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笹本 広; 磯貝 武司*; 菊池 広人*; 佐藤 久夫*; Svensson, D.*
Clay Minerals, 52(1), p.127 - 141, 2017/03
被引用回数:3 パーセンタイル:10.12(Chemistry, Physical)圧縮ベントナイトは、高レベル放射性廃棄物の安全な処分のため、多くの国々において、人工バリア材の候補として検討されている。SKBは、スウェーデンのエスポにある硬岩研究所において、鉄製のヒータを用いて温度を上げた条件(最大で130C程度)で、種々のベントナイトの安定性を比較するための原位置試験(ABM試験)を実施した。本報告では、日本のベントナイト(クニゲルV1)の試験結果について述べる。XRDやSEM-EDXを用いた鉱物学的調査の結果、ベントナイトの主成分であるスメクタイトが新たな粘土鉱物に変化する様子は認められなかった。しかしながら、鉄製ヒータ近傍のベントナイトには、スメクタイト層間における陽イオン交換(Na型からFe型へ)が生じていた。透水試験や膨潤試験による物理特性調査の結果、鉄製ヒータ近傍のベントナイトにおいても特性変化は生じていなかった。このような結果は、鉄-ベントナイト相互作用による影響範囲は限定的であり、陽イオン交換の発生も部分的であったことに起因すると考えられた。メチレンブルー吸着量測定、陽イオン交換容量および交換性陽イオン量といった化学特性調査の結果、これらのパラメータの水平方向での分布は一様で濃度勾配は認められなかった
磯貝 武司*; 笹本 広
JAEA-Research 2009-059, 28 Pages, 2010/02
高レベル放射性廃棄物地層処分の性能評価において、緩衝材中の間隙水化学は、核種の移行挙動やオーバーパックの腐食挙動を評価するうえで重要である。本報では、間隙水化学モデルの実際の地質環境を対象とした適用性検討の一環として、幌延における深地層の研究施設計画で得られた地下水を用いたベントナイト-水反応試験を行い、データを取得した。また、第2次取りまとめで用いられた化学平衡論に基づく間隙水化学モデルによる解析結果との比較を行い、モデルの適用性について考察した。
山崎 千里*; 村上 勝彦*; 藤井 康之*; 佐藤 慶治*; 原田 えりみ*; 武田 淳一*; 谷家 貴之*; 坂手 龍一*; 喜久川 真吾*; 嶋田 誠*; et al.
Nucleic Acids Research, 36(Database), p.D793 - D799, 2008/01
被引用回数:52 パーセンタイル:71.76(Biochemistry & Molecular Biology)ヒトゲノム解析のために、転写産物データベースを構築した。34057個のタンパク質コード領域と、642個のタンパク質をコードしていないRNAを見いだすことができた。
磯貝 武司*; 笹本 広; 柴田 雅博
JAEA-Data/Code 2006-017, 37 Pages, 2006/07
圧縮ベントナイト中に埋め込んだ低脱色性のpH試験紙及び高吸水性パットを用い、間隙水組成を測定する手法を開発している。これまでに、蒸留水を用いた圧縮ベントナイト中の試験において、溶液との接触面近傍の間隙水pHが時間の経過とともに低下することを報じた。予察的な熱力学的解析では、蒸留水系における接触面近傍での間隙水pHの低下は黄鉄鉱の酸化によるためと考えられた。しかしながら、このような解釈は随伴鉱物として黄鉄鉱を含まないクニピアFを用いた試験による検証はなされていなかった。また、他の要因として、実験に用いられた材料(セラミックフィルター)による影響や試験条件(ベントナイトと接する試験溶液が静置されていた)による影響も接触面近傍での間隙水pHの変化に影響を与え得ると考えられた。そこで、蒸留水系において以下の試験を行い、間隙水pHの変化に影響を与え得る要因について検討した。(1)クニピアFを用いた試験,(2)代替フィルター(プラスチックフィルター+メンブランフィルター)を用いた試験,(3)代替試験条件(ベントナイトと接する試験溶液を攪拌)での試験。試験の結果、クニピアFを用いた場合でも接触面近傍での間隙水pHの低下が認められた。またフィルターの違い、試験溶液攪拌の有無による違いでは、間隙水pHの変化の違いは認められなかった。したがって、間隙水pH低下の原因はこれらの要因によるものではなく、他の要因が影響していると考えられる。
笹本 広; 黒澤 進; 磯貝 武司*; 吉川 英樹
放射性廃棄物安全研究年次計画(平成13年度平成17年度)研究成果報告集, p.146 - 152, 2006/03
深部地下水の水質形成モデルの改良・高度化を行うとともに、地下水と人工バリア材料との長期の相互作用及びそれに伴う緩衝材空隙水水質形成のメカニズムを解明することにより、処分場の長期的な地球化学環境を明らかにし、安全評価手法の信頼性向上に資するため、以下の研究を実施した。地下水に関しては、地表からの調査段階における地下水データの信頼性評価手法や原位置地下水を推定するための補正にあたり重要な要因についての検討例を示した。間隙水に関しては、圧縮ベントナイト中間隙水水質の時空間変化を把握するための手法開発を進め、室内でのカラム試験における間隙水pHの時空間変化を把握することが可能になった。また天然のベントナイト鉱床における間隙水水質の空間分布にかかわるデータも取得した。鉱物等の熱力学データベースに関しては、処分環境でセメント系材料が用いられた場合に想定されるような高アルカリ溶液とベントナイトが反応した場合の生成物や高アルカリ条件での支配的な化学種についての熱力学データを収集し、データベースを開発した。
佐治 慎一*; 伊藤 雅和*; 柴田 雅博; 神徳 敬*; 磯貝 武司*
JNC TN8400 2005-017, 86 Pages, 2005/09
緩衝材間隙水組成は、高レベル放射性廃棄物処分場のオーバーパックの腐食挙動評価および緩衝材中の核種の溶解度・収着挙動等を決定する最も重要な基礎情報である。第2次取りまとめでは、この間隙水組成をバッチ試験の結果に基づくモデル計算により導出している。しかしながら、実際の間隙水組成は、処分場埋設後、拡散場を確保しつつ時間および空間変化を伴いながら変化すると考えられる。第2次取りまとめ以降、緩衝材間隙水水質の長期の時空間変化の評価を行うため、実験による変化の把握とそれに基づくモデル化を進めている。しかしながら、長期の評価は実験室による短期の試験結果に基づき得られた結果の外挿となるため、一般に天然類似現象の観察結果の比較によるモデルの信頼性確認が必要となる。本研究では、時空間変化モデルの検証データの取得を目的とし、天然類似条件下のベントナイト層からの試料の採取およびその化学特性変化の確認を行った。ベントナイト試料は、河川付け替え工事により、1987年以降ベントナイト層が河川水と接触している地点で深度(河川水との距離)をパラメータとして採取した。化学特性変化の確認は、ベントナイト中の鉱物組成、化学組成、層間陽イオン組成等について実施した。その結果、系統的な変化として河川水との接触による流出の可能性、pHの低下、硫酸イオン濃度の低下が確認されたが、ベントナイト含有率が低い層であったこと、および天然のベントナイト生成時点の不均一性から、明確な傾向の把握までにはいたらなかった。
笹本 広; 吉田 泰*; 磯貝 武司*; 陶山 忠宏*; 神徳 敬*; 柴田 雅博; 油井 三和
サイクル機構技報, (28), p.27 - 33, 2005/09
サイクル機構では,高レベル放射性廃棄物地層処分の安全評価に必要となる核種移行データベースを開発し,わが国における高レベル放射性廃棄物地層処分の技術的信頼性を示す第2次取りまとめに反映した。本データベースの技術レベルや有用性は国内だけでなく,海外からも高く評価された。そこで,サイクル機構が開発した核種移行データベースを国内外に幅広く普及し,その利用促進を図るため,1)地球化学コードPHREEQEからPHREEQC,GWBおよびEQ3/6用にデータベースフォーマットを変換させるためのツール開発,2)核種移行データベースに関わる外部公開ホームページ(http://migrationdb.jnc.go.jp)の作成・運用を行った。これにより,核種移行データベースの利用者層が拡大され,国内外の幅広い方々に利用して頂く環境が整備されると共に,ユーザーからの有益なコメントを適宜反映できる体制も整った。
磯貝 武司*; 神徳 敬; 笹本 広
JNC TN8400 2003-050, 74 Pages, 2004/03
圧縮ベントナイト中の間隙水pHおよび間隙水組成の時間的・空間的変化を測定した。圧縮ベントナイト(Kunigel-V1R=100[%]、乾燥密度=1.6[g/cm])中の間隙水pHおよび間隙水組成の測定は、低脱色性のpH試験紙および高吸収性パットを用いて行なった。また、試験後にベントナイト固相および浸出陽イオンの測定も行った。試験は雰囲気制御グローブボックス内(O21[ppm])で行い、蒸留水,人工海水および低アルカリ性セメント(HFSC)浸漬液を用いた。蒸留水,人工海水についてはNaOHを添加してpH=9に調整し、HFSC浸漬液に関しては平衡に達したHFSC浸漬液pH≒11を用いた。本試験の結果を以下にまとめる。・蒸留水系; 間隙水pHは、ベントナイト内側はほぼ一定(pH=8.09.0)であったが、溶液との接触面近傍において時間の経過とともに低下(pH=7.58.5 pH=7.08.0)する傾向が認められた。固相では、溶液との接触面近傍においてCaとSO42-量が減少する傾向が認められた。浸出陽イオン量の測定では、Ca2+の増加,Na+およびK+の減少傾向が認められた。・人工海水系; 間隙水pHは、溶液との接触面近傍ではほぼ一定(pH=6.57.0)であったが、ベントナイト内側は時間の経過とともに低下(pH=6.57.0 pH=6.06.5)する傾向が認められた。試験期間中、ベント内固相中の元素濃度に時間的・空間的な変化の傾向は認めらなかった。浸出陽イオン量の測定では、Mg2+の増加とNa+の減少が認められた。・HFSC浸漬液系; 間隙水pHは、蒸留水系と同様にベントナイト内側はほぼ一定の値(pH=8.510.0)を示し、溶液との接触面近傍では時間の経過とともに低下(pH=9.5 pH=7.58.5)する傾向が認められた。固相では、蒸留水系と同様に、溶液との接触面近傍においてCaとSO42-量が減少する傾向が認められた。浸出陽イオン量では、Ca2+が増加する傾向が認められたが、Na+よりもCa2+に富むようなCa型化は認められなかった。なお、間隙水組成の測定も行ったが、人工海水系以外の試験系では間隙水組成の変化に関して定量的データを取得することは困難であった。
磯貝 武司*; 小田 治恵
JNC TN8400 2000-025, 48 Pages, 2000/09
現在、地層処分システムを構成するプラグ、支保工材料として低アルカリ性セメントを用いることが検討されている。核種移行やオーバーパックの腐食挙動および緩衝材の長期安定性を評価する上では、緩衝材中の間隙水化学が重要となる。よって本報告では低アルカリ性セメント浸出溶液中での緩衝材間隙水のpH測定を行った。緩衝材材料であるNa型ベントナイト(乾燥密度1.6[g/cm3],直径2[cm],高さ4[cm]の円柱状)の圧縮成型体にpH指示薬含浸樹脂を埋め込み、Ar雰囲気制御下(酸素濃度1ppm以下)にて低アルカリ性セメント浸出溶液(pH≒11)に浸漬させた。1,3,6ヶ月に取り出した樹脂の呈色状態より、間隙水のpHはそれぞれpH≒9、pH≒9、pH≒11と判断した。本試験でみられたベントナイト間隙水のpHの経時変化は、前報告での蒸留水やNaCl水溶液を試験溶液(pH≒9)として用いた場合の試験結果と同じ傾向であった。これより、低酸素濃度条件下におけるベントナイト間隙水は、接する溶液のpHが911の範囲にあるとき、本試験に用いたベントナイト形状においては、13ヶ月の試験期間ではカラム外側溶液のpHよりも低くなり、67ヶ月以降にはカラム外側溶液のpHと同等かそれ以上となることが判った。
小田 治恵; 磯貝 武司*; 佐藤 光吉*
JNC TN8400 2000-006, 104 Pages, 1999/11
圧縮状態におけるベントナイト中の間隙水pHを測定するために、pH指示薬を担持させた合成吸着剤(樹脂)と保護シート(透析用セルロースチューブ(-セルロース製))、分光側色計を組み合わせた測定手法を開発した。本測定手法は、樹脂がベントナイトと混ざらない様に保護シートで挟み込み、圧縮状態のベントナイト中に埋め込む。これを試験溶液に浸漬させ、取り出した時の樹脂の呈色状態を分光側色計にて測定して間隙水のpHを決定する。また、開発した測定手法を用いて圧縮ベントナイト(1.6,1.8g/cm3)の間隙水pHを測定したところ、89程度に収束した。この結果と、以前に行われた懸濁液試験の結果との比較により、開発した測定手法が正しく間隙水pHを測定できることが判った。本報告書は、測定手法とこれを用いて行った実証試験の結果をまとめたものである。
小田 治恵; 磯貝 武司*; 佐藤 光吉*; 柴田 雅博
JNC TN8400 99-015, 35 Pages, 1999/03
飽和圧密状態におけるベントナイト中の間隙水のpHを測定するために、pH指示薬を含浸させた吸着剤粒子(樹脂)を用いた新たな手法を考案した。この手法では、樹脂を透析用セルロース(-セルロース)からなる保護シートで挟むようにして圧密ベントナイト(クニゲルV1)中に埋め込み、試験溶液に浸漬させたときの樹脂の呈色状態によって間隙水のpHを測定する。低酸素濃度雰囲気下における圧密ベントナイト中の間隙水のpHを測定したところ、pHは非圧密状態のベントナイト平衡液よりも低く、乾燥密度が高い程低くなること、ベントナイトカラム浸漬溶液の溶液組成に依存すること、さらに、経時変化を伴うことが確認された。【含水期間4週間、試験期間50日後の測定結果】乾燥密度1.8[g/cm3]浸漬溶液組成(初期)0.35M-NaCl(pH9に調整)pH測定値7.08.0乾燥密度1.6[g/cm3]浸漬溶液組成(初期)0.35M-NaCl(pH9に調整)pH測定値7.58.5乾燥密度1.8[g/cm3]浸漬溶液組成(初期)蒸留水(pH9に調整)pH測定値7.58.5乾燥密度1.6[g/cm3]浸漬溶液組成(初期)蒸留水(pH9に調整)pH測定値8.08.9また、樹脂を取り出した後、ろ紙を挟みこみ、再度圧縮することによって染み込んだ間隙水の成分を分析することによって、間隙水中のおよその元素濃度を推定できることを示した。
今野 裕太*; 前山 健司*; 三枝 純; 篠原 宏文*; 太田 博*; 磯貝 啓介*
no journal, ,
環境水の放射能測定においては、放射性ヨウ素及びセシウムが測定容器の壁面等に吸着することを防止するため、添加剤が用いられる。各種添加剤(塩化ナトリウム,硝酸,チオ硫酸ナトリウム)及び測定容器(塩化ビニル,ポリエチレン,ポリプロピレンを材質とする内袋)を対象として、吸着効果を実測と計算シミュレーションにより調べた。その結果、Cs-137については添加剤,測定容器の違いによらず、吸着は認められなかった。一方、I-131については、塩化ナトリウム,硝酸を用いると塩化ビニルに吸着が確認され、その割合はともに約50%と推定されたが、チオ硫酸ナトリウムを用いると吸着は認められなかった。結果を踏まえ、添加剤として、放射性ヨウ素に対してはチオ硫酸ナトリウムを、放射性セシウムに対しては汎用されている硝酸または塩酸を用いることとした。