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市東 力*; 鍵 裕之*; 柿澤 翔*; 青木 勝敏*; 小松 一生*; 飯塚 理子*; 阿部 淳*; 齋藤 寛之*; 佐野 亜沙美; 服部 高典
American Mineralogist, 108(4), p.659 - 666, 2023/04
被引用回数:0 パーセンタイル:0.05(Geochemistry & Geophysics)FeNi
H
(D
)の12GPa, 1000Kまでの高温高圧下における相関係と結晶構造をその場X線及び中性子回折測定により明らかにした。今回実験した温度圧力下において、Fe
Ni
H
(D
)ではFeH
(D
)とは異なり、重水素原子は面心立方構造(fcc)中の四面体サイトを占有しないことが明らかになった。単位重水素あたりの水素誘起膨張体積
は、fcc相で2.45(4)
、hcp相で3.31(6)
であり、FeD
におけるそれぞれの値より著しく大きいことが明らかになった。また、
は温度の上昇に伴いわずかに増加した。この結果は、鉄に10%ニッケルを添加するだけで、金属中の水素の挙動が劇的に変化することを示唆している。
が圧力に関係なく一定であると仮定すると、地球内核の最大水素含有量は海洋の水素量の1-2倍であると推定される。
佐野 亜沙美; 柿澤 翔*; 市東 力*; 服部 高典; 町田 真一*; 阿部 淳*; 舟越 賢一*; 鍵 裕之*
High Pressure Research, 41(1), p.65 - 74, 2021/03
被引用回数:2 パーセンタイル:36.98(Physics, Multidisciplinary)高温高圧下における中性子散乱実験のために、河合型マルチアンビルセル(MA6-8)を開発した。信号強度を確保しするために、1段目アンビルにはスリットおよびテーパーを施して開口角を確保した。中性子の透過率の高いSiCバインダーの焼結ダイアモンドを2段目アンビルに使用することで、最高23.1GPaにおいて充分な強度の信号を取得することに成功した。また超硬合金を2段目アンビルに使用した実験では16.2GPa, 973Kでのデータ取得に成功し、超硬合金製アンビルの有用性を示した。本研究により、J-PARCのPLANETにおいてこれまで利用されてきたMA6-6では到達できなかった温度・圧力条件をMA6-8が達成できることが示された。
森 悠一郎*; 鍵 裕之*; 柿澤 翔*; 小松 一生*; 市東 力*; 飯塚 理子*; 青木 勝敏*; 服部 高典; 佐野 亜沙美; 舟越 賢一*; et al.
Journal of Mineralogical and Petrological Sciences, 116(6), p.309 - 313, 2021/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.02(Mineralogy)地球のコアは、対応する圧力温度条件下で純鉄よりも密度が10%低いため、いくつかの軽元素を含んでいると考えられている。水素はその有力候補であるため、これまで主にFe-H系の相平衡関係や物性が調べられてきた。この研究では、14.7GPaおよび800Kでのhcp-FeSi
水素化物の重水素のサイト占有率を調べるために、その場中性子回折実験によりFe-Si-Hシステムを具体的に調べた。リートベルト解析の結果、hcp-Fe
Si
水素化物はhcp格子の格子間八面体サイトにのみ重水素(D)が0.24(2)占有することが判明した。Feに2.6wt%Siを添加する(つまりFe
Si
)ことによるDのサイト占有率への影響は、Fe-D系の先行研究で得られた結果と比較して無視できる程度であった(Machida et al., 2019)。
服部 高典; 佐野 亜沙美; 町田 真一*; 阿部 淳*; 舟越 賢一*; 岡崎 伸生*; 柿澤 翔*
no journal, ,
PLANETは、J-PARCの高圧実験専用中性子ビームラインである。このビームラインの最大の特徴は、6軸マルチアンビルプレス「ATSUHIME」を用いて、24GPa, 1200Kまでの高圧高温実験を行うことができることである。またもう一つの特徴は、細い入射スリットと、試料位置視野0.83.0mmをもつラジアルコリメータで散乱領域を見込むことで、ヒーターや高圧セルなど試料周囲の物質からの散乱を除去し、きれいな回折パターンを取得できることである。これにより、結晶だけでなく、液体や非晶質固体の精密な構造決定が可能である。さらに、より小さな試料を使用することができ、このことは実験可能な最高圧力の向上にも寄与している。2013年のビームライン稼働以来、高圧装置や高圧技術の開発を進め、現在では様々な高圧装置を用いて広いPT領域で粉末回折実験が可能になっている。本発表では、ビームラインの性能と最近の開発状況について、PLANETで得られた最近の成果とともに紹介する。
佐野 亜沙美; 柿澤 翔*; 森 悠一郎*; 鍵 裕之*; 阿部 淳*; 舟越 賢一*; 服部 高典
no journal, ,
水素に対して高い感度を持つ中性子散乱は、地球物質中の水素を調べる上で強力なツールとなる。J-PARCのMLFにある高圧中性子回折装置PLANETでは、大容量6軸マルチアンビルプレスと精密な光学系により、高温高圧下での安定した中性子回折実験が可能であり、地球コアを形成する鉄合金中の水素量の決定に代表されるユニークな研究が進められている。本発表では、PLANETにおける最近の中性子実験の成果と、現在進行中の技術開発について紹介する。