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中部 倫太郎*; Auton, C. J.*; 遠藤 駿典; 藤岡 宏之*; Gudkov, V.*; 広田 克也*; 井出 郁央*; 猪野 隆*; 石角 元志*; 神原 理*; et al.
Physical Review C, 109(4), p.L041602_1 - L041602_4, 2024/04
Neutron transmission experiments can offer a new type of highly sensitive search for time-reversal invariance violating (TRIV) effects in nucleon-nucleon interactions via the same enhancement mechanism observed for large parity violating (PV) effects in neutron-induced compound nuclear processes. In these compound processes, the TRIV cross-section is given as the product of the PV cross-section, a spin-factor , and a ratio of TRIV and PV matrix elements. We determined to be 0.59 0.05 for La+n using both (n, ) spectroscopy and (+) transmission. This result quantifies for the first time the high sensitivity of the La 0.75 eV -wave resonance in a future search for -odd/-odd interactions in (+) forward transmission.
奥平 琢也*; 中部 倫太郎*; Auton, C. J.*; 遠藤 駿典; 藤岡 宏之*; Gudkov, V.*; 井出 郁央*; 猪野 隆*; 石角 元志*; 神原 理*; et al.
Physical Review C, 109(4), p.044606_1 - 044606_9, 2024/04
We measured the spin dependence in a neutron-induced p-wave resonance by using a polarized epithermal neutron beam and a polarized nuclear target. Our study focuses on the 0.75 eV -wave resonance state of La+n, where largely enhanced parity violation has been observed. We determined the partial neutron width of the -wave resonance by measuring the spin dependence of the neutron absorption cross section between polarized La and polarized neutrons. Our findings serve as a foundation for the quantitative study of the enhancement effect of the discrete symmetry violations caused by mixing between partial amplitudes in the compound nuclei.
井岡 郁夫; 栗木 良郎*; 岩月 仁; 久保 真治; 横田 博紀*; 川井 大輔*
Proceedings of 30th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE30) (Internet), 5 Pages, 2023/05
熱化学水素製造法(ISプロセス)は、大規模水素製造法の候補の一つである。ISプロセスには、硫酸を熱分解する厳しい環境が含まれている。耐硫酸性と延性をもつハイブリッド材料の開発を進めている。プラズマ溶射とレーザー処理により作製したハイブリッド材料は、95%沸騰硫酸中で十分な耐食性を示した。この原因は、表面にSiOが生成したためと考えられる。ハイブリッド技術を用いた容器を製作し、95%沸騰硫酸中で500時間の腐食試験を実施した。腐食試験後容器の内面には剥離等が認められず、容器の優れた耐食性を確認した。
小河 浩晃; 井岡 郁夫
QST-M-29; QST Takasaki Annual Report 2019, P. 71, 2021/03
本件は、ガンマ線照射下の腐食促進機構の解明を目的として研究を実施している。ガンマ線照射は量子科学技術研究開発機構(QST)のCo照射施設を利用し、照射時間は30minとした。照射中、水のpHは減少し、電気伝導率は増加する傾向を示した。照射試験後の水中の過酸化水素濃度は3.510wt%であった。10wt%以下の過酸化水素濃度では、その濃度が増加するにしたがって、pHは減少した。しかしながら、3.510wt%ではpHを減少させることはできないことから、照射中の水のpHの減少は、過酸化水素起因ではないことを示した結果と考えられる。
井岡 郁夫; 栗木 良郎*; 岩月 仁; 川井 大輔*; 横田 博紀*; 稲垣 嘉之; 久保 真治
Proceedings of 2020 International Conference on Nuclear Engineering (ICONE 2020) (Internet), 5 Pages, 2020/08
熱化学水素製造法ISプロセスは、大規模水素製造法の候補の一つとして研究開発が進められている。ISプロセスの硫酸を蒸発・ガス化し、熱分解する工程の腐食環境は過酷であり、その環境に耐える機器材料にはセラミックスが用いられている。本研究では、脆性材料であるセラミックスを代替し得る、表面改質技術を用いて耐硫酸性と延性を兼ね備えるハイブリッド材料の開発を狙いとしている。プラズマ溶射技術とレーザー溶融処理技術の組み合わせより試作したハイブリッド材料試験片は、95%沸騰硫酸中で十分な耐食性を示した。これは、表面に形成させた高Si濃度の耐食層が硫酸環境で酸化し、接液面にSiO層が生成したためと考えられる。本技術による容器状構造体を試作した。本報では、容器状構造体の耐食性を向上するための実施した熱処理の結果と容器状構造体の耐食性評価方法について報告する。
井岡 郁夫; 岩月 仁; 栗木 良郎*; 川井 大輔*; 横田 博紀*; 久保 真治; 稲垣 嘉之; 坂場 成昭
Mechanical Engineering Journal (Internet), 7(3), p.19-00377_1 - 19-00377_11, 2020/06
熱化学水素製造法ISプロセスは、大規模かつ経済性の高い水素製造法の候補の一つとして研究開発が進められている。ISプロセスの硫酸を蒸発・ガス化し、熱分解する工程の腐食環境は過酷であり、その環境に耐える機器材料にはセラミックスが用いられている。本研究は、脆性材料であるセラミックスに代わり、表面改質技術を用いて耐硫酸性と延性を兼ね備えるハイブリッド材料の開発を狙いとしている。プラズマ溶射技術とレーザー溶融処理技術の組み合わせより試作したハイブリッド材料試験片は、95%沸騰硫酸中で腐食速度0.01mm/yと良好な耐食性を示した。これは、表面に形成させた高Si濃度の耐食層が硫酸環境で酸化し、接液面にSiO層が生成したためと考えられる。さらに、本技術による容器の製作性を確認するため、溶接部、面取り部、曲面と容器形状要素を有する容器状構造体を試作したところ、表面に形成させた耐食層に剥離等の欠陥は認められなかった。このことから、硫酸に耐食性を有し、容器形状に施工可能な表面改質手法の基本技術を確証した。
山下 真一郎; 井岡 郁夫; 根本 義之; 川西 智弘; 倉田 正輝; 加治 芳行; 深堀 智生; 野澤 貴史*; 佐藤 大樹*; 村上 望*; et al.
Proceedings of International Nuclear Fuel Cycle Conference / Light Water Reactor Fuel Performance Conference (Global/Top Fuel 2019) (USB Flash Drive), p.206 - 216, 2019/09
福島第一原子力発電所事故を教訓に、冷却材喪失等の過酷条件においても損傷しにくく、高い信頼性を有する新型燃料の開発への関心が高まり、世界中の多くの国々において事故耐性を高めた新型燃料の研究開発が進められている。本プロジェクトは、経済産業省資源エネルギー庁からの委託を受けて2015年10月から2019年3月までの3年半の間実施され、新型燃料部材を既存軽水炉に装荷可能な形で設計・製造するために必要となる技術基盤を整備することを目的に、国内の軽水炉燃料設計,安全性評価,材料開発を実施してきた人材,解析ツール,ノウハウ、及び経験を最大限活用して進められてきた。本論文では、プロジェクトの総括として、各要素技術について3年半の研究開発の成果をまとめ、日本の事故耐性燃料開発の現状と課題を整理した。
Myagmarjav, O.; 岩月 仁; 田中 伸幸; 野口 弘喜; 上地 優; 井岡 郁夫; 久保 真治; 野村 幹弘*; 八巻 徹也*; 澤田 真一*; et al.
International Journal of Hydrogen Energy, 44(35), p.19141 - 19152, 2019/07
被引用回数:16 パーセンタイル:48.42(Chemistry, Physical)Thermochemical hydrogen production has attracted considerable interest as a clean energy solution to address the challenges of climate change and environmental sustainability. The thermochemical water-splitting iodine-sulfur (IS) process uses heat from nuclear or solar power and thus is a promising next-generation thermochemical hydrogen production method that is independent of fossil fuels and can provide energy security. This paper presents the current state of research and development of the IS process based on membrane techniques using solar energy at a medium temperature of 600C. Membrane design strategies have the most potential for making the IS process using solar energy highly efficient and economical and are illustrated here in detail. Three aspects of membrane design proposed herein for the IS process have led to a considerable improvement of the total thermal efficiency of the process: membrane reactors, membranes, and reaction catalysts. Experimental studies in the applications of these membrane design techniques to the Bunsen reaction, sulfuric acid decomposition, and hydrogen iodide decomposition are discussed.
井岡 郁夫; 栗木 良郎*; 岩月 仁; 久保 真治; 稲垣 嘉之; 坂場 成昭
Proceedings of 27th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-27) (Internet), 5 Pages, 2019/05
熱化学水素製造法ISプロセスは、大規模水素製造法の候補の一つとして研究開発が進められている。ISプロセスの硫酸を蒸発・ガス化し、熱分解する工程の腐食環境は過酷であり、その環境に耐える機器材料にはセラミックスが用いられている。本研究では、脆性材料であるセラミックスを代替し得る、表面改質技術を用いて耐硫酸性と延性を兼ね備えるハイブリッド材料の開発を狙いとしている。プラズマ溶射技術とレーザー溶融処理技術の組み合わせより試作したハイブリッド材料試験片は、95%沸騰硫酸中で十分な耐食性を示した。これは、表面に形成させた高Si濃度の耐食層が硫酸環境で酸化し、接液面にSiO層が生成したためと考えられる。さらに、本技術による容器の製作性を確認するため、溶接部,面取り部,曲面の容器形状要素を有する容器状構造体を試作したところ、表面に形成させた耐食層に剥離等の欠陥は認められなかった。
Yagmur, A.*; 内田 健一*; 井原 和紀*; 井岡 郁夫; 吉川 貴史*; 小野 円佳*; 遠藤 純一*; 柏木 王明*; 中島 哲也*; 桐原 明宏*; et al.
Applied Physics Letters, 109(24), p.243902_1 - 243902_4, 2016/12
被引用回数:3 パーセンタイル:14.71(Physics, Applied)スピンゼーベック効果(SSE)に基づく熱電素子の線抵抗性を調べるため、約310Gyの線照射試験を実施した。SSE素子には、Pt/NiZnFeO/GlassとPt/BiYFeO/GdGaOを用いた。SSE素子の熱電特性,磁気特性、構造は、線照射により影響されないことを確認した。この結果は、SSE素子が厳しい照射環境でさえ熱電素子として適用可能なことを示した。
井岡 郁夫; 栗木 良郎*; 岩月 仁; 久保 真治; 勝山 仁哉; 稲垣 嘉之
Mechanical Engineering Journal (Internet), 3(3), p.15-00619_1 - 15-00619_8, 2016/06
原子力機構では、高温ガス炉の利用系として水素を製造する熱化学水素製造法(ISプロセス)の研究開発を進めている。ISプロセスには、濃硫酸を沸騰させて分解する過酷な腐食環境が含まれている。この腐食環境で十分な耐食性を有する材料としては、Fe-高Si合金とSiCの2種類の脆性材料が報告されている。延性のある炭素鋼の内側に耐沸騰硫酸用のFe-高Si合金を遠心鋳造によりライニングした2層管を作製し、その特性評価を実施した。Fe-高Si合金ライニング部は、沸騰硫酸中でも十分な耐食性を示した。Fe/Fe-高Si合金界面の評価として、熱サイクル試験(100C900C)を実施し、界面はく離はなかったが、界面近傍に割れが発生した。これは、FEMによる解析により加熱時の引張応力と片状黒鉛の析出が原因と考えられる。しかし、十分な界面強度を有することを確認した。
井岡 郁夫; 栗木 良郎*; 岩月 仁; 久保 真治; 稲垣 嘉之
Proceedings of 23rd International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-23) (DVD-ROM), 6 Pages, 2015/05
原子力機構では、高温ガス炉の利用系として水素を製造する熱化学水素製造法(ISプロセス)の研究開発を進めている。ISプロセスには、濃硫酸を沸騰させて分解する過酷な腐食環境が含まれている。この腐食環境で十分な耐食性を有する材料としては、Fe-高Si合金とSiCの2種類の脆性材料が報告されている。延性のある炭素鋼の内側に耐沸騰硫酸用のFe-高Si合金を遠心鋳造によりライニングした2層管を作製し、その特性評価を実施した。Fe-高Si合金ライニング部は、沸騰硫酸中でも十分な耐食性を示した。Fe/Fe-高Si合金界面の評価として、熱サイクル試験(100C-900C)を実施し、界面はく離はなく、十分な界面強度を有することを確認した。
井岡 郁夫; 木内 清*; 滝沢 真之*; 伊藤 剛士*
日本金属学会誌, 78(1), p.16 - 22, 2014/01
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Metallurgy & Metallurgical Engineering)工業プラント等の構造材や溶接継手での応力腐食割れの迅速定量的評価には、多軸応力場の再現が不可欠である。WC製硬球の押し込みにより多軸残留応力場を形成した試験片を用いて応力腐食割れ試験を実施し、その適用性を評価した。SUS304平板試験片にブリネル型硬球を押し込み、それにより生じる圧痕周りの残留応力、変位をX線回折法、変位計により測定した。有限要素法による数値解析を行い、解析結果と測定値を比較し、両者が比較的よく一致することを確認した。数値解析により、残留応力が最適となるように押し込み硬球径、試験片ホルダー台座穴径、試験片板厚、及び押し込み深さを選定した。選定した押し込条件で作製した試験片を用いて塩化物応力腐食割れ試験を行った。圧痕周辺に発生した割れと残留応力分布を比較し、多軸残留応力場の応力腐食割れ評価法への有用性を示した。
久保 真治; 二川 正敏; 井岡 郁夫; 小貫 薫; 山口 明久*
International Journal of Hydrogen Energy, 38(16), p.6577 - 6585, 2013/05
被引用回数:23 パーセンタイル:51.70(Chemistry, Physical)熱化学法水素製造法ISプロセスに用いる硫酸濃縮器や硫酸蒸発器用の構造材料は高温かつ極めて腐食性の強い環境に曝される。そこで、材料腐食試験により、セラミックス材及び耐酸金属材の耐食性を評価した。腐食環境は、温度320, 380, 460C、圧力2MPa、濃度75, 85, 95wt%の高温液相硫酸環境とした。供試材料の重量変化から、SiC, Si-SiC, SiN)の良好な耐食性("よく耐える"と格付け)を示した。高シリコン鉄(シリコン含有20%)の耐食性は"やや耐える"であったが、断面顕微鏡観察でクラックの生成が認められた。シリコン添加耐酸鋼は激しく腐食し、腐食速度は1gmhであった。これら腐食試験から、硫酸濃縮器や硫酸蒸発器用の構造材料にはシリコンを含有したセラミックス(SiC, Si-SiC, SiN)が適切であることを明らかにした。
Kim, G.; 芝 清之; 沢井 友次; 井岡 郁夫; 木内 清; 中山 準平*
Proceedings of 2nd International Workshop on Structural Materials for Innovative Nuclear Systems (SMINS-2), p.273 - 279, 2012/12
In the present work, irradiation effects of high-purity Ni alloys were studied in terms of microstructural changes with respect to multi-ion irradiation by using JAEA triple-ion beam irradiation facility, TIARA. The alloys investigated are designed as the MA doped MOX fuel claddings for sodium cooled fast reactor and impurities, such as C, O, N, P, S were reduced less than 100 ppm in total to improve workability, irradiation embrittlement, inter-granular corrosion, and so on. Two types of alloys (Fe-40Ni-Cr-1.5Ti-1.5Al) with different Cr contents (20 or 25%) were used for the irradiation experiments. Single (Fe or Ni), dual (single + He), and triple (dual + H) beam irradiation were conducted up to 50 dpa, 150 appmHe, and 1500 appmH at 825K to evaluate the effect of radiation damage and the effect of transmuted gaseous elements. Void swelling was evaluated and compared with type 316 stainless steel. Other microstructural features, such as precipitation stability, dislocation structures were also evaluated to discuss irradiation resistance.
井岡 郁夫; 鈴木 潤; 木内 清; 中山 準平*
Proceedings of 2nd International Workshop on Structural Materials for Innovative Nuclear Systems (SMINS-2), p.391 - 400, 2012/12
次世代再処理施設の高酸化電位の耐硝酸性環境への適用を念頭にして高Cr-W-Si系Ni基合金組成の最適化を進めている。当該Ni基合金は、高酸化電位において現行ステンレス鋼の課題である過不働態が生じ難い優れた耐食性を有する。また、コールドクルーシブル誘導溶解と電子ビーム溶解を組合せた超高純度溶製技術(EHP)の適用により、溶融割れが生じず可塑性材が得られている。しかし、シリサイド生成能が高く、実用化上、熱間加工や溶接上の技術的制約が大きい。耐食性を損なわずに、それらの特性が良好な組成範囲を選定するため、SiとWの含有量を変えたEHP試験材を作製した。試験材の高温高速引張試験、及び耐食性や溶接施工性能の評価試験を実施して、最適組成範囲を検討した。
井岡 郁夫; 石島 暖大; 宇佐美 浩二; 桜庭 直敏; 加藤 佳明; 木内 清
Journal of Nuclear Materials, 417(1-3), p.887 - 891, 2011/10
被引用回数:8 パーセンタイル:53.06(Materials Science, Multidisciplinary)主要元素の調整,有害不純物の低減,熱処理による微細粒化からなるIASCC対策を施した超高純度オーステナイトステンレス鋼(Fe-25Cr-35Ni EHP)を開発した。照射試験片は外径11mm,肉厚0.4mmの管から作製した。試験片は、JRR-3で不活性ガス中、25000h, 553Kで照射し、照射量は1.510n/mであった。IASCC感受性を評価するため、高温水中(7.7MPa, 561K, 32ppmDO)で照射材のSSRT試験を実施した。SSRT後のSEM観察より、Fe-25Cr-35Ni EHPは延性破面であったが、比較材のSUS304では約70%の粒界破面が観察された。微細組織の観察では、両材ともボイドは認められなかったが、照射欠陥のサイズ,密度に違いがあり、Fe-25Cr-35Ni EHPは、SUS304より耐照射性に優れているものと考えられる。
田中 伸幸; 長江 正寛*; 井岡 郁夫; 岩月 仁; 久保 真治; 小貫 薫
Proceedings of 19th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-19) (CD-ROM), 4 Pages, 2011/10
熱化学水素製造法ISプロセスの耐食材料研究の一環として、硫酸及びヨウ化水素酸の高温強酸環境における新規な金属材料の耐食性試験を実施した。硫酸環境では、Mo及びMo合金の窒化物に対して90wt%硫酸を用いて300Cの浸漬試験を行った。本試験では十分な耐食性を示す試験片はなかったが、合金化することで耐食性が向上させることが可能であることを明らかにした。ヨウ化水素酸環境では、Nb-W合金に対して、200Cの浸漬試験を行った。腐食速度は浸漬時間とともに十分な耐食性である0.1mm/y以下まで減少することを見いだした。
井岡 郁夫; 鈴木 潤; 木内 清; 中山 準平*
Proceedings of 19th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-19) (CD-ROM), 5 Pages, 2011/10
再処理施設用材料として、現行ジルコニウムより優れた耐環境割れ性を有する超高純度Nb-W合金(Nb-W EHP)を開発している。Nb-W EHPは、溶接性に技術的な課題がある。そこで、Wの最適組成範囲を選定するため、W量の異なるNb-W EHPの溶接継手をTIG溶接に作製した。引張試験,腐食試験,シャルピー衝撃試験により、Nb-W EHPの化学的,機械的特性へのWの影響を調べた。Nb-W EHP溶接継手の腐食速度に及ぼすWの効果がほとんどなかった。Wの増加はNb-W EHPの引張強さを向上させた。構造材として重要な延性-脆性遷移温度(DBTT)は、Wの増加に従って増加した。溶接継手のDBTTは母材に比べ約150K高かった。得られた結果より、Nb-W EHPのW量は8wt%以下に調整する必要であることがわかった。
Kim, G.; 芝 清之; 沢井 友次; 井岡 郁夫; 木内 清
Materials Research Society Symposium Proceedings, Vol.1298, p.61 - 66, 2011/04
FaCT事業では、約250dpaの照射量に耐える燃料被覆管の候補材として9Cr系のODS鋼が選定されているが、粉末冶金に伴う製品の安定性や、再処理適合性の面での懸念も議論されている。本研究では、こういった懸念に対するバックアップ材料としての位置づけで、耐照射性とともに耐食性に優れる二種類('析出型とG相析出型)の超高純度高Ni合金(EHP合金)を選定し、その開発を進めている。開発材の耐照射性を確認するために、高速炉での核変換反応に伴うHeやHの生成量を模擬した高崎量子応用研究所TIARAのイオン照射実験を実施した。その結果、400C照射では'析出型合金,G相析出型合金ともに照射硬化を示したが、G相析出型合金の方が照射硬化量は大きかった。また、550C照射によるスエリングは両合金ともに良好であったが、特にG相析出型合金では大型のボイドが形成されず、極めて耐スエリング性が高いということが明らかになった。