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Laird, J. S.*; 平尾 敏雄; 小野田 忍; 伊藤 久義; Johnston, A.*
IEEE Transactions on Nuclear Science, 53(6), p.3312 - 3320, 2006/12
被引用回数:14 パーセンタイル:68.12(Engineering, Electrical & Electronic)ピコ秒の単一パルスレーザー(788nm)及び単一イオンが誘起するシングルイベント過渡電流の比較を行った。パルスレーザーを用いてイオンを模擬することが可能となれば、実験時間の短縮や実験費用の削減に繋がる。実験に使用したパルスレーザー及びイオンのビーム径はおよそ1mとした。実験とデバイスシミュレータにより求めた過渡電流を比較した結果、アンバイポーラ拡散が起因となって発生する電流については、パルスレーザーでイオンを模擬することができないことが明らかとなった。しかしながら、アンバイポーラ拡散の後に発生するドリフト電流成分については、パルスレーザーでイオンを模擬することができることが明らかとなった。
Laird, J. S.*; 小野田 忍; 平尾 敏雄; 伊藤 久義; Becker, H.*; Johnston, A.*
IEEE Transactions on Nuclear Science, 53(6), p.3786 - 3793, 2006/12
被引用回数:10 パーセンタイル:56.98(Engineering, Electrical & Electronic)はじき出し損傷及びトータルドーズ効果がSiアバランシェフォトダイオードの過渡応答に及ぼす影響をピコ秒パルスレーザーシステムを用いて評価した。はじき出し損傷は重イオンを使用し、トータルドーズ効果は線を使用して導入した。100kGy(Si)の線照射を行う前後に過渡応答特性及びゲインを評価した結果、有意な差異が見られなかった。また、電圧負荷を加えた状態及び電圧負荷を加えない状態で線照射を行った。その結果、前者の方が後者と比較してリーク電流が数桁も増加することが明らかとなった。その原因としては、フィールド酸化膜の界面準位が原因であると考えられる。さらに、重イオンによりはじき出し損傷を導入した試料についても同様の計測を行った結果、線照射と同様にアバランシェフォトダイオードの過渡応答に変化が見られなかった。以上のことから、100kGy(Si)までの放射線線量までは本研究で使用したSiアバランシェフォトダイオードは耐放射線性を有することが明らかとなった。
Laird, J. S.*; 小野田 忍; 平尾 敏雄; Becker, H.*; Johnston, A.*; 伊藤 久義
Proceedings of 7th International Workshop on Radiation Effects on Semiconductor Devices for Space Application (RASEDA-7), p.37 - 40, 2006/10
はじき出し損傷及びトータルドーズ効果が低電圧駆動型シリコンアバランシェフォトダイオード(Si APD: Silicon Avalanche Photodiode)に及ぼす影響を電流-電圧計測システム及びピコ秒パルスレーザーシステムを用いて評価した。本研究では、100kGyまでの線照射を行うことでトータルドーズ効果を、重イオン照射を行うことではじき出し損傷効果を導入した。照射後にリーク電流及びゲインの過渡応答を測定した。その結果、トータルドーズ効果によりリーク電流が増加することがわかった。しかしながら、ゲインには有意な差が現われなかった。これまで、はじき出し損傷効果よりもトータルドーズ効果によりSi APDの特性が劣化すると言われていた。しかしながら、本研究で使用したAPDは、その静特性(リーク電流)に照射劣化が見られるものの、APDを使用するうえで最も重要なゲインについては、100kGyまでの照射に耐えられることが明らかとなった。