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西田 明美; 鈴木 喜雄; 山田 知典; 木野 千晶; 鵜沢 憲*; 宮村 浩子; 河村 拓馬; 武宮 博; 中島 憲宏
RIST News, (54), p.33 - 37, 2013/01
原子力施設は複雑かつ巨大な構造物であり、多数の部品から成り立っている。このような複雑・巨大構造物の挙動をシミュレーションしようとするときには、解析技術だけではなく、プリポスト処理を含めた総合的なシステムとしての視点が重要となる。そこで、システム計算科学センターでは、構造部品を部品単位で認識し、必要な解析のためのデータを組み上げていく組立構造解析アプローチを提案し、原子力施設のような複雑・巨大構造物の挙動解析のためのフレームワークを試作した。これまでに、原子力機構大洗研究開発センターにある高温工学試験研究炉の建屋や機器のデータを用いた数値実験を行い、原子力施設全体での大規模地震応答シミュレーションが可能であることを実証した。本稿では、3次元仮想振動台システムのフレームワーク、システムの核となる組立構造解析アプローチ、結果評価のための可視化技術、および、3次元仮想振動台システムの適用研究として2011年より着手した地震リスク評価への試みについて述べる。
山田 知典; 櫛田 慶幸; 新谷 文将; 西田 明美; 中島 憲宏
Key Engineering Materials, 452-453, p.701 - 704, 2011/01
本論文では原子力プラント全体の耐震シミュレーションへの適用を前提とした、分解されたCADデータより作成した部品メッシュ群を統合し部品単位の並列計算を行う大規模有限要素構造解析コードと同コード内において部品間の接合にペナルティ法を用いた場合の計算効率について述べる。ペナルティ法利用時の反復解法の計算効率について評価するため、種々のペナルティ係数に対するメッシュ間変位誤差と反復解法の処理時間について調査するとともに、実原子力プラントモデルの耐震シミュレーションに適用した例を示した。
中島 憲宏; 西田 明美; 鈴木 喜雄; 山田 知典; 武宮 博; 伊与久 達夫
Proceedings of Joint International Conference of 7th Supercomputing in Nuclear Application and 3rd Monte Carlo (SNA + MC 2010) (USB Flash Drive), 4 Pages, 2010/10
FIESTA(組立構造物のための有限要素構造解析)は、仮想実験施設であり、大規模なシミュレーション(デジタル空間に現実世界をもたらすためのシミュレーション)である。現実世界の原子力発電施設のような巨大で複雑な構造物をシミュレーションするためには、方法論の確立とデジタル空間で再現する技術が必要である。FIESTAは、デジタル空間に再現するための方法論として組立構造解析を提案した。組立構造物のための構造解析の最初の試みは、設備の部品を集積することで、構造物全体を有限要素解析する。組立構造物の解析には多大な計算が必要となるため、並列分散コンピューティング環境を活用した。JAEAの実験炉をモデル化して数値実験した結果を示し、組立構造物のシミュレーションを検証した。
Kim, G.; 鈴木 喜雄; 手島 直哉; 西田 明美; 山田 知典; 新谷 文将; 武宮 博; 中島 憲宏; 近藤 誠
Proceedings of 1st International Conference on Parallel, Distributed and Grid Computing for Engineering (PARENG 2009) (CD-ROM), 12 Pages, 2009/04
We developed the Script Generator API to support users to develop Grid-enabled client application. The Script Generator API automatically generates a Grid-enabled workflow script needed to execute jobs on a Grid system. Using the Script Generator API enables users to use a Grid environment without consciousness of a Grid computing system. In this paper, we show the implementation of the Script Generator API in our Grid infrastructure and its utilization to the Full-scale 3D Vibration Simulator for an Entire Nuclear Power Plant. By developing a Grid-enabled client application for the Full-scale 3D Vibration Simulator, we confirmed the usability of the Script Generator API.
西田 明美; 新谷 文将; 山田 知典; 櫛田 慶幸; 武宮 博; 中島 憲宏
安全研究フォーラム2009資料集, p.25 - 29, 2009/02
本課題は、部品レベルで実プラントを模擬して、地震応答解析が可能な計算科学的手法を用いた3次元仮想振動台を開発することを目的としている。従来の地震応答解析法の保守性や地震PSAにおける機器損傷確率評価への活用により、安全性の向上に資するための調査研究を行う。まずは質点系モデルによる解析や実測値との比較検討を可能とする仕組みを整備する。将来的にはPRA/QRA手法への適用方策に繋げられるようにする。既に数値解析機能を実証済みで、現在実際の振動データ等による応答精度の検証作業を実施中である。今後、応答精度の検証の継続により地震応答解析技術を実証する予定である。
中島 憲宏; 新谷 文将; 西田 明美; 鈴木 喜雄; 井田 真人; 山田 知典; 櫛田 慶幸; Kim, G.; 木野 千晶; 武宮 博
Proceedings of International Symposium on Structures under Earthquake, Impact, and Blast Loading 2008, p.119 - 123, 2008/10
日本は第4のエネルギー消費国といわれているが、その消費資源である石油や天然ガスといった化石燃料資源はほとんど保有しておらず、それらの消費量の多くは輸入に依存しているために、安定したエネルギー供給が一つの問題になっている。一方、温室効果ガス制限のために、省エネルギー化の推進は、重要課題となっている。このような背景において、1966年に始まった日本の商業原子力発電は、今日ではそのエネルギー供給が日本の電気の消費量の約3割を占めるに至っている。日本の土地柄、地震対策は、社会基盤の運用上重要な課題である。その対策確保のために、計算科学的アプローチだけでなく、さまざまなアプローチにより多くの社会基盤の耐震性を検証してきている。本論では、地震対策のための計算科学的アプローチの一つとして、FIESTA(組立構造物のための有限要素解析)による大規模なシミュレーション技術を提案する。本論では、原子力分野で検討すべき衝撃荷重の事例を紹介するとともに、そのシミュレーション課題を議論する。
中島 憲宏; 新谷 文将; 西田 明美; 鈴木 喜雄; 櫛田 慶幸; 山田 知典
第57回理論応用力学講演会講演論文集, p.33 - 35, 2008/06
組立構造解析手法を提案することにより部品ごとの設計解析に利用したデータを利用して、全体解析をする手段を提案した。全体解析はAEGIS計算機環境において実現した。組立構造解析手法を有限要素法により実現するために、独立に有限要素分割された部品間で不整合な有限要素の接合状態、すなわち節点が必ずしも一致しない境界を計算する手段を用いて演算できるようにした。本手法を基礎的な検証問題や実問題に適用し、その解の妥当性を確認した。その結果、3次元仮想振動台というシステムが目標とする大規模な組立構造物を静的,動的解析により計算するシステムの一部を有限要素解析により実現できた。
山田 知典; 新谷 文将; 西田 明美; 櫛田 慶幸; 中島 憲宏
Theoretical and Applied Mechanics Japan, 57, p.81 - 87, 2008/00
現実の地震をコンピュータ上において模擬し、現実世界とデジタル空間において協調した実験が可能な仮想振動台を構築する。このためデジタル空間において組立構造物の解析を行うための方法論と必要とされる膨大な計算資源を可能とするための計算機環境について本論文で述べる。
竹治 智; 諫山 明彦; 小関 隆久; 徳田 伸二; 石井 康友; 及川 聡洋; 石田 真一; 鎌田 裕; 閨谷 譲; 芳野 隆治; et al.
Fusion Science and Technology (JT-60 Special Issue), 42(2-3), p.278 - 297, 2002/09
被引用回数:7 パーセンタイル:6.06(Nuclear Science & Technology)トカマクプラズマの高圧力定常運転の実現への寄与を念頭に、高ポロイダルベータモード,負磁気シアモード等JT-60Uにおける閉じ込め改善トカマク放電における磁気流体力学的(MHD)安定性の研究成果を総括した。閉じ込め改善プラズマを特徴付ける周辺部及び内部輸送障壁は、それらが形成する大きな圧力勾配とそれに伴うブートストラップ電流により、局所的あるいは広域的MHD安定性に重要な影響を及ぼす。まず、閉じ込め改善放電の広域的安定性限界は、低n(トロイダルモード数)キンクモードで規定され、プラズマ圧力分布の尖鋭度の低減,プラズマ形状の高三角度化及び導体壁の近接により安定性限界を改善できる。局所的安定性では、周辺部輸送障壁にかかわる周辺部局在モード(ELM),内部輸送障壁にかかわる内部輸送障壁局在モード(BLM),抵抗性交換型モードについてその発生機構等を明らかにした。さらに、高圧力プラズマの長時間維持において問題となる、新古典テアリングモード(NTM),抵抗性導体壁モード(RWM)のMHD特性とその安定化について議論した。
鎌田 裕; 藤田 隆明; 石田 真一; 菊池 満; 井手 俊介; 滝塚 知典; 白井 浩; 小出 芳彦; 福田 武司; 細金 延幸; et al.
Fusion Science and Technology (JT-60 Special Issue), 42(2-3), p.185 - 254, 2002/09
被引用回数:34 パーセンタイル:48.48(Nuclear Science & Technology)JT-60及びJT-60Uは、ITER及び定常トカマク炉実現へ向けた物理基盤を構築することを目的として、炉心級プラズマにおける高総合性能の実証とその維持を目指した運転概念の最適化を行って来た。等価核融合エネルギー増倍率(=1.25)や核融合積(=1.5E21 m-3skeV)の達成に加えて、高い総合性能(高閉じ込め&高ベータ&高自発電流割合&完全非誘導電流駆動)を実証した。これらは、内部及び周辺部に輸送障壁を持つ高ポロイダルベータHモード及び負磁気シアモードで得られた。最適化の鍵は分布及び形状制御である。多様な内部輸送障壁の発見に代表されるように、JT-60/JT-60U研究はプラズマ諸量の空間分布の自由度と制限を強調して来た。各閉じ込めモードの閉じ込め研究に加えて、輸送及び安定性等によって支配されるコア部及び周辺ペデスタル部のパラメータ相関を明らかにした。これらの研究により、高閉じ込めモードのITERへの適合性を実証するとともに残された研究課題を明らかにした。
櫻井 真治; 清水 勝宏; 正木 圭; 玉井 広史; 朝倉 伸幸; 滝塚 知典; 竹永 秀信; 三浦 幸俊; 逆井 章; 松川 誠; et al.
Plasma Physics and Controlled Fusion, 44(6), p.749 - 760, 2002/06
被引用回数:8 パーセンタイル:27.4(Physics, Fluids & Plasmas)高プラズマの定常維持と低放射化材料のプラズマ適合性の実証を目標とするJT-60改修装置のダイバータ基本設計に関し、以下の3点について報告する。(1)高,高性能プラズマに適した高三角度,高非円形度のプラズマ配位において、等の変化による磁束及び高密度時の粒子束の拡がりに対し、粒子制御能力を重視した垂直ターゲット方式のセミクローズ形状を採用した。(2)中性粒子の制御性を高めるため、内外ダイバータにそれぞれ排気用クライオパネルを設ける。ダイバータ解析コードにより、30Pa m/sの粒子束に対して外側ダイバータをアタッチ状態を維持できることを確認した。(3)高プラズマと両立する放射損失に対して1015MW/mの除熱能力を必要を有する炭素アーマ強制冷却ダイバータの開発と金属アーマの検討を行った。
鎌田 裕; 諫山 明彦; 及川 聡洋; 坂本 宜照; 細金 延幸; 竹永 秀信; 草間 義紀; 藤田 隆明; 竹治 智; 小関 隆久; et al.
Nuclear Fusion, 39(11Y), p.1845 - 1853, 1999/11
高ELMy Hモードプラズマによる高総合性能の長時間維持を報告する。W型排気ダイバータへの改造により、高加熱パワー(20-25MW)の長時間(9秒)入射が可能となった。最大加熱エネルギーは203MJに達する。圧力及び電流の空間分布を最適化し、加えてプラズマ断面形状の三角形度を上昇(0.5)することで、高安定性が改善された。プラズマ電流1.5MAでは、等価エネルギー増倍率Q=0.16を4.5秒間維持した。この時、Hファクター2.2、規格化値1.9である。また、全電流の60-70%が非誘導電流駆動されている。低安全係数(q~3)での定常限界も改善され、規格化値2.5~2.7を約3.5秒間維持することができた。これは、ITERの要求を満足する結果である。
波多江 仰紀; 鎌田 裕; 石田 真一; 福田 武司; 滝塚 知典; 白井 浩; 小出 芳彦; 菊池 満; 吉田 英俊; 内藤 磨
Plasma Physics and Controlled Fusion, 40(6), p.1073 - 1083, 1998/00
被引用回数:41 パーセンタイル:76.66(Physics, Fluids & Plasmas)Hモードプラズマでは、プラズマ周辺部で熱と粒子の輸送が改善される。このとき、プラズマの温度、密度分布では、表面近傍に急勾配がみられる。本論文では、この急勾配の屈曲点からプラズマ表面までの距離をペデスタル幅と定義し、JT-60UのELM-freeHモード放電における、電子温度とイオン温度分布のペデスタル幅を、1MAから4.5MAの広いプラズマ電流の範囲内で測定した。その結果、ペデスタル幅はポロイダル磁場と、エッジのイオン温度に強い相関を示すことがわかった。さらに、ペデスタル幅は、概ね3.3√で直線的にスケールができることが明らかになった。ここにはアスペクト比の逆数、はサーマルイオンのポロイダルラーマー半径である。また、実験で得られたペデスタル幅と、理論予測との比較を行った。
小出 芳彦; 森 雅博; 藤田 隆明; 白井 浩; 波多江 仰紀; 滝塚 知典; 木村 晴行; 及川 聡洋; 伊世井 宣明; 諫山 明彦; et al.
Plasma Physics and Controlled Fusion, 40(5), p.641 - 645, 1998/00
被引用回数:25 パーセンタイル:61.85(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60Uの負磁気シア放電では顕著な電子系熱輸送の低減現象が観測された。一方、高ポロイダル放電では、電子系熱輸送の低減は明確ではないが、イオン系熱輸送の低減等は負磁気シア放電の特性と類似している。本研究の目的は、負磁気シア放電と高ポロイダル放電の特性を整理・比較することにより、前者で観測される電子系熱輸送の低減現象の起源を解明することである。これまで得られた知見は以下のとおりである: 両者とも中心加熱がその発生に必要である。負磁気シア放電では、(1)電子系熱輸送、イオン系熱輸送、粒子輸送の低減(内部輸送障壁)が小半径の20%程度の領域に局在する。(2)その位置は半径方向に移動し安全係数が極小となる位置で停流する。高ポロイダル放電では、(1)内部輸送障壁は半径方向に移動するが安全係数が極小となる位置が存在しなくても発生・停留する。(2)加熱閾値は電子密度とともに上昇する。
竹治 智; 鎌田 裕; 小関 隆久; 石田 真一; 滝塚 知典; 閨谷 譲; 徳田 伸二
Physics of Plasmas, 4(12), p.4283 - 4291, 1997/12
被引用回数:16 パーセンタイル:50.2(Physics, Fluids & Plasmas)高ポロイダルベータ(p)モードは、内部輸送障壁に起因する閉じ込め改善モードである。内部輸送障壁は、その内側の閉込め特性を著しく改善する一方で、その近傍で強い圧力勾配を形成するために、局所的な不安定性の原因となることが分かってきた。このことは、プラズマ内部の局所的な圧力・電流分布がプラズマ安定性に極めて重要であることを示している。本論文では、内部輸送障壁近傍に局在する不安定性(BLM)の実験解析・数値解析を行い、その発生機構の解明を試みた。実験解析の結果は、BLMが局在した理想低トロイダル数(n)キンクモードであることを示唆した。MHD安定性数値解析の結果、内部輸送障壁による局所的な圧力勾配とそれに伴うブートストラップ電流の効果により、内部輸送障壁近傍に局在する理想低nキンクモードが存在し得ることを発見した。これらにより、BLMを同定しその発生機構を解明した。
鎌田 裕; 芳野 隆治; 牛草 健吉; 閨谷 譲; 及川 聡洋; 内藤 磨; 徳田 伸二; 白井 浩; 滝塚 知典; 小関 隆久; et al.
Fusion Energy 1996, Vol.1, p.247 - 258, 1997/00
JT-60U装置では、ポロイダル磁場コイル系の改良により、プラズマ断面の三角度を、従来の約0.1から0.48まで上昇させた。これにより、プラズマ周辺部の不安定性であるELM及び、内部低n不安定性を安定化することに成功した。この結果、規格化ベータ値は、同様な圧力分布及び内部インダクタンスを持つプラズマにおいて、約2倍に上昇した。エネルギー閉じ込め性能も、三角度とともに上昇することが分かった。さらに、従来よりも高電子密度で良好な閉じ込め性能が得られた。ELMの質は、小振幅、高周波数となり、ダイバータ板の熱負荷集中の観点から好ましいことも分かった。以上の改善により、高い総合性能(閉じ込め改善度2、規格化ベータ値。2.5、完全非誘導電流駆動(NB駆動電流40%、自発電流60%)を持つプラズマを約2秒間準定常に維持することに成功した。
福田 武司; 滝塚 知典; 土屋 勝彦; 鎌田 裕; 永島 圭介; 佐藤 正泰; 竹永 秀信; 石田 真一; 木島 滋; 東島 智; et al.
Nuclear Fusion, 37(9), p.1199 - 1213, 1997/00
被引用回数:39 パーセンタイル:75.91(Physics, Fluids & Plasmas)次期核融合実験炉であるITERでHモード遷移に必要な加熱入力を評価することは緊急の課題となっている。しかしながら、これまでに集積された遷移閾値の実験結果を用いた解析では充分な精度と信頼性を有する比例則が現在確立されていない。その主な理由は、幾何寸法依存性と密度依存性の不明瞭性にあると考えられている。特に密度依存性は、第一壁の粒子補給条件に敏感であることから、重要ではあるが解明が困難な課題であると認識されている。我々は、JT-60Uにおける詳細な実験研究の結果、再現性の有る遷移閾値比例則を確立すると共に、プラズマ周辺部の中性粒子密度が密度依存性に顕著な影響を与えることを初めて定量的に示した。また、同様に周辺中性粒子密度が低密度遷移限界をも規定することを明らかにした。この結果は、周辺中性粒子密度の情報を基に従来装置依存性が高いと考えられてきた密度依存性の統一的理解に資する。
Neudatchin, S. V.*; 白井 浩; 滝塚 知典; 藤田 隆明; 竹治 智; 伊世井 宣明; 石田 真一; 鎌田 裕
Proc. of 24th European Physical Society Conf. on Controlled Fusion and Plasma Physics, 21A, p.497 - 500, 1997/00
JT-60Uの通常磁気シア及び反転磁気シアプラズマにおける内部輸送障壁(ITB)形成時の局所熱輸送解析を行った。ITBの幅は狭いため、ITB内部には電子温度及びイオン温度の測定点が1ないし2点しか存在しない。このためITB内部の熱拡散係数Xの評価は大きな誤差を伴っていた。本研究では、プラズマを主半径方向に時間とともに移動させる際の、温度測定点がITBを横切る移動に着目したXの評価法を確立し、ITB内部のXは外部領域の1/10程度であることを明らかにした。またITBの境界の位置を従来より精度よく同定した。
佐藤 正泰; 福田 武司; 滝塚 知典; 鎌田 裕; 土屋 勝彦; 白井 浩; 石田 真一; 森 雅博
Plasma Physics and Controlled Fusion, 38(8), p.1283 - 1288, 1996/08
被引用回数:11 パーセンタイル:39.31(Physics, Fluids & Plasmas)ITERのような炉心級トカマクでは、Hモード閉じ込めを基本に設計されている。Hモードに遷移するパワーの閾値(P)は重要な課題である。ITERでは次のスケーリングを基に設計されている。PnBS(n:密度、B:磁場、S:表面積)。閉じ込めに関した物理量がプラズマ電流に依存するにもかかわらず、このスケーリングでは、閾値パワーがプラズマ電流に依存しない。ここでは、閾値パワーがプラズマ電流に依存するかに注意を払いつつ、JT-60UのNBI加熱されたプラズマに対して、閾値パワーのプラズマ電流、安全係数(q)、密度、磁場の依存性を検討した。得られた閾値パワーのスケーリングは、PnB f(n)g(q)である。f(n)は、n1.210mに対して1で、n1.210mに対して1.2/n(10m)である。g(q)はexp[{(q-1)/10}]である。qが約7以下の場合、閾値パワーは電流に依存しない。
白井 浩; 滝塚 知典; 小出 芳彦; 鎌田 裕; 石田 真一; 森 雅博; 内藤 磨; 佐藤 正泰; 伊世井 宣明; 福田 武司; et al.
Plasma Physics and Controlled Fusion, 38(8), p.1455 - 1460, 1996/08
被引用回数:5 パーセンタイル:20.74(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60Uの中心イオン温度が20keVを越える中心閉じ込め改善モードプラズマにおいてLモードとHモードの間を遷移する際の閉じ込め改善度の時間変化を解析した。電子温度とイオン温度が増加の過程にあり、閉じ込め改善度が近い時に起こる最初のL-H遷移では、閉じ込め改善度は瞬時に増加するが、Hモード遷移後も閉じ込め改善度はエネルギー閉じ込め時間のゆっくりした時間スケールで引き続き増加するといった、2段階の異なった時間スケールで変化することを明らかにした。一方追加熱後十分時間が経過し(1秒以上)閉じ込め改善度がほぼ頭打ちになった時に生じるH-L遷移及びそれに続いて発生するL-H遷移では、最大閉じ込め改善度と最小閉じ込め改善度の間を、よりも短い時間スケールで増減することを明らかにした。