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Kyriakou, I.*; Papadopoulos, A.*; Polopetrakis, I.*; Kotroumbelou, C.*; Plante, I.*; 松谷 悠佑; 甲斐 健師; Qiu, R.*; Li, J.*; Kundr
t, P.*; et al.
Physics in Medicine & Biology, 71(8), p.085009_1 - 085009_25, 2026/04
被引用回数:0過去40年間にわたり、液体の水を対象としたモンテカルロ飛跡構造(MCTS)コードが世界中で数多く開発されてきたが、相互作用断面積は大きく異なる。本研究では、6種類の異なるMCTSコードの使用による、液相水中の低エネルギー電子輸送の物理的特性(電子阻止能、経路長、dose-point-kernel、微視的線量付与)の不確実性を評価することを目指した。コード間比較の結果により、特に100eV以下の低エネルギー領域において、MCTSコード間で大きな差異があることが明らかになり、電子線が重要な役割を果たすDNA損傷シミュレーションの精度に影響を与えることが示された。本研究は、液相水中の低エネルギー電子輸送計算に伴う不確実性を低減するために、MCTSコードで使用される物理モデルの更なる開発の必要性を浮き彫りにしている。
田村 潤; 近藤 恭弘; Yee-Rendon, B.; 明午 伸一郎; 前川 藤夫; 加古 永治*; 梅森 健成*; 阪井 寛志*; 道前 武*
Proceedings of 22nd International Conference on RF Superconductivity (SRF2025) (Internet), p.691 - 694, 2026/04
日本原子力研究開発機構(JAEA)では、原子力発電所で発生する高レベル放射性廃棄物を効率的に削減するための将来の原子力システムである加速器駆動核変換システム(ADS)実現のための研究を行っている。JAEA-ADSのための大強度陽子リニアックの詳細設計の第一歩として、現在、我々は低速陽子(光速比0.2程度)加速用の超伝導スポーク空洞を開発している。我が国においては超伝導スポーク空洞の製作経験がなく、JAEA-ADSの実現性を確保するためには、この空洞の試作と性能評価が必須である。我々は2020年度から実際の空洞製作を開始し、2024年度、電子ビーム溶接による空洞組み立てが完了した。この組立においては、最終溶接の前に空洞部品の端部を数回に分けてトリム加工することにより、目標とする共振周波数を実現した。最終溶接においては、空洞部品の真円矯正と端部薄肉加工を組み合わせることにより、平滑な溶接ビードを得ることができた。本発表では、ADS実現に向けた超伝導スポーク空洞の開発について報告する。
:Ce using PHITS track-structure simulations平田 悠歩; 甲斐 健師; 小川 達彦; 松谷 悠佑; 佐藤 達彦; 渡辺 賢一*; 加藤 匠*; 河口 範明*; 柳田 健之*
Radiation Measurements, 193, p.107651_1 - 107651_8, 2026/04
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)CaF
:Ceは高い光刺激蛍光(OSL)強度を示すため線量計として有用であると期待されている。しかし、CaF
:Ceなどの蛍光体に粒子線を照射すると、消光効果により蛍光体の線量当たりの発光強度が低下する。従来、蛍光体の消光効果は線エネルギー付与(LET)などを指標としたエネルギー付与密度に基づいて評価されてきた。しかし、粒子線の種類によりCaF
:Ceにおける消光現象とLETの関係性が異なり、LETから正確に消光現象を予測することは困難であったが、放射線輸送計算コードPHITSのTrack structure機能は、放射線による相互作用を個別に追跡することが可能である。そこで、PHITSを用いて粒子線により蛍光体が発光する過程を精密に計算し、予測したCaF
:Ceの応答を実験データと比較したところ、CaF
:Ceの消光現象にはOSLの量子収率が重要なパラメータであることが示唆された。この成果は、蛍光体検出器のさらなる開発に貢献するものと期待される。
value of hydrated electrons updated by a dynamic Monte Carlo simulation甲斐 健師; 樋川 智洋; 松谷 悠佑*; 平田 悠歩; 土田 秀次*; 横谷 明徳*
RSC Advances (Internet), 16(15), p.13886 - 13895, 2026/03
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Chemistry, Multidisciplinary)水は生命科学や原子力産業において最も興味深い研究対象の一つであるが、水の放射線分解における電離と電子励起の比率は未だ不明瞭である。この比率から放射線分解化学種の収量が決定されるが、現状としてこの比率はパラメータ化されている。本研究では、この積年の基礎科学的問題にコンピュータシミュレーションで挑み、従来のモデルパラメータを利用することなく、水和電子の初期収量に対する一次電子エネルギー依存性を評価することに成功した。本研究では既存の概念に反し、水の電離と電子励起の断面積を定義する必要はなく、水の放射線分解の結果生じた二次電子の動的運動計算が、電離と電子励起の最終的な比率を決定することを明らかにした。我々の新規解析手法は、一般的な液体放射線分解の新たな解析法として徐々に認知されることが期待される。
Villagrasa, C.*; Baiocco, G.*; Chaoui, Z.-E.-A.*; Dingfelder, M.*; Incerti, S.*; Kundr
t, P.*; Kyriakou, I.*; 松谷 悠佑; 甲斐 健師; Parisi, A.*; et al.
PLOS ONE (Internet), 21(1), p.e0340500_1 - e0340500_22, 2026/01
被引用回数:3 パーセンタイル:97.87(Multidisciplinary Sciences)電離放射線被ばくの生物学的影響を理解するために重要なナノ線量測定は、分子スケールでの原子相互作用を再現するMonte Carlo Track Structure (MCTS)コードにより評価可能である。数十年にわたり独立して開発された様々なMCTSコードは、生物組織の主成分である液体水中の電子線の相互作用について、異なる物理モデルと断面積データセットを使用してきた。本研究では、様々なMCTSコード内の相互作用断面積の違いによって生じるナノ線量測定計算の不確実性を評価した。7つのMCTSコード(Geant4-DNA, PARTRAC, PHITS, MCwater、およびPTra)の計算結果から、平均電離数や2回以上の電離が起こる確率などの分子スケールの物理量に大きな相違があることが明らかとなった。最も大きな相違が確認されたのは低エネルギー電子で、相互作用断面積の寄与が不確実性の主要因であることがわかった。本成果より、断面積の相違が複雑なDNA損傷などの生物学的影響に無視できない影響を与えることが浮き彫りになった。
C松谷 悠佑; 吉井 勇治*; 楠本 多聞*; Wang, Y.*; 小川 達彦; 佐藤 達彦; 甲斐 健師
Scientific Reports (Internet), 24 Pages, 2026/00
水の放射線分解は、人体におけるDNA損傷や原子炉における腐食など、材料に対する放射線影響に重要な役割を果たす。従来の化学コードは主に室温付近に限定されており、原子炉環境の温度条件とは大きく異なる。本研究では、汎用モンテカルロコードParticle and Heavy Ion Transport code System (PHITS)に基づき、0
350
Cの温度範囲に適用可能な化学コード(PHITS-Chem)を開発した。拡散係数および反応速度定数の温度依存性を考慮し、低LET(0.2keV/
m)、中LET(11.9keV/
m)、高LET(63.4keV/
m)放射線に対する既報の実験および理論G値と比較することで検証した。本コードにより、広い温度範囲での放射線分解生成種の反応動力学を高精度に評価でき、炉内材料劣化やシビアアクシデント対策の検討への応用が期待される。
小川 達彦; 平田 悠歩; 松谷 悠佑; 甲斐 健師
Computer Physics Communications, 316, p.109758_1 - 109758_15, 2025/11
被引用回数:1 パーセンタイル:51.60(Computer Science, Interdisciplinary Applications)任意の物質・任意のイオン照射において、電離や励起等を個々にシミュレートしながら放射線挙動を解析できる飛跡構造解析モデルITSART Ver.2を開発した。一般のイオン輸送アルゴリズムは、数千の原子反応をまとめて1イベントとして計算するため、計算が高速ではあるが電離など原子レベルの反応を識別することはできない。また従来の飛跡構造解析モデルは水や生体分子のみにしか使えず、入射粒子も陽子線や炭素線などの医療目的の粒子線に限られていたことから、本モデルの汎用性は画期的である。本モデルを汎用的飛跡構造解析モデルとして開発するにあたり、多くの工夫が必要であることを本研究では突き止め、それらを実現した。具体的には、電離で発生する二次電子のエネルギー・角度分布、標的核への運動量移行、原子脱励起モデルとの接続であり、これらを実装したことで多くのベンチマークデータを再現することができた。特に重い元素標的に照射した場合のビーム軸外縁における線量や、二次電子スペクトルに見られる原子固有のオージェ電子ピークが再現できたことは、標的物質が水だけであった従来研究に比べて特に顕著な進歩である。こうして開発されたITSART Ver.2はPHITSの次期リリースから実装される予定であり、炉材料や半導体などの放射線影響を解析するための強力なツールとして期待される。
関川 卓也; 高田 和樹*; 甲斐 健師; 大野 義章*
Journal of Applied Physics, 137(20), p.203901_1 - 203901_10, 2025/05
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Physics, Applied)不揮発性磁気メモリは情報を保持するために電力が不要な次世代の磁気メモリとして注目されている。鉄と酸化マグネシウムの界面はその候補材料の一つである。近年の実験により、鉄と酸化マグネシウムの界面に単原子層フッ化リチウムを挿入すると磁気メモリの特性の指標である垂直磁気異方性が二倍に増加することが報告された。本研究では、鉄-酸化マグネシウムの界面と鉄-フッ化リチウム-酸化マグネシウムの界面の磁気モーメントを第一原理電子状態計算ソフトウェアOpenMXを用いて計算した。その結果から我々は、フッ化リチウムをその界面に挿入すると、界面付近の鉄原子の電子軌道が、フッ化リチウムの極小電子密度領域に向けて傾くように分布することで、磁気モーメントが挿入前の二倍になることを示す。本研究で得られた科学的知見は、高性能な不揮発性磁気メモリの候補材料を探索する新たな指針となる。
甲斐 健師; 樋川 智洋; 松谷 悠佑*; 平田 悠歩; 土田 秀次*; 横谷 明徳*
Journal of Chemical Physics, 162(15), p.154102_1 - 154102_11, 2025/04
被引用回数:1 パーセンタイル:41.78(Chemistry, Physical)放射線DNA損傷を推定するには、水の放射線分解の結果生じる低エネルギー電子の科学的知見が必要となる。しかしながら、水の放射線分解の解析は非常に複雑であるため本研究では、シンプルな水の光分解に関する低エネルギー電子の実験値と、水中の電極への光照射により発生した低エネルギー電子の実験値に注目した。本研究ではモンテカルロ法と分子動力学法を組み合わせた計算コードを利用し、これらの実験値を解析した。その結果、異なる実験条件であっても実験値をよく再現することを確認した。本計算コードは低エネルギー電子とDNAの相互作用を解析する強力なツールとなり、放射線DNA損傷の形成メカニズムの解明に適用されることが期待される。
松谷 悠佑; 吉井 勇治*; 楠本 多聞*; 小川 達彦; 大西 世紀*; 平田 悠歩; 佐藤 達彦; 甲斐 健師
Physical Chemistry Chemical Physics, 27(14), p.6887 - 6898, 2025/04
被引用回数:3 パーセンタイル:79.67(Chemistry, Physical)水の放射線分解により生成されるラジカルは、DNA損傷誘発、染色体異常、発がんなど、放射線による生物影響の評価において重要な役割を果たす。粒子および重イオン輸送コードシステム(PHITS)では、あらゆる荷電粒子について水中の原子相互作用を推定できる飛跡構造解析モードと、ラジカルをシミュレート可能な電子線専用の化学コード(PHITS-Chem)が先行研究にて開発された。本研究では、あらゆるイオンビームに適用可能なPHITS-Chemコードを開発すると同時に、化学種間の反応をより効率的に検出する空間分割法や化学種の4次元可視化機能を整備した。更新されたPHITS-Chemコードは、文献にて報告される陽子線、
粒子線、炭素イオン線のG値と比較することにより検証され、PHITSオリジナル3次元描画ソフトPHIG-3Dによりラジカルの拡散動態を直感的に評価することに成功した。また、空間分割法の導入により、計算精度を維持しながら計算時間を大幅に短縮(約28倍高速化)することにも成功した。開発したPHITS-Chemコードは、粒子線治療においてラジカルにより誘発される生物効果の正確かつ直感的な理解に貢献することが期待される。
甲斐 健師; 樋川 智洋; 松谷 悠佑*; 平田 悠歩; 土田 秀次*; 伊東 佑真*; 横谷 明徳*
Communications Chemistry (Internet), 8, p.60_1 - 60_9, 2025/03
被引用回数:4 パーセンタイル:65.29(Chemistry, Multidisciplinary)放射線DNA損傷は、直接効果と間接効果から形成される。直接効果はDNAと放射線の相互作用であり、間接効果はDNAと放射線分解化学種との化学反応である。これまで、直接効果が関与すると、DNAの10塩基対以内(3.4nm程度)に複数の損傷が形成され、修復効率が低下し、生物影響が誘発されると考えられてきた。本研究では、間接効果のみにより誘発されるDNA損傷を定量的に評価した。その結果、生成される確率は1%未満であるが、DNA近傍の水に10数eVのエネルギーが付与されるだけで、複雑なDNA損傷が形成されることが分かった。つまり、放射線とDNAが直接相互作用することなく、DNAの極近傍の水にエネルギーを与えるだけで、後発の生物影響の可能性を排除できなくなる。本研究成果は、低線量放射線影響の理解に役立つ重要な知見の一つとなる。
C and 500
C高木 穂乃香*; 薮塚 武史*; 林田 洋寿*; Song, F.; 甲斐 哲也; 篠原 武尚; 栗田 圭輔; 飯倉 寛; 山本 典央*; 中島 稔*; et al.
Solid State Ionics, 417, p.116716_1 - 116716_7, 2024/12
被引用回数:3 パーセンタイル:28.45(Chemistry, Physical)Tracer diffusion coefficients of lithium-ions in the sintered samples of Li
Al
Ge
(PO
)
(LAGP) have been measured through the neutron radiography (NR) technique in the wide temperature range from 25
C to 500
C. The diffusion data above and below 300
C were collected using pulsed and reactor-generated neutrons, respectively, which coincide with each other at 300
C exhibiting a single curve in the Arrhenius plot. The room-temperature diffusion coefficient and the activation energy below 300
C are obtained as 1.47
10
cm
s
and 0.37 eV, respectively. The activation energy of the conductivity diffusion coefficient almost agrees with the tracer one, and the deduced Haven ratio of 0.40 is consistent with the concerted migration model of the lithium-ions.
小川 達彦; 平田 悠歩; 松谷 悠佑; 甲斐 健師; 佐藤 達彦; 岩元 洋介; 橋本 慎太郎; 古田 琢哉; 安部 晋一郎; 松田 規宏; et al.
EPJ Nuclear Sciences & Technologies (Internet), 10, p.13_1 - 13_8, 2024/11
放射線挙動解析コードPHITSは、モンテカルロ法に基づいてほぼ全ての放射線の挙動を解析することができる放射線挙動解析計算コードである。その最新版であるPHITS version 3.34の、飛跡構造解析機能に焦点を置いて説明する。飛跡構造解析とは、荷電粒子が物質中を運動する挙動を計算する手法の一つで、個々の原子反応を識別することにより原子スケールでの追跡を可能にするものである。従来の飛跡構造解析モデルは生体を模擬する水だけにしか適用できず、遺伝子への放射線損傷を解析するツールとして使われてきた飛跡構造解析であるが、PHITSにおいてはPHITS-ETS、PHITS-ETS for Si、PHITS-KURBUC、ETSART、ITSARという飛跡構造解析モデルが補い合うことにより、生体の放射線影響だけでなく、半導体や材料物質など任意物質に対する適用が可能になっている。実際にこれらのモデルを使って、放射線によるDNA損傷予測、半導体のキャリア生成エネルギー計算、DPAの空間配置予測など、新しい解析研究も発表されており、飛跡構造解析を基礎とするボトムアップ型の放射線影響研究の推進に重要な役割を果たすことが期待できる。
松谷 悠佑; 甲斐 健師; 佐藤 達彦
しょうとつ, 21(3), p.R008_1 - R008_8, 2024/11
粒子・重イオン輸送計算コードPHITSは、放射線の挙動をコンピュータで模擬するモンテカルロコードであり、2018年以降、生体の主成分である水中において個々の原子との反応を模擬できる飛跡構造解析モードが開発された。この開発により、DNAスケールにおける高空間分解能な放射線の飛跡構造解析が可能となった。一方、飛跡構造解析モードで計算される原子衝突の空間情報を活用し、様々なタイプのDNA損傷数を効率的かつ高精度に推定する解析コードの開発にも成功している。本稿では、最新版PHITSに搭載されている飛跡構造解析モード及びDNA損傷推定手法について概説し、PHITSの生命科学分野への応用例を紹介する。
平田 悠歩; 甲斐 健師; 小川 達彦; 松谷 悠佑; 佐藤 達彦
放射線化学(インターネット), (118), p.21 - 28, 2024/10
放射線の安全な使用には放射線検出器による線量の正確な評価が必須である。しかし、放射線の種類によっては検出器の出力が線量に対して非線形となり、線量を正しく評価できない問題がある。このような検出器の課題を解決するためには検出器の出力が変化するメカニズムを理論的に解析することが重要である。放射線輸送計算コードPHITSには放射線の挙動を高い精度で追跡する飛跡構造解析モードが実装されており、このモードを用いれば放射線が検出されるまでの挙動を精密に模擬することが可能である。本解説論文では、検出器物質中の電子線の挙動を追跡するために開発された任意物質用電子線飛跡構造解析モード(ETSART)について紹介した。さらに、PHITSの飛跡構造解析モードを用いてイオン線を照射した際の蛍光体の消光現象を再現した応用例も紹介した。
田村 潤; 近藤 恭弘; Yee-Rendon, B.; 明午 伸一郎; 前川 藤夫; 加古 永治*; 梅森 健成*; 阪井 寛志*; 道前 武*
Proceedings of 32nd Linear Accelerator Conference (LINAC 2024) (Internet), p.496 - 498, 2024/10
The Japan Atomic Energy Agency (JAEA) has been proposing an accelerator-driven nuclear transmutation system (ADS) as a future nuclear power system. Toward the actual design of the CW proton linac for the JAEA-ADS, we are currently prototyping a low-
(
0.2) single-spoke cavity. The cavity fabrication began in 2020. Most of the cavity parts were shaped in fiscal year 2020 by press-forming and machining. In 2021, we started welding the shaped cavity parts together. Each cavity part was joined together by preliminarily examining the optimum welding conditions using mock-up test pieces. We have fabricated the body and two lid sections, and have confirmed that there were no significant problems with the cavity fabrication according to the frequency measurement of the temporarily assembled spoke cavity.
甲斐 健師; 樋川 智洋; 松谷 悠佑*; 平田 悠歩; 手塚 智哉*; 土田 秀次*; 横谷 明徳*
Scientific Reports (Internet), 14, p.24722_1 - 24722_15, 2024/10
被引用回数:5 パーセンタイル:38.08(Multidisciplinary Sciences)放射線DNA損傷の直接・間接効果を推定するには、水の放射線分解に関する科学的知見が不可欠である。水の放射線分解により生じる二次電子は、この二つの効果に関与する。ここでは、第一原理計算コードを用いて、水への20-30eVのエネルギー付与の結果生じた二次電子のフェムト秒ダイナミクスを計算し、ナノサイズの極微小な空間領域に生成される放射線分解化学種の形成メカニズムを解析した。その結果から、水の放射線分解によって生成される化学種は、付与エネルギーが25eVを超えると数ナノメートルの極微小領域で高密度化し始めることを明らかにした。本研究成果は、細胞死のような生物学的影響を引き起こすと考えられているクラスターDNA損傷の形成について重要な科学的知見となる。
土田 秀次*; 手塚 智哉*; 甲斐 健師; 松谷 悠佑*; 間嶋 拓也*; 斉藤 学*
Journal of Chemical Physics, 161(10), p.104503_1 - 104503_8, 2024/09
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Chemistry, Physical)高速イオンビームは、生体細胞内の水との相互作用によって生成される二次電子などの化学生成物によってDNAに損傷を与えるが、粒子線治療で用いられるブラッグピーク領域におけるこれらの化学生成物の生成過程は完全には理解されていない。この過程を調べるために、真空中の液体水ジェットにMeVエネルギーの炭素ビームを照射したときに生成される放射線分解物の収率を評価する実験を行った。さらに、放射線輸送モンテカルロコードを用いて、入射イオンと二次電子による水中の電離過程をシミュレーションした。その結果、水中でのイオン化の主な原因は二次電子であることがわかった。最後に、これらの素過程は、DNA損傷の形成機構を研究する放射線生物物理学や生化学の発展に寄与することを示す。
内田 和杜*; 増田 造*; 原 伸太郎*; 松尾 陽一*; Liu, Y.*; 青木 裕之; 浅野 吉彦*; 宮田 一輝*; 福間 剛士*; 小野 俊哉*; et al.
ACS Applied Materials & Interfaces, 16(30), p.39104 - 39116, 2024/07
被引用回数:11 パーセンタイル:70.39(Nanoscience & Nanotechnology)Zwitterionic MPC polymer coatings effectively deter blood coagulation and protein buildup on medical devices. Researchers synthesized MPC copolymers containing a cross-linking unit (MPTMSi) plus one of four hydrophobic anchoring groups (MPTSSi, BMA, EHMA, LMA) and applied them to PDMS, PP, and PMP. These treatments yielded uniformly hydrophilic, electrically neutral surfaces. Protein adsorption tests showed that PMBSi (BMA) best resisted fluorescently labeled BSA, while PMLSi (LMA) was comparatively weaker, although all four coatings minimized platelet adhesion. Further analyses linked these differences in protein adsorption to varying swelling behaviors in water. Indeed, PMLSi absorbed more water, allowing some protein infiltration yet still repelling platelets. When tested under circulating flow to mimic shear stress, PMMMSi (MPTSSi) and PMLSi coatings on PP and PMP demonstrated excellent durability and platelet repellency. Overall, this study highlights how hydrophobic moieties can boost both hemocompatibility and stability of MPC-based coatings, promising improved performance in medical devices requiring low protein fouling, reduced platelet adhesion, and long-term reliability.
樋川 智洋; 甲斐 健師; 熊谷 友多; 横谷 明徳*
Journal of Chemical Physics, 160(21), p.214119_1 - 214119_9, 2024/06
被引用回数:4 パーセンタイル:52.50(Chemistry, Physical)イオン化によって引き起こされる不均質反応であるスパー反応は、溶液中の放射線分解あるいは光分解反応を左右する重要な反応だが、そのスパーの形成プロセスはまだ解明されていない。その理由の1つとして、イオン化によって生成した荷電種を取り囲む溶媒和分子の誘電応答の影響がまだ明らかになっていないことが挙げられる。誘電応答は誘電率の時間変化に対応しており、スパー形成プロセスにおける反応拡散系に影響を与える可能性がある。そこで本研究では、誘電応答を考慮しながらDebye-Smoluchowski方程式を解くことにより、反応拡散系に対する誘電応答の影響を調べた。荷電種間に働くクーロン力は、誘電応答とともに徐々に減少する。本計算から、誘電応答が完了する前に荷電種間で反応が起こる条件を見積もることが出来た。これまで低LET放射線誘起によるイオン化で生成する自由電子の初期G値が静的な誘電率に依存することは報告されているが、荷電種間が密になる高LET放射線や光誘起の化学反応を扱う場合は誘電応答を考慮することが重要であることが示唆された。