幹郎*; 朝倉 俊英; 森田 泰治
Journal of Alloys and Compounds, 408-412, p.1274 - 1277, 2006/02
被引用回数:40 パーセンタイル:84.20(Chemistry, Physical)先進的湿式再処理プロセスの開発において、マイナーアクチニド(MA=Am, Cm)の分離は最も重要な課題の一つである。MAは長半減期の放射性元素であるため、核分裂生成物と分離する必要がある。しかしながら、その化学的類似性からMAとランタニド(Ln)の分離は非常に困難である。近年、SやN等のソフトな配位子を含む抽出剤がMA(III)に対して選択性を有することが見いだされた。KoralikらはN-ドナー配位子を持つ2,6-bis(5,6-dialkyl-1,2,4-triazine-3-yl)-pyridine(R-BTP)がMA(III)に対し高い選択性があることを報告している。しかし、相互に分離するには多段の分離手法が必要である。抽出クロマトグラフィーは少量の物質を処理する手段としては最も有望な分離技術の一つである。新規に粒径50
のポーラスシリカにスチレン-ジビニルベンゼンポリマー添着した担体にR-BTP抽出剤を含浸させて吸着剤を調製した。本吸着剤は吸脱着速度が速く、また、膨潤しにくいため抽出クロマトグラフィーへの利用に適している。Ln(III)とトレーサー量のAm(III)を含む模擬高レベル廃液の分離を検討した。R-BTP吸着剤を充填したカラムにより、Am(III)とLn(III)は相互に分離された。Amに対して極めて高い除染係数(
10
)が得られ、全元素が定量的に回収された。
星 陽崇*; Wei, Y.*; 熊谷 幹郎*; 朝倉 俊英; 森田 泰治
Proceedings of International Conference on Nuclear Energy System for Future Generation and Global Sustainability (GLOBAL 2005) (CD-ROM), 6 Pages, 2005/10
核燃料サイクルの開発において、再処理プロセスの経済性及び効率性の向上は最も重要な課題の一つである。特に将来の高速増殖炉システムの確立には、現行のPurexプロセスに比べコンパクトで放射性廃棄物量の少ない再処理プロセスの開発が強く望まれている。著者らは使用済みFBR-MOX燃料の再処理プロセスとして、新規湿式再処理プロセス「ERIXプロセス」を提案している。本プロセスは(1)陰イオン交換体によるPd除去工程,(2)電解還元による原子価調整工程,(3)陰イオン交換体によるU, Pu, Npの回収工程,(4)マイナーアクチニド分離工程から構成される。本研究ではマイナーアクチニド分離工程について検討した。
原 彰男; 辻 隆司*; 西村 瑞恵*; 星 一良*; 八木 正彦*; 川田 耕司*; Hou, J.-Y.*
JAERI-Conf 2005-007, p.270 - 275, 2005/08
石油開発会社で通常的に用いられている物理検層解釈の手法を適用することにより、幌延地域の深部地下に分布する珪藻質泥岩の不均質性の評価を試みた。物理検層解釈には、自然線検層およびEMI検層のデータを用いた。EMI検層のデータ解析に基づき、5種類の堆積相(A
E)区分を行った。珪藻質泥岩の堆積相と化学組成、自然
線量および電気伝導度の間には明瞭な相関性が認められた。複数のボーリング孔データを対比することにより、珪藻質泥岩の岩相および層厚の空間的な分布状況を認識することができた。岩相および層厚の空間的な分布状況は、幌延地域における堆積環境の変化を反映しているものと考えられる。
原 彰男; 辻 隆司*; 星 一良*; 八木 正彦*; 西村 瑞恵*; 川田 耕司*; Hou, J.-Y.*
International Symposium NUCEF2005, P. 65, 2005/02
幌延地域における堆積岩の不均質性を評価するため、自然線検層とelectrical micro imaging(EMI)検層に着目し、堆積岩の物理特性と岩相の違いとの関係を把握するとともに、孔井対比を行い堆積岩の不均質性の空間分布の把握を試みた。本研究の結果、層理面が明瞭に判読できる堆積相AおよびBは自然
線量(以下GR値)が低い層準に発達し、かつSiO
含有量が多くなる傾向にあるのに対し、層理面が不明瞭な堆積相DはGR値が高い層準に発達し、SiO
含有量が少なくなる傾向にある。本解析結果は、原(2004)の指摘、すなわち、GR値の高い地層はAl
O
の含有量が高く粘土鉱物など陸源性の砕屑物に富むのに対し、GR値の低い地層はSiO
の含有量が高く珪藻化石に富むことを支持している。また、自然ガンマ線検層およびEMI検層データに基づく堆積相について、孔井間対比を行うことにより、堆積物の堆積作用や地層の空間分布を推定する上で有意義な層厚分布の情報を得ることができた。
星 一良*; Hou, J.-Y.*; 川田 耕司*; 辻 隆司*; 諏訪部 瑞恵*
JNC TJ8400 2005-009, 67 Pages, 2005/01
堆積岩の不均質場の特性を実測データに基づき定量的に把握する手法を開発することは、サイト特性調査およびそれに基づき実施する性能評価解析において重要な課題となる。本研究では堆積岩の不均質性評価手法を開発する目的で、幌延地域の珪質泥岩を検討し、堆積過程とその後の埋没仮定とを考慮した堆積モデリングソフトウエアを開発した。声問層・稚内層の孔井検層解析により間隙率、泥質分含有量、削剥量の分布と埋没曲線を求め、マーカを対比し年代を推定して地質モデルを構築した。EMI検層解析ではコアの肉眼観察では識別することのできない層状の不均質性が認められ、化学分析によりその要因が珪藻と砕屑物の含有量であることがわかった。地震探査記録をGDI法を用いて解析し、広域的な物性変化の把握を試みた。平成15年度の研究で開発した堆積モデリングソフトウエアの堆積シミュレーション部分の機能を拡張し、これに予測データと実際の孔井データとを比較する機能を追加し、また入力パラメータの最適化を行う機能を追加した。孔井データに基づく幌延地域の地質モデルを用いて堆積モデリングソフトウエアのテストランを行った。
星 一良*; Hou, J.-Y.*; 川田 耕司*; 辻 隆司*; 諏訪部 瑞恵*
JNC TJ8400 2005-008, 138 Pages, 2005/01
堆積岩の不均質場の特性を実測データに基づき定量的に把握する手法を開発することは、サイト特性調査およびそれに基づき実施する性能評価解析において重要な課題となる。本研究では堆積岩の不均質性評価手法を開発する目的で、幌延地域の珪質泥岩を検討し、堆積過程とその後の埋没仮定とを考慮した堆積モデリングソフトウエアを開発した。声問層・稚内層の孔井検層解析により間隙率、泥質分含有量、削剥量の分布と埋没曲線を求め、マーカを対比し年代を推定して地質モデルを構築した。EMI検層解析ではコアの肉眼観察では識別することのできない層状の不均質性が認められ、化学分析によりその要因が珪藻と砕屑物の含有量であることがわかった。地震探査記録をGDI法を用いて解析し、広域的な物性変化の把握を試みた。平成15年度の研究で開発した堆積モデリングソフトウエアの堆積シミュレーション部分の機能を拡張し、これに予測データと実際の孔井データとを比較する機能を追加し、また入力パラメータの最適化を行う機能を追加した。孔井データに基づく幌延地域の地質モデルを用いて堆積モデリングソフトウエアのテストランを行った。
星 陽崇*; Wei, Y.*; 熊谷 幹郎*; 朝倉 俊英; 森田 泰治
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 262(3), p.601 - 605, 2005/01
グラッシーカーボン電極を用い、硝酸溶液中でTc(VII)の電解還元試験を行った。電解還元は-300mV(vs. Ag/AgCl)の定電位で実施した。電解還元前後のTc濃度がほとんど変化しなかったことから、TcOやTc等が電極表面へ析出しないと考えられる。吸光スペクトル測定及び陰イオン交換体を用いた吸着バッチ試験の結果から、Tc(VII)はTc(IV)に還元されることが、明らかとなった。
朝倉 俊英; 内山 軍蔵; 星 陽崇*; Wei, Y.*; 熊谷 幹郎*
Journal of Nuclear Science and Technology, 39(Suppl.3), p.340 - 342, 2002/11
カーボン繊維カラム電極を備えた、フロー型電解セルを用いて、テクネチウム,ネプツニウム,ウランの還元について検討した。3mol硝酸中+0.3V vs Ag/AgClの電位で、Np(VI)をNp(V)に還元できた。3mol
硝酸中、-0.3V vs Ag/AgClの電位で、Np,Tc共存のもと、ウラン(VI)をウラン(IV)に定量的に電解できた。Tcの還元挙動については、なお、検討が必要である。
星 陽崇*; Wei, Y.*; 熊谷 幹郎*; 朝倉 俊英; 内山 軍蔵*
Journal of Nuclear Science and Technology, 39(Suppl.3), p.874 - 877, 2002/11
われわれは、高レベル廃液(HLLW)の管理を容易にし、地層処分時の長期放射線リスクを最小化するために、用いる有機溶媒が最小量で済み、装置がコンパクトな抽出クロマトグラフィーによりHLLWから長半減期のマイナーアクチノイド(MA)やZrやMoのような核分裂生成物(FP)を分離する、高度な元素群分離プロセスを提案してきた。本研究では、マクロレティキュラー型スチレン-ジビニルベンゼン共重合体が直径50mの多孔性シリカ粒子内に固定された担体(SiO
-P)にCMPO (octyl(phenyl)-N, N-diisobutylcarbamoylmethylphosphine oxide)を担持した新しい抽出樹脂を調整し、トレーサー量の
Am(III)とマクロ量の典型的なFP元素を含む模擬HLLWを用いて、カラムクロマトグラフィーによる分離実験を行い、その結果、模擬HLLW中の元素を3つの群、すなわちCs-Sr-Rh-Ru群,Pd-Ln-Am群及びZr-Mo群に分離することに成功した。
Wei, Y.*; 星 陽崇*; 熊谷 幹郎*; 朝倉 俊英; 内山 軍蔵*
Journal of Nuclear Science and Technology, 39(Suppl.3), p.761 - 764, 2002/11
われわれは、長寿命マイナーアクチノイドとZr, Moのような核分裂生成物を高レベル廃液から分離するため、用いる有機溶媒が最小量で済み、装置がコンパクトな抽出クロマトグラフィーによる高度な群分離プロセスを研究してきた。本研究では、新しい窒素ドナー配位子である、種々のアルキル基を持つ2,6-bi-(5,6-dialkyl-1,2,4-triazine-3-yl)-pyridine (R-BTP)を合成して、これらの配位子が直径50mのSiO
-P担体に担持された、シリカを基材とした新しい抽出樹脂を調製して、
AmとLn(III)の硝酸溶液からの吸着について検討した。その結果、吸着挙動がR-BTPのアルキル基に強く依存し、
Bu-BTP/SiO
-Pと
Hex-BTP/SiO
-Pが、高いAm(III)について、高い吸着性とLn(III)に対する選択性を持つことがわかった。分離係数としては、Am/Ceについて約10
、Am/Eu-Gdについて約10
が得られ、これら抽出樹脂を用いた抽出クロマトグラフィーにより、効果的にAm(III)をLn(III)から分離できると期待される。
星 芳幸*; 三浦 友史; 大内 清志*; 掛札 豊和*; 秋葉 賢一*; 高嶋 清司*; 川俣 陽一; 栗原 研一
平成12年度東北大学技術研究会報告, p.425 - 427, 2001/03
JT-60プラズマ断面実時間可視化システムは、プラズマ断面形状をプラズマ周囲の磁場信号により実時間で同定し、位置形状制御に使用するとともに実時間で動画として表示するシステムである。本システムは、従来の8台のDSPを用いたVMEバスシステムから、6台の並列PCIバスシステムを用いたハードウェアシステムに変更し、新しい同定手法による計算処理アルゴリズムの変更を行い、より一層の高速化を図ったものである。本発表は、本システムのハードウェア構成及びそのシステム概要とソフトウェア構成上の工夫について述べたものである。
栗原 研一; 川俣 陽一; 秋葉 賢一*; 三浦 友史; 赤坂 博美; 安達 宏典*; 星 芳幸*; 福田 武司; 及川 聡洋
IEEE Transactions on Nuclear Science, 47(2), p.205 - 209, 2000/04
トカマク型核融合開発は実験炉段階を迎え、既存の実験装置は一層魅力的な運転シナリオ(高性能プラズマの長時間・定常維持、プラズマ不安定性の回避、ほか)を見いだすことが期待されている。これを受けてJT-60プラズマ実時間制御システムを全面的に再構築する作業に着手しており、以下の新たな設計方針3点を採用した。すなわち、(1)電流分布等の空間2次元の時系列データを計測量をもとに再構成し、実時間制御に使用可能にする、(2)適切な制御用アクチュエータを実時間制御のフレームに組み込む、(3)さまざまな制御方法を試すことが柔軟かつ迅速にできるようにする、の3点である。これらの実現のために、大容量メモリーを搭載した超高速ボード計算機を共有メモリーネットワークで結合するという基本構成を採用した。また機能的には様々な先進的な帰還制御方法が計画されている。本発表はこれら一連の新システム開発の報告である。
栗原 研一; 川俣 陽一; 秋葉 賢一*; 安達 宏典*; 星 芳幸*; 木村 豊秋
プラズマ・核融合学会誌(CD-ROM), 75(10), 12 Pages, 1999/10
トカマク・プラズマの楕円度や三角形度は、エネルギー閉じ込め性能の決定因子の一つであるなど、その断面位置形状の重要性が近年認識されてきた。一方その全体像の実時間同定は、計算時間の制約から不可能とされていた。障害の原因である特殊関数や逆行列等の計算を実時間処理から除くために、特殊なテーブルを大容量メモリ上に展開しておくというアルゴリズム上の工夫に加え、最新の電子機器を用いて装置を構成した。この結果大幅な時間短縮を実現し断面形状を毎秒15コマの速度で実時間動画化し、着火直後のリミタ配位からダイバータ配位に移行する様子などの映像情報を実時間で提供した。またさらなる高速化改造を実施し、実時間制御へと発展させる予定である。本論文では、JT-60で実稼働中のシステムの開発結果と実時間制御への適用構想について、その動画映像をミルノフ振動を「音声化」した音とともに示しながら報告する。
星 陽崇*; Wei, Y.*; 熊谷 幹郎*; 朝倉 俊英; 森田 泰治
no journal, ,
核燃料サイクル開発において、再処理プロセスの経済性の向上は最も重要な課題の一つである。とりわけ将来の高速炉(FBR)サイクルの確立には、現行のPurexシステムに比べ機器設備が少なく、廃棄物の発生が少ない新規再処理プロセスの開発が望まれる。著者らは使用済みFBR-MOX燃料を対象とした、新規の湿式再処理プロセス「ERIXプロセス(The Electrolytic Reduction and Ion Exchange Process for Reprocessing Spent FBR-MOX Fuel)」を提案している。本プロセスは(1)陰イオン交換体によるPdの選択的除去,(2)電解還元によるアクチニド(U, Pu, Np)、及び核分裂生成物(Tc, Ru)の原子価調整,(3)陰イオン交換体AR-01によるU, Pu及びNpの分離回収,(4)抽出クロマトグラフィーによる長半減期のマイナーアクチニド(MA=Am, Cm)の分離回収から構成される。MA分離は二段の分離カラムを使用する。はじめに、TODGA(N,N,N',N'-tetraoctyl-3- oxapentane-1,5-diamide)吸着剤を充填した第一カラムで、高濃度硝酸溶液の高レベル廃液からMA(III)とランタニド(Ln(III))を他の核分裂生成物(FP)と分離する。続いて、R-BTP(2,6-bis-(5,6- di-n-alkyl-1,2,4-triazin-3-yl)pyridine)吸着剤を充填した第二カラムでMA(III)とLn(III)を相互分離する。長期に及ぶ放射能リスク及びHLLWの管理の負荷を低減するために、HLLWからのMA分離が望まれており、本研究ではR-BTP吸着剤を用いたMA分離について検討した。