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深澤 哲生*; 星野 国義*; 山下 淳一*; 高野 公秀
Journal of Nuclear Science and Technology, 57(11), p.1215 - 1222, 2020/11
被引用回数:1 パーセンタイル:13.39(Nuclear Science & Technology)将来の核燃料サイクルシナリオの変化に柔軟に対応可能なプルトニウム管理システム(FFCI)の概念を開発し、成立性を定量的に評価した。この概念では、軽水炉使用済燃料の大部分を占めるウランのみを粗分離・回収し、プルトニウムは精製せずマイナーアクチノイドや核分裂生成物とともに、容量の小さい「リサイクル原料」として貯蔵する。将来において具体的なプルトニウム利用方法(高速炉あるいは軽水炉MOX燃料等)の決定を受けて初めてプルトニウムを精製して利用することから、現行の核燃料サイクルシナリオと比較して核不拡散性が高い。この概念の技術的課題となるウラン回収とリサイクル原料の一時貯蔵に関して、文献調査、模擬物質による基礎実験、計算コードによる臨界・発熱対策等の検討結果を本論文にとりまとめた。
須藤 彩子; 水迫 文樹*; 星野 国義*; 佐藤 拓未; 永江 勇二; 倉田 正輝
日本原子力学会和文論文誌, 18(3), p.111 - 118, 2019/08
炉心溶融物の凝固過程での冷却速度の違いは燃料デブリ構成成分の偏析に大きく影響する。偏析傾向を把握するため、模擬コリウム(UO, ZrO
, FeO, B
C, FP酸化物)の溶融/凝固試験を行った。模擬コリウムはAr雰囲気化で2600
まで加熱し、2つの冷却速度での降温を行った。(炉冷(平均744
C/min)および徐冷(2600
C
2300
C:5
C/min、2300
C
1120
C:平均788
C/min)元素分析により、炉冷条件および徐冷条件両方の固化後の試料中に3つの異なる組成を持つ酸化物相および1つの金属相が確認された。炉冷条件、徐冷条件ともにこれら3つの酸化物相へのFeO固溶度はおおよそ12
5at%であった。この結果はUO
-ZrO
-FeO状態図におおよそ一致している。一方、徐冷条件での試料中に、Zrリッチ相の大粒形化が確認された。この相の組成は液相の初期組成と一致しており、遅い凝固中で液滴の連結が起こり、凝集したと評価した。
徳島 二之; 白数 訓子; 星野 国義*; 小原 浩史*; 倉田 正輝
Proceedings of Annual Topical Meeting on LWR Fuels with Enhanced Safety and Performance (TopFuel 2016) (USB Flash Drive), p.1055 - 1063, 2016/09
シビアアクシデントの燃料溶融段階において、その過程で形成される中間生成物が事故進展に影響を及ぼすことが予期される。これらは酸素ポテンシャルや温度にも影響を受け、燃料デブリのリロケーションや成層化を評価するうえで非常に重要である。これらを評価するために、異なる酸素ポテンシャル条件で、2種類の試験を実施した。採用する中間生成物は、我々の過去の制御棒ブレードとチャンネルボックスの溶融・崩落試験から得られた知見により決定した。試験の結果、雰囲気の酸素ポテンシャルが、金属相のウランの濃度に大きく影響を及ぼすことが確認された。また、中間生成物として採用したBC-Fe合金が、UO
とZrの相互作用を軽減することが確認された。
竹内 正行; 中島 靖雄; 星野 国義*; 河村 文雄*
Journal of Alloys and Compounds, 506(1), p.194 - 200, 2010/09
被引用回数:9 パーセンタイル:49.71(Chemistry, Physical)Corrosion resistance of nickel-base alloys in HNO-HF mixtures was investigated to apply them to FLUOREX process, which is advanced hybrid process of fluoride volatility and solvent extraction for next-generation spent nuclear oxide fuel reprocessing. Many types of Ni-Cr and Ni-Cr-X (X= Mo, W, Nb, Ti, Si, Cu) ingots were experimentally manufactured and the desirable chromium and third element contents in nickel-base alloys were discussed in narrow range to improve the corrosion resistance in hot HNO
-HF mixtures. From the results of corrosion tests, Ni-45Cr-0.25Mo alloy exhibited the best corrosion resistance in this study. The corrosion rate was 0.17mm/y in 8M HNO
-0.1M HF solutions at 373K and it provided good performance as corrosion resistant materials. In conclusion, it was found that the control of higher chromium content and a small amount of molybdenum in nickel-base alloys are significant to improve the corrosion resistance in HNO
-HF mixtures.
深澤 哲生*; 山下 淳一*; 星野 国義*; 笹平 朗*; 井上 正*; 湊 和生; 佐藤 正知*
Proceedings of 16th Pacific Basin Nuclear Conference (PBNC-16) (CD-ROM), 6 Pages, 2008/10
軽水炉から高速増殖炉への移行期のサイクルシステムを検討することが重要である。移行期のシナリオを注意深く検討するとともに、高速増殖炉の円滑な導入のための柔軟な燃料サイクル(FFCI)を提案した。FFCIでは、軽水炉使用済燃料から、まずウランを約90%取り除き、残ったリサイクル原料(40%U,15%Pu,45%その他元素)から、高速増殖炉の導入状況に合わせながら、U/Puを回収し燃料製造を行う。FFCIの利点は、使用済燃料のまま保管するよりも体積を小さくすることができるとともに、高速増殖炉の導入速度に合わせて、Pu濃度の高いリサイクル原料を貯蔵又はPuをリサイクル原料から回収して燃料として供給できることである。
深澤 哲生*; 山下 淳一*; 星野 国義*; 笹平 朗*; 井上 正*; 湊 和生; 佐藤 正知*
Proceedings of 3rd International ATALANTE Conference (ATALANTE 2008) (CD-ROM), 7 Pages, 2008/05
軽水炉(LWR)から高速増殖炉(FBR)への移行期において、種々の不確定要因を考慮した移行シナリオを網羅的に検討し、各シナリオに柔軟に対応できる燃料サイクルシステムを開発中である。そこでは、軽水炉使用済燃料からのウランの粗分離、並びにプルトニウム/ウラン/核分裂生成物の一時保管及び適時の再処理によるFBRへのプルトニウム燃料の供給を柱としている。柔軟性確保手段の比較検討結果を報告する。国の原子力政策大綱によれば、経済性等の条件が整うことを前提にFBRは2050年頃から導入するものとし、FBRの導入に必要な第二再処理設備は2010年から検討することになっている。第二再処理は今後40100年の将来にかかわるため種々の変動・不確実性が想定され、それらに対する柔軟性の確保は重要である。Pu需給バランスの観点から変動に対し柔軟性を確保する手段について比較評価し、課題摘出・燃料サイクルシステムへの適用性等の検討を行った。
河村 文雄*; 青井 正勝*; 星野 国義*
JNC TJ9420 2003-006, 436 Pages, 2004/02
核燃料サイクル開発機構では、FBRサイクルの実用化像の構築を目的として、FBRサイクル実用化戦略調査研究を実施している。この調査研究では経済性、環境負荷低減、核拡散抵抗性等について各種サイクルシステムの評価が進められている。 今までの一連の調査では、高速増殖炉用燃料を対象として、燃料製造法の一つである湿式振動充填燃料製造法に着目し、そのプラント概念検討を行ってきた。平成14年度には、生産規模50t-HM/yにおける燃料粒子受入れから集合体貯蔵庫への搬入までの主工程機器の概念設計及びセル内配置設計を行い、セル内製造へのシステムの適応性を評価した。、 今年度は生産規模200t-HM/yを対象に、再処理との一体化施設概念設計として、振動充填燃料製造設備の主要機器の概念設計、各機器のセル内配置、品質管理、保守・補修等に関する検討を行い、再処理建屋、粒子製造建屋に隣接した一体化独立建屋として、主工程セル及び関連する付帯設備の配置概念設計を実施し、システムの技術的成立性、経済性の評価を実施した。 その結果、200t-HM/yプラントに対しての主要構成機器の概念設計を収束させ、主工程セル及び関連付帯設備の配置設計を明らかにし、品質管理、保守・補修等を考慮しても年間200日運転が可能であることの見通しを得た。これにより、当該システムが技術的に成立すること、経済性に関しても妥当な範囲で設置できるとの見通しを得、本法が高速増殖炉用燃料製造法の有望な一方法であることを明らかにすることができた。
山下 淳一*; 深澤 哲生*; 河村 文雄*; 星野 国義*; 笹平 朗*; 佐藤 正知*; 湊 和生
no journal, ,
軽水炉(LWR)から高速増殖炉(FBR)への移行期において、種々の不確定要因に柔軟に対応できる燃料サイクルシステムを考案した。本システム(FFCI:Flexible Fuel Cycle Initiative)は、ウラン分別とプルトニウム抽出の再処理機能を分離することにより、余剰プルトニウム非保有,不確実性対応,経済性向上を達成できる。軽水炉使用済燃料中の約90%のUを分別回収した後のリサイクル原料を中間バッファとすることにより、高速炉導入速度の変動に柔軟に対応できる。また、リサイクル原料は多量FP共存のため核拡散抵抗性も高い。ウラン分別は高除染でUが回収できる方法を採用し、再濃縮/利用を図る。
山下 淳一*; 深澤 哲生*; 河村 文雄*; 星野 国義*; 笹平 朗*; 湊 和生; 赤堀 光雄; 荒井 康夫
no journal, ,
軽水炉(LWR)から高速増殖炉(FBR)への移行期において、種々の不確定要因に柔軟に対応できる燃料サイクルシステム(FFCI: Flexible Fuel Cycle Initiative)を考案した。本システムにおいて、約90%のウランを分別除去する技術及びウラン分別後の残り(リサイクル原料:Pu, U, FP, MA)の特性について調査検討した。U分別技術としては、FSで開発中の晶析法,米国AFCIで開発中のUREX法及び乾式法として溶融塩電解法やフッ化物揮発法のいずれも適用可能であるが、回収Uの有効利用のためには高除染なU回収技術が適当である。また、リサイクル原料の基本特性から、その取扱いや貯蔵冷却時において、従来の高レベルガラス固化体と同様の技術が適用できる見通しを得た。
山下 淳一*; 深澤 哲生*; 河村 文雄*; 星野 国義*; 笹平 朗*; 佐藤 正知*; 湊 和生
no journal, ,
原子力政策大綱によれば、原子力発電の着実な推進を図るためFBRを経済性等の諸条件が整うことを前提に、2050年頃から商業ベースで導入を目指すとしている。これまでFBRサイクルの検討は専らFBR平衡期を対象に、経済性に優れたFBR及びFBR再処理が開発されてきたが、FBR移行期はほとんど検討されていない。FBR移行期には軽水炉再処理はFBR用Pu供給の役割を果たすが、FBR導入速度の変化に柔軟に対応しないとPu需給バランスが崩れ、稼動率(経済性)を悪化させる可能性が生じる。このような背景の元に、本研究ではFBR,FBR再処理,軽水炉再処理を一体と考え、経済性と柔軟性を両立させた革新的システムを提案する。
竹内 正行; 小泉 務; 星野 国義*; 河村 文雄*
no journal, ,
フッ化物揮発法と溶媒抽出法のハイブリッド技術であるFLUOREX法では、フッ化物揮発法で大部分のUを揮発分離し、残渣側を酸化物転換後に湿式プロセスで処理を行う。その際、転換しにくい一部のフッ化物が残存し、湿式工程に同伴する可能性が高く、この同伴フッ化物の影響により、特に装置材料の腐食への影響が懸念されている。本件では、装置材料の腐食低減を図る方法の一つとして、Ni-Cr系合金を対象に硝フッ酸環境での耐食材料に関する基礎的な検討を行った。その結果、Cr含有量及び第三金属成分による耐食性向上効果を確認するとともに、0.2mm/y前後の良好な耐食性を得た。
竹内 正行; 小泉 務; 星野 国義*; 河村 文雄*
no journal, ,
FLUOREX法では通常のPUREX法と異なり、フッ化物揮発法で得られた残渣の中で酸化転換しにくい一部のフッ化物が湿式工程に同伴するため、特に装置材料の腐食に対する影響について考慮する必要がある。本件では、溶液環境側からの腐食抑制策として、腐食に影響するフッ素イオンを錯化させるマスキング剤を中心に腐食抑制効果を調査した。試験の結果から、添加したZr, Al
, Ce
の各イオンについていずれも顕著な腐食抑制効果が認められ、中で最も腐食抑制効果の高いZr
の添加(溶液中濃度0.1M)では、8NHNO
+0.1MHF, 100
Cの条件でSUS304Lの腐食速度が1/100以下まで低下することがわかった。
竹内 正行; 中島 靖雄; 星野 国義*; 河村 文雄*
no journal, ,
フッ化物イオンを含む硝酸溶液下における装置材料の腐食を緩和する手法としてフッ化物イオンのマスキング技術について検討を進めている。本技術の湿式プロセスへの適合性を検討するため、マスキング化合物の共存による分配係数やガラス溶融処理への影響について基礎的な検討を行った。
竹内 正行; 中島 靖雄; 星野 国義*; 河村 文雄*
no journal, ,
FLUOREX法において湿式工程へ微量同伴するフッ素化合物は、主としてオキシフッ化物の形態であることがわかってきた。本試験では、硝酸溶液中の材料腐食に与えるオキシフッ化物の影響について調査するとともに、これまでに検討を進めてきたFマスキングによる防食手法の有効性についても検討した。
佐野 雄一; 中島 靖雄; 星野 国義*; 河村 文雄*
no journal, ,
FLUOREX法における酸化物転換後の回収物を想定したコールド模擬溶解液中でのオーステナイト系ステンレス鋼及びNi-45Crの腐食評価試験を実施した。Ni-45Crの良好な耐食性やマスキング剤添加による腐食抑制効果を確認した。
深澤 哲生*; 星野 国義*; 塙 隆雄*; 及川 英紀*; 赤堀 光雄; 高野 公秀; 佐藤 正知*; 島津 洋一郎*
no journal, ,
軽水炉から高速炉への移行期における柔軟な燃料サイクルシステムを開発中であり、本システムの枢要技術であるウラン分別法について、湿式法(10種類)及び乾式法(3種類)の各技術を比較評価し、選定した。評価の観点は、ウラン分別行程の順番,使用媒体数,分別ウラン純度,分別ウラン形態,ウラン分別後残渣形態とした。湿式法からは、分別ウラン純度は低いが精製行程を付加することで高純度化可能であり、FaCTでも開発が進められている先進湿式法(晶析法)を選定した。乾式法からは、分別ウラン形態が六フッ化ウランで再濃縮に適しているフッ化物揮発法を選定した。
深澤 哲生*; 星野 国義*; 及川 英紀*; 荒井 康夫; 高野 公秀; 佐藤 正知*; 島津 洋一郎*
no journal, ,
軽水炉から高速増殖炉への移行期における柔軟な燃料サイクルシステムを開発中であり、その枢要技術であるリサイクル原料(ウラン分別残渣)一時貯蔵の妥当性評価法を検討した。一時貯蔵には種々の貯蔵形態と方法が考えられるが、基本的には酸化物粉末に転換してキャニスタに封入し、既存の高レベルガラス固化体貯蔵施設と同様の施設を想定している。リサイクル原料とガラス固化体との特性の違いで最も考慮する必要がある点は、発熱密度とPu含有率の違いである。リサイクル原料の発熱密度は、最大でガラス固化体の4倍になるため、自然空冷で所定の除熱性能が達成できるか、貯蔵キャニスタ中心温度が目標値以下におさまるか評価する必要がある。一方、Pu含有率については臨界安全性の評価が必要となる。除熱性能と臨界安全性を基礎的に評価し、一時貯蔵システムが成立する見通しを得た。
高野 公秀; 荒井 康夫; 星野 国義*; 深澤 哲生*
no journal, ,
軽水炉使用済燃料から乾式法あるいは湿式法によりウランを9割以上回収し、残部をリサイクル原料として貯蔵しておくことで、将来の高速炉サイクルへの移行期に柔軟に対応可能なシステムの研究を進めている。リサイクル原料の貯蔵にあたっては、FP及びマイナーアクチノイドの発熱による温度管理が重要であるので、リサイクル原料充填時の性状と熱伝導率の関係を定量的に把握しておくことが必要である。ここでは、乾式法(フッ化物)及び湿式法(酸化物)により、ウランと非放射性FP元素からなる模擬リサイクル原料をそれぞれ調製して粉体熱伝導率を測定し、雰囲気(空気,ヘリウム)及び粒径の影響を評価した。粉体の熱伝導率には粒子間の気体の熱伝導が大きく影響するので、気体分子の平均自由行程と、粒径及び充填密度から幾何学的に算出される粒子表面間距離の関係を検討し、これらの影響を定量的に整理した。
佐野 雄一; 竹内 正行; 平野 弘康; 星野 国義*; 河村 文雄*
no journal, ,
FLUOREX法の酸化物転換後の回収物を想定したコールド模擬溶解液中において材料腐食試験を実施し、微量フッ素共存下での腐食挙動及び機構を評価した。本結果及びこれまでの成果をもとに、防食策として、フッ素持込量に応じて、SUS310NbあるいはNi-45Crを使用することが有効であることを確認した。
深澤 哲生*; 星野 国義*; 及川 英紀*; 荒井 康夫; 高野 公秀; 佐藤 正知*; 島津 洋一郎*
no journal, ,
軽水炉から高速炉への移行期においては、軽水炉使用済燃料から回収したPuで高速炉を導入するため、再処理量(Pu供給量)と高速炉導入速度(Pu需要量)を適切にバランスさせる必要がある。このため、高速炉導入速度変化等の将来の不確定要因に柔軟に対応できる、ウラン分別残渣一時貯蔵オプションを備えた燃料サイクルシステム(FFCI)を提案した。ここでは、種々の不確定要因に対するFFCIの柔軟性について評価した。リサイクル原料一時貯蔵オプションを持たない標準システムでは、Pu貯蔵制限がない場合、Pu貯蔵量増加により核不拡散性が低下し、Pu貯蔵制限がある場合、最大再処理量が増加して再処理稼働率が低下する。FFCIはこれら両者の課題を解決でき、柔軟性に優れた燃料サイクルシステムであることを確認した。