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論文

Measurement of displacement cross-sections of copper and iron for proton with kinetic energies in the range 0.4 - 3 GeV

松田 洋樹; 明午 伸一郎; 岩元 洋介; 吉田 誠*; 長谷川 勝一; 前川 藤夫; 岩元 大樹; 中本 建志*; 石田 卓*; 牧村 俊助*

Journal of Nuclear Science and Technology, 57(10), p.1141 - 1151, 2020/10

 被引用回数:1 パーセンタイル:19.53(Nuclear Science & Technology)

加速器駆動型核変換システム(ADS)等の陽子ビーム加速器施設におけるビーム窓などの構造材の損傷評価には、原子当たりの弾き出し数(dpa)が損傷指標として広く用いられる。dpaの評価は弾き出し断面積に基づいて行われるものの、20MeV以上のエネルギー領域の陽子に対する弾き出し断面積の実験データは乏しく、計算モデルの間でも約8倍の差が存在している。このため、弾き出し断面積を実験的に取得するのは計算に用いるモデルの評価のために重要となる。弾き出し断面積の取得のため、J-PARCの加速器施設において、0.4-3GeVにわたる陽子エネルギー領域における銅と鉄の断面積を測定した。弾き出し断面積は、損傷を保持するために極低温に冷却された試料における、陽子ビームに金する抵抗率変化により得ることができる。本測定で得られた実験結果を元に、計算モデルの比較検討を行った。広く用いられているNorgertt-Robinson-Torrens (NRT)モデルは、実験値を3.5倍過大評価することが判明した。一方、近年の分子動力学に基づく非熱的再結合補正(arc)モデルは実験値をよく再現したため、銅と鉄の損傷評価にはarcモデルを使うべきであると結論づけられた。

論文

Study of the Li($$d,xn$$) reaction for the development of accelerator-based neutron sources

渡辺 幸信*; 定松 大樹*; 荒木 祥平*; 中野 敬太*; 川瀬 頌一郎*; 金 政浩*; 岩元 洋介; 佐藤 大樹; 萩原 雅之*; 八島 浩*; et al.

EPJ Web of Conferences, 239, p.20012_1 - 20012_4, 2020/09

重陽子ビームによる加速器中性子源は、核分裂生成物の核変換、核融合炉材料試験等の応用分野での利用が検討されている。そこで、このような加速器や中性子源の設計に有益なデータとして、大阪大学核物理研究センターにおいて、200MeV重陽子入射核反応によるリチウムの中性子生成二重微分断面積(DDX)を測定した。実験では液体有機シンチレータEJ301を用いた飛行時間法を適用し、前方0度から25度の範囲で中性子断面積データを取得した。広範なエネルギー範囲のデータを取得するため、直径及び厚さが5.08cmと12.7cmの大きさの異なる2台のシンチレータを標的から7mと20mの地点にそれぞれ設置した。ここで、中性子の検出効率はSCINFUL-QMDコードを用いて導出した。本発表では、実験値と重陽子入射断面積計算コードDEURACS及び粒子・重イオン輸送計算コードPHITSによる計算値との比較について述べる。また、25, 40及び100MeV重陽子入射による実験値を用いて、DDXの入射エネルギー依存性について議論する。

論文

Calculation of athermal recombination corrected dpa cross sections for proton, deuteron and heavy-ion irradiations using the PHITS code

岩元 洋介; 明午 伸一郎

EPJ Web of Conferences, 239, p.20011_1 - 20011_4, 2020/09

粒子・重イオン輸送計算コードPHITSに実装されているモデルを用いて、核反応で生成する二次粒子を考慮し、広いエネルギー範囲の様々な放射線照射に対する材料のはじき出し断面積を計算できる。近年、Nordlundらにより、分子動力学計算により得られた非熱的な欠陥の再結合補正を考慮した原子あたりのはじき出し数(arc-dpa)を導出するモデルが提案された。このモデルは従来のPHITSによる計算では考慮されていなかったため、Nordlundらの欠陥生成効率と公開済の元素(Fe, Cu, Pt, W等)のパラメータを組み込み、はじき出し損傷計算手法の改良を行った。その結果、100MeV以上の陽子によるCu及びWについて、arc-dpa断面積は従来のモデルによる結果と比べて約3倍小さいことがわかった。本発表では、陽子、重陽子及び重イオン照射による様々な材料のarc-dpa断面積の計算結果について報告するとともに、従来のモデルによる結果と比較検証した結果に基づいて、欠陥の再結合補正効果の入射粒子や材料への依存性について議論する予定である。

論文

Measurement of displacement cross section of structural materials utilized in the proton accelerator facilities with the kinematic energy above 400 MeV

明午 伸一郎; 松田 洋樹; 岩元 洋介; 吉田 誠*; 長谷川 勝一; 前川 藤夫; 岩元 大樹; 中本 建志*; 石田 卓*; 牧村 俊助*

EPJ Web of Conferences, 239, p.06006_1 - 06006_4, 2020/09

加速器駆動型核変換システム(ADS)では、加速器の真空領域と標的領域の隔壁となるビーム入射窓の開発が重要となる。ビーム窓の損傷評価には、原子当たりの弾き出し数(DPA)が用いられるが、DPAの導出に用いられる弾き出し断面積の実験データは20MeV以上のエネルギー領域の陽子に対しほとんどないため、ADSにおいて重要な0.4$$sim$$3GeV陽子における弾き出し断面積の測定を開始した。弾き出し断面積は、損傷を維持するため極低温に冷却された試料の陽子入射に伴う抵抗率変化を陽子フルエンスとフランケル対当たりの抵抗率変化で除することにより導出できる。実験はJ-PARCセンターの3GeV陽子シンクロトロン施設で行い、試料には銅を用いた。実験で得られた断面積と一般的に弾き出し断面積の計算に使用されるNRTモデルの計算との比較の結果、NRTモデルの計算は実験を約3倍過大評価することが判明した。

論文

Estimation of reliable displacements-per-atom based on athermal-recombination-corrected model in radiation environments at nuclear fission, fusion, and accelerator facilities

岩元 洋介; 明午 伸一郎; 橋本 慎太郎

Journal of Nuclear Materials, 538, p.152261_1 - 152261_9, 2020/09

 被引用回数:0 パーセンタイル:100(Materials Science, Multidisciplinary)

様々な放射線環境下の材料の照射損傷の指標として、はじき出し原子数(dpa)が用いられている。これまでの照射損傷モデルではNorgertt-Robinson-Torrens(NRT)モデルが標準とされていたが、最新の非熱的再結合補正(athermal-recombination-correction, arc)を考慮したモデルは照射損傷過程をより正確に再現できるため、arcモデルを用いた材料の照射損傷の評価が今後標準となることが期待されている。本研究では、様々な材料に対するarcモデルを粒子・重イオン輸送計算コードPHITSに組み込み、核分裂、核融合及び加速器施設を想定した幅広いエネルギー範囲における再スケーリング係数(NRT-dpa/arc-dpa)を計算した。計算の結果、核施設の照射環境を想定したエネルギー分布を持つ中性子照射、及びエネルギー600MeV-50GeVを持つ陽子照射の場合、各材料の再スケーリング係数は、照射条件によらず、各材料でほぼ同じ値であることがわかった。本成果は、幅広いエネルギー範囲における様々な核施設の従来の放射線損傷評価において、NRT-dpaを再スケーリングするための大変有益な情報となる。

論文

観測量などの評価

小川 達彦; 岩元 洋介

放射線遮蔽ハンドブック; 応用編, p.68 - 74, 2020/03

日本原子力学会では放射線遮蔽に携わる国内の研究者・技術者に対する指針として、「放射線遮蔽ハンドブック-応用編-」を取りまとめた。本稿はその中の「観測量などの評価」について論じる。遮蔽計算においては、線源から生じる多数の放射線が評価点にもたらす線量や発熱など、多数の放射線による平均の量が重要とされている。しかし、放射線の挙動を表す量は、基本的に平均と分散の両方を定義することができ、放射線検出器の応答、中性子照射による材料損傷評価などでは、分散を示す量が重要な役割を果たす。核反応断面積データライブラリは、放射線輸送計算において分散の情報を必ずしも持たない。そのため、放射線挙動解析のうち分散を示す量が必要とされる場合、放射線輸送計算コードPHITSのイベントジェネレータモードのように、分散の情報を復元するアルゴリズムが必要になる。本稿では、放射線挙動に関する分散の意義、イベントジェネレータモードが分散を計算する原理やその計算例を示し、分散が観測量等の評価に与える影響を解説する。

論文

Measurement of defect-induced electrical resistivity change of tungsten wire at cryogenic temperature using high-energy proton irradiation

岩元 洋介; 吉田 誠*; 松田 洋樹; 明午 伸一郎; 佐藤 大樹; 八島 浩*; 薮内 敦*; 木野村 淳*; 嶋 達志*

JPS Conference Proceedings (Internet), 28, p.061003_1 - 061003_5, 2020/02

核破砕中性子源における高エネルギー放射線環境下のターゲット材料の寿命を予測するため、原子あたりのはじき出し数(DPA)を導出できるPHITS等の放射線挙動計算コードが使用されている。本研究では、タングステンのDPAの計算値を検証するため、ギフォード・マクマフォン冷凍機を用いた陽子照射装置に直径0.25mmのタングステン線を装着し、389MeVの陽子を照射して、はじき出し断面積に関係付けられる極低温(10K)下の照射欠陥に伴う電気抵抗率変化を測定した。これまで実施された1.1GeV及び1.9GeV陽子照射によるタングステンの電気抵抗率の測定結果と比較した結果、核反応により生成する二次粒子が陽子エネルギーの増加に伴い、照射結果に伴う電気抵抗率が増加することがわかった。

論文

Measurement of displacement cross section of structural materials utilized in the proton accelerator facilities with the kinematic energy above 400 MeV

明午 伸一郎; 松田 洋樹; 岩元 洋介; 吉田 誠*; 長谷川 勝一; 前川 藤夫; 岩元 大樹; 中本 建志*; 石田 卓*; 牧村 俊助*

JPS Conference Proceedings (Internet), 28, p.061004_1 - 061004_6, 2020/02

核変換システム等の陽子加速器施設では、標的や窓等の構造材に関する損傷の評価が重要となる。構造材の損傷評価には、原子あたりの弾き出し数(DPA)が広く用いられており、カスケードモデルに基づく計算で得られた弾き出し断面積に粒子束を乗ずることで得られる。DPAによる損傷評価は広く一般的に用いられているものの、20MeV以上のエネルギー範囲における陽子に対する弾き出し断面積の実験データは十分でなく、計算モデル間で約8倍異なることが報告されており構造材の弾き出し断面積の実験データ取得が重要となる。そこで、我々はJ-PARCセンターの3GeV陽子加速器施設を用い、400MeV以上のエネルギー範囲の陽子の弾き出し断面積の測定を開始した。弾き出し損傷断面積は、冷凍機で極低温(4K)に冷却された試料に陽子ビームを照射し、照射に伴う抵抗率の変化により得ることができる。実験で得られた断面積とPHITSコードに一般的に用いられるNRTモデルを用いて計算した結果、計算は実験を3倍程度過大評価を示した。一方、Nordlund等による最新モデルの結果は実験をよく再現し、これまでのNRTモデルに基づく標的等の弾き出し損傷は過大評価していることが明らかになった。

論文

Primary knock-on atoms for accelerator facilities; Simulations and experimental design

Tsai, P.-E.; 岩元 洋介; 萩原 雅之*

Transactions of the American Nuclear Society, 121(1), p.13 - 16, 2019/11

陽子加速器における放射線損傷評価に対する一次はじき出し原子(PKA)の重要性について、PHITSを用いて明らかにする研究を進めている。ここで、PHITSによる正確なはじき出し断面積の計算値を得るため、PHITSの物理モデルをPKAの実験値により検証することが重要となる。そこで、優れた低エネルギー測定下限値と質量分解能を持ったPKAデータの測定を可能とするため、新しい測定システムを開発した。東北大学サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター(CYRIC)において、70MeV陽子ビームを用いて本測定システムの一部である$$Delta E$$-$$E$$ガス電離箱の動作テストを実施した結果、920-nm厚さの炭素から生成する核子あたり1MeVのエネルギー下限値をもった炭素, ホウ素, ベリリウム, リチウム及びヘリウムを識別することができた。今後、重いターゲットや高い陽子エネルギーを用いて実験を継続していく予定である。

論文

Neutron-induced damage simulations; Beyond defect production cross-section, displacement per atom and iron-based metrics

Sublet, J.-Ch.*; Bondarenko, I. P.*; Bonny, G.*; Conlin, J. L.*; Gilbert, M. R.*; Greenwood, L. R.*; Griffin, P. J.*; Helgesson, P.*; 岩元 洋介; Khryachkov, V. A.*; et al.

European Physical Journal Plus (Internet), 134(7), p.350_1 - 350_50, 2019/07

 被引用回数:3 パーセンタイル:50.07(Physics, Multidisciplinary)

核データを用いた原子核反応については、放射線照射を受けた材料のカスケード損傷による欠陥生成の起点となる。そのため、欠陥生成の指標となる一次はじき出し原子(PKA)、PKAの損傷エネルギー及び原子あたりのはじき出し数(DPA値)の導出において、原子核反応を正確に考慮することが重要となる。ここで、原子核反応を考慮した欠陥生成の評価手法(メトリクス)を用いることで、照射材料中の個々の欠陥やクラスタ化した欠陥のマクロな挙動をシミュレーションすることが可能となる。より具体的には、原子炉, 核融合, 加速器, 核医学, 宇宙分野等の様々な分野において、照射条件(入射粒子, 入射エネルギー, 材料等)に対応した損傷評価が可能となる。本論文は、核反応及び損傷エネルギーに関する最近の理論と進展をレビューするとともに、欠陥生成量を導出する際の核データにおける誤差の伝播、分子動力学に基づいた損傷計算等について述べる。

論文

Measurement of thermal neutron capture cross section of $$^{71}$$Ga with dual monitor foils and covariance analysis

Panikkath, P.*; 大塚 直彦*; 岩元 洋介; Mohanakrishnan, P.*

European Physical Journal A, 55(6), p.91_1 - 91_9, 2019/06

 被引用回数:1 パーセンタイル:57.92(Physics, Nuclear)

ENDF/B-VIIIなど多くの評価済データライブラリで$$^{71}$$Gaの熱中性子捕獲断面積を4.7b前後と評価している一方、JENDL-4.0では約20%低い値の3.71bと評価している。これらの断面積データの多くは、絶対値を決定するモニター箔を用いた放射化測定で得られたものであるが、古い年代のものが多く、結果は採用されるモニター箔に依存している可能性がある。そこで、$$^{71}$$Gaの熱中性子捕獲断面積を複数のモニター箔を用いて再測定した。本実験では、コンクリートで減速したAm-Be線源からの中性子を、$$^{71}$$Ga箔と$$^{197}$$Au及び$$^{55}$$Mnのモニター箔を組み合わせた試料に照射し、放射化した箔から放出される$$gamma$$線をゲルマニウム検出器で測定した。ここで、試料中の中性子の自己遮蔽効果を粒子・重イオン輸送計算コードPHITSを用いて計算したところ、0.1%以下と寄与が小さいことが分かった。この結果も参照して、AuとMnの測定結果から共分散行列の非対角化成分を導出し、これを用いて$$^{71}$$Gaの熱中性子断面積の重みつき平均とその不確かさを導出した。その結果、$$^{71}$$Gaの熱中性子断面積として4.05$$pm$$0.27bとなり、JENDL-4.0の値3.71bに近い値を得た。

論文

Measurement of neutron-production double-differential cross sections of $$^{rm nat}$$C, $$^{27}$$Al, $$^{rm nat}$$Fe, and $$^{rm nat}$$Pb by 20, 34, 48, 63, and 78 MeV protons in the most-forward direction

佐藤 大樹; 岩元 洋介; 小川 達彦

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 920, p.22 - 36, 2019/03

 被引用回数:1 パーセンタイル:53.3(Instruments & Instrumentation)

原子力機構が中心となり開発を進める粒子輸送計算コードPHITSは、加速器施設の遮蔽設計をはじめとして、多くの分野で利用されている。しかし、PHITSで用いられる核反応模型や核データは、陽子入射反応における最前方方向の中性子生成を適切に再現できないことが知られていた。そこで、本研究では、PHITSによる計算モデルの高精度化に資するため、20から78MeVの 陽子入射による$$^{rm nat}$$C, $$^{27}$$Al, $$^{rm nat}$$Feおよび$$^{rm nat}$$Pbの最前方方向における中性子生成二重微分断面積の実験データを取得した。量子科学技術研究開発機構のイオン照射研究施設(TIARA)において、サイクロトンから供給される陽子と標的物質との核反応で生成した中性子のうち、最前方方向に開くコリメータを通したフラックスと運動エネルギーを測定した。実験結果をPHITSの計算結果と比較したところ、計算で用いるINCLおよびJENDL-4.0/HEは原子核の離散的なエネルギー準位間の遷移を考慮していないため、軽核で観測されたピーク構造を再現できないことが分かった。また、エネルギー積分断面積に対して、JENDL-4.0/HEは実験値とファクター2以内で一致するが、INCLは最大で6倍程度大きな値を与えることが分かった。

論文

Establishment of a novel detection system for measuring primary knock-on atoms

Tsai, P.-E.; 岩元 洋介; 萩原 雅之*; 佐藤 達彦; 小川 達彦; 佐藤 大樹; 安部 晋一郎; 伊藤 正俊*; 渡部 浩司*

Proceedings of 2017 IEEE Nuclear Science Symposium and Medical Imaging Conference (NSS/MIC 2017) (Internet), 3 Pages, 2018/11

一次はじき出し原子(PKA)のエネルギースペクトルは、モンテカロル放射線輸送コードを用いた加速器施設設計の放射線損傷評価において重要である。しかし、計算コードに組み込まれている物理モデルは、PKAスペクトル について実験値の不足から十分に検証されていない。これまで、従来の固体検出器を用いた原子核物理実験の測定体系において、劣った質量分解能や核子あたり数MeV以上と高い測定下限エネルギーのため、実験値は限られていた。そこで本研究では、粒子・重イオン輸送計算コードPHITSを用いて、PKAスペクトルを測定するための2つの時間検出器と1つのdE-Eガス検出器からなる新しい測定体系を設計した。その結果、本測定体系は、質量数20から30のPKAにおいて、核子当たり0.3MeV以上のエネルギーを持つPKA同位体を区別できる。一方で、質量数20以下のPKAにおいては、PKAの質量数を識別できる下限エネルギーは核子当たり0.1MeV以下に減少する。今後、原子力機構のタンデム施設、及び東北大学のサイクロトロン・ラジオアイソトープセンターにおいて、設計した測定体系の動作テストを行う予定である。

論文

Measurement of displacement cross sections of aluminum and copper at 5 K by using 200 MeV protons

岩元 洋介; 吉田 誠*; 義家 敏正*; 佐藤 大樹; 八島 浩*; 松田 洋樹; 明午 伸一郎; 嶋 達志*

Journal of Nuclear Materials, 508, p.195 - 202, 2018/09

 被引用回数:5 パーセンタイル:18.88(Materials Science, Multidisciplinary)

加速器施設の材料損傷評価で使用される放射線輸送計算コードのはじき出し損傷モデルを検証するため、大阪大学核物理研究センターのサイクロトロン施設において、極低温下での200MeV陽子照射による、はじき出し断面積の導出に必要な金属試料の照射欠陥に伴う電気抵抗増加を測定した。照射装置は、GM冷凍機を用いて2つの照射試料を同時に熱伝導冷却する構造とし、熱伝導と電気的絶縁性に優れた2枚の窒化アルミ板により、照射試料となる直径250$$mu$$mのアルミニウム及び銅線を挟み込む構造とした。その結果、ビーム強度3nA以下において温度5K以下を保ちつつ、欠陥に伴う金属の電気抵抗率増加の測定に成功した。また、照射前後の電気抵抗率変化、陽子フルエンス及びフレンケル対あたりの抵抗率増加から導出したはじき出し断面積は欠陥生成率を考慮したPHITSの計算値に近いことがわかった。

論文

Radiation damage calculation in PHITS and benchmarking experiment for cryogenic-sample high-energy proton irradiation

岩元 洋介; 松田 洋樹; 明午 伸一郎; 佐藤 大樹; 中本 建志*; 吉田 誠*; 石 禎浩*; 栗山 靖敏*; 上杉 智教*; 八島 浩*; et al.

Proceedings of 61st ICFA Advanced Beam Dynamics Workshop on High-Intensity and High-Brightness Hadron Beams (HB 2018) (Internet), p.116 - 121, 2018/07

放射線挙動計算コードPHITSにより放射線照射による材料損傷評価の基礎データを解析するため、入射粒子と核反応から生成する二次粒子によるターゲット1次はじき出し原子(PKA)のエネルギーを考慮した照射損傷モデルを開発した。このモデルを用いた解析により、100MeV以上の高エネルギー陽子による照射損傷において、二次粒子により生成したターゲットPKAの寄与が入射陽子によるPKAの寄与に比べて大きいことがわかった。また、高エネルギー陽子照射に対する照射損傷モデルを検証するため、サンプルを極低温まで冷却するギフォード-マクマフォン冷凍機を用いた陽子照射装置を開発した。本装置を用いて、125及び200MeV陽子を照射した銅とアルミニウムについて、はじき出し断面積に関連する極低温での欠陥に伴う電気抵抗率変化を測定した。実験値と計算値の比較の結果、欠陥生成効率を考慮したはじき出し損傷の計算値が実験値を良く再現することがわかった。

論文

Features of particle and heavy ion transport code system (PHITS) version 3.02

佐藤 達彦; 岩元 洋介; 橋本 慎太郎; 小川 達彦; 古田 琢哉; 安部 晋一郎; 甲斐 健師; Tsai, P.-E.; 松田 規宏; 岩瀬 広*; et al.

Journal of Nuclear Science and Technology, 55(6), p.684 - 690, 2018/06

 被引用回数:173 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)

粒子・重イオン輸送計算コードPHITS Version 3.02を開発して公開した。核反応モデルや原子反応モデルを改良することにより、適応エネルギー範囲や精度を向上させた。また、計算効率を向上させる新しいタリーや、放射性同位元素を線源とする機能、医学物理分野にPHITSを応用する際に有用となるソフトウェアなど、様々なユーザーサポート機能を開発して、その利便性を大幅に向上させた。これらの改良により、PHITSは、加速器設計、放射線遮へい及び防護、医学物理、宇宙線研究など、幅広い分野で3000名以上のユーザーに利用されている。本論文では、2013年に公開したPHITS2.52以降に追加された新機能を中心に紹介する。

論文

日本原子力学会「2018年春の年会」部会・連絡会セッション,核データ部会「シグマ」特別専門委員会共催; 我が国における核データ計算コード開発の現状と将来ビジョン,4; PHITSコードにおける核反応モデルの役割と高度化

橋本 慎太郎; 佐藤 達彦; 岩元 洋介; 小川 達彦; 古田 琢哉; 安部 晋一郎; 仁井田 浩二*

核データニュース(インターネット), (120), p.26 - 34, 2018/06

放射線の挙動を模擬できる粒子・重イオン輸送計算コードPHITSは、加速器の遮へい設計や宇宙線・地球科学、放射線防護研究等の広範な分野で利用されている。PHITSでは、放射線が引き起こす物理現象を輸送過程と衝突過程の2つに分けて記述しており、さらに核反応が含まれる衝突過程を「核反応の発生」、「前平衡過程」、「複合核過程」の3段階的に分けて計算することで模擬している。これらの計算では断面積モデルKurotamaや核反応モデルINCL4.6やJQMDといった数多くの物理モデルが使用されており、PHITSの信頼性を高めるために、我々は各モデルの高度化を行ってきた。本稿は、日本原子力学会2018年春の年会の企画セッション「我が国における核データ計算コード開発の現状と将来ビジョン」における報告を踏まえ、PHITSにおける核反応モデルの役割を解説するとともに、近年我々が行ってきた様々なモデルの高度化や今後の展開についてまとめたものである。

論文

Measurement of displacement cross-section for structural materials in High-Power Proton Accelerator Facility

明午 伸一郎; 松田 洋樹; 岩元 洋介; 岩元 大樹; 長谷川 勝一; 前川 藤夫; 吉田 誠*; 石田 卓*; 牧村 俊助*; 中本 建志*

Proceedings of 9th International Particle Accelerator Conference (IPAC '18) (Internet), p.499 - 501, 2018/06

核変換システム等のハドロン加速器施設では、ビーム出力の上昇に伴いターゲット材料に対する損傷の評価が重要となる。加速器施設で用いられているターゲット材料等の損傷は、原子あたりの弾き出し損傷(DPA)が広く用いられており、カスケードモデルに基づく計算で得られた弾き出し損傷断面積に粒子束を乗ずることで評価されている。DPAによる損傷評価は広く一般的に用いられているものの、20MeV以上のエネルギー範囲における陽子に対する損傷断面積の実験データは数点しかなく十分でない。最近の研究において、タングステンの弾き出し損傷断面積が計算モデル間で約8倍異なることが報告されており、ターゲット材料の損傷評価のためには弾き出し損傷断面積の実験データ取得が重要となる。そこで、我々はJ-PARC加速器施設の3GeVシンクロトロン加速器施設を用い、弾き出し損傷断面積の測定実験を開始した。弾き出し損傷断面積は、冷凍機(GM冷凍機)で極低温(4K)に冷却された試料に陽子ビームを照射し、照射に伴う抵抗率の変化により得ることができる。本発表では、銅に3GeV陽子を入射する場合の弾き出し損傷断面積の測定結果を速報として報告する。

論文

核データ研究の最前線; たゆまざる真値の追及、そして新たなニーズへ応える為に,7; 高エネルギー領域への挑戦

執行 信寛*; 岩瀬 広*; 岩元 洋介; 佐藤 達彦

日本原子力学会誌, 60(5), p.294 - 298, 2018/05

加速器駆動未臨界炉システム(ADS)等の核設計における中性子生成や照射損傷量等の計算、放射線がん治療における二次粒子による被ばく線量等の計算において、実測データに基づき評価された20MeV以上の高エネルギー核データライブラリを用いた放射線輸送シミュレーションが重要な役割を果たす。また、実測データが計算コードに組み込まれている核反応モデルの精度検証や改良のために必要となる。本稿では重粒子線がん治療装置HIMACにおける中性子生成断面積、大阪大学核物理研究センターRCNPにおける遮蔽体中の中性子減衰及び京都大学原子炉実験所FFAG施設における照射損傷量の測定を紹介するとともに、国内で開発されている粒子・重イオン輸送計算コードPHITSの進展について概観する。

論文

Implementing displacement damage calculations for electrons and $$gamma$$ rays in the Particle and Heavy-Ion Transport code System

岩元 洋介

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 419, p.32 - 37, 2018/03

 被引用回数:2 パーセンタイル:52.02(Instruments & Instrumentation)

電子及び$$gamma$$線照射による原子当たりのはじき出し数(DPA)を計算するため、粒子・重イオン輸送計算コードシステム(PHITS)のモンテカルロはじき出し損傷計算手法を改良した。電子及び$$gamma$$線の損傷について、PHITSはEGS5アルゴリズムを用いて電磁カスケードを模擬し、電子に対する反跳原子のエネルギーからDPA値を計算する。PHITSとモンテカルロ支援の古典的手法(MCCM)による計算の比較から、10MeV以下の$$gamma$$線照射によるシリコン及び鉄のDPA値について、両者の計算値はよく一致することがわかった。10MeV以上において、PHITSは電子だけでなく光核反応から生成する荷電粒子によるDPA値を計算できる。30GeV以上の陽子照射による90cm厚さの炭素の損傷において、全DPA値に対する二次電子のDPA値の割合は10%以上であり、入射エネルギーが増えるにつれてその割合は増加することがわかった。

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