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岩本 直也*; 小泉 淳*; 小野田 忍; 牧野 高紘; 大島 武; 児島 一聡*; 小池 俊平*; 内田 和男*; 野崎 眞次*
Materials Science Forum, 717-720, p.267 - 270, 2012/05
被引用回数:1 パーセンタイル:53.05(Materials Science, Multidisciplinary)炭化ケイ素(SiC)の耐放射線性に関する知見を得るため、電子線照射により6H-SiC pnダイオード中に発生する欠陥が電荷収集効率に及ぼす影響をアルファ線誘起過渡スペクトロスコピーにより調べた。試料には室温で1MeV電子線を110/cm照射し、照射前後の電荷収集効率をAmから放出される5.486MeVのアルファ線を用いて室温で評価した。その結果、初期には100%近かった電荷収集効率が電子線照射により84%まで低下することが判明した。この原因を調べるため、170310Kの範囲でアルファ線誘起過渡スペクトロスコピー評価を行ったところ、X及びXと名付けられた欠陥中心が発生することが判明した。それぞれの活性化エネルギーを求めたところ、それぞれ、0.30及び0.47eVであった。今回、電荷収集効率を室温で測定していることから、室温近くにピークを持つXが、Xに比べてより電荷収集効率に悪影響を及ぼす欠陥であると推測できる。
岩本 直也; 小泉 淳*; 小野田 忍; 牧野 高紘; 大島 武; 児島 一聡*; 小池 俊平*; 内田 和男*; 野崎 眞次*
IEEE Transactions on Nuclear Science, 58(6), p.3328 - 3332, 2011/12
被引用回数:5 パーセンタイル:37.41(Engineering, Electrical & Electronic)電子線照射による6H-SiC(Silicon Carbide) pnダイオードの電荷収集量低下の原因を調べるため、電子線照射によりダイオード中に形成される欠陥について、単一アルファ粒子による電荷の過渡スペクトル分析(single-alpha-particle-induced charge transient spectroscopy: SAPICTS)と過渡容量分光法(deep level transient spectroscopy: DLTS)による評価を行った。SAPICTSによって検出された欠陥は、その活性化エネルギーとアニール特性から、DLTSで検出される電子トラップEと同一の欠陥であることが示唆された。アニール処理を施した結果、当該欠陥が減少するとともに、ダイオードの電荷収集量が回復することが明らかとなった。以上のことから、SAPICTSにより検出された欠陥は電荷収集量の低下に最も寄与する欠陥であると結論できた。
小池 俊平*; 岩本 直也; 小野田 忍; 大島 武; 児島 一聡*; 小泉 淳*; 小野 洋*; 内田 和男*; 野崎 眞次*
no journal, ,
SiC(Silicon Cargide)中の欠陥を調べるために、一般的に利用されている容量(Capacitance)-DLTS(Deep Level Transient Spectroscopy)ではなく、容量DLTSスペクトルのピークをもとにエネルギー的に近接して存在する欠陥準位を分離する逆ラプラス変換アルゴリズムを用いたDLTS(L-DLTS)を試みた。6H-SiC pnダイオードに対してC-DLTS測定を行った結果、2つのピーク(X1: 0.46eV、及びX2: 1.10eV)を検出することができた。一方、L-DLTSによりX1及びX2を評価した結果、X1の欠陥の活性化エネルギーは0.46eV, 0.40eV, 0.21eVという3つの近接したエネルギー準位に分かれることがわかった。また、X2の欠陥の活性化エネルギーは1.06eVと1.08eVの2つの近接したエネルギー準位に分離できることがわかった。
岩本 直也; 小野田 忍; 牧野 高紘; 大島 武; 児島 一聡*; 小池 俊平*; 小泉 淳*; 内田 和男*; 野崎 眞次*
no journal, ,
炭化ケイ素(SiC)を用いた耐放射線性素子開発の一環として、線がSiCダイオードに入射した際の過渡電荷収集量Q(t)と放射線誘起欠陥との関係を調べた。6H-SiC n型エピタキシャル基板上に作製したpnダイオードに対し、エネルギー1MeVの電子線を110/cm照射することで放射線誘起欠陥を導入し、180310Kの温度範囲で、放射性同位体Amからの線をダイオードに入射させることでQ(t)を測定した。その結果、電子線未照射のダイオードのQ(t)は、イオン入射直後からn秒レベルで瞬時に立ち上がった後に飽和するのに対し、電子線を照射したダイオードのQ(t)は、急激な立ち上がりはなく、数10sにわたって徐々に増加することがわかった。また、未照射試料のQ(t)は温度にほとんど依存しないが、照射後に見られるsオーダーで増加する成分が温度に大きく依存することも併せて明らかとなった。この結果は、線によってダイオード内に生成された電荷が、放射線誘起欠陥に一度捕獲され、再度放出されることに起因しており、各温度におけるQ(t)から2つの時刻での電荷収集量Q(t1)及びQ(t2)を導出し、その差分Qと温度の関係を求めたところ、電子線を照射したダイオードからは205K及び279K付近に明確なピークが観測され、この温度に対応したエネルギーでキャリアを捕獲・放出する欠陥が形成されたと結論できた。
小池 俊平*; 岩本 直也; 小野田 忍; 大島 武; 児島 一聡*; 小泉 淳*; 小野 洋*; 内田 和男*; 野崎 眞次*
no journal, ,
炭化ケイ素(4H-SiC)のエピタキシャル層に存在するZ/Zセンターと呼ばれる欠陥準位の高分解能測定を行った。pnダイオードを作製し、通常のDLTS(Deep Level Transient Spectroscopy)法により得られるスペクトルをもとに、逆ラプラス変換を用いることで、Z/Zセンターを2つのピークに分離することができた。従来分離することのできなかったZ/Zセンターの活性化エネルギーをより高分解能に評価することに成功し、ZとZの活性化エネルギーがそれぞれ0.54eVと0.69eVであることがわかった。
小泉 淳*; Markevich, V. P.*; 岩本 直也; 佐々木 将*; 小池 俊平*; 大島 武; 児島 一聡*; 木本 恒暢*; 内田 和男*; 野崎 眞次*; et al.
no journal, ,
n型六方晶炭化ケイ素(6H-SiC)中に電子線照射やイオン注入によって形成されるE/E欠陥中心は、二個のキャリアを捕獲する特徴(negative-U特性)を有することが知られている。これまでわれわれは、ラプラスDLTS(Laplace deep level transient spectroscopy)測定の結果を詳細に解析することでE/Eを分離して観察することに成功し、さらにEが二つのエネルギー準位に分離できることを見いだしてきている。今回は、E/E欠陥中心の異なる荷電状態に対応したE及びEに着目し、これら欠陥センターも同様に分離して観察できるかをラプラスDLTSを用いて調べた。その結果、準位の分離に成功し、温度依存性から、それぞれのエネルギーがE-0.14eV, E-0.18eV及びE-0.26eVであると決定できた。