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小松 一樹*; 岩崎 亜美*; 村田 康輔*; 山城 秀昭*; Goh, V. S. T.*; 中山 亮*; 藤嶋 洋平*; 小野 拓実*; 木野 康志*; 清水 良央*; et al.
Reproduction in Domestic Animals, 56(3), p.484 - 497, 2021/03
被引用回数:9 パーセンタイル:85.28(Agriculture, Dairy & Animal Science)福島第一原子力発電所事故後、野生アライグマは長期的な低線量率被ばくを受けた。捕獲したオスの野生アライグマの精巣の形態的特徴と、凍結保存精子の体外受精能力を調べたところ、長期的・低線量率被ばくはアライグマの生殖特性および機能に悪影響を及ぼしていないことがわかった。
山崎 篤志*; 藤原 秀紀*; 橘 祥一*; 岩崎 大昌*; 東野 勇志*; 吉見 千秋*; 中川 広野*; 中谷 泰博*; 山神 光平*; 荒谷 秀和*; et al.
Physical Review B, 94(11), p.115103_1 - 115103_10, 2016/11
被引用回数:17 パーセンタイル:60.70(Materials Science, Multidisciplinary)軟X線角度分解光電子分光を用いて、Ruddlesden-Popper型イリジウム酸化物SrIrOの3次元バンド構造を調べた。その結果、IrO面構造の次元性の増加と共に発現する金属-絶縁体転移に関する直接的な証拠を得た。この転移は、スピンー軌道結合により生じた = 1/2バンドがフェルミエネルギーを横切ることにより生じる。入射光エネルギーを350eV以上走査することにより、SrIrOの3次元フェルミ面形状及び、SrIrOの依存した光電子強度の振動を明らかにした。本手法は、電子状態の全体像の理解において非常に有効である。
近澤 佳隆; 加藤 篤史*; 山本 智彦; 久保 重信; 大野 修司; 岩崎 幹典*; 原 裕之*; 島川 佳郎*; 坂場 弘*
Nuclear Technology, 196(1), p.61 - 73, 2016/10
被引用回数:1 パーセンタイル:10.51(Nuclear Science & Technology)JSFR(Japan Sodium-cooled Reactor)は高い信頼性確保を目指し、設計の初期の段階から完全2重管を採用しナトリウム漏えいに対策している。ここでは、2次ナトリウム火災対策設備候補としてナトリウムドレン、窒素ガス注入、圧力放出弁、キャッチパン、漏えいナトリウム移送設備を比較評価した。また、仮想的に2次主冷却系において2重バウンダリから漏えいがあり、ナトリウムが原子炉建屋の鋼板コンクリート上に漏えいして燃焼した場合を仮定して対策設備の効果を解析により評価した。
中本 建志*; 菅野 未知央*; Xu, Q.*; 川又 弘史*; 榎本 瞬*; 東 憲男*; 出崎 亮; 飯尾 雅実*; Ikemoto, Yukio*; 岩崎 るり*; et al.
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 25(3), p.4000505_1 - 4000505_5, 2015/06
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Engineering, Electrical & Electronic)近年、大強度加速器施設におけるビーム高強度化を実現するため、強い放射線環境下で安定に高磁場を形成可能な超伝導磁石システムが求められている。本研究では、大型ハドロン衝突型加速器(Large Hadron Collider: LHC)の高輝度化アップグレード計画において、数十MGy級の耐放射線性を有するビーム分離用双極超伝導磁石システム(D1システム)を開発することを目指している。このシステムには超伝導材料や電気絶縁材料が用いられるが、電気絶縁材料にはコイル線材間の隙間を埋める成形性と十分な耐放射線性が要求される。我々は高い成形性、放射線照射時の低分解ガス生成能と高強度維持を実現したガラス繊維強化ビスマレイミドトリアジン(BT)樹脂を開発した。従来のガラス繊維強化エポキシ(G10)樹脂の場合、10MGyの線照射後、410mol/gのガスが発生し、曲げ強度が初期値の60%である280MPaまで低下したのに対し、BTでは100MGyの線照射後、510mol/gのガス発生量と初期値の90%である640MPaの曲げ強度を示した。今後、NbTi系超伝導線材の開発と磁石デザインを行ない、D1システム用モデル磁石を製作する予定である。
加藤 篤志; 近澤 佳隆; 鍋島 邦彦; 岩崎 幹典*; 秋山 洋*; 大矢 武明*
Proceedings of 2015 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP 2015) (CD-ROM), p.593 - 600, 2015/05
JSFRは先進ループ型ナトリウム冷却高速炉である。福島事故後、安全対策の強化が、主に崩壊熱除去系、使用済燃料プール、非常用電源設備などにおいて実施された。本稿は、これらの安全強化策と整合した建屋配置設計における基本的考え方を示す。シビアアクシデントに対する耐性強化の観点から、航空機衝突と続く火災、地震と続く津波などを想定し、これらを起因とする安全設備の喪失を防ぐための検討が実施された。この結果、崩壊熱除去系のうち少なくとも1系統は生き残り、非常用電源も使用可能とでき得る概念が示された。
近澤 佳隆; 加藤 篤志; 鍋島 邦彦; 大高 雅彦; 鵜澤 将行*; 猪狩 理紗子*; 岩崎 幹典*
Proceedings of 23rd International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-23) (DVD-ROM), 8 Pages, 2015/05
JSFR実証施設のBOP設備として燃料取扱設備、電源設備、空調・補機冷却系、建屋配置等を対象として、SDCを満足するため設計方針と評価についてまとめた。燃料貯蔵設備については原子炉冷却系と同様の考え方による除熱系の多重・多様化の強化、電源設備については従来の非常用電源の強化に加え代替非常用電源の追加、空調・補機冷却系:安全系機器の依存関係の明確化、多様化の観点から崩壊熱除去を海水冷却で行った場合の影響評価、建屋配置については外部事象評価の概要(地震,津波,風,雪)、分散配置方針、漏えい対策等を中心に安全設計クライテリア及びそのガイドラインの設定の背景となった評価結果を報告する。
冨澤 宏光*; 佐藤 尭洋*; 小川 奏*; 渡川 和晃*; 田中 隆次*; 原 徹*; 矢橋 牧名*; 田中 均*; 石川 哲也*; 富樫 格*; et al.
High Power Laser Science and Engineering, 3, p.e14_1 - e14_10, 2015/04
被引用回数:6 パーセンタイル:34.07(Optics)自由電子レーザー(FEL)は、共振器を使用しない自己増幅自発放射(SASE)方式を用いている。この方式では、自然放射光を種光としてレーザー発振・増幅するため、発振したレーザー光のスペクトルや時間波形がスパイク状構造になる欠点がある。この問題点を解決するために、短波長光源である高次高調波をFELにインジェクションし、スペクトルや時間波形にスパイク構造のないフルコヒーレント化された極端紫外領域(波長61.2nm)のシードFEL光の発生に成功した。しかしながら、外部からのコヒーレント光をシード光として用いる場合、電子バンチとシード光のタイミングドリフトにより、シードFEL光の出力ゆらぎが大きくなり、発生頻度も減少する問題がある。この問題点を解決するために、電気光学(Electro-Optic: EO)効果を利用したタイミングモニターを開発し、FEL装置の診断セクションに導入した。これにより、シードFEL光(波長61.2nm)の発生頻度が約0.3%から約25%に向上し、最大出力20Jが得られた。また、検討中の水の窓領域でのシードFELについても報告する。
加藤 愛太郎*; 雑賀 敦; 武田 哲也*; 岩崎 貴哉*; 松澤 暢*
Earth, Planets and Space (Internet), 66(1), p.86_1 - 86_8, 2014/12
被引用回数:22 パーセンタイル:55.14(Geosciences, Multidisciplinary)紀伊半島下で発生する非火山性群発地震の発生メカニズムを明らかにするため、稠密地震計アレイ観測データに基づく詳細な地震波速度トモグラフィ解析とレシーバ関数解析を行った。その結果、群発地震発生域下に低速度域が存在することを明らかにした。この低速度域は高電気伝導度・高減衰域と空間的に対応しており流体の存在を示唆する。また、陸のモホ面の深さは、群発地震発生域下では約32kmであるのに対し、南に行くにしたがって約20kmまで浅くなる傾向がみられた。この構造は、マントルウェッジの蛇紋岩化に影響を受けていると解釈できる。さらに、南側から沈み込むフィリピン海プレートの海洋性地殻は、浅部では低速度で特徴づけられるが深部では高速度へと変化しており、海洋性地殻内の含水鉱物の脱水反応が沈み込みに伴い進行していると考えられる。沈み込むフィリピン海プレートの脱水がマントルウェッジの蛇紋岩化、地殻下部への流体移送を生じさせ、非火山性群発地震の発生に影響を及ぼしていると考えられる。
塚崎 克和*; 宮崎 直幸*; 松本 淳; 長江 成典*; 米村 重信*; 田ノ上 拓自*; 岩崎 憲治*; 竹市 雅俊*
Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America, 111(45), p.16011 - 16016, 2014/11
被引用回数:38 パーセンタイル:63.31(Multidisciplinary Sciences)Fat and Dachsous cadherins regulate cell polarity and proliferation via their heterophilic interactions at intercellular junctions. Their ectodomains are unusually large because of the repetitive EC domains, which raises questions of how they fit in regular intercellular spaces. Cadherins typically exhibit a linear topology through the binding of Ca to the linker between the EC domains. Our electron microscopic observations of mammalian Fat4 and Dachsous1 ectodomains, however, revealed that, while their N-terminal regions exhibit a linear configuration, the C-terminal regions are kinked with multiple hairpin-like bends. Notably, certain EC-EC linkers in Fat4 and Dachsous1 lost Ca-binding amino acids. When such non-Ca-binding linkers were substituted for a normal linker in E-cadherin, the mutant E-cadherins deformed more extensively than the wild-type molecule. To simulate cadherin structures with non-Ca-binding linkers, we used the elastic network model and confirmed that bent configurations can be generated by deformation of the non-Ca-binding linkers. These findings suggest that Fat and Dachsous self-bend due to the loss of Ca-binding amino acids from specific EC-EC linkers, and therefore adapt to confined spaces.
近澤 佳隆; 加藤 篤志; 山本 智彦; 久保 重信; 岩崎 幹典*; 原 裕之*; 島川 佳郎*; 坂場 弘*
Proceedings of 2014 International Congress on the Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP 2014) (CD-ROM), p.523 - 530, 2014/04
JSFRは2次系のナトリウムバウンダリを2重化しており信頼性を強化している。本検討では厳しい想定を行い、2重バウンダリ破損があった場合の対策設備の性能を評価した。
佐藤 尭洋*; 岩崎 純史*; 大和田 成起*; 山内 薫*; 高橋 栄治*; 緑川 克美*; 青山 誠; 山川 考一; 富樫 格*; 深見 健司*; et al.
Journal of Physics B; Atomic, Molecular and Optical Physics, 46(16), p.164006_1 - 164006_6, 2013/08
被引用回数:3 パーセンタイル:18.94(Optics)自由電子レーザー(FEL)は、自己増幅自発放射方式を用いているため、発振したレーザー光のスペクトルや時間波形がスパイク状構造になる欠点がある。この問題点を解決するために、短波長光源である高次高調波をFELにインジェクションし、スペクトルや時間波形にスパイク構造のない極端紫外領域のシード型FELの研究開発を進めている。高次高調波を発生させるドライブレーザーである高出力フェムト秒・チタンサファイアCPAレーザーシステムは、これまで原子力機構で培ったレーザー技術を設計に活かし、レーザーシステムの構築を行った。そして、このドライブレーザーをXeガス中に集光して得られる13次高調波(波長61.7nm)、15次高調波(波長53.4nm)をシード光としてFELへインジェクションし、極端紫外領域でシード型FEL(波長61.2nm)の発振に世界で初めて成功した。また、シードFEL光のコントラスト比についても検討した。この結果について発表する。
小川 奏*; 佐藤 尭洋*; 松原 伸一*; 岡安 雄一*; 富樫 格*; 渡部 貴宏*; 高橋 栄治*; 緑川 克美*; 青山 誠; 山川 考一; et al.
Proceedings of 10th Conference on Lasers and Electro-Optics Pacific Rim and 18th OptoElectronics and Communications Conference and Photonics in Switching 2013 (CLEO-PR & OECC/PS 2013) (USB Flash Drive), 2 Pages, 2013/06
自由電子レーザー(FEL)は、共振器を使用しない自己増幅自発放射(SASE)方式を用いている。この方式では、自然放射光を種光としてレーザー発振・増幅するため、発振したレーザー光のスペクトルや時間波形がスパイク状構造になる欠点がある。この問題点を解決するために、短波長光源である高次高調波をFELにインジェクションし、スペクトルや時間波形にスパイク構造のないフルコヒーレント化された極端紫外領域(波長61.5nm)のシードFEL光の発生に成功した。しかしながら、外部からのコヒーレント光をシード光として用いる場合、電子バンチとシード光のタイミングドリフトにより、シードFEL光の出力ゆらぎが大きくなり、発生頻度も減少する問題がある。この問題点を解決するために、電気光学(Electro-Optic: EO)効果を利用したタイミングモニターを開発し、FEL装置の診断セクションに導入した。これにより、シードFEL光(波長61.2nm)の発生頻度が約0.3%から約24%に向上し、最大出力20Jが得られた。この結果について発表する。
加藤 篤志; 近澤 佳隆; 山本 智彦; 大野 修司; 久保 重信; 坂場 弘*; 秋山 洋*; 岩崎 幹典*
Proceedings of 2013 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP 2013) (USB Flash Drive), 9 Pages, 2013/04
JSFRでは鋼板コンクリート構造格納容器を採用している。ナトリウム内包機器に対する2重バウンダリ構造や再臨界回避設計の採用により、格納容器内でのナトリウム燃焼を排除しているが、福島第一原子力発電所の事故を受けて、格納容器内におけるナトリウム燃焼解析を幅広く実施し、その際の格納容器の構造健全性、バウンダリ健全性を評価した。また、格納容器への潜在的負荷を明らかにするため、水素発生シナリオ・発生量について評価した。
山本 智彦; 加藤 篤志; 近澤 佳隆; 伊藤 啓; 岩崎 幹典*; 秋山 洋*; 大矢 武明*
Proceedings of 2013 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP 2013) (USB Flash Drive), 9 Pages, 2013/04
Na冷却高速炉JSFRでは鋼板コンクリート構造を用いた建屋と先進的な免震システムを採用することとしている。福島第一原子力発電所の事故を受け、2010年度までに設計検討されてきたJSFR建屋について地震やその他外的事象について、評価と対策を実施している。本論文では、JSFR建屋についての地震,津波、その他外的事象に対する対策について記載する。
富樫 格*; 高橋 栄治*; 緑川 克美*; 青山 誠; 山川 考一; 佐藤 尭洋*; 岩崎 純史*; 大和田 成起*; 山内 薫*; 原 徹*; et al.
Proceedings of Ultrafast Optics IX (CD-ROM), 2 Pages, 2013/03
自由電子レーザー(FEL)は、共振器を使用しない自己増幅自発放射(SASE)方式を用いている。この方式では、自然放射光を種光としてレーザー発振・増幅するため、発振したレーザー光のスペクトルや時間波形がスパイク状構造になる欠点がある。この問題点を解決するために、短波長光源である高次高調波をFELにインジェクションし、スペクトルや時間波形にスパイク構造のないフルコヒーレント化された極端紫外領域のシード型自由電子レーザーの研究開発を進めている。高次高調波を発生させるドライブレーザーである高出力フェムト秒・チタンサファイアCPAレーザーシステムは、これまで原子力機構で培ったレーザー技術を設計に活かし、レーザーシステムの構築を行った。そして、このドライブレーザーをXeガス中に集光して得られる13次高調波(波長61.2nm)をシード光としてFELへインジェクションし、極端紫外領域でシード型FEL(波長61.2nm)の発振に世界で初めて成功した。高次高調波のシーディングによりSASE方式特有のスパイク構造がなくなり、スムーズなスペクトルが得られた。
河地 有木; 小柳 淳*; 鈴井 伸郎; 石井 里美; 尹 永根; 山崎 治明; 岩崎 郁*; 小川 健一*; 藤巻 秀
JAEA-Review 2012-046, JAEA Takasaki Annual Report 2011, P. 93, 2013/01
We had employed the positron emitting tracer imaging system (PETIS) in combination with carbon-11- labeled carbon dioxide (CO) as the tracer gas. In the present study, we have developed a new method based on PETIS and CO to evaluate individual photosynthetic abilities of young seedlings planted collectively on a petri dish with agar culture medium and thus investigate the effect of genetic modification or treatment on plant biomass enhancement. We report for the first time a method based on the use of PETIS and tracer gas of CO for the quantitative and statistical evaluation of carbon fixation by small plant individuals. We plan to extend this method to the analysis of the relationship between the individual carbon fixation ability and gene expression, which is probably related to photosynthesis.
岡安 雄一*; 冨澤 宏光*; 松原 伸一*; 佐藤 尭洋*; 小川 奏*; 富樫 格*; 高橋 栄治*; 南出 泰亜*; 松川 健*; 青山 誠; et al.
Proceedings of 1st International Beam Instrumentation Conference (IBIC 2012) (Internet), 5 Pages, 2012/10
自由電子レーザー(FEL)は、自己増幅自発放射方式を用いているため、発振したレーザー光のスペクトルや時間波形がスパイク状構造になる欠点がある。この問題点を解決するために、短波長光源である高次高調波をFELにインジェクションし、スペクトルや時間波形にスパイク構造のない極端紫外領域のシード型FELの研究開発を進めている。高次高調波を発生させるドライブレーザーである高出力フェムト秒・チタンサファイアCPAレーザーシステムは、これまで原子力機構で培ったレーザー技術を設計に活かし、レーザーシステムの構築を行った。そして、このドライブレーザーをXeガス中に集光して得られる13次高調波(波長61.2nm)をシード光としてFELへインジェクションし、極端紫外領域でシード型FEL(波長61.2nm)の発振に世界で初めて成功した。開発したシード型FELのレーザー光を応用実験に用いるためには、高次高調波と電子ビームのタイミングドリフトとジッターを低減し、高安定にビーム供給する必要がある。このため、Electro-Optic(EO)法を用いて、タイミングドリフトとジッターを計測する手法の開発にも取り組んでいる。今回、EO法に使用する結晶の検討を行った結果を発表する。
岩崎 純史*; 佐藤 尭洋*; 大和田 成起*; 富樫 格*; 高橋 栄治*; 緑川 克美*; 青山 誠; 山川 考一; 神成 文彦*; 柳下 明*; et al.
レーザー研究, 40(9), p.687 - 690, 2012/09
極端紫外(EUV)域における原子・分子の多光子イオン化などの非線形光学過程の観測は高次高調波を用いて行われてきた。しかし、高次高調波では光強度が低いため、高次の非線形光学過程を観測することが困難であった。近年、高輝度光源であるEUV域の自由電子レーザー(FEL)が登場し、高次の非線形光学過程を観測することが可能になってきた。われわれはEUV域のFELを使用し、Heの2光子イオン化断面積の絶対値を計測するのに成功した。実験ではHeの共鳴遷移である波長58.4nmと、共鳴波長から離れている波長61.4nm, 56.0nmのFEL光を使用して断面積の絶対値を計測した。共鳴波長ではFEL光の集光強度に断面積が依存するが、共鳴波長から離れた領域では集光強度に依存しないことが観測された。実験で使用したFELは自己増幅自発放射のため、波長プロファイルがパルスごとに揺らぐ問題があり、実験精度を低下させている。このため、EUV域の高次高調波をFELにインジェクションし、フルコヒーレント化されたシード型FELの研究開発に取り組み、EUV域でシード型FEL(波長61.2nm)の発振に世界で初めて成功した。
岩崎 純史*; 佐藤 尭洋*; 大和田 成起*; 富樫 格*; 高橋 栄治*; 緑川 克美*; 青山 誠; 山川 考一; 松原 伸一*; 岡安 雄一*; et al.
Proceedings of International Conference on Ultrafast Phenomena 2012 (UP 2012) (Internet), 3 Pages, 2012/07
被引用回数:0 パーセンタイル:0.03(Physics, Multidisciplinary)自由電子レーザー(FEL)は、共振器を使用しない自己増幅自発放射(SASE)方式を用いている。この方式では、自然放射光を種光としてレーザー発振・増幅するため、発振したレーザー光のスペクトルや時間波形がスパイク状構造になる欠点がある。この問題点を解決するために、短波長光源である高次高調波をFELにインジェクションし、スペクトルや時間波形にスパイク構造のないフルコヒーレント化された極端紫外領域のシード型自由電子レーザーの研究開発を進めている。高次高調波を発生させるドライブレーザーである高出力フェムト秒・チタンサファイアCPAレーザーシステムは、これまで原子力機構で培ったレーザー技術を設計に活かし、レーザーシステムの構築を行った。そして、このドライブレーザーをXeガス中に集光して得られる13次高調波(波長61.2nm)をシード光としてFELへインジェクションし、極端紫外領域でシード型FEL(波長61.2nm)の発振に世界で初めて成功した。さらに、シード光と電子バンチの同期精度についても検討を行った。
山本 智彦; 加藤 篤志; 近澤 佳隆; 大矢 武明*; 岩崎 幹典*; 原 裕之*; 秋山 洋*
Proceedings of 2012 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP '12) (CD-ROM), p.500 - 508, 2012/06
JSFRでは原子炉建屋として新しい概念を採用しようと計画している。一つは格納容器と原子炉建屋への鋼板コンクリート構造の採用、もう一つは免震装置の採用である。本報告では、JSFR原子炉建屋の新しい概念についての詳細と、新概念の工学的評価について述べる。