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助川 篤彦; 川崎 弘光*; 奥野 功一*
Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 2, p.375 - 381, 2011/10
トカマク型定常炉心試験装置(JT-60SA)といった超伝導トカマク核融合装置の3次元中性子・光子輸送解析を、モンテカルロ計算コードPHITSにより実施した。PHITSを用いた解析結果から、装置ポートストリーミング,建屋ダクトストリーミング,スカイシャイン解析についても適用できることがわかった。PHITSの可視化機能により、超伝導トカマク核融合装置に特有の真空断熱容器の遮へい機能の役割が明らかになった。ストリーミング効果の影響を考慮した超伝導トカマク核融合装置のニュートロニクス解析にはPHITSを含む3次元計算コードが必要不可欠である。
助川 篤彦; 奥野 功一*; 川崎 弘光*
RIST News, (51), p.20 - 29, 2011/07
PHITS(Particle and Heavy Ion Transport code System)は、旧日本原子力研究所が開発した高エネルギー核反応モデル組込み核子中間子輸送コードNMTC/JAM Ver.2コードをもとに、高度情報科学技術研究機構,東北大学,原子力機構,高エネルギー加速器機構及びスウェーデンのチャルマース大学等により改良された重イオン輸送計算機能を含む、ほぼすべての粒子と重イオン(原子核)の物質中の輸送を計算する3次元モンテカルロシミュレーションコードである。計算結果のグラフ化や2次元のグラフィカルな出力を簡単に見ることができるのが特徴である。トカマク型核融合試験装置の放射線遮へい設計、装置メンテナンス、装置運転の健全性評価のためにコイルの発熱評価、施設内の装置周辺の半導体の放射線損傷評価が要求されるなか、従来の核データを使用するモンテカルロ計算では扱えないイベントごとの情報を記述するPHITS固有の機能を活かした解析方法の適用を進めている。現在、PHITSをトカマク型核融合試験装置・施設の遮へい設計・解析に適用しており、今回、PHITSユーザーとしての立場から、イベント情報を取り扱う半導体解析例を中心に適用例を紹介する。
助川 篤彦; 滝吉 幸嗣*; 天野 俊雄*; 川崎 弘光*; 奥野 功一*
Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 1, p.36 - 39, 2011/02
臨界プラズマ試験装置(JT-60U)と超伝導トカマク装置(JT-60SA)の3次元放射線遮へい解析をPHITSコードで実施した。PHITSは高エネルギー粒子輸送及び重イオンの輸送計算可能な汎用コードで、20MeV以下の中性子と光子の輸送については、MCNP-4Cと類似のモデルである。JT-60U装置はトカマク装置であり、運転停止後の放射化量を評価するために精度よく中性子束分布を評価する必要がある。また、JT-60SA装置は超伝導コイルシステムを有するトカマク装置であり、超伝導コイルの核発熱、線量評価のために中性子束分布の評価を必要とする。JT-60SA装置は既存のJT-60建屋を利用するが、JT-60SA装置の年間中性子発生量はJT-60U装置の約50倍増加する。JT-60SA装置では中性子のポートストリーミング等の影響が無視できず、同装置の遮へい構造の検討,核発熱量の精度向上が必要不可欠である。PHITSコードをトカマク型核融合装置に適用するため新たに線源ルーチンを変更し、中性子束分布と光子線束分布の可視化,超伝導コイルの核発熱分布、及び装置周辺の線量率の計算を行い、その初期結果を示した。
奥野 浩; 佐藤 庄平; 川崎 弘光*
Journal of Nuclear Science and Technology, 46(12), p.1137 - 1144, 2009/12
被引用回数:3 パーセンタイル:23.88(Nuclear Science & Technology)U,
Pu,
Am,
Cm及び
Cfを含む26アクチニドの金属-SiO
及び金属-H
O混合物の臨界濃度を計算した。ここで、臨界濃度は、無限中性子増倍率k
が1になる濃度と定義される。計算は、モンテカルロ中性子輸送計算コードMCNP5と核データライブラリJENDL3.3の組合せで行われた。計算結果は、調べたすべての核分裂性核種において、金属-SiO
の臨界アクチニド濃度が金属-H
Oの臨界アクチニド濃度の約1/5であることを示した。対応する臨界濃度の半分を未臨界アクチニド限度と想定し、この濃度での金属-SiO
及び金属-H
Oのk
が検討したすべてのアクチニドで0.8未満であることを見いだした。部分和の法則を6核分裂性核種のアクチニド濃度と未臨界アクチニド濃度の比に対して適用し、高レベル放射性廃棄物の報告された例について未臨界性を確認した。臨界アクチニド濃度の計算結果に対する異なる核データの影響が大きいことを
Cm,
Cm及び
Cfに対して見いだした。
山内 通則; 西谷 健夫; 西尾 敏; 堀 順一*; 川崎 弘光*
Fusion Science and Technology, 52(4), p.781 - 785, 2007/11
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)Demo炉では種々の低放射化材料が用いられるが、中性子と材料の核反応で大量に生成される荷電粒子と材料の2次的な反応(シーケンシャル反応)によって生じる放射化が問題となる可能性がある。そこで本研究では、Demo炉の候補材に対し、原子力機構で核融合炉用に開発したACT4コードを用いてこの放射化問題を検討した。材料としては、ブランケット構造材としてF82Hとバナジウム合金,遮蔽材として水素化バナジウム,液体増殖材としてFLiBe,リチウム鉛及び液体リチウムに着目し、Demo炉の想定照射条件で放射化量を計算した。その結果、中,長期の冷却でシーケンシャル反応による放射能からの線量率が問題になる場合が多々あり、取り出し後の機器の処分,保守作業,液体増殖材ループの遮蔽設計等で考慮が必要なことがわかった。
山内 通則; 堀 順一*; 佐藤 聡; 西谷 健夫; 今野 力; 川崎 弘光*
JAEA-Data/Code 2007-016, 58 Pages, 2007/09
日本原子力研究所(現日本原子力研究開発機構)では、核融合炉及び関連施設における材料の核変換,残留放射能,崩壊熱,線源等の計算のためにACT4というコードが開発され、各種の設計評価や実験解析等が行われてきた。従来このコードは中性子と材料の1次核反応のみを対象としてきたが、低放射化材料を用いた核融合炉の設計ではこの1次核反応で生成された荷電粒子の2次的な反応(シーケンシャル反応)による放射化も無視できず、ACT4コードにこの反応による放射化計算機能を新たに追加してACT-XNコードとした。荷電粒子の反応断面積,放出スペクトル、及び阻止能としては、FISPACTコード用に整備されているデータファイルを追加ライブラリーとして認識できるようにした。コードの適用例として、FNS施設で照射したフッ化リチウム(LiF)試料中の残留放射能と、Demo炉にトリチウム増殖材としてFLiBeを用いた場合の残留放射能を計算し、実験値を十分な精度で再現することとDemo炉の設計でシーケンシャル反応による放射化が無視できない条件があることを検証してコードの有効性を確認した。
山内 通則*; 堀 順一*; 落合 謙太郎; 佐藤 聡; 西谷 健夫; 川崎 弘光*
Fusion Engineering and Design, 81(8-14), p.1577 - 1582, 2006/02
被引用回数:1 パーセンタイル:9.69(Nuclear Science & Technology)シーケンシャル反応、すなわち1次反応で発生する荷電粒子と構成材料の核反応により2次的に生成される放射能は、低放射化材料の場合残留放射能として大きな影響を持つ可能性がある。FNSでは、これまで各種低放射化材に対して実験によりシーケンシャル反応による放射能を評価した。また、核融合炉設計の放射化解析のために原研で開発されたACT4コードに新たにシーケンシャル反応による放射化計算機能を追加した。本研究では、ACT4コードのシーケンシャル反応取扱い機能を用いてFNSの実験を解析し、シーケンシャル反応は最大2倍程度残留放射能を高め、実験値を再現するためにはその影響が無視できないことを明らかにした。ただし実験値と計算値の間にはまだ小さくはない不一致があり、今後シーケンシャル反応にかかわる核データの見直し等が必要と考えられる。
山内 通則*; 佐藤 聡; 西谷 健夫; 川崎 弘光*
Proceedings of 21st IEEE/NPSS Symposium on Fusion Engineering (SOFE 2005) (CD-ROM), 4 Pages, 2005/09
ITERでは、冷却管の破裂等による真空容器内の異常圧力上昇を抑制するために、圧力緩和系ラインが設けられている。この緩和系は遮蔽ダクトにより外部への中性子漏洩を抑えられているが、内部をストリーミングする成分は、真空境界としての破裂弁を放射化して作業員の被曝低減のための管理を困難にする。保守作業時に破裂弁周りの空間線量率を制限値(10Sv/h)以下にするために、ストリーミングに対する簡易計算コードDUCT-IIIを用いて遮蔽ダクトの設計条件を検討した。またダクト遮蔽体の最適構造を、3次元モンテカルロ計算コードMCNPを用いて評価した。その結果、断面が1.2m
1.2mの遮蔽ダクトの場合、屈曲数は1回以上、第1脚の長さは3m以上必要なこと,ダクト遮蔽体厚さは15cm程度必要だが、最適化により30%程度体積を低減できること等を明らかにした。
中川 庸雄; 川崎 弘光*; 柴田 恵一
JAERI-Data/Code 2002-020, 327 Pages, 2002/11
JENDL-3.3に収納されている337核種の中性子断面積を図と表で示した。表には、0.0253eVと14MeVの断面積,マックスウェル平均断面積(kT=0.0253eV),共鳴積分値,核分裂中性子スペクトル平均値を示した。また、典型的な炉心の中性子スペクトル平均値も示した。さらに、核分裂あたりの遅発中性子数と全中性子数を図で示した。
奥野 浩; 川崎 弘光*
Journal of Nuclear Science and Technology, 39(10), p.1072 - 1085, 2002/10
被引用回数:2 パーセンタイル:16.39(Nuclear Science & Technology)臨界及び未臨界質量を243Cmから247Cmの5核種のキュリウム同位体の球に対して計算した。燃料は金属系及び金属と水の混合系で、3種類の反射条件(裸,水反射体付き,ステンレス鋼反射体付き)を考慮した。計算は、主に連続エネルギーモンテカルロ中性子輸送計算コードMCNPと日本の評価済み核データライブラリJENDL-3.2の組合せを用いて実施した。その他の評価済み核データファイルENDF/B-VI及びJEF-2.2も中性子増倍率の計算結果の評価済み核データファイルの違いに起因する相違を見い出すために適用した。評価済み核データファイルへの大きな依存性が計算結果に見い出された。
奥野 浩; 川崎 弘光*
JAERI-Research 2000-040, 44 Pages, 2000/09
キュリウム同位体3核種(Cm,
Cm及び
Cm)の臨界質量を日本の評価済核データライブラリのJENDL-3.2と連続エネルギーモンテカルロ中性子輸送計算コードMCNP4Aとを用いて算出した。中性子増倍率k
=0.9及び0.8に対する質量も同様な方法で算出した。30cm厚さのステンレス鋼を反射体とする
Cm金属及び
CmO
-H
Oの未臨界質量(k
=0.9に対応)は、それぞれ25.2及び41.8kgと計算された。
Cmの最小臨界質量として、微粒状
Cm金属と水の均質混合球状体系で十分な厚さの水反射体に囲まれた場合に65.6gとの結果を得た。
Cmの対応量は2.19kgと求められた。参考までに
Cm
Cm及び
Cmの裸の金属体系で、評価済核データライブラリをJENDL-3.2からENDF/B-VIに置き換えて臨界質量を計算したところ、対応量はそれぞれ23%,45%及び2%だけ小さくなり、核データライブラリの依存性が大きいことがわかった。本報告書は、米国原子力学会基準ANSI/ANS-8.15(特別なアクチニド核種の臨界管理)改訂のため準備した。
杉 暉夫*; 中川 庸雄; 川崎 弘光*; 飯島 俊吾*
JAERI-Data/Code 99-039, 52 Pages, 1999/08
荷電粒子、p,,d,t,
Heによる複合核形成断面積を汎用光学模型パラメータを用いて計算した。標的核は、原子番号5から83の元素ごとに最も天然存在比の大きい原子核の(n,p)、(n,
)、(n,d)、(n,t)、(n,
He)反応でできる残留核である。入射エネルギーの範囲は0から40MeVとした。計算結果を表とグラフで示す。この計算の目的は、これらの複合核形成断面積の概要をつかむことと、中性子入射による荷電粒子放出反応断面積を計算するための基礎データとして使うことにある。
須山 賢也; 小室 雄一; 高田 友幸*; 川崎 弘光*; 大内 圭介*
JAERI-Data/Code 98-004, 172 Pages, 1998/02
本書はSIMCRI, ANISN-JR, KENO IV, KENO V, MULTI-KENO, MULTI-KENO-2そしてMULTI-KENO-3.0のような、輸送計算プログラム用の断面積セットを作成するプログラムMAIL3.1の使用手引書である。MAIL3.1は、1990年に公開されたMAIL3.0の改良版である。MAIL3.1は、MAIL3.0の機能をすべて継承し、以下に示す2つの新しい機能を持つ。1.AMPX形式の断面積セットの作成、2.Hansen-Roach断面積セットの核種識別子の印字
助川 篤彦; 今野 力; 佐藤 聡; 川崎 弘光*; 宮 直之
no journal, ,
超伝導トカマク装置の遮へい設計において、遮へい計算はSN法とモンテカルロ法により行われている。放射線遮へい設計において、運転中の施設内外の線量評価及び装置停止後の保守作業のための線量評価は必要不可欠である。さらに、熱中性子領域の評価は、装置等の放射化量算出において重要である。中性子エネルギー領域が線源領域から熱群まで約9桁にも及ぶ超伝導トカマク装置の遮へい設計において、SN法とモンテカルロ法は相補的に共存するものである。今回、将来標準化されるCADベースの形状データを用いた遮へい設計手法のための初期段階として、JENDL3.3断面積ライブラリーをベースに、同一モデルを用いた2次元SN輸送計算(DOT3.5)とモンテカルロ計算(MCNP-4C2)との比較計算を行った。高速中性子束は両者よく一致するが、熱中性子束はモンテカルロ計算の方がSN計算と比べて最大で7倍高くなることがわかった。DOT3.5の場合、熱中性子束は、無限希釈による断面積で、熱群を1群とし、かつ上方散乱を無視している。一方、MCNPの場合、ポイントワイズの断面積で、上方散乱を考慮している違いが、差となって現れているものと考えられる。
助川 篤彦; 宮 直之; 川崎 弘光*
no journal, ,
超伝導トカマク装置(JT-60SA)の真空断熱容器の放射線遮へい基本構造について、3次元モンテカルロ計算(MCNP-4C2)コードを用いて検討した。真空断熱容器は建屋内外の放射線環境を許容値未満となるよう設計する必要がある。真空断熱容器の基本構造は2重壁構造で、内壁と外壁はステンレス製で、その二重壁間には、中性子遮へい材を充填する。放射線遮へい構造を決定するために、JT-60SA本体室の建屋天井壁や側壁の反射による影響がある場合とない場合について、各々モデル化して中性子束積分量を評価した結果、建屋なしは、建屋ありに対して、高速中性子束についてはほぼ同じであったが、熱中性子束については、建屋ありが建屋なしの場合に対して130倍高くなった。また、真空断熱容器の中性子遮へい材を、ボロンコンクリート,ボロン入り樹脂と組成を変えて評価を行ったが、本体室内の中性子束には違いが見られなかった。これは、真空容器のポートストリーミングによる高速及び熱外中性子が建屋との散乱によって熱化されて室内に存在していることを示している。建屋内外の放射線環境を許容値未満にするには、中性子遮へい材にはよらず、主な中性子の漏洩原因とされるポート開口部での中性子遮へいが重要であることがわかった。
奥野 浩; 佐藤 庄平; 川崎 弘光*
no journal, ,
マイナーアクチニド23核種の金属の臨界質量及び7核種の金属-水混合物の臨界質量をモンテカルロ法中性子輸送計算コードMCNP4C2及び核データライブラリJENDL-3.3の組合せにより計算した。反射条件は、裸,水30cm,SUS304 30cmの3種類とした。臨界質量に関する文献値及びJENDL-3.2に基づく計算値との比較を行った。さらに、反射体の違いによる臨界質量への影響及び臨界質量と無限増倍率との関係について論じた。
山内 通則; 堀 順一*; 西谷 健夫; 佐藤 聡; 落合 謙太郎; 川崎 弘光*
no journal, ,
核融合炉では、中性子と炉材料の核反応により大量の荷電粒子が生成され、その粒子の2次的な反応(シーケンシャル反応)による炉材料の放射化が問題となる可能性がある。この問題に対し、核融合炉の遮蔽設計用に開発したACT4コードに新たにシーケンシャル反応による放射化計算機能を追加し、核融合中性子源装置(FNS)で実施した放射化実験の解析によりこの機能を検証した。実験では、ポリエチレンと放射化材料を層状にして重ねた2重構造の試料を約810
n/cm
/sの14MeV中性子で計23時間照射した。解析では、材料を無限希釈の条件でポリエチレンと混合した条件でACT4コードによる放射化計算を実施し、得られた計算値を通常密度の材料の放射能に換算して反跳陽子により生成される放射能とした。その結果、例えば
Fe(p,n)反応によってF82H中に生成される
Coは、ポリエチレンがあることによりF82H内で発生する陽子のみによる生成率より約50倍大きく、ACT4コードによる計算結果は実験値にも近い。それにより、反跳陽子を発生する材料と炉材料が隣接して存在する2重構造に対して、ACT4コードの機能とそれを用いて工夫した放射化計算法が有効なことを確認した。
奥野 浩; 佐藤 庄平; 川崎 弘光*
no journal, ,
アクチニド核種(Pu,
Am,
Cm,
Cm,
Cm,
Cf,
Cf等)金属とSiO
あるいはH
O混合物質の無限体系を対象として、MCNP5コードとJENDL-3.3ライブラリーを用いて臨界計算を実施し、中性子増倍率が1, 0.9, 0.8に対応する濃度を計算した。さらに、核分裂性核種濃度の混合和則を適用してTRU廃棄物の未臨界性を評価した。
山内 通則; 堀 順一*; 西谷 健夫; 落合 謙太郎; 佐藤 聡; 川崎 弘光*
no journal, ,
核融合炉の第一壁近くの冷却管は、中性子との一次反応のみならず、冷却水からたたき出された反跳陽子との二次的な反応により放射化する。放射化した冷却管材料は腐食生成物として冷却材中に混入して循環し、冷却系全体の周辺線量率を高める可能性がある。今回核融合炉設計用に開発されたACT4コードのシーケンシャル反応による放射化計算機能を用いてこの冷却管の放射化計算法を考案し、ポリエチレンと低放射化フェライト鋼を層状にして重ねた試料の14MeV中性子による放射化実験を解析した。その結果、反跳陽子によりフェライト鋼中に生成されるCo-56の放射能は実験値の約3倍の値になったが、照射から約4か月の時点で中性子の一次反応によって生成されるCo-56に比べ約50倍大きく、全放射能に対しても数%の寄与があることがわかった。
奥野 功一*; 助川 篤彦; 川崎 弘光*
no journal, ,
PHITSコードを用いたトカマク装置(JT-60U装置とJT-60SA装置)の3次元モンテカルロ法による中性子輸送解析を実施した。解析にあたり、線源ルーチンを新たに作成した。その結果、核融合トカマク装置の線量,超伝導コイルの核発熱を評価するための中性子・光子フラックス分布の可視化が初めて可能となった。