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小岩井 拓真*; Wimmer, K.*; Doornenbal, P.*; Obertelli, A.*; Barbieri, C.*; Duguet, T.*; Holt, J. D.*; 宮城 宇志*; Navrtil, P.*; 緒方 一介*; et al.
Physics Letters B, 827, p.136953_1 - 136953_7, 2022/04
中性子過剰核Caでは、新魔法数34が発見されて以来、その構造を知るために多くの実験がなされてきたが、それを超える中性子過剰核の情報は全く知られてこなかった。本論文では、理化学研究所RIBFにて
K,
Ca,
Caの励起状態から脱励起するガンマ線を初めて観測した結果を報告した。それぞれ1つのガンマ線しか得られなかったものの、
Kおよび
Caのデータは、それぞれ、陽子の
と
軌道間のエネルギー差、中性子の
と
軌道間のエネルギー差を敏感に反映し、両方とも最新の殻模型計算によって200keV程度の精度で再現できることがわかった。また、1粒子状態の程度を特徴づける分光学的因子を実験データと歪曲波インパルス近似による反応計算から求め、その値も殻模型計算の値と矛盾しないことがわかった。
Linh, B. D.*; Corsi, A.*; Gillibert, A.*; Obertelli, A.*; Doornenbal, P.*; Barbieri, C.*; Chen, S.*; Chung, L. X.*; Duguet, T.*; Gmez-Ramos, M.*; et al.
Physical Review C, 104(4), p.044331_1 - 044331_16, 2021/10
理化学研究所のRIビームファクトリーにて中性子過剰Clの励起状態を
Arからのノックアウト反応によって生成し、脱励起ガンマ線からそのエネルギー準位を測定した。また、陽子ノックアウトの運動量分布から
Clの基底状態が
であることがわかった。その結果を大規模殻模型計算およびいくつかの第一原理計算と比較した。
Cl同位体の基底状態および第一励起状態は、計算で用いた相互作用に敏感であることがわかった。それは、陽子の一粒子エネルギーと四重極集団運動との複雑な結合によるためであると考えられる。
永野 博彦; 中山 理智*; 堅田 元喜*; 福島 慶太郎*; 山口 高志*; 渡辺 誠*; 近藤 俊明*; 安藤 麻里子; 久保田 智大*; 舘野 隆之輔*; et al.
Soil Science and Plant Nutrition, 67(5), p.606 - 616, 2021/10
被引用回数:0 パーセンタイル:0.02(Plant Sciences)北海道の牧草地に囲まれた冷温帯林において、大気からの窒素沈着量と土壌の微生物群集特性との関係を調査した。窒素沈着量の緩やかな増大(年間10kg N/ha未満)が土壌微生物群集に及ぼす影響について明らかにすることを本研究の目的とした。調査対象の森林において6つの実験区画を設置し、そのうち3つを草地に隣接した林縁、他の3つを草地から少なくとも700m離れた林内に設置した。2018年5月から11月まで、各プロットでの窒素沈着を測定した。2018年8月には、すべての実験区画からリター層と表層土壌(深さ0-5cm)を収集し、微生物活性の指標として正味の窒素無機化と硝化速度、また微生物量の指標として微生物バイオマス炭素・窒素およびさまざまな微生物の遺伝子量(すなわち、細菌16S rRNA,真菌のITS,細菌のamoA、および古細菌のamoA遺伝子)を測定した。森縁の窒素沈着量は、林内の窒素沈着の1.4倍多かった一方、最も沈着量が多い場合でも3.7kg N/haであった。窒素沈着は、正味の窒素無機化および硝化速度、16S rRNAおよび細菌のamoA遺伝子の存在量と有意に相関していた。環境DNA解析に基づく土壌微生物群集構造は、リター層と表層土壌で異なっていたが、林縁と林内では類似していた。土壌の炭素/窒素比、および硝酸とアンモニウムの含有量に対する窒素沈着の有意な相関も観察された。以上より、窒素可給性の低い森林では、林縁における緩やかな窒素沈着の増大が土壌微生物の活性と存在量を増大させることが示された。
社本 真一; Lee, M. K.*; 藤村 由希; 近藤 啓悦; 伊藤 孝; 池内 和彦*; 保田 諭; Chang, L.-J.*
Materials Research Express (Internet), 8(7), p.076303_1 - 076303_6, 2021/07
被引用回数:0 パーセンタイル:0(Materials Science, Multidisciplinary)Pb, Ga、およびGaをドープした鉛フリーのSn-Ag-Cuはんだを使用して、銀被覆DI-BISCCOタイプHテープを使用した低接合抵抗率に対するガリウム効果を研究した。その結果について報告する。
Browne, F.*; Chen, S.*; Doornenbal, P.*; Obertelli, A.*; 緒方 一介*; 宇都野 穣; 吉田 数貴; Achouri, N. L.*; 馬場 秀忠*; Calvet, D.*; et al.
Physical Review Letters, 126(25), p.252501_1 - 252501_7, 2021/06
被引用回数:0 パーセンタイル:0(Physics, Multidisciplinary)理化学研究所RIビームファクトリーにて、中性子過剰核Scからの1陽子ノックアウト反応によって
Caを生成し、そのエネルギー準位と反応断面積をガンマ線分光および不変質量分光によって得た。その結果を歪曲波インパルス近似による核反応計算と大規模殻模型による核構造計算を組み合わせた理論値と比較した。実験の準位と断面積は理論計算によってよく再現された。
Caの正パリティ状態については、基底状態の生成断面積が励起状態のものに比べて圧倒的に大きいという結果が得られた。これは、
Scでは中性子魔法数34が消滅し
Caではその魔法数が存在するというこれまでの知見と一見矛盾するが、対相関による分光学的因子のコヒーレンスから理解することができる。
Juhsz, M. M.*; Elekes, Z.*; Sohler, D.*; 宇都野 穣; 吉田 数貴; 大塚 孝治*; 緒方 一介*; Doornenbal, P.*; Obertelli, A.*; 馬場 秀忠*; et al.
Physics Letters B, 814, p.136108_1 - 136108_8, 2021/03
被引用回数:1 パーセンタイル:74.98(Astronomy & Astrophysics)(,
)反応と
線分光を用いて
Arの束縛状態と非束縛状態の核構造研究を行った。実験結果と殻模型計算を比較することで、2つの束縛状態と6つの非束縛状態を決定した。
Arの束縛状態を生成する反応断面積が小さいことから、これは中性子数32, 34の顕著なsub-shell closureが存在している確かな証拠と解釈できる。
Yang, Z. H.*; 久保田 悠樹*; Corsi, A.*; 吉田 数貴; Sun, X.-X.*; Li, J. G.*; 木村 真明*; Michel, N.*; 緒方 一介*; Yuan, C. X.*; et al.
Physical Review Letters, 126(8), p.082501_1 - 082501_8, 2021/02
被引用回数:10 パーセンタイル:98.7(Physics, Multidisciplinary)ボロミアン核であり中性子ハロー構造が期待されるBに対する(
,
)反応実験を行った。断面積の運動量分布を分析することで、
と
軌道の分光学的因子を決定した。驚くべきことに、
の分光学的因子は9(2)%と小さいことが明らかになった。この結果は、連続状態を含むdeformed relativistic Hartree-Bogoliubov理論によってよく説明された。本研究の結果によると、現在知られているハロー構造を持つとされる原子核の中で
Bは
および
軌道の成分が最も小さく、
または
軌道成分が支配的であることが必ずしもハロー構造の前提条件ではない可能性を示唆している。
Corts, M. L.*; Rodriguez, W.*; Doornenbal, P.*; Obertelli, A.*; Holt, J. D.*; Men
ndez, J.*; 緒方 一介*; Schwenk, A.*; 清水 則孝*; Simonis, J.*; et al.
Physical Review C, 102(6), p.064320_1 - 064320_9, 2020/12
被引用回数:1 パーセンタイル:35.83(Physics, Nuclear)理化学研究所RIBFにおいて、=32同位体である
Arの低励起構造を陽子・中性子ノックアウト反応,多核子剥離反応,陽子非弾性散乱と
線分光によって調査した。すでに知られていた2つに加えて、3
状態の候補を含む5つの状態を新たに確認した。
coincidenceによって得られた準位図は
模型空間での殻模型計算やカイラル2体・3体力による第一原理計算と比較した。陽子・中性子ノックアウト反応断面積の理論との比較により、新たに発見された2つの状態は2
状態であり、また以前に4
とされていた状態も2
であることが示唆された。
山内 宏樹; Sari, D. P.*; 渡邊 功雄*; 安井 幸夫*; Chang, L.-J.*; 近藤 啓悦; 伊藤 孝; 石角 元志*; 萩原 雅人*; Frontzek, M. D.*; et al.
Communications Materials (Internet), 1, p.43_1 - 43_6, 2020/07
中性子とミュオンの相補利用により、720Kまでの高温での短距離磁気秩序現象をMnRhSiで発見した。
池田 修悟*; 金子 耕士; 田中 佑季*; 川崎 卓郎; 花島 隆泰*; 宗像 孝司*; 中尾 朗子*; 鬼柳 亮嗣; 大原 高志; 望月 健生*; et al.
Journal of the Physical Society of Japan, 89(1), p.014707_1 - 014707_7, 2020/01
被引用回数:0 パーセンタイル:0(Physics, Multidisciplinary)Magnetism in EuNiIn has been studied by specific heat, magnetic susceptibility, magnetization,
Eu M
ssbauer spectroscopy, and neutron diffraction experiments. The specific heat shows two magnetic transitions at
and
at zero magnetic field. An antiferromagnetic ground state of EuNiIn
has a uniaxial magnetic anisotropy along the b-axis, revealed by the magnetic susceptibility and the M
ssbauer spectroscopy. Single crystal neutron diffraction experiments clarify that this antiferromagnetic structure in the ground state is characterized by the commensurate propagation vector
= (1/2, 1/2, 1/2) which reveals no distinct anomaly at
. The magnetization curve along the b-axis at 2 K shows four successive magnetic field-induced transitions up to 50 kOe and, reaches 7
/f.u. above 190 kOe, The magnetic phase diagram in EuNiIn
has unique characteristics with five magnetic states in low magnetic field.
Corts, M. L.*; Rodriguez, W.*; Doornenbal, P.*; Obertelli, A.*; Holt, J. D.*; Lenzi, S. M.*; Men
ndez, J.*; Nowacki, F.*; 緒方 一介*; Poves, A.*; et al.
Physics Letters B, 800, p.135071_1 - 135071_7, 2020/01
被引用回数:13 パーセンタイル:97.21(Astronomy & Astrophysics)ガンマ線分光による=40同調体である
Tiの分光学研究を
V(
,
)
TiをRIBFで行った。今回初めて測定された
と
の遷移はTiの基底状態が変形していることを示唆した。これらのエネルギーは近傍核の
Crや
Feと比較して大きく、したがって四重極集団運動が小さくなっていることが示唆される。今回の結果は大規模殻模型計算によって良く再現される一方、第一原理計算や平均場模型では今回の結果は再現されなかった。
近藤 恭弘; 平野 耕一郎; 伊藤 崇; 菊澤 信宏; 北村 遼; 森下 卓俊; 小栗 英知; 大越 清紀; 篠崎 信一; 神藤 勝啓; et al.
Journal of Physics; Conference Series, 1350, p.012077_1 - 012077_7, 2019/12
被引用回数:0 パーセンタイル:0.07J-PARC加速器の要素技術試験に必要な3MeV Hリニアックを高度化した。イオン源にはJ-PARCリニアックと同じものを用い、RFQは、J-PARCリニアックで2014年まで使用した30mA RFQに代わり新たに製作した50mA RFQを設置した。したがって、このシステムはエネルギー3MeV、ビーム電流50mAとなる。このリニアックの本来の目的は、このRFQの試験であるが、J-PARC加速器の運転維持に必要な様々な機器の試験を行うことができる。加速器は既に試運転が終了しており、測定プログラムが開始されつつある。この論文では、この3MeV加速器の現状について報告する。
大谷 将士*; 二ツ川 健太*; 三部 勉*; 内藤 富士雄*; 長谷川 和男; 伊藤 崇; 北村 遼; 近藤 恭弘; 森下 卓俊; 飯沼 裕美*; et al.
Journal of Physics; Conference Series, 1350, p.012097_1 - 012097_7, 2019/12
被引用回数:1 パーセンタイル:65.18ミューオン異常磁気モーメント測定および電気双極子モーメント探索実験用ミューオンリニアックの中エネルギー部用ディスクアンドワッシャ型(DAW)結合空洞リニアック(CCL)を開発している。このリニアックは、ミューオンを=0.3から0.7まで、加速周波数1.3Hzで加速する。本論文では、DAW CCLの空洞設計, ビーム力学設計、および空洞低電力モデルの測定結果について述べる。ビーム力学設計においては透過率100%で加速できる設計を行うことができ、問題となるようなエミッタンス増大もシミュレーションでは見られなかった。空洞設計においては、
=0.3, 0.4, 0.5, 0.6用のセル設計を行った。コールドモデルの測定では、0.1%の精度で設計値の1.3GHzと一致していることが確認できた。
Chen, S.*; Lee, J.*; Doornenbal, P.*; Obertelli, A.*; Barbieri, C.*; 茶園 亮樹*; Navrtil, P.*; 緒方 一介*; 大塚 孝治*; Raimondi, F.*; et al.
Physical Review Letters, 123(14), p.142501_1 - 142501_7, 2019/10
被引用回数:21 パーセンタイル:92.26(Physics, Multidisciplinary)Caでは中性子魔法数34が現れると考えられているが、その直接的な実験的証拠を得るため、
Caからの中性子ノックアウト反応
Ca(
)
Caによって生成される状態を理化学研究所のRI Beam Factoryによって調べた。基底状態および2.2MeVの励起状態が強く生成され、1.7MeVの励起状態の生成量は小さかった。
Caの運動量分布から、基底状態および2.2MeVの励起状態は
軌道の中性子を叩き出して得られた状態であることが明らかになった。DWIA計算によって得られた分光学的因子から、
Caは
軌道がほぼ完全に占有された閉殻構造を持つことが明らかになり、中性子魔法数34の出現が確実なものとなった。
山下 真一郎; 井岡 郁夫; 根本 義之; 川西 智弘; 倉田 正輝; 加治 芳行; 深堀 智生; 野澤 貴史*; 佐藤 大樹*; 村上 望*; et al.
Proceedings of International Nuclear Fuel Cycle Conference / Light Water Reactor Fuel Performance Conference (Global/Top Fuel 2019) (USB Flash Drive), p.206 - 216, 2019/09
福島第一原子力発電所事故を教訓に、冷却材喪失等の過酷条件においても損傷しにくく、高い信頼性を有する新型燃料の開発への関心が高まり、世界中の多くの国々において事故耐性を高めた新型燃料の研究開発が進められている。本プロジェクトは、経済産業省資源エネルギー庁からの委託を受けて2015年10月から2019年3月までの3年半の間実施され、新型燃料部材を既存軽水炉に装荷可能な形で設計・製造するために必要となる技術基盤を整備することを目的に、国内の軽水炉燃料設計,安全性評価,材料開発を実施してきた人材,解析ツール,ノウハウ、及び経験を最大限活用して進められてきた。本論文では、プロジェクトの総括として、各要素技術について3年半の研究開発の成果をまとめ、日本の事故耐性燃料開発の現状と課題を整理した。
Wang, H.*; 大津 秀暁*; 千賀 信幸*; 川瀬 頌一郎*; 武内 聡*; 炭竃 聡之*; 小山 俊平*; 櫻井 博儀*; 渡辺 幸信*; 中山 梓介; et al.
Communications Physics (Internet), 2(1), p.78_1 - 78_6, 2019/07
被引用回数:5 パーセンタイル:62.37(Physics, Multidisciplinary)陽子(あるいは中性子)過剰核の効率的な生成経路を探索することは、原子核反応研究の主な動機のひとつである。本研究では、Pdに対する核子当たり50MeVの陽子および重陽子入射による残留核生成断面積を逆運動学法によって測定した。その結果、重陽子入射ではAgやPd同位体の生成断面積が大きくなることを実験的に示した。また、理論計算による解析から、この生成断面積の増大は重陽子の不完全融合反応に起因することを示した。これらの結果は、陽子過剰核の生成において重陽子のような弱束縛核の利用が有効であることを示すものである。
山下 真一郎; 永瀬 文久; 倉田 正輝; 野澤 貴史; 渡部 清一*; 桐村 一生*; 垣内 一雄*; 近藤 貴夫*; 坂本 寛*; 草ヶ谷 和幸*; et al.
Proceedings of 2017 Water Reactor Fuel Performance Meeting (WRFPM 2017) (USB Flash Drive), 10 Pages, 2017/09
我が国では、事故耐性燃料の技術基盤を整備するために2015年に軽水炉の事故耐性燃料等(ATFs)に関する研究開発プロジェクトが立ち上がった。日本原子力研究開発機構は、国内のプラントメーカ, 燃料メーカ, 大学等が有する国内軽水炉においてジルカロイを商用利用した際の経験、知識を最大限活用するために、これらの機関と協力して本プロジェクトを実施するとともに取りまとめを行っている。プロジェクトの中で検討されているATF候補材料は、微細な酸化物粒子を分散することで強化されたFeCrAl鋼(FeCrAl-ODS鋼)と炭化ケイ素(SiC)複合材料であり、通常運転時の燃料性能は同等かそれ以上で、事故時にはジルカロイよりも長い時間原子炉炉心においてシビアアクシデント条件に耐えることが期待されている。本論文では、日本のプロジェクトで実施中の研究開発の進捗について報告する。
近藤 恭弘; 浅野 博之*; 千代 悦司; 平野 耕一郎; 石山 達也; 伊藤 崇; 川根 祐輔; 菊澤 信宏; 明午 伸一郎; 三浦 昭彦; et al.
Proceedings of 28th International Linear Accelerator Conference (LINAC 2016) (Internet), p.298 - 300, 2017/05
J-PARC加速器の要素技術開発に必要な3MeV Hリニアックを構築した。イオン源にはJ-PARCリニアックと同じものを用い、RFQは、J-PARCリニアックで2014年まで使用したものを再利用している。設置作業の後、2016年6月からRFQのコンディショニングを開始した。このRFQは様々な問題を克服し、なんとか安定運転に達していたが、2年間運転できなかったので再度コンディショニングが必要であった。現状定格のデューティーファクタでは運転できてはいないが、短パルスならばビーム運転可能となっている。この論文では、この3MeV加速器のコミッショニングと最初の応用例であるレーザー荷電変換試験の現状について述べる。
大谷 将士*; 河村 成肇*; 三部 勉*; 内藤 富士雄*; 吉田 光宏*; 長谷川 和男; 伊藤 崇; 近藤 恭弘; 林崎 規託*; 岩下 芳久*; et al.
Proceedings of 28th International Linear Accelerator Conference (LINAC 2016) (Internet), p.1037 - 1041, 2017/05
ミュオン加速のための加速器を開発中である。この加速器により、ミュオンの異常磁気モーメントを0.1ppmの精度で、また電気双極子モーメントを10 cmの精度で測定することが可能となり、素粒子の標準理論をこえる物理の探索ができるようになる。最初のステップとして、ミュオンの加速試験を行う予定である。そのための負ミュオニウム源を開発し、既存のJ-PARC RFQ予備機を用いる。また、それに続く低ベータおよび中ベータ加速空洞も開発中である。低ベータにはinterdigital H構造、中ベータにはdisk and washer structureを用いる。本論文では、ミュオン加速試験の準備状況および、加速空洞の開発状況について述べる。
平野 耕一郎; 浅野 博之; 石山 達也; 伊藤 崇; 大越 清紀; 小栗 英知; 近藤 恭弘; 川根 祐輔; 菊澤 信宏; 佐藤 福克; et al.
Proceedings of 13th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.310 - 313, 2016/11
単位面積当たりの熱負荷を減らすため、67のビーム入射角を有するビームスクレーパをJ-PARCリニアックのRFQとDTLの間のMEBTで使用している。67
ビームスクレーパは粒子数1.47E22個のH
ビームによって照射された。レーザ顕微鏡を用いてスクレーパのビーム照射による損傷部を観察すると、高さ数百
mの突起物が無数にあった。ビームスクレーパの耐電力を調べるため、3MeVリニアックを新たに構築した。2016年末にスクレーパ照射試験を実施する予定である。今回は、J-PARCリニアックのビームスクレーパの現状、及び、ビームスクレーパの照射試験に用いる3MeVリニアックについて報告する。