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川崎 信史; 高正 英樹*; 笠原 直人
9th German-Japanese seminar, 0 Pages, 2004/10
コールド/ホットスポットを伴うサーマルストライピング現象を対象にし、温度スポットが疲労強度に及ぼす効果を検討した。局所的な温度スポットを伴うサーマルストライピングによる熱応力は、スポットを伴わない場合と比較し、膜応力が新たに発生するとともに曲げ応力も増加することを計算例により明らかにした。この応力の増加が、疲労寿命を低下させるとともに亀裂進展速度を速める効果をもたらしている。この応力増加は、温度スポットによる熱ひずみの周辺構造からの拘束によりもたらされるため、これらを定量化した拘束効率係数の概念を、著者らの開発した周波数伝達関数に基づく熱応力評価法に導入した。周波数伝達関数モデルに基づく評価法の妥当性は、温度スポットを考慮した繰返しFEA計算との比較により確認した。
笠原 直人; 長谷部 慎一; 小林 澄男; 安藤 昌教; 川崎 信史; 森田 博*
2004 ASME/JSME PVP Conference, P. 2986, 2004/00
Na温度変動に対する高サイクル熱疲労の現象解明とそれに基づく機構論的評価法の検証を目的として、温度変動の周波数特性を精密に制御できる熱疲労Na試験装置(SPECTRA)の開発を行った。装置開発にあたっては次の性能達成を目標とした。目標性能(1): 周波数をパラメータに正弦波状の温度変動を一定流量の条件下で制御できる。目標性能(2): 荷重条件の不確定性を排除した制度の良い強度データを得るため、軸対称な温度変動を試験体に与えることができる。目標性能(3): 1体の試験体でき裂の発生から進展までのデータを効率良く取得できる。また、実プラントで生じるようなランダム変動での特性を評価する一歩として、単一波だけではなく重畳波の温度変動を与えることを可能とする。
川崎 信史; 浅山 泰
JNC TN9400 2003-086, 69 Pages, 2003/09
高速増殖炉の信頼性、安全性、経済性の三者を成立させるため、従来の構造設計基準より広い分野を対象とし総合的に構造健全性を確保する、新しい評価体系(システム化規格)の検討が開始されている。このような規格体系では荷重設定、構造設計、材料、製作、検査、維持といった異なる分野間を通じ信頼性・安全性を評価するため、対象全分野を通し共通して適用できる定量的指標が必要となる。そして現在この指標案としてはき裂発生確率やき裂貫通確率といった破損確率があげられている。本報告書では、構造物の製作時に発生する初期欠陥、及び疲労損傷により供用期間中に発生するき裂、この両者が進展し貫通・漏洩に至る確率を破損確率として計算した。構造は、複数の溶接施工法が採用される可能性のあるエンドキャップを対象とした。現状の機器区分において第1種相当機器及び第3種相当機器として設計・製作・検査・運転された場合に、本構造が潜在的に有する破損確率を計算した。これらは、現段階でそれぞれ、おおよそO [/機器・供用期間](1E-12未満)及び1E-4と評価された。この数値は現状での推定計算値であり、予測する荷重レベルや想定する初期欠陥の分布等によって変動する。そのため、今後評価誤差幅を少なくしていくために必要な課題についても、摘出をおこなった。特に、初期欠陥の分布想定、き裂進展評価法の精度、き裂の検出確率については、今後の推定精度の向上、あるいは推定幅の評価が必要となる。破損確率をシステム化規格という規格・基準体系の中で使用していくためには、荷重設定・構造設計・材料・製作・検査(PSI)・維持(ISI)という各分野の主要パラメータから破損確率を簡易推定する手法も必要となってくる。そのため、モンテカルロ法の計算結果を回帰分析し、破損確率を主要パラメータの線形和として簡易推定する方法(ベクトル法)の適用を試みた。荷重レベルを区分し、回帰を実施した結果、このような簡易手法を用いた場合でも、破損確率は
2オーダーの精度で評価できることがわかった。
13年度の研究成果のまとめ)堀 徹; 川崎 信史; 笠井 重夫; 此村 守
JNC TY9400 2002-018, 527 Pages, 2002/09
高速炉実用化戦略調査研究では、経済性および安全性の向上をねらって、伝熱管破損時のナトリウム-水反応事故の排除、または、ナトリウム-水反応影響緩和のポテンシャルを有する二次系簡素化概念の構築や、安全性を中心とする技術課題の成立性見通し評価を行った。平成12年度には、鉛ビスマス熱媒体プール型およびチューブ型SG、固体熱媒体型SGなど合計 8種類の二次系簡素化概念を対象として。経済性、安全性、構造健全性などの比較評価を行った。その結果、二次系を有する概念よりもコストが低く、隔壁を利用した伝熱管の空間分離によりナトリウム-水反応事故排除のポテンシャルを有する鉛ビスマス熱媒体プール・伝熱管分離設置型SGと鉛ビスマス熱媒体チューブ・三重管SGの 2概念に絞込みを行った。平成13年度には、上記のうち、鉛ビスマス熱媒体チューブ・三重管SGについて、主要な技術課題である「安全要求対応などを満足する鉛ビスマス入り三重管仕様」、「伝熱管破損時の安全シナリオ」、「鉛ビスマスリーク対応」に係る検討を行い、SG概念の構築などを行った。特に、チューブ型伝熱管の貫通破断に対して、内外管破損の非同時性の主張に有効な設計対応を取り込むことを目指したが、鉛ビスマスの流体練成によって内外管は一体となって振動するため、伝熱管仕様を工夫しても内外管の発生応力比を拡大できず、従来型二重管SGと比較して、内外管の破損時間差を大幅に増大することが困難な見通しを明らかにした。以上より、伝熱管仕様の見直しを行っても、二次系を有する概念に対するコストは冷却系廻りで約81%、 プラント全体で約97%と、 コスト低減の可能性は有するが、最大の課題である貫通破断を排除できないため、平成14年度以降の検討は実施しないと判断した。
川崎 信史; 浅山 泰
JNC TN9400 2002-017, 89 Pages, 2002/05
高速増殖炉の信頼性、安全性、経済性の三者を成立させるため、荷重の設定方法、製作方法、維持といった従来の構造設計基準より広い分野を対象とする構造健全性評価手法であるシステム化規格の開発が開始されている。異なる分野間を通じ、信頼性・安全性を評価するためには、対象全分野を通し共通して適用できる定量的指標が必要となる。現在この指標案としてはき裂発生確率やき裂貫通確率といったものがあげられている。き裂発生確率やき裂貫通確率の計算のためには、今後材料の分野において、材料特性の確率分布を提供していく必要がある。そのため、本報告書では、 316FR母材材料強度をサンプリングとして、確率分布の策定対策、策定方法及び策定分布の評価方法を検討した。策定確率分布対象は強度評価法との関係から降伏応力、引張強さ、縦弾性計数、ポアソン比、熱膨張係数、主クリープ破断関係式、クリープひずみ式、弾塑性応力ーひずみ関係式、動的応力ーひずみ関係式、最適疲労破損式、クリープ破断伸びとした。その上で、各々の特性について正規分布、対数正規分布、ワイブル分布のいずれかに分布を近似するとともに、策定方法をチャート化した。策定した分布については、策定に使用したデータ範囲、データ数、近似式との相関性の観点から 3段階の評価を実施した。
川崎 信史; 浅山 泰
2002 ASME Pressure Vessels Piping division conference, 439, 191 Pages, 2002/00
クリ-プ疲労損傷によるき裂発生確率の計算方法を材料の存在確率特性とともに記述した。計算においては、316FRの試験デ-タから、降伏応力、動的応力-ひずみ曲線、疲労特性、クリ-プ特性の確率分布を求め、確率計算の入力値とした。モンテカルロ法による確率計算の結果、想定する熱過渡サイクルに対するき裂発生確率は対数正規分布として求められた。また、Na冷却型大型高速増殖実用炉の設計条件に関してもクリ-プ疲労損傷の計算を実施し、現在の設計条件の持つき裂発生確率の計算も実施した。
浅山 泰; 川崎 信史; 森下 正樹; 堂崎 浩二
Proceedings of 10th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-10), 0 Pages, 2002/00
高速炉および軽水炉プラントの設計・建設コストおよび維持コストの低減と信頼度の向上を目的として、システム化規格の開発を行っている。本論文では、システム化規格開発の要素技術のひとつとして位置付けられる確立論的クリープ疲労評価法を用いて、システム化規格の根幹となる裕度交換の可能性を検討した。この結果、FBR原子炉容器液面近傍で、材料強度および製作法と、供用期間中検査の間で裕度交換が成立する可能性があることを示した。
木田 正則; 島川 佳郎; 川崎 信史; 堀 徹; 江沼 康弘; 神山 健司
サイクル機構技報, (12), p.19 - 43, 2001/09
実用化戦略調査研究フェ-ズIにおいて、ナトリウム、鉛ビスマス、炭酸ガス、ヘリウムガス、水、溶融塩を冷却材とする高速増殖炉のプラント設計を行った。設計目標は建設単価が20万円/kWeとなることと設定した。結果として、ナトリウム冷却炉ではこの目標を満たすことが可能であること、他の冷却材でも、まだ目標値よりはやや高いものの、一層の工夫でこの目標を満たす見通しのあることがわかった。
川崎 信史; 浅山 泰
JNC TN9400 2001-090, 102 Pages, 2001/07
高速増殖炉の実用化のためには、その信頼性と安全性をさらに向上させると同時に、経済性を将来の軽水炉と同等以上に高める必要がある。経済性と信頼性・安全性を両立させるため、従来の構造設計基準が対象範囲としていた設計分野を超え、製造・据付、系統設計・安全設計、運転・維持といった分野を含めた信頼性・安全性評価手法(システム化規格)の開発を開始している。 上記規格の中では、異なる分野間を繋ぐ定量化指標が必要となるため、定量化指標の候補として破損確率を用いる概念の検討を行い、本報告書として取りまとめた。 まずASME Code Case N-578のような確率論の導入を行った場合の評価フロー(構造信頼性評価フロー)を検討した。次に、Na冷却型高速炉の原子炉容器に対する構造信頼性評価の試評価を本評価フローに基づき実施した。その結果、累積き裂発生確率あるいは累積き裂貫通確率がシステム化規格の定量的指標として採用できる見込みを得た。 また、これらの検討結果に基づき、システム化規格導入によるプラント設計におけるメリット、今後の開発課題を取りまとめ、開発の方向性を示した。
三原 隆嗣; 江沼 康弘; 梅津 陽一郎; 川崎 信史; 小林 順; 神山 健司; 山本 昌宏
JNC TY9400 2001-012, 1793 Pages, 2001/06
1999年度より2年間で実用化戦略調査研究フェーズIを実施した。本報告書は実用化戦略調査研究の中で対象としたFBRプラントシステムについて、技術的成立性、経済性等の観点から検討を加えた結果をまとめたものである。本件では、FBRプラントを構成する冷却材及び燃料の組合わせとして現状考えられるものは全て対象にし、同時点での技術情報に基づき、冷却材ごとにプラントシステムの技術的成立性及び経済的成立性について評価した。その結果、冷却材ごとにプラントフェーズIで設定した設計目標を満たす有望なプラント概念を示した。
三原 隆嗣; 早船 浩樹; 江沼 康弘; 梅津 陽一郎; 石川 浩康; 川崎 信史; 小林 順
JNC TY9400 2000-024, 706 Pages, 2000/06
1999年度より2年間予定で実用化戦略調査研究フェーズ1を実施している。本報告書は実用化戦略調査研究の中で対象としたFBRプラントシステムについて、技術的成立性、経済性等の観点から検討を加えた結果をフェーズ1の中間段階、すなわち1999年度の成果としてまとめたものである。1999年度では、FBRプラントを構成する冷却材及び燃料の組合わせとして現状考えられるものは全て対象にし、同時点での技術情報に基づき、冷却材ごとにプラントシステムの技術的成立性及び経済的成立性について中間評価した。その結果、冷却材ごとにプラントとして有望なシステムの骨格が明確になりつつある。2000年度はさらに検討を進め、フェーズ2で取り上げるべき対象を絞り込んでいく予定である。
川崎 信史; 宇野 修; 三枝 利家; 此村 守; 笠井 重夫; 一宮 正和
JNC TN9400 2000-085, 99 Pages, 2000/06
実用化戦略調査研究においては、FBRサイクルシステムの経済性目標5円/kWh(プラント耐用年数で原価償却)を達成することを目標に、各種の高速増殖炉プラントの革新的概念の検討が進められている。この目標を達成するために、FBRプラントの建設コストは、150万kWe級プラントで約20万円/kWe以下とすることが期待されている。平成11年度のFBRプラントの経済性目標達成度の検討として、建設コスト削減シナリオの検討、ナトリウム冷却大型炉の建設コスト予測、建設コスト評価コードSCES-FBRによるナトリウム冷却炉の建設コスト評価、及びこれらに伴うプラント物量データのデータベース化を行った。得られた主な成果は以下のとおりである。1.各種の冷却材のプラントに対し、建設コスト低減のシナリオを検討し、適用可能なコスト低減技術を抽出した。2.実証炉フェーズI設計とナトリウム大型炉事前検討の物量の比較、及び実証炉建設コストに基づくナトリウム大型炉の建設コスト予測の結果から、NSSS主要機器の鋼材物量約2,500トン以下が、建設コスト目標、(約20万円/kWe以下)を達成する目安となることを示した。3.SCES-FBRによる平成11年度設計のナトリウム大型炉の建設コスト評価結果から、これらのプラントは建設コストの目標を達成するポテンシャルを有していることが示された。また、ツインプラント化やループ数削減の建設コスト低減効果は、ナトリウム大型炉の場合、それぞれ約2.3万円/kWe及び0.6万円/ループであると推定した。
久保田 健一; 川崎 信史; 梅津 陽一郎; 赤津 実*; 笠井 重夫; 此村 守; 一宮 正和
JNC TN9400 2000-063, 221 Pages, 2000/06
電力・エネルギの利用形態の多様化、供給地の分散化等の要求に適用しやすい「多目的小型炉」について、過去の小型炉の文献調査を行って高速炉での可能性を検討した。また、モジュール化することで習熟効果の早期達成による経済性向上が期待されることから、基幹電源として廉価な初期投資額に魅力がある「中小型モジュール炉」の可能性を検討した。その結果をまとめると次のようになる。(1)多目的小型炉(a)多目的小型炉の出力規模を10MWe
150MWeとすると、大規模なコジェネ、比較的大きな島嶼用電源、中規模都市の電源、淡水化電源(ダム建設の代替え含む)及び中小規模の船舶用動力炉と幅広いニーズ(市場)の可能性がある。(b)多目的小型炉の要件としては受動的機能を備えるとともに燃料交換頻度を極力少なく(長寿命炉心)、保守・交換機会を局限して運転員の負担軽減することが求められる。燃料交換頻度を極力少なくするための長寿命炉心は、FBRの特長が活かせる。この事は、海外市場を視野にすると核不拡散の観点からも重要な要件となる。(c)我が国で検討されているNa冷却の4S炉(50MWe)、鉛-Bi冷却4S型炉(52MWe)及びHeガス冷却PBMR型炉(100MWe)並びに米国で検討されているNERIプロジェクトの鉛-Bi冷却ENHS炉(50MWe)及びANLからの公募概念の鉛-Bi冷却炉(約100MWe)等の高速炉設計について分析し、実用化戦略調査研究での多目的小型炉の設計要求条件を検討した。(2)中小型モジュール炉(a)複数基の原子炉モジュールの総発電量が3200MWeの中小型モジュール炉のプラント建設費が、大型炉ツインプラントの設計目標である建設費20万円/kWe(3000
3200MWe)と匹敵競合するためには、単基モジュール炉の出力が800MWeでは初号モジュール26万円/kWe、400MWeでは28万円/kWe、200MWeでは29万円/kWe以下を夫々目標とする必要がある。(b)SPRISM(400MWe)と4S型(200MWe)の設計を分析した結果、複数のNSSS構成のモジュール化は、遮蔽、炉容器、熱交換器等の必須機器の増加による物量増加が大きく、物量的に大型炉と競合するには中小型炉の特徴を活かしたさらなる合理化が必要と考えられる。
細貝 広視*; 川崎 信史; 笠原 直人
JNC TN9520 99-002, 106 Pages, 1998/12
STARシステムは、大洗工学センターで実施される熱過渡強度試験に関する試験条件・試験結果・解析結果等をデータベース化し、これらのデータに対して表計算処理・ユーザープログラムによる損傷値計算処理・種々の検索処理を行うことができるサーバークライアント方式のデータベースシステムである。本システムのクライアントプログラムはVisual Basic 5.0(EnterpriseEdition、Service Pack 3)で作成され、データベース管理にはMicrosoft SQL Server 6.5を使用しており、Windows95あるいはWindowsNT4.0のもとで動作する。表計算、損傷値計算、補間処理等の付加機能に関してはSTAR本体とは分割し、それぞれのプログラムをOLEサーバーまたはOCX(OLEカスタムコントロール)化することにより、自律部品として実装した。これによって上記のSTAR以外のプログラムからでも使用できるようになった。更にVersion7.1では、以下の機能を追加した。構造解析に使用した解析データファイル名を示すフィールドを管理データテーブルに追加し、STAR使用時にこのテーブルから解析データファイルを呼び出す機能を解析メニューの下に用意した。また、コマンドおよびフォーム上のコントロールに対するオンラインヘルプを作成した。更に、エラー処理機能の強化およびグラフィック処理機能の強化を行った。エラー処理では、各コマンドへのエラー処理ルーチンの追加によるSTAR作業中のシステムの異常終了の防止、データ登録時のチェック、およびバックアップ機能の強化を図っている。グラフィック処理機能では、形状データ入力における旧バージョンのDXFファイルの読込み、AutoSketchのレイヤ機能を使った形状データの多層管理を行えるようにした。
細貝 広視*; 川崎 信史; 笠原 直人
JNC TN9520 99-001, 545 Pages, 1998/12
STARシステムは、大洗工学センターで実施される熱過渡強度試験に関する試験条件・試験結果・解析結果等をデータベース化し、これらのデータに対して表計算処理・ユーザープログラムによる損傷値計算処理・種々の検索処理を行うことができるクライアントサーバー型のデータベースシステムである。本システムのクライアントプログラムはVisual Basic 5.0(Enterprise Edition、Service Pack 3)で作成され、データベース管理にはMicrosoft SQL Server 6.5を使用しており、Windows 95あるいはWindows NT 4.0のもとで動作する。バージョン6では、データベースエンジンとしてMicrosoft Accessで使用されているJet 3.0(32ビット版)を使用してデータベース(MDBファイル)を構築したが、バージョン7ではデータベース管理システムとしてSQL Serverを用いることにより本格的なクライアント・サーバ方式への拡張を行った。データベース・テーブル構造もSQL Serverへの移行に伴いいくつかの改良を行った。例えば、解析テーブルを時点のテーブルと新規の時点テーブルに分割し、解析テーブルと時点テーブルとのリンクによりこれらを関連付けることによりデータ構造を柔軟なものにした。また、表計算、損傷値計算、補間処理等の付加機能に関してはSTAR本体とは分割し、それぞれのプログラムをOLEサーバーまたはOCX(OLEカスタムコントロール)化することにより、自律部品として実装した。これにより上記の付加機能はSTAR以外のプログラムからでも使用できるようになった。更に構造解析に使用した解析入力データファイル名を示すフィールドを管理データテーブルに追加することにより、STARに蓄積されている解析結果の元になる解析入力データファイルを呼び出す機能を実現した。
川崎 信史; Felix, S.; 笠原 直人; 古川 知成*; 古村 忍*; 矢川 元基*
PNC TY9602 97-001, 26 Pages, 1997/04
これまで高温ナトリウム機器・配管等の設計においては、正確な応力-ひずみ挙動の評価を行うよりも、安全側に挙動を包絡する簡易な手法を採用してきた。この結果、条件によっては非常に大きな安全裕度を与えることになり、コスト高の要因となっていた。高速炉を実用化していく上では、構造物の各部に発生する応力-ひずみ関係を正確に算定できる非弾性解析手法が必要となる。一方、非弾性解析において材料の挙動を忠実に表現するための構成方程式として、多くの状態記述を行う詳細な式の適用が有力である。しかし、こうした式は、その材料定数の決定過程が複雑で、試行錯誤による膨大な作業が必要であった。簡易なモデルの持つ解析上の利点もあるが、この材料定数決定の難しさも詳細構成方程式の適用を阻む要因となっていた。本研究では、目的関数の値のみによって最適解を探索できる、ロバストな探索手法である進化的アルゴリズム(EA)を使用することによって、詳細非弾性方程式の一つであるChabocheモデルの有する23個の材料定数を同定する。以下に本報の主な結果をまとめる。(1)詳細な非弾性構成方程式の材料定数を決定するという多大な負荷のかかる計算を、進化的アルゴリズムを実装したワークステーション(SUN Sparc Station10)と非弾性解析を行う超並列計算機(CRAY-T3D)をネットワークで結ぶことにより高速並列実行するシステムを開発した。(2)進化的アルゴリズムを用いることにより、詳細な非弾性構成方程式の材料定数を自動的に同定できることを確証した。
川崎 信史; 笠原 直人
PNC TN9410 96-294, 47 Pages, 1996/07
高速炉の主要構造物としては原子炉容器,配管,熱交換器,ノズル等などが挙げられる。高温構造設計基準では,これらの構造物の構造健全性維持を目的として,1次応力,ひずみ,クリープ疲労損傷の制限を設けている。特に高速炉のような高温で繰返し荷重(熱過渡)を受ける低圧の構造物においては,クリープ疲労損傷が構造物の支配的な破損形態となり,設計成立範囲を限定する要因となっている。本研究では,一般化弾性追従モデルを採用したクリープ疲労損傷評価高度化案を使用し,円筒構造物の強度評価を行った。さらに,熱過渡強度試験より得られた円筒構造物試験データと強度評価より得られた損傷値の比較を行い,もんじゅの方法と高度化案の評価精度について検討した。その結果,以下の知見を得た。1.累積疲労損傷係数Dfは,円筒構造物において高度化案の方がもんじゅの方法より低目の損傷値を示した。(ただし,弾性追従が大きい構造不連続部では高度化案が高目の損傷値となった。)2.累積クリープ損傷係数Dcも,高度化案の方が低目の損傷値を示す。(構造不連続部を持つ円筒構造STF-3で約0.7倍,構造不連続部を持たない円筒構造STF-10で約0.1倍)3.STF-3のき裂未発生部には,もんじゅの方法では制限損傷値を超えている部位が存在するが,高度化案では制限値内の評価であり,高度化案ではより正確なクリープ疲労損傷評価ができる。上記の結果から,高度化案はもんじゅの方法と比較してDf,Dc共により実験結果に近い損傷値を予測した。この損傷評価精度の向上により,設計成立範囲の拡大の見通しを得ることができた。