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石川 諒尚; 瀬川 麻里子; 藤 暢輔; 渡辺 賢一*; 増田 明彦*; 松本 哲郎*; 山崎 淳*; 吉橋 幸子*; 瓜谷 章*; 原野 英樹*
Journal of Radiation Research (Internet), p.rraf048_1 - rraf048_7, 2025/00
被引用回数:1 パーセンタイル:59.63(Biology)An optical fiber-based neutron detector is a real-time neutron monitor for an intense neutron field. A small piece of neutron scintillator, such as Ce-doped lithium glass (Li-glass), used in the detector has a random shape with a grain size of 200-400
m. This causes shape-dependent effects on the detector response. However, it is difficult to control or clarify the micro shape due to its small size. Here we propose a technique to obtain the fine structure of a small piece of the scintillator using a microcomputed tomography (CT) system. To verify accuracy, the mass estimated based on the volume extracted from the obtained CT image was compared to the mass measured in advance using an electronic balance. In the obtained CT images, the fine shape of the small piece of Li-glass was clearly visible, and no false signals from the surrounding components were observed. The estimated mass was in good agreement with the measured value, however, a slight underestimation was observed when the total number of projection images was 2000. This was mitigated by increasing the number of projection images, and the difference between the estimated and measured mass was 1.6% when the number of the projection images was 3141. This was equivalent to the uncertainty of the measured mass. The proposed technique will be useful when high accuracy is needed, such as for medical applications.
石川 諒尚; 田中 浩基*; 中村 哲志*; 熊田 博明*; 櫻井 良憲*; 渡辺 賢一*; 吉橋 幸子*; 棚上 裕生*; 瓜谷 章*; 鬼柳 善明*
Journal of Radiation Research (Internet), 65(6), p.765 - 775, 2024/11
被引用回数:2 パーセンタイル:41.59(Biology)From the viewpoints of the advantage depths (ADs), peak tumor dose, and skin dose, we evaluated the effect of neutron beam properties, namely, the ratio between thermal and epithermal neutron fluxes (thermal/epithermal ratio), fast neutron component, and
-ray component on the dose distribution. Several parameter surveys were conducted with respect to the beam properties of neutron sources for boron neutron capture therapy assuming boronophenylalanine as the boron agent using our dose calculation tool, called SiDE. The ADs decreased by 3% at a thermal/epithermal ratio of 20% - 30% compared with the current recommendation of
. The skin dose increased with the increasing thermal/epithermal ratio, reaching a restricted value of 14 Gy-eq at a thermal/epithermal ratio of
. The fast neutron component was modified using two different models, namely, the "linear model," in which the fast neutron intensity decreases log-linearly with the increasing neutron energy, and the "moderator thickness (MT) model," in which the fast neutron component is varied by adjusting the moderator thickness in a virtual beam shaping assembly. Although a higher fast neutron component indicated a higher skin dose, the increment was
at a fast neutron component of
Gy cm
for both models. Furthermore, in the MT model, the epithermal neutron intensity was
higher at a fast neutron component of
Gy cm
compared with the current recommendation of
Gy cm
. The
-ray component also caused no significant disadvantages up to several times larger compared with the current recommendation.
石川 諒尚; 古場 裕介*; 古田 琢哉; Chang, W.*; 米内 俊祐*; 松本 真之介*; 橋本 慎太郎; 平井 悠大*; 佐藤 達彦
Radiological Physics and Technology, 17(2), p.553 - 560, 2024/06
At the Heavy Ion Medical Accelerator in Chiba (HIMAC), a series of retrospective studies are ongoing in patients treated with carbon ion radiotherapy (CIRT) to obtain the knowledge to improve tumor control and reveal the mechanism of the low risk of secondary cancer after CIRT. Dose-averaged linear energy transfer (LET
) is generally used as a measure of treatment effectiveness or biological effects in such retrospective studies; however, it is conventionally evaluated from the relative biological effectiveness (RBE)-LET
fitted function used in the treatment planning system. In this study, we calculated the physical doses and their linear energy transfer (LET) distributions for a series of treatment plans for a homogeneous rectangular phantom and a human body phantom with typical CIRT beams using Monte Carlo (MC) simulation. The LET
was then deduced from the MC simulation and compared with the corresponding data obtained using the conventional method. The comparison suggested that the two types of LET
agreed well with each other, except around the distal end of the spread-out Bragg peak, where the MC simulation yielded significantly higher LET
values than that of the conventional method. This is because the RBE-LET
fitted function adopted in the conventional method ignores the contribution of the high-LET components, causing an overkill effect. Furthermore, an MC simulation was conducted to determine the material composition of water and realistic materials from the CT number in the planned image. The profiles of physical dose and LET
were in good agreement for both techniques. These results indicate the possibility of enhancing the efficiency of retrospective studies of CIRT using MC simulations in the future.
古田 琢哉; 古場 裕介*; 橋本 慎太郎; Chang, W.*; 米内 俊祐*; 松本 真之介*; 石川 諒尚*; 佐藤 達彦
Physics in Medicine & Biology, 67(14), p.145002_1 - 145002_15, 2022/07
被引用回数:11 パーセンタイル:70.35(Engineering, Biomedical)炭素線治療は従来の放射線治療よりも腫瘍部への線量集中性に関する優位性を持つが、二次的ながんの発生原因となり得る正常組織への照射を完全に無くすことは困難である。そのため、発がんリスクを照射炭素ビームの核反応によって生成される二次粒子による線量まで含めて評価するには、計算シミュレーション解析が有効となる。本研究では、PHITSコードを中核とした炭素線治療の線量再構築システムを開発した。このシステムでは、治療計画を記録したDICOMデータから自動でPHITSの入力ファイルを作成し、PHITSシミュレーションの実行によって腫瘍および周辺正常組織での線量分布を計算する。PHITSの様々な機能を利用することで、粒子毎の線量寄与や二次粒子の発生場所の特定など、詳細な解析が実施可能である。開発したシステムの妥当性は、水中での線量分布の実験結果や人体等価ファントムへの治療計画との比較により確認した。今後、本システムは量子科学技術研究開発機構において、過去の治療データを用いたシミュレーション解析による遡及的研究に利用される予定である。
石川 諒尚; 増田 明彦*; 渡辺 賢一*; 藤 暢輔
no journal, ,
高強度中性子場におけるリアルタイム中性子モニタとして、光ファイバ型中性子検出器の開発を進めている。本検出器は、優れた計数率特性や耐放射線性、空間分解能などの特長を有することから、ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)用中性子源の品質保証(QA)を目的とした水ファントム内高精度反応率測定の実現を目指している。本検出器には、中性子場に混在する
線による偽計数を低減させるため、粒径数百ミクロン程度の小片状シンチレータが用いられる。これまで、小片質量を用いて、使用する場の中性子強度に応じて中性子感度を変化させた検出器を製作してきた。しかしながら、小片はランダムな形状をしており形状加工も困難であることから、形状に起因する検出器応答への影響を評価することができなかった。検出器応答の詳細な理解のためには、小片形状の測定データに基づくシミュレーションが不可欠である。そこで本研究では、数ミクロン程度の分解能をもつコンピュータ断層撮像(micro-CT)により検出器サンプルを撮像し、小片形状の三次元データを取得した。さらに、得られた三次元CTデータをPHITSに組み込んで、検出器の方向依存性を評価した。形状効果の違いを評価するため、同程度の質量をもつ小片として、24
1
gおよび25
1
gの小片を用いた検出器サンプルを用いた。得られたCT画像中では、小片形状が明瞭に確認できた。また、画像上の体積から算出した小片質量はいずれも24
gであった。これは、事前に高精度電子天秤を用いて計量した結果とよく一致しており、micro-CT撮像で正確な小片形状を描出できたといえる。CTデータを取り込んだPHITSシミュレーションでは、エネルギー25meVの熱中性子に対する方向依存性は、一方のサンプルは最大約13%であったのに対し、もう一方は最大6%程度であった。このことから、同程度の小片質量であっても、小片形状により検出器の方向依存性は大きく異なることがわかった。このように、本手法により、検出器素子個別のシミュレーションが実現でき、これまでの小片質量を用いた感度制御手法より詳細な検出器応答の理解が可能となった。今後は、実験により、方向依存性に加え自己遮蔽効果をはじめとするほかの形状効果についても評価を行う。また、BNCT用中性子源のQAへの適用へ向けて、水ファントム内反応率プロファイルの高精度測定のための検出器応答補正手法の検討を進める。
石川 諒尚; 田中 浩基*; 中村 哲志*; 熊田 博明*; 櫻井 良憲*; 渡辺 賢一*; 吉橋 幸子*; 瓜谷 章*; 鬼柳 善明*
no journal, ,
BNCTでは、がん細胞に集積する性質をもったホウ素薬剤を患者に投与し、外部から中性子を照射することで、がん細胞特異的にホウ素線量を増強し、正常組織に対する腫瘍の線量アドバンテージを形成する。このホウ素線量による線量アドバンテージは、腫瘍と正常組織との間におけるホウ素濃度の違いに起因しているが、正常組織ホウ素濃度(Cb)や腫瘍・正常組織ホウ素濃度比(T/N)の値は、ホウ素薬剤の種類や患者の生理学的条件により変化することが考えられる。したがって、これらのホウ素濃度パラメータがBNCTにおける線量分布に与える影響を明らかにする必要がある。本研究では、先行研究において開発したBNCT用簡易線量計算コードSiDEを用いて、異なるホウ素濃度パラメータにおける水ファントム内線量分布を計算した。計算の結果、T/Nの低下により、最大腫瘍線量(PTD)と有効深度(AD)は低下することがわかった。また、Cbが低下すると、PTDとADは低下し、皮膚線量はほぼ一定であることがわかった。具体的には、25Gyの線量アドバンテージが得られる深度AD25がCb=25ppmのときに比べて3%減少するのはCb=19.6ppmのときであった。また、Cb=25ppmのときに比べて20ppmのときの皮膚線量増加率は0.2%未満であった。これらの計算により、ホウ素濃度パラメータの違いによる線量分布への影響を定量することができ、BNCTにおける物理的諸課題にとって有用な知見を得ることができた。
石川 諒尚; 田中 浩基*; 櫻井 良憲*; 中村 哲志*; 渡辺 賢一*; 鬼柳 善明*; 藤 暢輔
no journal, ,
加速器BNCTでは、ターゲットから生じる高速中性子を、ビーム整形減速機構(BSA)により治療に適したエネルギー領域(熱外中性子)まで減速して利用する。しかしながら、BSAから取り出される中性子ビームには、一部高速中性子成分が混入しており、これが皮膚線量の増大などの好ましくない影響を及ぼすため、熱外中性子強度に対する高速中性子線量の比を高速中性子混入率と定義し、基準値を設けて規制している。ところが、特にLiターゲット用いた場合には、発生する高速中性子のエネルギーが低く、従来の閾値反応を利用した測定法ではBSAから出てくる高速中性子を測定することができず、現状、BNCT用中性子源の高速中性子混入率を測定する手法は確立されていない。そこで、我々は中性子エネルギーによる透過性の違いに着目した高速中性子混入率判定法として、反応率深部勾配法(ReD-GraM)を考案した。ReD-GraMでは、小型中性子検出器を用いて水ファントム内ビーム軸方向の
Li(n,t)
反応率プロファイルを取得し、その深部における勾配が入射中性子エネルギーによって変化することを利用して高速中性子混入率の判定を行う。本研究では、PHITSによるReD-GraMのモンテカルロシミュレーションと、KUR重水中性子照射設備(HWNIF)を利用したReD-GraMの実験的検証を行った。PHITSを用いたモンテカルロシミュレーションでは、入射中性子ビームの高速中性子混入率の変化に応じて深部勾配が変化することを確認した。また、KUR HWNIFでの実証実験では、重水厚を0mmまたは100mmとして高速側のエネルギースペクトルを変調させた照射において、測定される反応率深部勾配に約5%の差が生じることがわかった。さらに、熱中性子量の違いによる反応率深部勾配への影響を評価するため、Cdフィルタ開口幅200-600mmの範囲で測定した反応率深部プロファイルは、すべてのCdフィルタ開口幅において不確かさの範囲で一致し、測定される反応率深部勾配は熱中性子量によらずほぼ一定であることを確認した。これらの結果から、ReD-GraMにより、熱中性子量の違いによる影響を受けず、中性子エネルギースペクトルの高速側の強度変調を検知できることがわかった。
石川 諒尚; 増田 明彦*; 渡辺 賢一*; 藤 暢輔
no journal, ,
BNCT用リアルタイム中性子モニタとして、光ファイバの先端に小片状無機中性子シンチレータを配した小型中性子検出器の開発を進めている。シンチレータを粒径数百
mに小片化することで、中性子イベントの波高値を変化させずにガンマ線ノイズの波高値を抑制することができる。これまで、小片質量により検出器の中性子感度を制御してきたが、より厳密に検出器応答を理解するためには、小片の微細形状を把握する必要がある。本研究では、分解能数
m程度の形状撮像が可能なマイクロCTシステムにより、小型中性子検出器に用いる小片状無機中性子シンチレータ(GS10, Scintacor)の形状撮像実験を行った。電子天秤を用いた事前測定では、撮像実験に用いたGS10小片の質量は31
1
gであった。得られたマイクロCT画像から抽出したGS10小片体積とGS10の密度(2.5g/cm
)から算出した小片質量は30.6
gであり、電子天秤による測定結果と一致した。この結果から、マイクロCT撮像により、小片の微細形状を把握することが可能であることが明らかになった。また、小片の三次元形状データを組み込んだモンテカルロシミュレーションにより、25meV
1MeVの中性子に対する検出器の自己遮蔽効果を計算した。計算の結果、25meVの中性子に対する自己遮蔽効果による実効断面積の低下は0.5%であった。低エネルギー中性子ほど
Li(n,t)
反応の断面積は大きく、自己遮蔽効果は強く現れる。したがって、本検出器の自己遮蔽効果が測定結果に与える影響は十分小さいことがわかった。今後は、本検出器を用いて水ファントム内反応率プロファイルの高精度測定を行うことで、水ファントム内深部の反応率勾配から高速中性子混入率を判定するReD-GraM法について検討を進める。
石川 諒尚
no journal, ,
ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)では、中性子発生用ターゲットから発生した高速中性子を、治療に適したエネルギー領域の熱外中性子が支配的となるように減速させて利用する。BNCT用中性子ビームの線質指標としていくつかの物理量が設定されており、IAEAの技術文書においてそれらの推奨値が示されている。その中で、ビーム中の高速中性子量を規制するための量として、熱外中性子束に対する高速中性子線量の比(高速中性子混入率)が定義され、7
10
Gy cm
以下が推奨されている。こうした枠組みの中でBNCTを安全に施行するためには、医学物理士などの臨床作業者の品質保証・品質管理(QA/QC)によって装置の健全性を担保することが不可欠である。しかしながら、熱外中性子が支配的となるように調整されたBNCT中性子場において、臨床作業者の負担を過度に増やすことなく、十分な統計精度でごくわずかな高速中性子混入率を評価することは困難である。とりわけ、中性子発生用ターゲットとしてリチウムを使用している施設では、発生する中性子の最大エネルギーが低いため、閾値反応を利用した高速中性子測定は原理的に不可能ですらある。このような背景から、測定作業が容易で、十分な検出精度をもつ高速中性子測定法の開発が望まれている。本発表では、これらの要求を満たすBNCT中性子場の高速中性子混入率判定法として考案した、反応率深部勾配法について発表を行う。
石川 諒尚; 田中 浩基*; 櫻井 良憲*; 中村 哲志*; 渡辺 賢一*; 鬼柳 善明*; 藤 暢輔
no journal, ,
加速器BNCTでは、ターゲットから生じる高速中性子を、ビーム整形減速機構(BSA)により治療に適したエネルギー領域(熱外中性子)まで減速して利用する。しかしながら、BSAから取り出される中性子ビームには、一部高速中性子成分が混入しており、これが皮膚線量の増大などの好ましくない影響を及ぼすため、熱外中性子強度に対する高速中性子線量の比を高速中性子混入率と定義し、基準値を設けて規制している。ところが、特にLiターゲット用いた場合には、発生する高速中性子のエネルギーが低く、従来の閾値反応を利用した測定法ではBSAから出てくる高速中性子を測定することができず、現状、BNCT用中性子源の高速中性子混入率を測定する手法は確立されていない。そこで、我々は中性子エネルギーによる透過性の違いに着目し、水ファントム内深部の反応率勾配から高速中性子混入率を判定する手法(ReD-GraM)について検討した。ReD-GraMでは、小型中性子検出器を用いて水ファントム内ビーム軸方向の
Li(n,t)
反応率プロファイルを取得し、その深部における勾配が入射中性子エネルギーによって変化することを利用する。本研究では、PHITSを用いたモンテカルロシミュレーションにより、ReD-GraMの実現性検証のための計算を行った。また、KUR重水中性子照射設備においてCdフィルタの開口幅を変化させることで、熱中性子強度の違いが深部勾配に影響しないことを実証するための中性子計測実験を行った。PHITSを用いたモンテカルロシミュレーションでは、入射中性子ビームの高速中性子混入率の変化に応じて深部勾配が変化することを確認した。また、Cdフィルタ開口幅200-600mmの範囲で測定された水ファントム内深さ60-100mmの範囲の反応率プロファイルは、すべてのCdフィルタ開口幅において不確かさの範囲で一致した。これらのプロファイルについてその勾配を算出したところ、いずれも-4.7
10
mm
程度であった。この結果から、ReD-GraMは熱中性子強度の違いによる影響を受けないことを確認した。
平井 悠大*; 古場 裕介*; 米内 俊祐*; Chang, W.*; 石川 諒尚; 眞正 浄光*
no journal, ,
重粒子線治療では、従来の光子線による放射線治療よりも二次がん発生リスクが低いことがわかっている。しかしながら、従来の治療計画装置では、治療部位周辺のみ線量評価を行うため、二次粒子の寄与が支配的となる遠位部での線量情報が得られなかった。二次がん発生と線量の関係をより正しく理解するためには、この遠位部を含めた患者全身の線量評価が必要となる。そこで、我々は先行研究において、モンテカルロ法を用いて患者全身の線量評価を可能とするRT-PHITS for CIRTを開発した。このRT-PHITS for CIRTと、これまでに実施されてきた重粒子線治療の膨大な治療計画データを用いた遡及的線量評価へ向けて、線源情報となるビームデータ(Phase Space File: PSF)を構築する必要がある。ここで、重粒子線治療では、リッジフィルタ(RGF)と呼ばれる装置よりも下流側の装置群の構成は、治療部位の位置や形状により患者ごとに大きく異なる。したがって、線源情報としてそれらより上流側、すなわちRGF通過直後のビームデータが必要となる。本研究では、RGFを模擬した体系における計算によりPSFを作成し、その妥当性を検証するために水ファントム内における線量分布を計算した。計算結果は、治療計画装置による計算結果および実験値と概ね一致した。これにより、作成したPSFは実際の治療時のビームを再現するものであり、遡及的線量評価に必要な線源データを構築できたことが示された。今後は、構築したPSFを用いて、重粒子線治療の二次がん発生リスクに関する遡及的線量評価を行う。
石川 諒尚*; 古場 裕介*; 古田 琢哉; Chang, W.*; 橋本 慎太郎; 米内 俊祐*; 松本 真之介*; 佐藤 達彦
no journal, ,
炭素線治療におけるがんの治療効果や局所制御率に、腫瘍領域での線量平均線エネルギー付与値(LETd)が密接に関係するとの報告がある。しかし、量子科学技術研究開発機構QST病院の炭素線治療データには、計画時の物理線量および生物線量しか登録されておらず、LETdを直接調べることができない。簡易的な手法として、LETdと生物学的効果比との関係性を利用してLETdを導出する方法が提案されているが、炭素線の終端付近で関数の一価性が崩れる問題等が知られている。一方、我々は治療計画データに従い、炭素線治療の照射体系を再構築し、治療を再現したモンテカルロシミュレーションを実行する手法を確立した。シミュレーション時にLETdも直接計算することができる。そこで、モンテカルロ計算によるLETdと簡易手法で治療計画システムから導出されるLETdを比較することで、簡易手法の有効性について検証した。予想通り炭素線の終端付近で、簡易手法によるLETdが過少評価になるものの、影響が局所的であることから、簡易手法はLETdを臓器スケールで計算する目的では十分有効であることを確認した。
石川 諒尚; 渡辺 賢一*; 吉橋 幸子*; 瓜谷 章*; 田中 浩基*; 櫻井 良憲*; 増田 明彦*
no journal, ,
ホウ素中性子補足療法(BNCT)は、中性子線を利用した新たながん治療法である。我々は、BNCTで用いられる高強度中性子場におけるリアルタイム中性子モニタとして、光ファイバ型中性子検出器の開発に取り組んできた。本検出器は、約10m以上の光ファイバを用いて先端の有感部から後続の光検出器へ信号を伝送するため、高線量場でも故障のリスクが小さく、また、有感部の直径は約2mm程度であるため、ビームデバイスなどが複雑に配置された加速器中性子源周囲などの狭所においても測定が可能である。これまでの研究で、測定する場で見込まれる中性子強度に応じた中性子感度の制御手法を確立し、最大約2Mcpsの計数率まで応答の出力線形性が得られること、簡単な波高値弁別により中性子場に混在する
線による偽計数率を抑制できること、高強度の中性子照射を行っても劣化による計測結果への重篤な影響を生じないことなどを明らかにしてきた。本発表では、これらの研究成果を発表するとともに、本検出器を用いた測定時に使用するGUI版リアルタイム解析ソフトの開発や、本検出器に用いる超小型中性子シンチレータの形状制御に向けた検討について発表を行う。