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論文

Radio-tellurium released into the environment during the complete oxidation of fuel cladding, containment venting and reactor building failure of the Fukushima accident

日高 昭秀; 川島 茂人*; 梶野 瑞王*

Journal of Nuclear Science and Technology, 60(7), p.743 - 758, 2023/07

 被引用回数:2 パーセンタイル:46.61(Nuclear Science & Technology)

福島事故時に放出された放射性物質量の推定は、原子炉の事故進展や環境影響の評価にとって不可欠である。そこで、ヨウ素,Csに次いで放出量が多いTeについて、単位放出量を想定したメソスケール気象モデル計算で得られた時間ごとの沈着量に基づいて沈着量分布を重み付けする、単位放出回帰推定法を用いて検討した。前回の検討では、この手法の適用性確認に主眼を置き、発生源について暫定的な結果を得ることができた。しかし、その後の検討で、放出があったと思われる期間の一部が放出推定期間から欠落していると、ソースターム計算全体に歪みが生じることが判明した。このため、本研究では、推定期間を延長し、主要な放出を全て含むように再計算を行った。その結果、これまで特定されなかった放出事象が明らかになり、炉内事象との対応も確認できた。また、炉心注水時のZr被覆管完全酸化による$$^{rm 129m}$$Te放出事象を考慮することにより、土壌汚染マップにおける$$^{rm 129m}$$Te/$$^{137}$$Cs比の地域依存性を説明することができた。さらに、本検討に基づき、WSPEEDI逆計算では予測できなかった3月11日夜,13日,14日早朝にヨウ素とCsの放出が増加した可能性を指摘した。

論文

Deposition and dispersion of radio-cesium released due to the Fukushima Nuclear accident, 2; Sensitivity to aerosol microphysical properties of Cs-bearing microparticles (CsMPs)

梶野 瑞王*; 足立 光司*; 五十嵐 康人*; 佐藤 志彦; 澤田 壮弘*; 関山 剛*; 財前 祐二*; 佐谷 茜*; 鶴田 治雄*; 森口 祐一*

Journal of Geophysical Research; Atmospheres, 126(1), p.e2020JD033460_1 - e2020JD033460_23, 2021/01

 被引用回数:15 パーセンタイル:66.64(Meteorology & Atmospheric Sciences)

The dispersion and deposition of radio-cesium ($$^{137}$$Cs) carried by the two types (type A and type B) of water-insoluble Cs-bearing solid microparticles (CsMPs) released due to the Fukushima nuclear accident were simulated for the first time. The presence of type B CsMPs (70-400 $$mu$$m found in soil and 1-5 $$mu$$m found in air), associated with the hydrogen explosion of Unit 1 in the afternoon of March 12, could partly explain the simulated underestimation of total deposition over land by assuming that 100% of the Cs carriers were water-soluble submicron particles (WSPs). Type A CsMPs (0.1-10 $$mu$$m), released from Units 2 or 3 in the midnight between March 14 and 15, travelled over the Kanto Plain, the most populated plain in Japan. Differences in the size distribution of type A CsMPs altered the surface air concentration over Kanto substantially, by up to more than one order of magnitude. The major deposition mechanisms varied among dry, wet, and fog depositions depending on the size distribution. The simulated activity fractions due to the CsMPs in the total deposition were compared to those observed in surface soil for the first time. The observations could be explained by the simulations for the locations under the influence of type B CsMPs. However, the simulations were substantially underestimated for the locations influenced by type A CsMPs. There could be more fractions of type A CsMPs emission in the source term and/or the simulated deposition rates of type A CsMPs were underestimated.

論文

Role of advection in atmospheric ammonia; A Case study at a Japanese lake basin influenced by agricultural ammonia sources

久保田 智大; 黒田 久雄*; 渡邊 未来*; 高橋 晃子*; 中里 亮治*; 樽井 美香*; 松本 俊一*; 中川 圭太*; 沼田 康子*; 大内 孝雄*; et al.

Atmospheric Environment, 243, p.117856_1 - 117856_9, 2020/12

 被引用回数:4 パーセンタイル:10.92(Environmental Sciences)

大気アンモニア(NH$$_{3}$$)の乾性沈着は水圏生態系への窒素負荷経路の1つである。アジア諸国におけるNH$$_{3}$$の最大の排出源の一つである農業・畜産は、NH$$_{3}$$濃度の空間的及び季節的変動を引き起こし、乾性及び湿性沈着により湖沼流域へ影響を与えることが知られている。しかし、観測ネットワークの不足から、流域スケールでのNH$$_{3}$$濃度の空間分布はよく知られていない。本稿では、農業・畜産が盛んな流域(霞ヶ浦流域)でのNH$$_{3}$$濃度の空間的及び季節的変動の支配的要因を明らかにすることを目的とした。観測は2018年10月10日から2020年1月14日まで、合計36地点で行った。観測期間中の平均NH$$_{3}$$濃度は、農用地,湖,住宅地,森林の順に高かった。畜舎近傍で観測されたNH$$_{3}$$濃度は夏季より冬季の方が高く、気温に依存する揮発プロセスに基づくNH$$_{3}$$排出量の季節変化と異なった。農用地や湖のNH$$_{3}$$濃度と気象要素との比較から、排出源からのNH$$_{3}$$の移流の季節変化の重要性が示唆された。湖上のNH$$_{3}$$の乾性沈着量を推定したところ、全窒素の湿性沈着量を上回る可能性がある。湖への乾性沈着は植物プランクトンの増殖プロセスに関連することが知られており、水圏生態系の管理を行う上でNH$$_{3}$$の移流を考慮するべきである。

論文

A Model intercomparison of atmospheric $$^{137}$$Cs concentrations from the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant accident, phase III; Simulation with an identical source term and meteorological field at 1-km resolution

佐藤 陽祐*; 関山 剛*; Fang, S.*; 梶野 瑞王*; Qu$'e$rel, A.*; Qu$'e$lo, D.*; 近藤 裕昭*; 寺田 宏明; 門脇 正尚; 滝川 雅之*; et al.

Atmospheric Environment; X (Internet), 7, p.100086_1 - 100086_12, 2020/10

福島第一原子力発電所(FDNPP)事故により放出された$$^{137}$$Csの大気中の挙動を調べるため、第3回大気拡散モデル相互比較が実施された。前回のモデル比較より高い水平格子解像度(1km)が使われた。前回のモデル比較に参加したモデル中9モデルが参加し、全モデルで同一の放出源情報と気象場が使用された。解析の結果、観測された高い$$^{137}$$Cs大気中濃度のほとんどが良好に再現され、いくつかのモデルの性能向上によりマルチモデルアンサンブルの性能が向上した。高解像度化によりFDNPP近傍の気象場の再現性が向上したことで、拡散モデルの性能も向上した。風速場の良好な表現によりFDNPP北西の高い沈着量の細い分布が合理的に計算され、FDNPPの南側の沈着量の過大評価が改善された。一方で、中通り地方、群馬県北部、及び首都圏のプルームの再現性能はやや低下した。

論文

Model intercomparison of atmospheric $$^{137}$$Cs from the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant accident; Simulations based on identical input data

佐藤 陽祐*; 滝川 雅之*; 関山 剛*; 梶野 瑞王*; 寺田 宏明; 永井 晴康; 近藤 裕昭*; 打田 純也*; 五藤 大輔*; Qu$'e$lo, D.*; et al.

Journal of Geophysical Research; Atmospheres, 123(20), p.11748 - 11765, 2018/10

 被引用回数:48 パーセンタイル:84.77(Meteorology & Atmospheric Sciences)

福島第一原子力発電所事故により放出された$$^{137}$$Csの大気中の挙動を理解するため、大気拡散モデル相互比較が実施され、12モデルが参加した。モデルで考慮される過程に起因するモデル間の差異に焦点を当てた解析を行うため、全モデルで同じ気象場、水平分解能、及び放出源情報が使用された。モデルアンサンブルによる観測された大気中$$^{137}$$Cs濃度上昇イベントの捕捉率は40%であり、FMSは80を超えた。解析の結果、大気中$$^{137}$$Cs濃度上昇イベントの再現には気象場が最も重要な要素であり、気象場の再現性が高い場合のモデル間の差異は、沈着及び拡散過程に起因していることが分かった。また、沈着フラックスが小さいモデル及び拡散が強いモデルは高い性能を示したが、拡散が強いモデルは大気中$$^{137}$$Cs濃度を過大評価する傾向を示した。

論文

Atmospheric modeling of $$^{137}$$Cs plumes from the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant; Evaluation of the model intercomparison data of the Science Council of Japan

北山 響*; 森野 悠*; 滝川 雅之*; 中島 映至*; 速水 洋*; 永井 晴康; 寺田 宏明; 斉藤 和雄*; 新堀 敏基*; 梶野 瑞王*; et al.

Journal of Geophysical Research; Atmospheres, 123(14), p.7754 - 7770, 2018/07

 被引用回数:27 パーセンタイル:66.99(Meteorology & Atmospheric Sciences)

日本学術会議のモデル相互比較プロジェクト(2014)で提供された、福島第一原子力発電所事故時に大気中に放出された$$^{137}$$Csの計算に用いられた7つの大気輸送モデルの結果を比較した。本研究では、東北及び関東地方に輸送された9つのプルームに着目し、モデル結果を1時間間隔の大気中$$^{137}$$Cs濃度観測値と比較することにより、モデルの性能を評価した。相互比較の結果は、$$^{137}$$Cs濃度の再現に関するモデル性能はモデル及びプルーム間で大きく異なることを示した。概してモデルは多数の観測地点を通過したプルームを良く再現した。モデル間の性能は、計算された風速場と使用された放出源情報と一貫性があった。また、積算$$^{137}$$Cs沈着量に関するモデル性能についても評価した。計算された$$^{137}$$Cs沈着量の高い場所は$$^{137}$$Csプルームの経路と一致していたが、大気中$$^{137}$$Cs濃度を最も良く再現したモデルは、沈着量を最も良く再現したモデルとは異なっていた。全モデルのアンサンブル平均は、$$^{137}$$Csの大気中濃度と沈着量をともに良く再現した。これは、多数モデルのアンサンブルは、より有効で一貫したモデル性能を有することを示唆している。

論文

Detailed source term estimation of the atmospheric release for the Fukushima Daiichi Nuclear Power Station accident by coupling simulations of an atmospheric dispersion model with an improved deposition scheme and oceanic dispersion model

堅田 元喜; 茅野 政道; 小林 卓也; 寺田 宏明; 太田 雅和; 永井 晴康; 梶野 瑞王*; Draxler, R.*; Hort, M.*; Malo, A.*; et al.

Atmospheric Chemistry and Physics, 15(2), p.1029 - 1070, 2015/01

 被引用回数:243 パーセンタイル:98.81(Environmental Sciences)

福島第一原子力発電所事故時の大気放出量の詳細な時間変化を大気拡散モデルWSPEEDI-IIと海洋拡散モデルSEA-GEARN-FDMを用いた結合シミュレーションと環境モニタリングデータを組み合わせた逆推定法によって推定した。放射性ヨウ素のガス態(I$$_{2}$$, CH$$_{3}$$I)およびその他の粒子態(CsI, Cs, and Te)の乾性・霧水沈着、雲内への取り込み、凝結核活性、氷相の湿性沈着を計算する新しいスキームをWSPEEDI-IIに導入した。事故起因の放射性物質の大量放出は、2011年3月12日午後の1号機のウェットベントおよび水素爆発時、13日午前中の3号機のベント後、14日深夜の2号機での3回のSRV開操作時、15日の午前および夕方から夜間、そして16日の午前中に起こったことが明らかになった。新しい推定放出量を用いたWSPEEDI-IIのシミュレーションによって、局地および領域スケールの航空サーベイによる$$^{131}$$Iと$$^{137}$$Csの積算沈着量と空間線量率の分布が再現された。さらに、新しいソースタームを3つの異なる大気拡散モデルを用いて領域・全球スケールで試験した。シミュレーション結果から、$$^{137}$$Csの全推定放出量の27%が東日本の陸面に沈着し、その大部分は森林地域であったことが示された。

論文

A Numerical study of the effects of aerosol hygroscopic properties to dry deposition on a broad-leaved forest

堅田 元喜; 梶野 瑞王*; 松田 和秀*; 高橋 章*; 中屋 耕*

Atmospheric Environment, 97, p.501 - 510, 2014/11

 被引用回数:14 パーセンタイル:36.28(Environmental Sciences)

エアロゾルの吸湿成長がおよぼす森林への乾性沈着への影響を調べるために、多層大気-土壌-植生1次元モデルSOLVEGを用いた微小粒子状物質(PM2.5)の硫黄成分の乾性沈着のシミュレーションを実施した。このモデルに含まれている粒子の乾性沈着スキームを広葉樹林に適用できるように改良した。広く用いられている$$kappa$$-K$"o$hrer理論に基づく大気中での粒子の吸湿成長を計算するスキームを新たに導入した。このモデルを国内の広葉樹林に適用した結果、観測された運動量・熱・水蒸気フラックスや土壌温度・水分量が再現された。吸湿によって粒径が増加した結果、PM2.5の硫黄成分の沈着速度の計算値も増大して観測値に近づくとともに、高湿度時に測定された沈着速度の時間変動の再現性も向上した。このモデルを用いた数値実験によって、粒子の幾何学的平均径や吸湿特性($$kappa$$)が吸湿成長の度合いを大きく変化させることがわかった。比較的低湿度から吸湿成長による沈着速度の増加が見られ、非常に湿潤な環境では沈着速度が乾燥時の5倍に達することが数値的に示された。

論文

Development of the RAQM2 aerosol chemical transport model and predictions of the Northeast Asian aerosol mass, size, chemistry, and mixing type

梶野 瑞王*; 猪俣 弥生*; 佐藤 啓市*; 植田 洋匡*; Han, Z.*; An, J.*; 堅田 元喜; 出牛 真*; 眞木 貴史*; 大島 長*; et al.

Atmospheric Chemistry and Physics, 12(24), p.11833 - 11856, 2012/12

 被引用回数:47 パーセンタイル:73.53(Environmental Sciences)

北東アジア領域の大気汚染を再現するために、新しいエアロゾル化学輸送モデルRAQM2を開発した。単純化したエアロゾル動力学モデルとガス・粒子転換の完全動的解法をモデルに導入した。大気エアロゾルの性状を厳密に考慮するために、エアロゾルの粒径を4つのカテゴリに分類して計算する分類法を適用し、2006年の1年間について北東アジアの大気拡散シミュレーションを実施した。計算値と観測値の比較によると、主要な人為及び自然起源の大気中無機物質の広域輸送プロセスをファクター2から5の精度で再現した。計算された質量ベースの粒径分布と化学組成は、観測結果と一致した。辺戸岬での比較によると、冬季には累積モードのエアロゾルに凝縮したH$$_{2}$$SO$$_{4}$$ガスが主要であったが、夏季にはエイトケン・累積モードのエアロゾルと混合した非海塩由来のSO$$_{4}$$が主要であった。エアロゾルの混合形態は光学的性質と雲の凝縮活性化を変化させるため、このプロセスの厳密な予測と検証がエアロゾル・雲・放射相互作用研究において必要不可欠である。

論文

A Method for simple and accurate estimation of fog deposition in a mountain forest using a meteorological model

堅田 元喜; 梶野 瑞王*; 平木 隆年*; 藍川 昌秀*; 小林 禧樹*; 永井 晴康

Journal of Geophysical Research, 116(D20), p.D20102_1 - D20102_14, 2011/10

 被引用回数:30 パーセンタイル:58.13(Meteorology & Atmospheric Sciences)

気象モデルを山地森林における霧の発生,酸性化、及び沈着の研究に適用するために、精緻な多層陸面モデルSOLVEGを用いた数値計算によって得られた簡易な霧水沈着速度の予測式を、気象モデルWRFに導入した。改良を施したWRF(fog-WRF)の性能を、国内の六甲山地の森林で試験した。fog-WRFは、大気中の霧水量(LWC)を改良前に比べて明らかに良好に予測した。fog-WRFは、夏季の林内における林縁での沈着効果を取り除いた林内における霧水沈着量の観測結果を再現した。fog-WRFの計算から得られた標高と霧沈着量の線形関係と、ある高度で測定された林内雨量のデータを用いて、霧沈着量の標高分布を推定できることを示した。霧沈着を考慮した気象モデルは、山地雲霧(うんむ)林における霧沈着量の分布を作成するうえで有用である。

論文

Numerical study of fog deposition on vegetation for atmosphere-land interactions in semi-arid and arid regions

堅田 元喜; 永井 晴康; 梶野 瑞王*; 植田 洋匡*; 穂積 祐*

Agricultural and Forest Meteorology, 150(3), p.340 - 353, 2010/03

 被引用回数:32 パーセンタイル:76.07(Agronomy)

本研究では、植生への霧水沈着を考慮した精緻な地表面モデルと気象モデルを用いて、乾燥地域における植生への霧水沈着と、その水・熱バランスへの影響を評価した。モデルによる霧水沈着の推定結果から、乾燥地域において霧水沈着が降水量よりも有効な水資源となりうることを示した。霧水沈着に伴う葉面水の蒸発は、蒸散を抑えることによって植物の水ストレスを軽減することがわかった。霧水沈着によって増加した葉面水及び土壌水の蒸発に伴う潜熱によって、日中の土壌及び葉面の温度が減少することを示した。さらに、葉面水の蒸発の増加に伴う蒸散の減少は、乾燥地域において強い水ストレスを受ける植物の光合成に利用される有効な水資源を供給することを明らかにした。

口頭

Deposition and dispersion of radio-cesium; Sensitivity to meteorological models and aerosol properties

梶野 瑞王*; 関山 剛*; 五十嵐 康人*; 足立 光司*; 財前 祐二*; 澤田 壮弘*; 佐藤 志彦; 森口 祐一*

no journal, , 

A great number of atmospheric simulations have been conducted to understand the consequences of FDNPP accident. We came to know wet deposition is important but don't know to what extent. We know simulations vary but we don't know why. Meteorological model comparison with a single dispersion model was conducted to evaluate the magnitude of uncertainty in meteorological simulations. Among the deposition processes, rainout by liquid precipitation was the most important process. The fog deposition was the next, which was not considered in any other models but Katata et al., ACP (2015) and this study. Fog deposition is the main cause for the deposition in Gunma and Tochigi prefecture. All the simulation underestimated the airborne observation of Cs deposition, which amounted to 2.6 PBq. The underestimation is approximately 1.5 PBq (1 PBq in Hamadori and 0.4 PBq in Nakadori). It is due to underestimation of deposition process, which is the main finding of the meteorological model ensemble study: Some model overestimated while others underestimated both the precipitation and surface concentration, and therefore the precipitation and source term estimation should be reasonable and not be the cause of underestimation. By considering the A-type (Adachi et al., Sci. Rep., 2014) and S-type (Satou et al., Anthropocene, 2016) of Cs-ball particles, associated with the SRV opening of Unit 2 and Hydrogen explosion of Unit 1, respectively, the underestimation of simulated Cs deposition could be significantly improved. The maximum estimation of the additional deposition due to Cs-ball amounted approximately 1 PBq.

口頭

Model intercomparison study for atmospheric $$^{137}$$Cs from the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant Accident using identical input data

佐藤 陽祐*; 滝川 雅之*; 関山 剛*; 梶野 瑞王*; 寺田 宏明; 永井 晴康; 近藤 裕昭*; 打田 純也*; 五藤 大輔*; Qu$'e$lo, D.*; et al.

no journal, , 

2011年3月の福島第一原子力発電所事故により放出された$$^{137}$$Csの物理過程に着目した大気拡散モデル相互比較が実施され、12モデルが参加した。モデル計算結果の放出源情報及び気象場に起因する不確かさを除外するため、全モデルは同じ放出源情報及び気象場を使用した。浮遊粒子状物質モニタリングネットワークによる$$^{137}$$Csの大気中濃度と、航空機観測による地表沈着量を、モデル計算結果と観測値の比較に使用した。解析結果から、モデルアンサンブル平均のFMSは、積算沈着量について前回のモデル相互比較より向上したことが明らかとなった。また、モデルアンサンブル平均は観測値の高濃度をおよそ36%再現していた。捕捉率のモデル間の差異は8%から38%であった。これは、沈着及び拡散プロセスのモデル間の相違に起因していた。

口頭

Detailed intercomparison of atmospheric transport models using newly obtained concentration data of Cs-137 from the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant Accident

山澤 弘実*; 佐藤 陽祐*; 足立 振一郎*; 滝川 雅之*; 関山 剛*; 梶野 瑞王*; 寺田 宏明; 近藤 裕昭*; 打田 純也*; 五藤 大輔*; et al.

no journal, , 

福島第一原子力発電所(FDNPP)事故により放出されたCs-137の物理過程に着目した大気輸送モデル相互比較が実施され、12モデルが参加した。本研究では、茨城県内のモニタリングステーションで測定されたガンマ線スペクトルデータおよび浮遊粒子状物質ろ紙から分析された濃度データを用いて、2011年3月15日朝に南方へ輸送されたプルームに関してFDNPPから100-200km風下域のCs-137大気中濃度に関する各モデル結果の差異を解析した。比較では、(1)プルーム到達時刻、(2)濃度値、(3)地上濃度の風向直交方向の分布、(4)濃度の鉛直分布、(5)沈着過程を含むCs-137放射能の収支の各項目について解析した。また、降水が発生した3月16日に同エリアに輸送されたプルームについても解析を行った。

口頭

Detailed source term estimation and atmospheric dispersion analysis for the Fukushima Dai-ichi Nuclear Power Plant accident

堅田 元喜; 茅野 政道; 太田 雅和; 永井 晴康; 寺田 宏明; 梶野 瑞王*

no journal, , 

2011年3月に起きた福島第一原子力発電所事故(福島原発事故)時の放射性物質の大気放出量の詳細な時系列変動を、プラント近傍の線量率モニタリングデータ,炉内事象、及びWSPEEDI-IIを用いた大気拡散シミュレーションに基づいて推定した。ガス状・粒子状の放射性物質の湿性・乾性・霧沈着過程に関する計算スキームを新たに導入し、それを用いた単位放出計算とモニタリングデータを比較することによって大気放出量を推定した。推定した放出量を用いたWSPEEDI-IIの計算によって、航空サーベイによって観測されたI-131及びCs-137の地表沈着量分布が再現された。放出量の推定結果から、1号機のベント及び水素爆発が起こった3月12日午後、2号機のSR弁を何度か開閉した3月14日深夜、3月15日午前及び夕方から夜間、3月16日午前に放射性物質が大量に放出した可能性が示された。大気拡散計算の解析によって、プラント周辺地域の最大の汚染地域は3月15日から16日の間に形成され、降雨(湿性沈着)、プルームの動き、2号機及び3号機の圧力変動に裏付けされる放射性物質の放出形態と大量放出のタイミングが複雑に関係していたことが明らかになった。

口頭

樹雨に伴う森林への物質沈着量の推定に関する数値的研究

堅田 元喜; 梶野 瑞王*; 平木 隆年*; 藍川 昌秀*; 小林 禧樹*

no journal, , 

メソ気象モデル(WRF),エアロゾル化学輸送モデル(EMTACS)及び霧水沈着を考慮した精緻な地表面モデル(SOLVEG)を用いて、六甲山のスギ林における樹雨(霧が植物体に付着した後、やがて大粒の水滴となって樹冠下に滴下する現象)に伴う水・物質沈着について調べた。計算対象領域における気象場・濃度場及び霧水沈着量を再現するうえでは、それぞれのモデルを別個に用いるオフライン計算を実施した。WRFは、研究対象地域における水平風速や霧水量などの気象要素の時間変化の全体的な傾向を再現した。WRFの出力結果をSOLVEGの入力として用いた樹雨量の計算結果は、観測結果を過小評価した。この原因として、観測値には霧水の乱流鉛直混合による霧水沈着に加えて、エッジ効果に伴う沈着効果が影響していた可能性が示唆された。EMTACSによる大気中エアロゾル濃度と霧水中の酸性物質濃度の計算値を観測値と比較した。樹雨に伴う物質沈着量を高精度に推定するために、WRF-SOLVEG-EMTACSモデルの改良を進める必要がある。

口頭

移流の重要性; 農業系アンモニア揮散の影響を受けた霞ヶ浦流域における事例研究

堅田 元喜*; 久保田 智大; 黒田 久雄*; 渡邊 未来*; 高橋 晃子*; 中里 亮治*; 樽井 美香*; 松本 俊一*; 中川 圭太*; 沼田 康子*; et al.

no journal, , 

大気アンモニア(NH$$_{3}$$)の乾性および湿性沈着は、湖沼の富栄養化の原因を明らかにする上で考慮すべき重要な窒素負荷経路である。作物や畜産などの農業系はアジア諸国における最大のNH$$_{3}$$排出源の一つであり、空間的にも時間的にも変動が大きい。一般に、NH$$_{3}$$の揮散(排出)速度は夏季や施肥の時期に最大になることが知られているが、多くのアジア諸国ではNH$$_{3}$$濃度のモニタリングは限定的であり、流域スケール(数10から数100km$$^{2}$$)のNH$$_{3}$$濃度の支配的要因はわかっていない。本研究では、富栄養湖である茨城県霞ヶ浦の流域とその周辺でNH$$_{3}$$濃度の多地点観測を実施し、地上気象データや既往のNH$$_{3}$$排出量マップとの比較から、その空間分布や季節変動を決定している要因を検討した。そのために、霞ヶ浦流域を網羅する36地点に拡散型パッシブサンプラー(小川商会製)を設置し、2018年6月から2020年1月まで月平均NH$$_{3}$$濃度の観測を行い、得られたNH$$_{3}$$濃度と全国1kmメッシュのNH$$_{3}$$排出量推計マップ・地上気象データとの関係を比較した。その結果、排出量推計値が最大である地域では、NH$$_{3}$$濃度が夏季に比べて冬季の方が高かった。これは、気温上昇や施肥などの揮散プロセスをNH$$_{3}$$の空間分布の支配的要因とする既往の研究に対して、本研究のような流域スケールでは風向の季節変動が支配的になりうる可能性が示された。

口頭

土壌汚染マップと大気拡散計算から逆推定した福島事故初期の$$^{rm 129m}$$Teソースターム及びヨウ素,Csソースタームへの提言

日高 昭秀; 川島 茂人*; 梶野 瑞王*; 高橋 千太郎*; 高橋 知之*

no journal, , 

環境測定データと大気拡散計算による従来の福島事故時のソースターム逆算は、点情報を用いた流跡線解析に基づく予測であり、陸風の場合の予測は困難であった。一方、本手法では、単位放出を仮定したメソスケール気象モデル(WRF)計算から得られる面的な毎時の沈着分布の結果を重みづけし、その合算結果と、文部科学省土壌汚染マップとの誤差を最小にするように重みづけすることにより、ソースタームを評価する。特徴として、陸風の場合でも微粒子の一部は陸側に戻ってくるためソースタームの予測が可能になる。本報では、過酷事故時に燃料から放出された$$^{rm 129m}$$Teは、大部分が未酸化のZr被覆管内面に取り込まれ、炉心再注水時等にZr被覆管が完全酸化する直前にSnTeとして放出される現象を考慮し、3/11-3/15の時間帯について放出の推定を行った。その結果、各号機の最初の放出として、1号機(3/11、19時頃)、3号機(3/13、4時-6時)、2号機(3/14、19時頃)を予測できた。これらは、いずれも炉内熱水力トレンドから説明可能である。今回の結果は、ヨウ素とCsにおいても、従来評価されなかった3/11夕方遅く、3/12及び3/13の早朝に放出が増加したことを示唆している。

口頭

Detailed source term estimation of atmospheric release during the Fukushima Dai-ichi Nuclear Power Plant accident by coupling atmospheric and oceanic dispersion models

堅田 元喜; 茅野 政道; 寺田 宏明; 小林 卓也; 太田 雅和; 永井 晴康; 梶野 瑞王*

no journal, , 

緊急時大気拡散予測システムWSPEEDI-IIの放射性物質の沈着スキームを改良し、環境モニタリングデータと大気・海洋拡散結合シミュレーションによって、2011年3月中の放射性物質の放出量を詳細に再推定した。乾性・湿性沈着スキームの精緻化、霧沈着の導入、粒子状・ガス状ヨウ素の区別等の改良を施したWSPEEDI-IIとSEA-GEARNを用いて、単位放出率(1Bq h$$^{-1}$$)の大気放出を仮定した放射性核種の拡散計算を実施し、陸上の空間線量率、大気中・表層海水中濃度の測定値と計算値を比較することにより大気への放出量を逆推定した。本推定結果から、2011年3月12日午後の1号機ベント時、13日午前の3号機ベント後のD/W圧力低下時、14日午後の3号機水素爆発時、16日午前の3号機D/W圧力低下時の大量放出があった可能性が新たに示された。14日夜間の2号機からの放出は、SR弁開操作後の圧力低下に伴い散発的に起こったとして推定した。15日午後の放出量は減少し、3号機ベントと2・3号機の圧力低下に対応する15日夕方から深夜の放出量が大きく増加した。この推定放出量を用いた大気拡散計算によって、航空機サーベイによる放射性ヨウ素・セシウム沈着量分布が良好に再現された。

口頭

大気モデル相互比較に基づく福島原発事故起源の$$^{137}$$Csの動態解析

森野 悠*; 北山 響*; 滝川 雅之*; 中島 映至*; 速水 洋*; 永井 晴康; 寺田 宏明; 斉藤 和雄*; 新堀 敏基*; 梶野 瑞王*; et al.

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大気拡散予測モデルの点源放出プルームに対する再現性や不確実性を明らかとするとともに、アンサンブル平均の有用性や今後のモデル改良に資する知見を得ることを目的として、福島第一原子力発電所事故を対象として大気モデル相互比較を実施した。相互比較では、日本学術会議による領域大気モデル相互比較実験で提出された7機関のモデル計算結果について、浮遊粒子状物質測定用ろ紙テープ分析による広域における1時間ごとの$$^{137}$$Cs大気濃度データ、および航空機モニタリングによる積算沈着量データを対象に比較した。対象事例は、2011年3月12日から21日における9つのプルームとした。モデルによる実測再現性は3月15日に関東に拡散した事例で最も高かった。内陸部の広範囲に拡散した事例に対しては、いずれのモデルも比較的再現性が良かったのに対して、沿岸部を局所的に通過する事例では全体的にモデルの再現性は悪かった。また、7モデルのアンサンブル平均は概ねいずれのプルームにおいても平均以上の実測再現性を示しており、点源放出プルームのシミュレーションにおいてもアンサンブル平均の有用性が示された。

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