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論文

ウラン含有模擬廃棄物ガラスの評価研究

勝岡 菜々子; 秋山 大輔*; 桐島 陽*; 永井 崇之; 岡本 芳浩; 佐藤 修彰*

2023年度「物質・デバイス領域共同研究拠点」研究成果・活動報告書(インターネット), 1 Pages, 2024/07

ガラス原料へウラン(U)化合物を添加し、雰囲気を変えてU含有ガラスを作製した。作製条件でガラス色調が変化し、色斑を呈するガラスも見られたことから、この色斑の原因をX線透過画像により観察した。

論文

Dissolution behavior and aging of iron-uranium oxide

頓名 龍太郎*; 佐々木 隆之*; 岡本 芳浩; 小林 大志*; 秋山 大輔*; 桐島 陽*; 佐藤 修彰*

Journal of Nuclear Materials, 589, p.154862_1 - 154862_10, 2024/02

 被引用回数:1 パーセンタイル:41.04(Materials Science, Multidisciplinary)

原子炉構造材料のステンレス鋼成分である鉄とUO$$_{2}$$の高温反応により生成したFeUO$$_{4}$$化合物の溶解挙動を大気条件下で調べた。化合物はU$$_{3}$$O$$_{8}$$とFe$$_{3}$$O$$_{4}$$を出発原料として電気炉で調製し、X線回折、走査型電子顕微鏡-エネルギー分散型X線分光法、X線吸収微細構造分光法を用いて固体状態を分析した。FeUO$$_{4}$$化合物の浸出試験を最長3か月行い、水中に溶存する核種の濃度を調べた。FeUO$$_{4}$$の溶解の初期段階で3価のFeイオンと5価のUイオンの間で酸化還元反応が起こることが提案された。還元された2価のFeイオンは、溶存酸素の存在下で最終的に3価のイオンに酸化され、水酸化鉄がFeの溶解度を制限することが熱力学的に推論された。一方、6価のU(すなわちウラニルイオン)の濃度は、メタショエパイトやウラン酸ナトリウムなどの二次鉱物の存在によって制限され、その後、Fe酸化物などへの収着によって減少したと考えられる。RuやCeなどの核分裂生成物の多価イオン濃度も減少したが、これは上記の理由によるものと考えられる。一方、可溶性Csイオンの濃度は減少しなかった。この解釈の妥当性は、参照試料(Feを含まないU$$_{3}$$O$$_{8}$$)の溶解挙動と比較することで裏付けられた。

論文

A Raman spectroscopy study of bicarbonate effects on UO$$_{2+x}$$

McGrady, J.; 熊谷 友多; 渡邉 雅之; 桐島 陽*; 秋山 大輔*; 紀室 辰伍; 石寺 孝充

Journal of Nuclear Science and Technology, 60(12), p.1586 - 1594, 2023/12

 被引用回数:1 パーセンタイル:41.04(Nuclear Science & Technology)

Raman spectroscopy was used to investigate the effect of bicarbonate solution on the hyperstoichiometric UO$$_{2+x}$$ surface oxide of UO$$_{2}$$ pellets. The hyperstoichiometry causes distortion of the UO$$_{2}$$ lattice, leading to the formation of defect peaks which arise in the Raman spectrum due to a loss of symmetry. By deconvolution of the defect peaks, the extent of oxygen inclusion and defect formation in the surface oxide as a function of bicarbonate concentration was investigated. Immersion in solution caused a reduction in the amount of interstitial oxygen due to dissolution U(V) and U(VI) in the UO$$_{2+x}$$ oxide surface. The defect concentration increased upon immersion due to the formation of an equilibrium between dissolution and reprecipitation. The bicarbonate concentration affected the defect content which was attributed to different forms of U in solution (hydrolysed UO$$_{2}$$$$^{2+}$$ and UO$$_{2}$$(CO$$_{3}$$)$$_{2}$$$$^{2-}$$) leading to different rates of reduction and precipitation.

論文

燃料デブリ化学の現在地

佐藤 修彰*; 桐島 陽*; 佐々木 隆之*; 高野 公秀; 熊谷 友多; 佐藤 宗一; 田中 康介

燃料デブリ化学の現在地, 178 Pages, 2023/11

東京電力福島第一原子力発電所(1F)事故の廃炉作業は、燃料デブリの試験的取り出しや、その後の計画の検討が進められているが、今後も長期間を要する見込みであり、次世代への廃炉やデブリに関わる科学技術の継承、すなわち人材育成が重要かつ不可欠といえる。そのために、廃炉に特化した内容についての具体的な教科書が必要と考えた。1Fの燃料デブリに関しては、まだまだ、十分なことが分かっておらず、詳細についての記述は難しい。しかしながら、事故後12年を経過し、1Fの状況について分かってきたこともあり、また、過去の過酷事故の例を合わせて現状を整理してみることは、これからの展開に必要不可欠である。そこで、廃炉や燃料デブリに関する研究開発に携わってきた専門家、研究者により、固体化学や溶液化学、分析化学、さらには放射化学、放射線化学の観点から、燃料デブリ化学研究のこれまでの進展を本書「燃料デブリ化学の現在地」としてまとめた。

論文

令和3年度開始 廃炉・汚染水対策事業費補助金に係る補助事業「燃料デブリの性状把握のための分析・推定技術の開発(燃料デブリの分析精度の向上、熱挙動の推定及び簡易分析のための技術開発)」; 2022年度最終報告

小山 真一; 池内 宏知; 三次 岳志; 前田 宏治; 佐々木 新治; 大西 貴士; Tsai, T.-H.; 高野 公秀; 深谷 洋行; 中村 聡志; et al.

廃炉・汚染水・処理水対策事業事務局ホームページ(インターネット), 216 Pages, 2023/11

令和3年度及び4年度に原子力機構が補助事業者となって実施した令和3年度開始「廃炉・汚染水対策事業費補助金に係る補助事業(燃料デブリの性状把握のための分析・推定技術の開発(燃料デブリの分析精度向上、熱挙動の推定及び簡易分析のための技術開発))」の成果概要を最終報告として取りまとめた。本報告資料は、廃炉・汚染水・処理水対策事業事務局ウェブサイトにて公開される。

論文

ウラン含有模擬廃棄物ガラスの評価研究

永井 崇之; 秋山 大輔*; 桐島 陽*; 勝岡 菜々子; 岡本 芳浩; 佐藤 修彰*

2022年度「物質・デバイス領域共同研究拠点」研究成果・活動報告書(インターネット), 1 Pages, 2023/09

異なる組成のホウケイ酸ガラス粉末へウラン(U)化合物を添加し、溶融雰囲気等の作製条件を変えてU含有ガラスを作製した。これらU含有ガラス中のU化学状態をXAFS測定により評価した。

論文

UO$$_{2}$$ dissolution in bicarbonate solution with H$$_{2}$$O$$_{2}$$; The Effect of temperature

McGrady, J.; 熊谷 友多; 北辻 章浩; 桐島 陽*; 秋山 大輔*; 渡邉 雅之

RSC Advances (Internet), 13(40), p.28021 - 28029, 2023/09

 被引用回数:1 パーセンタイル:0.00(Chemistry, Multidisciplinary)

使用済核燃料の埋設処分において、キャニスタが破損して核燃燃料が地下水と接触すると、水の放射線分解により発生した酸化性物質とUO$$_{2}$$が反応する。炭酸水素イオンが存在する地下水中での、H$$_{2}$$O$$_{2}$$によるUO$$_{2}$$の酸化溶解がこれまでに研究されてきた。埋設されたキャニスタ周辺の温度は、時間や配置場所により変化するが、これまでに酸化溶解の温度効果は明らかにされていない。種々の炭酸水素イオン濃度と温度条件下でのUO$$_{2}$$表面におけるH$$_{2}$$O$$_{2}$$の反応とU溶解を調べた。炭酸水素イオン濃度や温度によりUO$$_{2}$$表面でのH$$_{2}$$O$$_{2}$$の反応機構が変化し、これによりUO$$_{2}$$の溶解速度が変化することが分かった。これは、UO$$_{2}$$表面に生成される化学種の違いに起因することが示唆された。

論文

Raman identification and characterization of chemical components included in simulated nuclear fuel debris synthesized from uranium, stainless steel, and zirconium

日下 良二; 熊谷 友多; 渡邉 雅之; 佐々木 隆之*; 秋山 大輔*; 佐藤 修彰*; 桐島 陽*

Journal of Nuclear Science and Technology, 60(5), p.603 - 613, 2023/05

 被引用回数:3 パーセンタイル:52.93(Nuclear Science & Technology)

Raman spectroscopy is a powerful technique for studying nuclear materials. However, it has been scarcely utilized for nuclear fuel debris. Here, we present a Raman study of several types of simulated nuclear debris synthesized from uranium, stainless steel, and zirconium to identify and characterize chemical components included in the simulated debris. Raman spectroscopy sensitively identified many kinds of chemical components: cubic UO$$_{2}$$, U$$_{3}$$O$$_{8}$$, (Fe,Cr)UO$$_{4}$$ (iron-chromium uranate), spinel oxides, monoclinic ZrO$$_{2}$$, tetragonal ZrO$$_{2}$$, and Zr$$_{3}$$O. Some details concerning the chemical states of each component included in the simulated debris were obtained (e.g., spinel oxides were suggested to consist of Fe, Cr, Ni, Zr, and U). The results obtained here will be helpful in the Raman analysis of actual nuclear debris, such as that in the Fukushima-Daiichi nuclear power plants.

論文

Dry synthesis of brannerite (UTi$$_{2}$$O$$_{6}$$) by mechanochemical treatment

秋山 大輔*; 三島 大輝*; 岡本 芳浩; 桐島 陽*

High Temperature Materials and Processes, 42(1), p.20220268_1 - 20220268_9, 2023/04

UO$$_{2}$$とTiO$$_{2}$$の混合粉末を、タングステンカーバイドバイアルとボールを粉砕媒体として、Ar雰囲気下、遊星ボールミルで1時間メカノケミカル処理した。このようなメカノケミカル(MC)処理により、UO$$_{2}$$とTiO$$_{2}$$の結晶性が低下した。メカノケミカル処理した混合粉末をAr雰囲気下、973-1573Kで6時間加熱し、X線回折分析、走査型電子顕微鏡-エネルギー分散型X線分光分析、X線吸収微細構造分析を行った。1373K以下ではMC処理なしではUTi$$_{2}$$O$$_{6}$$は生成せず、出発物質のみが観測された。1473Kと1573Kでは、それぞれ少量のUTi$$_{2}$$O$$_{6}$$と同量のUTi$$_{2}$$O$$_{6}$$とUO$$_{2}$$が生成した。メカノケミカル処理した試料は、1173K以上で6時間加熱すると、少量のUO$$_{2}$$不純物を含むほぼ純粋なUTi$$_{2}$$O$$_{6}$$が生成した。

論文

Phase analysis of simulated nuclear fuel debris synthesized using UO$$_{2}$$, Zr, and stainless steel and leaching behavior of the fission products and matrix elements

頓名 龍太郎*; 佐々木 隆之*; 児玉 雄二*; 小林 大志*; 秋山 大輔*; 桐島 陽*; 佐藤 修彰*; 熊谷 友多; 日下 良二; 渡邉 雅之

Nuclear Engineering and Technology, 55(4), p.1300 - 1309, 2023/04

 被引用回数:3 パーセンタイル:65.72(Nuclear Science & Technology)

UO$$_{2}$$・Zr・ステンレス鋼を出発物質として模擬デブリを合成し、形成された固相の分析と浸漬試験を行った。主要なU含有相は合成条件に依存し、不活性雰囲気下・1473KではUO$$_{2}$$相が維持されていた。1873Kでは(U,Zr)O$$_{2}$$固溶体相の形成が観測された。酸化性雰囲気では、1473Kの場合にはU$$_{3}$$O$$_{8}$$と(Fe,Cr)UO$$_{4}$$相の混合物が得られ、1873Kでは(U,Zr)O$$_{2}$$が形成された。浸漬試験により金属イオンの溶出挙動を調べるため、中性子照射により核分裂生成物を導入する、もしくは出発物質への添加によりその安定同位体を導入する処理を行った。試験の結果、Uの溶出挙動は、模擬デブリの性状や浸漬液の液性に依存することが確認された。CsやSr, Baは模擬デブリの固相組成に依存せず顕著な溶出を示した。一方で、多価イオンとなるEuとRuの溶出は抑制されることが観測され、模擬デブリ中でウラン相に固溶ないしは包含されたことによる影響が推察される。

論文

Application of high-energy-resolution X-ray absorption spectroscopy at the U L$$_{3}$$-edge to assess the U(V) electronic structure in FeUO$$_{4}$$

蓬田 匠; 秋山 大輔*; 大内 和希; 熊谷 友多; 東 晃太朗*; 北辻 章浩; 桐島 陽*; 河村 直己*; 高橋 嘉夫*

Inorganic Chemistry, 61(50), p.20206 - 20210, 2022/12

 被引用回数:5 パーセンタイル:47.50(Chemistry, Inorganic & Nuclear)

近年、U(VI)が(IV)に還元される時の中間体や、長期安定性をもつU(V)化合物の特異的な物性に関する研究が注目されている。しかし、U(V)の電子状態を詳細に分析した例は少ない。本研究では、U(V)の化合物のFeUO$$_{4}$$中のU(V)の電子状態を高エネルギー分解能蛍光検出(HERFD)-X線吸収端微細構造分光法(XANES)によって調べた。X線発光分光器を用いて取得したFeUO$$_{4}$$中のUのL$$_{3}$$端HERFD-XANESスペクトルから、従来のXANESスペクトルにはないピーク分裂をはじめて観測することができた。理論計算によるXANESスペクトルのシミュレーションの結果、このピーク分裂が良く再現でき、6d軌道の分裂によるものであることが明らかになった。この発見により、環境中で従来検出が困難であったU(V)の検出が容易になると期待され、環境科学をはじめとした幅広い分野での応用が期待される。

報告書

燃料デブリの分析精度向上のための技術開発2020年度成果報告(廃炉・汚染水対策事業費補助金)

池内 宏知; 小山 真一; 逢坂 正彦; 高野 公秀; 中村 聡志; 小野澤 淳; 佐々木 新治; 大西 貴士; 前田 宏治; 桐島 陽*; et al.

JAEA-Technology 2022-021, 224 Pages, 2022/10

JAEA-Technology-2022-021.pdf:12.32MB

燃料デブリ試料の核種・元素量の分析に向けて、酸溶解を含む一連の分析技術を確立する必要がある。本事業では、分析精度の現状レベルの把握と不溶解性残渣発生時の代替手法の確立を目的として、ブラインド試験が実施された。模擬燃料デブリ(特定の組成を持つ均質化された粉末)を対象に、日本国内の4分析機関においてそれぞれが有する溶解・分析技術を用いて、全体組成の定量値が取得された。各技術の特徴(長所・短所)を評価した結果に基づき、燃料デブリの暫定的な分析フローを構築した。

論文

Study on the relation between the crystal structure and thermal stability of FeUO$$_{4}$$ and CrUO$$_{4}$$

秋山 大輔*; 日下 良二; 熊谷 友多; 中田 正美; 渡邉 雅之; 岡本 芳浩; 永井 崇之; 佐藤 修彰*; 桐島 陽*

Journal of Nuclear Materials, 568, p.153847_1 - 153847_10, 2022/09

 被引用回数:3 パーセンタイル:52.93(Materials Science, Multidisciplinary)

ウラン酸鉄,ウラン酸クロム、およびその固溶体を合成し、これらのウラン酸塩が異なる熱的安定性を示すメカニズムを研究した。熱的安定性を評価するため、ウラン酸塩試料の熱重量分析を実施した結果、ウラン酸クロムの分解温度(約1250$$^{circ}$$C)に対してウラン酸鉄は低温(約800$$^{circ}$$C)で分解するが、クロムを含む固溶体では熱分解に対する安定性が高まることが分かった。この熱的安定性と結晶構造との関係性を調べるため、エックス線結晶構造解析,エックス線吸収微細構造測定,メスバウアー分光測定,ラマン分光分析による詳細な結晶構造と物性の評価を行ったが、本研究で用いたウラン酸塩試料の間に明瞭な差異は観測されなかった。そのため、熱的安定性の違いは結晶構造に起因するものではなく、鉄とクロムとの酸化還元特性の違いによるものと推定した。クロムは3価が極めて安定であるのに対して、鉄の原子価は2価と3価を取ることができる。このため、ウラン酸鉄の場合には結晶中でウランと鉄との酸化還元反応が起こり、低温での分解反応を誘起したものと考えられる。

論文

Structure, stability, and actinide leaching of simulated nuclear fuel debris synthesized from UO$$_{2}$$, Zr, and stainless-steel

桐島 陽*; 秋山 大輔*; 熊谷 友多; 日下 良二; 中田 正美; 渡邉 雅之; 佐々木 隆之*; 佐藤 修彰*

Journal of Nuclear Materials, 567, p.153842_1 - 153842_15, 2022/08

 被引用回数:5 パーセンタイル:72.25(Materials Science, Multidisciplinary)

福島第一原子力発電所事故では、UO$$_{2}$$やZr,ステンレス鋼(SUS)の高温反応により燃料デブリが形成されたとみられる。この燃料デブリの化学構造や安定性を理解するため、UO$$_{2}$$-Zr-SUS系模擬デブリ試料の合成と物性評価を行い、より単純な組成の試料と比較した。模擬デブリ試料の合成では、不活性雰囲気(Ar)もしくは酸化雰囲気(Ar + 2% O$$_{2}$$)において1600$$^{circ}$$Cで1時間から12時間の加熱処理を行った。$$^{237}$$Npおよび$$^{241}$$Amをトレーサーとして添加し、浸漬試験ではUに加えてこれらの核種の溶出を測定した。試料の物性評価は、XRD, SEM-EDX,ラマン分光法およびメスバウアー分光法により行った。その結果、模擬デブリの主なU含有相は、加熱処理時の雰囲気に依らず、Zr(IV)およびFe(II)が固溶したUO$$_{2}$$相であることが分かった。模擬デブリ試料の純水もしくは海水への浸漬試験では、1年以上の浸漬の後も主な固相の結晶構造には変化が観測されず、化学的に安定であることが示された。さらに、U, Np, Amの溶出率はいずれも0.08%以下と、溶出は極めて限定的であることが明らかとなった。

論文

Uranium dissolution and uranyl peroxide formation by immersion of simulated fuel debris in aqueous H$$_{2}$$O$$_{2}$$ solution

熊谷 友多; 日下 良二; 中田 正美; 渡邉 雅之; 秋山 大輔*; 桐島 陽*; 佐藤 修彰*; 佐々木 隆之*

Journal of Nuclear Science and Technology, 59(8), p.961 - 971, 2022/08

 被引用回数:3 パーセンタイル:52.93(Nuclear Science & Technology)

東京電力福島第一原子力発電所事故では核燃料と被覆管,構造材料が高温で反応し、燃料デブリが形成されたと考えられる。この燃料デブリが水の放射線分解の影響により経年変化する可能性を調べるため、模擬燃料デブリを用いて過酸化水素水溶液への浸漬試験を行った。その結果、過酸化水素の反応により、ウランが溶出し、ウラニル過酸化物が析出することが分かった。また、模擬燃料デブリ試料のうちウランとジルコニウムの酸化物固溶体を主成分とする試料では、他の試料と比較してウランの溶出は遅く、ウラニル過酸化物の析出も観測されなかった。この結果から、ウランとジルコニウムの酸化物固溶体は過酸化水素に対して安定性が高いことを明らかにした。

論文

オールジャパンでとりくむ地層処分のいま,6; 処分場閉鎖後の安全評価(その2)

舘 幸男; 斉藤 拓巳*; 桐島 陽*

日本原子力学会誌ATOMO$$Sigma$$, 64(5), p.290 - 295, 2022/05

本稿は、日本原子力学会誌の連載講座「オールジャパンでとりくむ地層処分のいま」の第6回であり、処分場閉鎖後の安全評価(その2)として、実際の地質環境の特徴や処分システムの長期変遷等を考慮した核種移行解析モデル・パラメータ設定に関する研究開発の現状について紹介する。

論文

Deep groundwater physicochemical components affecting actinide migration

桐島 陽*; 寺崎 万里子*; 宮川 和也; 岡本 芳浩; 秋山 大輔*

Chemosphere, 289, p.133181_1 - 133181_12, 2022/04

 被引用回数:1 パーセンタイル:4.41(Environmental Sciences)

令和2年度以降の幌延深地層研究計画において原子力機構が取り組んでいる課題の1つである「実際の地質環境における人工バリアの適用性確認」では、坑道周辺の掘削損傷領域において物質移行に関するデータの取得が必要である。これに資することが期待される基礎的知見として、深部地下水中のアクチニドの移行挙動をより良く理解するために、水質の異なる2種類の地下水試料にトレーサーを添加し、地下水中の溶存成分との相互作用を調べた。地下水試料は、幌延深地層研究センターの地下施設の250mおよび350m調査坑道のボーリング孔および、瑞浪超深地層研究所の地下施設の300mおよび500m坑道のボーリング孔から採取した。得られた地下水試料に対して、トレーサーとしてLa, Sm, Ho, Uを濃度10ppbまたは100ppbになるように添加した。その後、地下水試料を0.2$$mu$$mフィルターと10kDaフィルターで順次濾過し、ろ液中のトレーサー濃度をICP-MSで分析し、ろ紙に捕獲されたトレーサー濃度をTOF-SIMSで分析し、化学形態をXAFSにより分析した。その結果、幌延の地下水中では、ランタニドの移行はリン酸塩により支配されていることが分かった。このことから、高レベル放射性廃棄物から海成堆積層の地下水中に溶出するマイナーアクチニドの溶解度は、リン酸塩により規定されることが示唆された。一方、瑞浪の地下水のように塩濃度が低くリン酸イオン濃度の低い地下水では、マイナーアクチニドの一部は水酸化物もしくはヒドロオキシ炭酸塩を形成することが示唆された。

論文

燃料デブリの過酸化水素による酸化劣化に関する研究

熊谷 友多; 日下 良二; 中田 正美; 渡邉 雅之; 秋山 大輔*; 桐島 陽*; 佐藤 修彰*; 佐々木 隆之*

放射線化学(インターネット), (113), p.61 - 64, 2022/04

東京電力福島第一原子力発電所(1F)事故では燃料や被覆管、構造材料等が高温で反応して燃料デブリが形成されたとみられている。1F炉内は注水や地下水の流入で湿潤な環境にあり、放射線による水の分解が継続していると考えられ、これが燃料デブリの化学的な性状に影響する可能性がある。1F燃料デブリの組成や形状については、いまだに十分な情報が得られていないが、炉内や周辺で採取された微粒子の分析結果では、様々な組成が観測されており、事故進展における温度履歴や物質移動の複雑さを反映していると考えられる。1Fサンプルのように複雑組成の混合物については、水の放射線分解が与える影響に関する知見が乏しい。そこで、水の放射線分解の影響として想定すべき燃料デブリの性状変化を明らかにするため、模擬デブリ試料を用いてH$$_{2}$$O$$_{2}$$水溶液への浸漬試験を行った。その結果、H$$_{2}$$O$$_{2}$$の反応により、模擬デブリ試料からウランが溶出し、過酸化ウラニルの形成が進むことが分かった。またUO$$_{2}$$相の固溶体形成によるH$$_{2}$$O$$_{2}$$に対する安定化が観測された。これらの酸化劣化の過程は、ウラン含有相の反応性や安定性に基づいて説明できることを明らかにした。

論文

トリウム,プルトニウムおよびMAの化学

佐藤 修彰*; 桐島 陽*; 渡邉 雅之; 佐々木 隆之*; 上原 章寛*; 武田 志乃*; 北辻 章浩; 音部 治幹; 小林 大志*

トリウム,プルトニウムおよびMAの化学, 254 Pages, 2022/03

核燃料物質としてトリウム(第1部)やプルトニウム(第2部)の化学について、固体化学や溶液化学といった基礎から、実験方法、評価方法、燃料サイクルなど応用について詳細に述べる。さらに、第3部としてMA(マイナーアクチノイド: Np, Am, Cm, Pa)についての固体化学や溶液化学を紹介する。

論文

Speciation on the reaction of uranium and zirconium oxides treated under oxidizing and reducing atmospheres

上原 章寛*; 秋山 大輔*; 池田 篤史; 沼子 千弥*; 寺田 靖子*; 新田 清文*; 伊奈 稔哲*; 武田 志乃*; 桐島 陽*; 佐藤 修彰*

Journal of Nuclear Materials, 559, p.153422_1 - 153422_11, 2022/02

 被引用回数:3 パーセンタイル:52.93(Materials Science, Multidisciplinary)

The reaction products were analysed by a combination of powder X-ray diffraction (PXRD) and X-ray absorption spectroscopic measurements of the U L$$_{rm III}$$- and Zr K-edges. Under an oxidizing atmosphere, the formation of U$$_{3}$$O$$_{8}$$ and U$$_{2}$$Zr$$_{5}$$O$$_{15}$$ was observed in equilibrium with UO$$_{2}$$, monoclinic-ZrO$$_{2}$$, and tetragonal-ZrO$$_{2}$$. However, when O$$_{2}$$ gas was purged through the reaction tube during the cooling process to room temperature, pentavalent U in ZrU$$_{2}$$O$$_{7}$$ was produced by the oxidation of solid solution UO$$_{2}$$ formed at $$>$$ 1774 K during the temperature dropped at $$<$$ 1473 K. Under the inert atmosphere, mixed oxides of uranium were found to form at $$>$$ 1673 K due to a low concentration of O$$_{2}$$ impurity with the Ar gas. This study can pave the way for understanding the interaction between the nuclear fuels and the cladding materials in damaged reactors enabling further simulation of possible decontamination procedures.

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