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論文

Pressure wave induced sound measurement for diagnosing the operation status of the J-PARC pulsed spallation neutron source

直江 崇; 粉川 広行; 涌井 隆; 勅使河原 誠; 羽賀 勝洋; 二川 正敏

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 982, p.164566_1 - 164566_6, 2020/12

J-PARCに設置されている水銀を標的に用いた核破砕中性子源では、水銀を内包するステンレス鋼製の多重容器に大強度陽子線が25Hzで入射すると、水銀の急激な熱膨張によって容器の内壁に激しいキャビテーション壊食を引き起こす圧力波が発生する。放射線環境下で水銀標的容器の構造健全性を遠隔・非接触で診断するために、レーザドップラ振動計及びマイクロホンを設置している。本研究では、ビーム入射によって生じる標的容器の音響振動とビームパワーやプロファイル等の運転条件の相関を理解することを目的として、運転条件を系統的に変化させて音響振動の測定を実施した。その結果、ビーム入射によって生じる音は、運転条件と非常によい相関があることを明らかにした。

論文

Water leakage due to the welding defect and improvement to reach 1-MW beam operation in the mercury target of J-PARC

粉川 広行; 涌井 隆; 直江 崇; 羽賀 勝洋; 高田 弘; 二川 正敏

Journal of Nuclear Science and Technology, 57(5), p.487 - 494, 2020/05

 被引用回数:0 パーセンタイル:100(Nuclear Science & Technology)

大強度陽子加速器施設(J-PARC)の中性子源では、世界記録のパルスあたりの中性子束を達成した。J-PARCでは、水銀標的システムが破砕中性子源として使われている。標的容器は、水銀容器とそれを内包する二重壁構造の水冷却保護容器から構成され、万一水銀容器から水銀が漏えいしても標的容器の外部への漏えいを防止する多重壁防護システムとなっている。しかし、多重壁構造は、多くの溶接線を必要とする複雑な構造であった。運転中に、水銀容器と保護容器の間の中間層への水が漏えいし、計画外のシャットダウンに直面することとなった。このため、漏えいの原因に関する調査を行い、漏えい経路は、複雑な多重壁構造に起因する溶接欠陥から、水銀標的で発生する圧力波による繰り返し応力によってき裂が進展して作られたと推論した。調査結果に基づき、容器の構造を、複雑な構造上の溶接線を無くし、J-PARC中性子源の最終的な設計値である陽子ビーム出力1MWで安定した運転を実現できるように改良した。

論文

Mitigation of cavitation damage in J-PARC mercury target vessel

直江 崇; 木下 秀孝; 粉川 広行; 涌井 隆; 若井 栄一; 羽賀 勝洋; 高田 弘

JPS Conference Proceedings (Internet), 28, p.081004_1 - 081004_6, 2020/02

J-PARC核破砕中性子源の水銀ターゲット容器(SUS316L製)は、陽子線入射によって生じる水銀中の圧力波が引き起こすキャビテーションにより、ビームが入射する先端部厚さ3mmの壁が損傷する。キャビテーションによる損傷は、ビーム出力と共に増加するため、ターゲット容器の寿命を制限する因子となっている。J-PARCの目標である1MWにおける長期安定運転を実現するために、損傷低減化策として、圧力波抑制のための気泡注入に加えて、先端部に主流の4倍の流速を発生できる幅2mmの狭隘流路を有する先端部二重壁構造の容器を採用した。運転終了後に損傷低減化策の効果を確認するために、容器内壁を切り出して観察した。これまでの経験を踏まえ、確実に切出しを実施するためにコールド試験を通じて切出し条件を最適化して、2017年にターゲット2号機(損傷低減化策無し)、及び2018年に8号機(損傷低減化策有り)の切り出しを実施した。ワークショップでは、切出した試料の損傷観察結果を紹介すると共に、損傷低減化策の効果について報告する。

論文

New design and fabrication technology applied in mercury target vessel #8 of J-PARC

涌井 隆; 若井 栄一; 粉川 広行; 直江 崇; 花野 耕平; 羽賀 勝洋; 高田 弘; 島田 翼*; 鹿又 研一*

JPS Conference Proceedings (Internet), 28, p.081002_1 - 081002_6, 2020/02

J-PARCの水銀ターゲット容器は、水銀容器と二重容器構造の保護容器(内側及び外側容器)からなる三重容器構造である。2015年の500kWビーム運転時、水銀ターゲット容器の保護容器からの微小な水漏れが2回発生した。この容器破損から得られた知見を基に、設計, 製作及び試験検査過程の改善を行った。ワイヤ放電加工を用いて、1つのステンレスブロックから切り出した一体化構造を採用することにより、水銀ターゲット容器前方の溶接線の長さは約55%まで大幅に減らすことができた。放射線透過試験や超音波探傷試験による徹底的な溶接検査を実施した。2017年の9月に水銀ターゲット容器8号機が完成し、8号機を使用したビーム運転が開始された。500kWの安定的なビーム運転が実現でき、ビーム試験時には、1MWの最大ビーム強度を経験することができた。

論文

Pulsed pressure induced cavitation erosion in mercury narrow channel under flowing conditions

直江 崇; 粉川 広行; 田中 伸厚*; 二川 正敏

Advanced Experimental Mechanics, 4, p.17 - 21, 2019/08

水銀ターゲットにおける圧力波励起キャビテーション損傷を抑制するために、水銀中への気泡注入とビームが入射する先端部の二重壁構造化の二つの損傷低減化技術を導入している。二重壁構造では、4m/s程度の高速流れと2mm程度の狭隘流路によるキャビテーション損傷の低減効果を期待している。キャビテーション損傷に対する二重壁構造の影響を定量的に評価するために、流速と狭隘壁の間隔を系統的に変化させて水銀中でキャビテーション損傷試験を実施した。その結果、表面粗さで評価した損傷は流速の増加によって低減することを明らかにした。一方、水銀流動条件下では流路間隔の影響はほとんど見られなかった。

論文

Optimum temperature for HIP bonding invar alloy and stainless steel

涌井 隆; 石井 秀亮*; 直江 崇; 粉川 広行; 羽賀 勝洋; 若井 栄一; 高田 弘; 二川 正敏

Materials Transactions, 60(6), p.1026 - 1033, 2019/06

 被引用回数:0 パーセンタイル:100(Materials Science, Multidisciplinary)

J-PARCの核破砕中性子源で使用する水銀ターゲット容器は、1.3$$times$$1.3$$times$$2.5m$$^{3}$$と大きいため、使用済み容器の廃棄量を低減する観点で、損傷量の大きい前半部を分割できる構造を検討している。分割部のフランジには、高いシール性能(1$$times$$10$$^{-6}$$Pa・m$$^{3}$$/s以下)が必要である。このフランジの材料として、ビーム運転時の熱変形を低減するために低熱膨張材であるインバー合金は有望であるが、弾性係数が低いためボルト締結時の変形が大きくなる。実用上はステンレス鋼で補強するが、HIP接合により広い面積を全面にわたって確実に接合する条件を見出すことが課題であった。そこで、接合温度が異なる試験片(973, 1173, 1373及び1473K)について、引張試験及び数値解析による残留応力評価を行った。973Kで接合した試験片は、拡散層厚さが殆どなく接合界面で破断した。引張強度は、接合温度の上昇とともに減少し、1473Kの場合、約10%低下した。接合面近傍の残留応力は最大50%増加した。これらの結果から、1173Kが最適な接合温度であることを結論付けた。

論文

Numerical study on the potential of cavitation damage in a lead-bismuth eutectic spallation target

Wan, T.; 直江 崇; 粉川 広行; 二川 正敏; 大林 寛生; 佐々 敏信

Materials, 12(4), p.681_1 - 681_15, 2019/02

 被引用回数:0 パーセンタイル:100(Materials Science, Multidisciplinary)

To perform basic R&D for future Accelerator-driven Systems (ADSs), Japan Proton Accelerator Research Complex (J-PARC) will construct an ADS target test facility. A Lead-Bismuth Eutectic (LBE) spallation target will be installed in the target test facility and bombarded by pulsed proton beams (250 kW, 400 MeV, 25 Hz, and 0.5 ms pulse duration). To realize the LBE spallation target, cavitation damage due to pressure changes in the liquid metal should be determined preliminarily because such damage is considered very critical from the viewpoint of target safety and lifetime. In this study, cavitation damage due to pressure waves caused by pulsed proton beam injection and turbulent liquid metal flow, were studied numerically from the viewpoint of single cavitation bubble dynamics. Specifically, the threshold of cavitation and effects of flow speed fluctuation on cavitation bubble dynamics in an orifice structure, were investigated in the present work. The results show that the LBE spallation target will not undergo cavitation damage under normal nominal operation conditions, mainly because of the long pulse duration of the pulsed proton beam and the low liquid metal flow velocity. Nevertheless, the possibility of occurrence of cavitation damage, in the orifice structure under certain extreme transient LBE flow conditions cannot be neglected.

論文

核破砕中性子源の水銀ターゲット容器溶接部に対する超音波検査技術

涌井 隆; 若井 栄一; 直江 崇; 粉川 広行; 羽賀 勝洋; 高田 弘; 新宅 洋平*; Li, T.*; 鹿又 研一*

超音波Techno, 30(5), p.16 - 20, 2018/10

J-PARCの核破砕中性子源の水銀ターゲット容器(幅1.3m、長さ2.5m)は、水銀容器と二重壁構造を持つ保護容器からなる薄肉(最小厚さ3mm)の多重容器構造で、溶接組立による複雑な構造を持つので、溶接部の検査が重要である。溶接検査の精度を向上することを目的として、欠陥を有する試験片(厚さ3mm)を用いて、新たな超音波法の適用性を検討した。50MHzの探触子を用いた水浸超音波法計測では、直径約0.2mmの球状欠陥を検出できた。その大きさは、目標とする最小検出欠陥寸法(0.4mm)より十分小さい。また、フェーズドアレイ超音波法で評価した未溶接部長さは、断面観察より得られた結果(0.8$$sim$$1.5mm)と良く一致した。

論文

Effect of welding on gigacycle fatigue strength of austenitic stainless steels

直江 崇; 涌井 隆; 粉川 広行; 若井 栄一; 羽賀 勝洋; 高田 弘

Advanced Experimental Mechanics, 3, p.123 - 128, 2018/08

核破砕中性子源水銀ターゲット容器は、SUS316L製であり、TIG溶接により製作される。運転中には、陽子線励起圧力はによって、約50s$$^{-1}$$の高ひずみ速度で約10$$^9$$回の繰返し負荷を受ける。本研究では、SUS316L及びその溶接材のギガサイクル領域における疲労強度を超音波疲労試験により調査した。その結果、母材では10$$^9$$回までに明確な疲労限度は観測されなかった。一方、浸透探傷検査により欠陥が観測されなかった溶接材では、応力集中部である試験片中央部に溶接部を配置した試験片において、溶接ビード及び裏波を除去した場合は、母材よりも疲労強度が高くなる傾向が見られた。一方、溶接ビード及び裏波を除去しない場合は、溶接止端部への応力集中により、母材と比較して著しい疲労強度の低下が観測された。

論文

Cavitation damage in double-walled mercury target vessel

直江 崇; 涌井 隆; 木下 秀孝; 粉川 広行; 羽賀 勝洋; 原田 正英; 高田 弘; 二川 正敏

Journal of Nuclear Materials, 506, p.35 - 42, 2018/08

 被引用回数:1 パーセンタイル:73.25(Materials Science, Multidisciplinary)

J-APRCの核破砕中性子源の水銀ターゲット容器(SUS316L製)は、ビーム窓と呼ばれる厚さ3mmの先端部分が、陽子線励起圧力波よるキャビテーションにより壊食損傷する。この損傷は容器の構造健全性を低下させ、容器の寿命の決定因子となっている。我々は、2014年からキャビテーション損傷及びそれを誘発する圧力波を低減するために、気泡注入に加えて狭隘流路を設置することで、ビーム窓の水銀流速を速める2重壁構造を採用し、300$$sim$$500kWの強度で運転を行った。使用済みの容器を切断し、内壁を観察した結果、狭隘流路の内側で最大深さ約25$$mu$$mの帯状の損傷が観測された。この原因を調べるために、負圧の持続時間に着目した圧力波伝ぱ解析を実施した結果、ビーム入射直後から1msまでに生じる負圧の持続する時間をマッピングした結果と、形成された損傷の分布がよく対応しており、比較的短時間の負圧によって生じるキャビテーションが損傷形成に寄与していることを示唆した。

論文

Recent studies for structural integrity evaluation and defect inspection of J-PARC spallation neutron source target vessel

涌井 隆; 若井 栄一; 直江 崇; 新宅 洋平*; Li, T.*; 村上 一也*; 鹿又 研一*; 粉川 広行; 羽賀 勝洋; 高田 弘; et al.

Journal of Nuclear Materials, 506, p.3 - 11, 2018/08

 被引用回数:0 パーセンタイル:100(Materials Science, Multidisciplinary)

J-PARCの核破砕中性子源の水銀ターゲット容器は、水銀容器と二重壁構造を持つ保護容器からなる薄肉(最小3mm)の多重容器構造で、TIG溶接により組み立てられる複雑な構造を持つ。容器の健全性を評価するためには、溶接部等の欠陥を正確に測定することが重要である。溶接部の非破壊検査方法として、放射線透過試験では検出が難しい欠陥形状等もあるので、超音波探傷試験の併用が有効である。JISで規定されている非破壊の超音波探傷試験方法では、厚さが6mm以上のものを対象としているため、薄肉構造の本容器の検査には適用できない。そこで、より有効な検査方法を開発するため、寸法が分かっている微小な欠陥を持つ試料に対して、様々な超音波探傷法による測定を試みた。その結果、最新のフェーズドアレイ法(FMC/TFM)では、計測値(約1.3mm)と実寸法(約1.2mm)とほぼ同じであり、これまで、欠陥測定が困難であった薄肉構造においても、正確な欠陥検知が可能であることが初めて分かった。

論文

Technical investigation on small water leakage incident occurrence in mercury target of J-PARC

羽賀 勝洋; 粉川 広行; 涌井 隆; 直江 崇; 高田 弘

Journal of Nuclear Science and Technology, 55(2), p.160 - 168, 2018/02

 被引用回数:4 パーセンタイル:26.29(Nuclear Science & Technology)

J-PARCの核破砕中性子源で稼働中の水銀ターゲット容器は、水冷却流路を有する保護容器で水銀容器を覆う薄肉の多重容器構造であり、ステンレス316L鋼を材料に用いている。2015年、陽子ビーム出力500kWで運転中に保護容器から冷却水が滲出する事象が発生したため、原因究明の調査を行った。目視検査、模擬体による試験や解析評価の結果から、製作過程において水銀容器と保護容器を締結するボルト頭部の溶接で生じた大きな熱応力により隣接する拡散接合に欠陥が生じ、更にビーム運転中のビームトリップ毎に付加される繰り返し熱応力による熱疲労で、シール溶接部に欠陥が生じたことが原因と考えられた。このことから、製作過程における溶接部の初期欠陥を排除し、溶接構造部の堅牢性と信頼性を確保する重要性が改めて認識された。次の水銀ターゲット容器は、ワイヤー放電加工による一体構造の部品を多用し、溶接個所を低減するとともに、初期欠陥を排除すべく試験検査を強化するなど大幅な改良を施し製作された。この水銀ターゲット容器のビーム運転は2017年10月から開始される予定である。

論文

Materials and Life Science Experimental Facility at the Japan Proton Accelerator Research Complex, 1; Pulsed spallation neutron source

高田 弘; 羽賀 勝洋; 勅使河原 誠; 麻生 智一; 明午 伸一郎; 粉川 広行; 直江 崇; 涌井 隆; 大井 元貴; 原田 正英; et al.

Quantum Beam Science (Internet), 1(2), p.8_1 - 8_26, 2017/09

大強度陽子加速器施設(J-PARC)の物質・生命科学実験施設では、パルス核破砕中性子源から高強度かつ狭いバルス幅の中性子を供給し、多様な中性子科学研究の推進に役立てている。この核破砕中性子源の構成機器は、エネルギー3GeV、繰り返し25Hz、強度1MWという世界最高クラスの強度の陽子ビームで駆動されルことを前提に設計されており、水銀ターゲットと3種類の液体パラ水素モデレータがその中枢の機器である。目標とする1MWの陽子ビームによる運転に向けて、まだ途上段階にあるが、本報告では、この核破砕中性子源のターゲット・モデレータ・反射体システムの特色ある性能について解説する。

論文

Mitigation technologies for damage induced by pressure waves in high-power mercury spallation neutron sources, 4; Measurement of pressure wave response and microbubble effect on mitigation in mercury target at J-PARC

粉川 広行; 直江 崇; 二川 正敏; 羽賀 勝洋; 涌井 隆; 原田 正英; 高田 弘

Journal of Nuclear Science and Technology, 54(7), p.733 - 741, 2017/07

 被引用回数:5 パーセンタイル:29.98(Nuclear Science & Technology)

J-PARCの核破砕中性子源では、中性性ビームを生成するために水銀ターゲットシステムを運転している。水銀ターゲットでは、大強度のパルス陽子ビームが入射することによって水銀の急激な発熱により圧力波が発生する。圧力波によって、水銀を内包するターゲット容器に繰返し応力だけでなくキャビテーション損傷を引き起す。圧力波を低減することは、ターゲット容器の寿命を保つ上で非常に重要な課題である。我々は、微小気泡を水銀中に注入し、圧力波を低減する技術の開発を行っており、今回、微小気泡発生器を水銀ターゲット容器に実装し、圧力波により励起されるターゲット容器の変位速度をその場診断装置で測定し、陽子ビーム条件や微小気泡の効果を調査した。その結果、ターゲット容器の変位速度は微小気泡により減少し、変位速度のピーク値は、気泡の注入量が0.4%, 0.1%の場合、気泡を注入しない場合に比べて各々1/3, 2/3に低減することを明らかにした。

論文

Numerical simulation on molten metal collision behavior using SPH method combined with fractal analysis on morphology of stacking pattern

二川 正敏; 筒井 喜平*; 粉川 広行; 直江 崇

Key Engineering Materials, 715, p.203 - 209, 2016/11

世界的関心の寄せられる様々な科学技術を展開しうる大強度陽子加速器施設では、加速器から出射されるMW級の大強度陽子線に耐えつつ、効率よく2次粒子を生成する標的が要求される。固体金属標的は、大強度の陽子線が入射することによって非常に高い熱流束が負荷され、場合によっては瞬時に溶融することが推測される。実際、J-PARC(Japan Proton Accelerator Research Complex)では、金の固体標的が局所的に溶融し、溶融金が噴出する事象が生じた。溶融金ジェットは真空を隔てるフランジ板に衝突して飛散すると共に、一部はフランジ板に付着した。この挙動を粒子法による数値解析で再現し、フランジ板上の付着痕の様相と衝突速度との相関について、フラクタル解析を導入して定量評価を試みた。その結果、フラクタル次元は衝突速度に依存し、局所衝撃力や飛散挙動を評価する指標として有効であることが分かった。

論文

In-situ structural integrity evaluation for high-power pulsed spallation neutron source by using a laser Doppler method

Wan, T.; 直江 崇; 涌井 隆; 羽賀 勝洋; 粉川 広行; 二川 正敏

JAEA-Conf 2015-002, p.76 - 87, 2016/02

J-PARCの水銀ターゲットでは、陽子線入射励起圧力波によるターゲット容器のキャビテーション損傷を低減するために先端部に狭隘流路構造を有する2重壁構造の容器を設置する計画である。本研究では、陽子線入射時に発生するターゲット容器外側の振動をレーザードップラー振動計により非接触で計測することによって、激しい損傷が形成される2重壁の内壁の損傷を診断するための検討を実施した。まず、内壁側に損傷を模擬した貫通穴を形成した場合の容器の振動速度について、数値解析及び水銀中への圧力波負荷実験により調べた。振動波形の差異を定量化するために、ウェーブレット解析を用いた比較法(WDA)を考案し、穴径に応じてわずかに振動波形が変化することを明らかにした。しかしながら、実験では、振動波形にノイズが多く重畳し、差が明瞭でなかった。そこで、ノイズを低減するために、分散分析及び共分散分析を適用した結果、穴径の増加とともに穴がない場合の振動波形との差が大きくなることを確認した。さらに、実機ターゲット容器で計測した振動波形に対して、同様の分析を実施し、流動条件のわずかな差による振動波形の変化を定量的に評価できることを示唆した。

論文

Cavitation damage prediction for the JSNS mercury target vessel

直江 崇; 粉川 広行; 涌井 隆; 羽賀 勝洋; 勅使河原 誠; 木下 秀孝; 高田 弘; 二川 正敏

Journal of Nuclear Materials, 468, p.313 - 320, 2016/01

BB2014-2665.pdf:3.4MB

 被引用回数:5 パーセンタイル:36.45(Materials Science, Multidisciplinary)

J-PARCの核破砕中性子源(JSNS)水銀ターゲット容器は、陽子線入射励起圧力波により励起されるキャビテーションによる損傷を受ける。キャビテーションによる損傷は、容器の構造健全性を低下させるため現在のところ容器の交換寿命を決める支配因子となっている。圧力波及びキャビテーションによる損傷を低減するためには、水銀中にガスマイクロバブルを注入することが効果的な手法である。JSNSでは、ガスマイクロバブルを注入するためのシステムを2012年10月に設置し、レーザードップラー振動計を用いて容器の振動をモニタリングすることによって水銀中へのバブル注入の効果をした。その結果、振動速度は気泡注入量の増加に伴って減少することを確認した。また長期間の運転では、気泡注入によって平均でバブル注入無しの1/4程度の振動速度を維持した。

論文

Progress of target system operation at the pulsed spallation neutron source in J-PARC

高田 弘; 直江 崇; 甲斐 哲也; 粉川 広行; 羽賀 勝洋

Proceedings of 12th International Topical Meeting on Nuclear Applications of Accelerators (AccApp '15), p.297 - 304, 2016/00

J-PARCでは、パルス核破砕中性子源の水銀ターゲットを1MWの設計ビーム強度で運転するために継続的に様々な努力を行ってきた。1つの技術的な進歩は、3GeVの陽子ビームが25Hzの繰り返しで入射される際にターゲット容器の尖頭部に誘起されるキャビテーション損傷の低減である。水銀ターゲットへの微小気泡注入の性能を向上させた結果、300kWの陽子ビームで2050MWhの運転を行った後で、ターゲット容器の内側表面に顕著なキャビテーション損傷がないことを観測した。これとは別に、ターゲット容器を交換する際に放出される気体状の放射性物質、特にトリチウムの量を抑制においても進展があった。ターゲット容器交換の際、ターゲットシステムが開放されるときに、その内部の空気を気体廃棄物処理設備に引き込む手順を加えることによって、スタックからのトリチウム放出を抑制した。例えば、2050MWhの運転後の場合、放出されたトリチウム量は12.5GBqであり、これば予測値の5.4%に留まった。このような進展に基づき、2015年4月から核破砕中性子源の運転ビーム強度は500kWに増強された。

論文

Development of microbubble generator for suppression of pressure waves in mercury target of spallation source

粉川 広行; 直江 崇; 京藤 敏達*; 羽賀 勝洋; 木下 秀孝; 二川 正敏

Journal of Nuclear Science and Technology, 52(12), p.1461 - 1469, 2015/12

 被引用回数:7 パーセンタイル:32.32(Nuclear Science & Technology)

MW級核破砕中性子源の水銀ターゲットでは、大強度のパルス陽子ビーム入射により圧力波が発生する。圧力波の伝ぱはターゲット容器壁に沿って負圧の発生を引き起こし、キャビテーション損傷により容器が損傷する。ヘリウムガスの微小気泡を水銀中に注入することは圧力波及びキャビテーション損傷を抑制する効果的な技術の一つである。生成する気泡の大きさとJSNSの水銀ターゲットシステムへの設置のしやすさを考慮した場合、液体の旋回流を用いた気泡生成器(旋回流型気泡生成器)が気泡生成器として適していることが分かった。しかし、一つの旋回流型気泡発生器を流動する水銀中に用いた場合、生成器の下流に水銀の旋回流が残り、残留する旋回流は気泡の合体を引き起こし、結果として圧力波の抑制効果は十分でなくなる。この課題を解決するために、複数の旋回流気泡発生器を水銀の流動方向に垂直な面に並べた複数旋回流型気泡生成器を開発した。JSNSの運転条件で試験を行い、圧力波を抑制することが期待できる半径65$$mu$$mの気泡を生成できることを確認した。

論文

TEF beam window design and evaluation of structural integrity

大林 寛生; 武井 早憲; Wan, T.; 粉川 広行; 岩元 大樹; 佐々 敏信

JPS Conference Proceedings (Internet), 8, p.041002_1 - 041002_7, 2015/09

The objective of this study is to evaluate the feasibility of a designed target beam window (BW) of J-PARC Transmutation Experimental Facility by the numerical analysis with a 3D model. In the typical case, the peak current density and the profile of the proton beam were set to 20 $$mu$$A/cm$$^{2}$$ and a Gaussian shape, respectively. The flow rate of Lead Bismuth Eutectic (LBE) coolant and temperature at the inlet were 1 l/sec and 350 $$^{circ}$$C. In this case, the maximum velocity of LBE and the maximum temperature appeared at the top of the BW were about 1.2 m/sec and 477 $$^{circ}$$C. The maximum shear stress was 190 MPa, which was observed at the center on the outside surface of a beam window. The value was lower than the tolerance level of the stress strength of the material given by the legal limitation which is applied to the fast reactor. The repeated stress was evaluated to be below a permission level. Accordingly, the feasibility of a designed BW was confirmed in terms of structural design.

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