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論文

再処理施設における高レベル濃縮廃液の蒸発乾固時の事象進展の整理

山口 晃範*; 横塚 宗之*; 古田 昌代*; 久保田 和雄*; 藤根 幸雄*; 森 憲治*; 吉田 尚生; 天野 祐希; 阿部 仁

日本原子力学会和文論文誌(インターネット), 21(4), p.173 - 182, 2022/09

確率論的リスク評価(PRA)から得られるリスク情報は、原子力施設におけるシビアアクシデント対策の有効性を評価するために有用である。再処理施設に対するPRA手法は原子力発電所のそれと比べて未成熟と考えられ、本手法を成熟させるためには事故シナリオの不確実性を低減することが重要となる。本論文では、再処理施設におけるシビアアクシデントである高レベル廃液の沸騰による蒸発乾固への事象進展と、それに伴う放射性物質の移動挙動に関する文献調査の結果をまとめた。Ruの重要な特徴の一つは、事象進展の過程で揮発性化合物を形成することであり、本稿ではその移動挙動を温度に基づいて4段階に分類した。高温まで至った乾固物からはRuは放出されない一方、Csのような他の揮発性元素が放出される可能性がある。実験データは未だに不十分な状態であり、放射性物質の移行挙動の温度依存性を明らかにすることが求められる。

報告書

概要調査段階における設計・性能評価手法の高度化,3; NUMO-JAEA共同研究報告書(2013年度)(共同研究)

柴田 雅博; 澤田 淳; 舘 幸男; 牧野 仁史; 若杉 圭一郎; 三ツ井 誠一郎; 北村 暁; 吉川 英樹; 小田 治恵; 石寺 孝充; et al.

JAEA-Research 2014-030, 457 Pages, 2015/03

JAEA-Research-2014-030.pdf:199.23MB

原子力機構(JAEA)がこれまで蓄積してきた技術やノウハウを、原子力発電環境整備機構(NUMO)が今後行う精密調査地区の選定等の処分事業に適用できるよう、実施主体の視点に沿って実用化を図っていくための具体的な考え方と進め方を策定すること等を目的として、2011年度よりJAEAとNUMOは以下の3つのテーマについて共同研究を進めている。(1)水理の観点からみた母岩の適性を評価する方法に関する検討: 水理地質構造モデル構築手法の事例調査に基づいて、得られた知見を評価ツリーとして整理し、モデルの不確実性やそれらの評価項目への影響等についての検討を行った。(2)シナリオの構築方法に関する検討: 状態設定手順を実務的な観点から、さらに見直すとともに、セメント影響とガラス溶解挙動について、知見の体系的な整理と不確実性の影響について解析的検討を行った。(3)核種移行パラメータの設定方法に関する検討: 母岩の分配係数を対象に、国内外の事例調査をもとに複数の設定手法を整理し、堆積岩及び花崗岩への適用を通じ妥当性や課題を確認した。溶解度について、溶解度制限固相の決定を含む設定手法を検討し、主要核種への適用を通じ妥当性や課題を確認した。

報告書

概要調査段階における設計・性能評価手法の高度化,2; NUMO-JAEA共同研究報告書(2012年度)(共同研究)

柴田 雅博; 澤田 淳; 舘 幸男; 早野 明; 牧野 仁史; 若杉 圭一郎; 三ツ井 誠一郎; 小田 治恵; 北村 暁; 大澤 英昭; et al.

JAEA-Research 2013-037, 455 Pages, 2013/12

JAEA-Research-2013-037.pdf:42.0MB

原子力機構(JAEA)及び原子力発電環境整備機構(NUMO)は、平成24年度に引き続き、JAEAがこれまで蓄積してきた技術やノウハウを、NUMOが今後行う精密調査地区の選定等の処分事業に直接適用できるよう、実施主体の視点に沿って実用化を図っていくことを目的として、概要調査段階における処分場の設計・性能評価に関連する主要な技術テーマについて検討した。(1)水理の観点からみた母岩の適性を評価する方法に関する検討については、平成24年度に引き続き、結晶質岩を対象とした地下水移行時間の評価ツリーを拡充するとともに、新たに堆積岩を対象とした評価ツリーを作成した。(2)シナリオの構築に関する検討については、平成24年度の状態設定手順を実務的な観点から見直し、緩衝材を対象として試行した。また、安全機能への不確実性の影響について解析的検討を行った。(3)核種移行パラメータの設定に関する検討については、母岩の分配係数を対象に、国内外の事例調査をもとに複数の条件変換手法を含む設定手法を整理し、堆積岩及び花崗岩への適用を通じ妥当性や課題を確認した。さらに、溶解度について、溶解度制限固相の決定を含む設定手法を検討し、主要核種への適用を通じ妥当性や課題を確認した。

論文

Single crystal growth and transport properties of RRu$$_{2}$$Al$$_{10}$$ (R = La and Pr)

迫田 將仁*; 久保田 和宏*; 田中 修平*; 松岡 英一*; 菅原 仁*; 松田 達磨; 芳賀 芳範

Journal of the Physical Society of Japan, 81(Suppl.B), p.SB011_1 - SB011_4, 2012/12

 被引用回数:2 パーセンタイル:10.8(Physics, Multidisciplinary)

We have succeeded in growing single crystals of RRu$$_{2}$$Al$$_{10}$$ (R =La and Pr), and measured their electrical resistivity and Hall effect to gain the deeper insight of the physical properties of CeRu$$_{2}$$Al$$_{10}$$ which exhibits an unusual long-range order (LRO) below $$T_0 sim$$ 27 K. The temperature dependences of the electrical resistivity of both LaRu$$_{2}$$Al$$_{10}$$ and PrRu$$_{2}$$Al$$_{10}$$ show the typical metallic behavior without any phase transition. The Hall effect measurements reveal that the carrier number of CeRu2Al10 in the LRO region is about 30 times smaller than that of LaRu$$_{2}$$Al$$_{10}$$, indicating highly different electronic states between these compounds below $$T_0$$.

報告書

概要調査段階における設計・性能評価手法の高度化; NUMO-JAEA共同研究報告書(2011年度)(共同研究)

柴田 雅博; 澤田 淳; 舘 幸男; 牧野 仁史; 早野 明; 三ツ井 誠一郎; 谷口 直樹; 小田 治恵; 北村 暁; 大澤 英昭; et al.

JAEA-Research 2012-032, 298 Pages, 2012/09

JAEA-Research-2012-032.pdf:33.68MB

原子力機構(JAEA)と原子力発電環境整備機構(NUMO)は、概要調査段階における処分場の設計・性能評価に関連する主要な技術テーマについて、原子力機構が蓄積してきた技術やノウハウを、NUMOが今後の処分事業に適用できるよう、実施主体の視点に沿って実用化を図っていくための具体的な考え方と進め方を策定するとともに、必要な開発課題と今後の計画を明らかにすることを目的として、2011年度に共同研究を実施した。実施テーマと概要は以下の通り。(1)対象母岩の選定に関する検討:母岩特性のうち水理に着目し、母岩特性を評価するための項目、及び地下水移行時間の評価手法について、地質環境の調査・評価と関連付けたうえで整理した。(2)シナリオの構築に関する検討:シナリオ構築手順を具体化するとともに、ガラス固化体の溶解と核種の浸出、オーバーパックの腐食、緩衝材の長期変遷について、現象理解に関する最新の知見を構造的に整理した。(3)核種移行パラメータの設定に関する検討:緩衝材の分配係数と拡散係数、母岩の分配係数を対象として、パラメータ設定の方法論を検討し、その方法論に従った試行を行った。(4)知識情報の品質確保に関する検討:知識情報の品質を確保するための考え方や手法を、(2)シナリオの構築で検討した状態設定に対する論拠に関する情報を例として検討した。

論文

Current status of the control system for J-PARC accelerator complex

吉川 博; 榊 泰直; 佐甲 博之; 高橋 博樹; Shen, G.; 加藤 裕子; 伊藤 雄一; 池田 浩*; 石山 達也*; 土屋 仁*; et al.

Proceedings of International Conference on Accelerator and Large Experimental Physics Control Systems (ICALEPCS '07) (CD-ROM), p.62 - 64, 2007/10

J-PARCは多目的科学研究のために日本で建設されている大規模陽子加速器施設である。この施設は3つの加速器と3つの実験施設から成り、現在建設中である。リニアックは稼動開始して1年が経過し、3GeVシンクロトロンはこの10月1日に試験運転が開始されたところで、施設全体の完成は来年の夏の予定である。加速器の制御システムは、初期の試運転に必要な性能を実現させた。この制御システムに求められる最も重要な機能は加速器構成機器の放射化を最小限に食い止めることである。この論文では、調整運転の初期の段階において、制御システムの各部分が達成した性能を示す。

論文

Novel UV-induced photografting process for preparing poly(tetrafluoroethylene)-based proton-conducting membranes

浅野 雅春; Chen, J.; 前川 康成; 坂村 高洋*; 久保田 仁*; 吉田 勝

Journal of Polymer Science, Part A; Polymer Chemistry, 45(13), p.2624 - 2637, 2007/07

紫外線グラフト重合及びスルホン化技術を併用することによるPTFEをベースにしたプロトン伝導性電解質膜を開発した。紫外線照射によりスチレンモノマーをPTFEフィルム内部まで均一にグラフトさせることができた。得た電解質膜を評価したところ、低グラフト率(10%)にもかかわらず、ナフィオンと同程度のプロトン伝導性を持つ電解質膜であることがわかった。また、紫外線照射法はPTFEフィルムに与える損傷が少ないため、従来の放射線法に比べてより高強度な電解質膜を得ることができた。

論文

Comparative study on the preparation and properties of radiation-grafted polymer electrolyte membranes based on fluoropolymer films

Chen, J.; Septiani, U.*; 浅野 雅春; 前川 康成; 久保田 仁*; 吉田 勝

Journal of Applied Polymer Science, 103(3), p.1966 - 1972, 2007/03

 被引用回数:20 パーセンタイル:53.03(Polymer Science)

本研究では、フッ素系高分子膜であるETFE, PVDF及び放射線架橋したPTFEを用いて、放射線グラフト重合及びスルホン化による燃料電池用高分子電解質膜を作製し、膜の特性を比較検討した。それらの高分子電解質膜(イオン交換容量が1.0mmolg$$^{-1}$$)のプロトン導電性及び化学安定性を調べたところ、ETFEをベースとした電解質膜は比較的高い耐酸化性を持っているが、プロトン導電性が低いことがわかった。一方、架橋したPTFEをペースとした電解質膜は優れたプロトン導電性を示したが、耐酸化性はETFEをベースとした膜より低かった。このような特性の違いは基材フィルムの結晶性及び化学構造と密接な関連性があると結論した。

論文

Proton exchange membranes for fuel cell applications prepared by ion track technology

八巻 徹也; 小曾根 雄一*; 廣木 章博; 細井 克彦*; 浅野 雅春; 久保田 仁*; 吉田 勝

電気化学および工業物理化学, 75(2), p.175 - 178, 2007/02

 被引用回数:10 パーセンタイル:22.72(Electrochemistry)

イオンビーム照射とエッチング処理により得たイオン穿孔膜に、さらに$$gamma$$線照射とグラフト重合を組合せた手法により新規な燃料電池用電解質膜を作製した。作製法は次のように行った。まず、$$^{129}$$Xeイオン(450MeV)を照射したPVDF(25$$mu$$m)を80$$^{circ}$$Cの9M KOH水溶液で50時間処理し、100nmの孔径を持つイオン穿孔膜を得た。つぎに、このイオン穿孔膜に$$gamma$$線を160kGy照射後、スチレンを60$$^{circ}$$Cでグラフト重合し、0.2Mクロロスルホン酸/ジクロロエタン溶液を用いて50$$^{circ}$$Cでスルホン化することにより電解質膜とした。この電解質膜の膜面方向と膜厚方向のプロトン導電性の検討から、異方導電性を持つことがわかった。このような一次元的なプロトン伝導経路により、市販膜のナフィオンに比べて含水率は低下し、さらにメタノール透過も抑制されることがわかった。

論文

Influence of pre-irradiation atmosphere on the properties of polymer electrolyte membranes prepared using radiation grafting method

Septiani, U.*; Chen, J.; 浅野 雅春; 前川 康成; 吉田 勝; 久保田 仁*

Journal of Materials Science, 42(4), p.1330 - 1335, 2007/02

 被引用回数:16 パーセンタイル:47.72(Materials Science, Multidisciplinary)

電解質膜の開発において、耐久性の向上は重要な課題になっている。本論文では、ETFE膜にスチレンモノマーを放射線グラフトした後、スルホン化して得た高分子電解質膜の耐久性に及ぼす照射雰囲気の影響について検討した結果をまとめた。10kGy照射したETFE膜(50$$mu$$m)にアルゴンガスをバブリングしたスチレンモノマー(40vol%)とトルエン(60vol%)の混合溶液を充填して50$$^{circ}$$Cでグラフト重合を行った。この前照射の場合、アルゴン雰囲気中及び酸素雰囲気中で行った。前照射・後グラフト重合法によるETFE膜へのスチレンをグラフト重合後、スルホン化して得た電解質膜の耐酸化性を検討した。耐酸化性試験には、1.0mmol/gのイオン交換容量を持つ電解質膜を用いた。耐酸化性は60$$^{circ}$$C、3%過酸化水素水溶液中に電解質膜を浸漬した後の重量変化から評価した。その結果、アルゴン雰囲気下で照射して得た電解質膜の耐久性は、酸素雰囲気下で照射して得た電解質膜に比べて、2倍高いことがわかった。酸素雰囲気下で照射して得た電解質膜の耐久性が低い理由として、主鎖とグラフト鎖の間にあるエーテル結合に起因していると推察した。

論文

Preparation of ETFE-based fuel cell membranes using UV-induced photografting and electron beam-induced crosslinking techniques

Chen, J.; 浅野 雅春; 前川 康成; 坂村 高洋*; 久保田 仁*; 吉田 勝

Journal of Membrane Science, 283(1-2), p.373 - 379, 2006/10

 被引用回数:23 パーセンタイル:59.23(Engineering, Chemical)

UV照射によるスチレングラフトプロセス及び電子線によるグラフト膜架橋導入を併用して新規な燃料電池用電解質膜の合成法を開発した。グラフトプロセスでは、ガス相及び液相でのスチレンのグラフト化を検討した。スチレンをグラフトしたETFE膜を電子線照射することで、架橋構造導入による耐久性向上が実現できた。本論文の特徴は、(1)UVグラフト法によるスチレンのETFE膜全体へのグラフト化,(2)合成した電解質膜の高プロトン導電性,(3)ガス相グラフト法より液相グラフト法で合成した電解質膜の高導電性,(4)これらの電解質膜の異方性プロトン導電性,(5)電子線架橋による耐久性向上と電解質膜表面への高濃度導電基の確保である。

論文

Nano-structure controlled polymer electrolyte membranes for fuel cell applications prepared by ion beam irradiation

八巻 徹也; 小曾根 雄一; 廣木 章博; 浅野 雅春; 久保田 仁*; 吉田 勝

ECS Transactions, 3(1), p.103 - 112, 2006/00

日本原子力研究開発機構イオン照射施設が保有するサイクロトロン加速器からの重イオンビームを用いて、水電解システムや燃料電池に応用可能なフッ素系高分子電解質膜を作製した。このいわゆるナノ構造制御型電解質膜は、照射後の化学エッチングによって孔径100nmのポリフッ化ビニリデンイオン穿孔膜を作製し、次に得られた細孔への$$gamma$$線グラフト重合によりプロトン伝導性基を導入する、という2段階のプロセスで得られた。イオン交換容量を制御した電解質膜では膜厚方向のみに異方的なプロトン伝導性を示したことから、イオンの入射により生成した潜在飛跡に沿って一次元的なプロトン伝導経路が形成されていることが明らかになった。市販膜ナフィオンと比較すると、含水や物質(メタノール)透過の抑制能において優位性が確認できた。

論文

Preparation of fuel cell membranes by photografting in vapor and liquid phases

Chen, J.; 浅野 雅春; 前川 康成; 坂村 高洋*; 久保田 仁*; 吉田 勝

Electrochemical and Solid-State Letters, 9(5), p.G184 - G186, 2006/00

 被引用回数:8 パーセンタイル:31.61(Electrochemistry)

光グラフト重合を利用した燃料電池用電解質膜の作製を試み、得られた膜の特性を評価した。気相系の光グラフトの場合、キトサンを塗布したETFE膜をスチレンモノマー蒸気に暴露することにより行った。一方、液相系の光グラフトでは、スチレン-水/アセトン(1/5vol%)溶液中にキトサンを塗布したETFE膜を浸漬することにより行った。それぞれの膜をグラフト後、スルホン化した電解質膜のプロトン導電性を測定したところ、気相系と液相系で得た電解質膜の膜面方向のプロトン導電性には違いが見られなかった。しかしながら、膜厚方向のプロトン導電性では、同じイオン交換容量において違いが生じ、気相系に比べて液相系で得られた電解質膜のプロトン導電性が高くなることがわかった。ちなみに、イオン交換容量が2.0mmol/gでの膜厚方向のプロトン導電性では、気相系の0.036S/cmに対し、液相系では0.072S/cmであった。この原因を明らかにするために、膜断面のEDS分析により、膜中のイオウ(S)成分の分布を調べたところ、液相系では膜表面と膜中央に均一にイオウ成分が分布していることがわかった。それに対し、気相系の場合、イオン成分の分布は膜表面に集中し、膜中心部には少ないことがわかった。これらの結果から、膜中のスルホン酸基の均一・不均一分布が膜厚方向のプロトン導電性の違いに影響を与えたと結論した。

論文

Polytetrafluoroethylene-based proton-conducting membranes prepared by ultraviolet-induced photografting

Chen, J.; 浅野 雅春; 前川 康成; 坂村 高洋*; 久保田 仁*; 吉田 勝

Electrochemical and Solid-State Letters, 9(11), p.G326 - G329, 2006/00

 被引用回数:5 パーセンタイル:22.34(Electrochemistry)

紫外線を利用した燃料電池用PTFE系電解質膜の作製を試み、得られた膜の特性を評価した。紫外線照射により、PTFE膜内部までスチレンをグラフト重合することに成功した。7%と低いグラフト率にもかかわらず、ナフィオンと同程度のプロトン導電性を持つ電解質膜を得た。また、機械的強度が、従来放射線法で得られたPTFE系電解質膜により優れていることが確認できた。

論文

Highly efficient homogeneous liquid-liquid extraction of lanthanoid ions in a strong acidic solution

渕向 純一*; 山口 仁志*; 目黒 義弘; 久保田 俊夫*; 五十嵐 淑郎*

Solvent Extraction Research and Development, Japan, 13, p.139 - 146, 2006/00

抽出剤,リン酸ジ-2-エチルへキシル(D2EHPA)を用いる均一液液抽出法(ペルフルオロオクタン酸イオン(PFOA$$^{-}$$)/アセトン系のpH依存相分離現象を利用する方法)によって強酸性条件下(pH1付近)において13種類のランタノイドイオン(III)を高倍率濃縮で抽出することに成功した。この実験条件下において、各ランタノイドの抽出率は、約85$$sim$$95%が得られた。また、水相(Vw)と析出相(Vs)の体積比(Vw/Vs)は、1,580倍(47.5ml$$Xrightarrow Y$$30$$mu$$l)を達成した。抽出化学種は、水/シクロヘキサン系における一般的な溶媒抽出を用いて、抽出剤,PFOA,酢酸ナトリウムなどの濃度を変化させることにより検討した。結果として、3価のランタノイドイオンの抽出化学種は、金属とD2EHPAが1:3の組成比の錯体であると推定した。

論文

Preparation of proton exchange membranes based on crosslinked polytetrafluoroethylene for fuel cell applications

八巻 徹也; 小林 和博; 浅野 雅春; 久保田 仁*; 吉田 勝

Polymer, 45(19), p.6569 - 6573, 2004/09

 被引用回数:56 パーセンタイル:82.78(Polymer Science)

架橋ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)にスチレンを$$gamma$$線グラフトした後、スルホン化することによって、プロトン交換膜を合成した。グラフト率は、PTFE基材膜の架橋密度とグラフト反応の条件により7$$sim$$75%の範囲で制御された。今回の作製条件において、膜内部まで均一にスルホン酸基を導入するためには30%以上のグラフト率が必要であることがわかった。得られたプロトン交換膜は、ナフィオンのような市販のパーフルオロスルホン酸膜を大きく上回る2.9meq g$$^{-1}$$という大きなイオン交換容量を有するとともに、含水時における高い寸法安定性も兼ね備えている。これらの優れた特性は、言うまでもなく架橋PTFEをグラフト基材に用いたことに起因し、われわれのプロトン交換膜が燃料電池に応用可能であることを強く示唆している。

論文

Radiation grafting of styrene into crosslinked PTEE films and subsequent sulfonation for fuel cell applications

八巻 徹也; 浅野 雅春; 前川 康成; 森田 洋右; 諏訪 武; Chen, J.*; 坪川 紀夫*; 小林 和博*; 久保田 仁*; 吉田 勝

Radiation Physics and Chemistry, 67(3-4), p.403 - 407, 2003/08

 被引用回数:76 パーセンタイル:97.02(Chemistry, Physical)

固体高分子型燃料電池用電解質膜に応用するため、$$gamma$$線架橋(340$$^{circ}C$$,60~240kGy)して得られたポリテトラフルオロエチレン膜にスチレンを$$gamma$$線グラフト、次いでスルホン化によって導電性基を導入した。スチレンのグラフト率は、グラフト重合に必要な線量,温度,時間を変化させることにより、5~120%の範囲で制御できた。このグラフトスチレン鎖にスルホン基を導入し、イオン交換容量を測定したところ、0.5~3.3meq/gの値を得た。スルホン基を含むグラフトスチレン鎖の膜内における分布状態を調べるため、イオウ元素をX線分析した結果、膜の内部にまで均一に分布していることが確かめられた。これらの結果を学会で発表し、論文投稿する予定である。

論文

燃料電池用架橋フッ素系高分子電解質膜の合成と構造解析

井上 豊; 小林 和博; 八巻 徹也; 浅野 雅春; 久保田 仁*; 吉田 勝

第2回21世紀連合シンポジウム; 科学技術と人間論文集, p.257 - 260, 2003/00

本研究では、燃料電池用架橋フッ素系高分子電解質膜を合成とX線回折(XRD)分析による構造解析を行った。架橋構造を付与したポリテトラフルオロエチレン(PTFE)膜にスチレン(St)を放射線グラフトした後、スルホン化を行った結果、Nafionを上回る高いイオン交換容量(1.3$$sim$$2.0meqg$$^{-1}$$)を持つ電解質膜を合成できた。架橋及びStグラフト反応が進行するにつれて、PTFE膜の結晶化度は結晶子寸法の減少とともに低下した。最後に、スルホン化した膜がNafionと比べて高い結晶化度を保持していたことは非常に興味深い。

論文

Permeation of p-nitrophenol through N-isopropylacrylamide-grafted etched-track membrane close to $$theta$$-point temperature

廣木 章博*; 吉田 勝; 長岡 範安*; 浅野 雅春; N.Reber*; R.Spohr*; 久保田 仁*; 片貝 良一*

Radiat. Eff. Defects Solids, 147, p.165 - 175, 1999/00

N-イソプロピルアクリルアミド(NIPAAm)のポリマーゲルは、32$$^{circ}$$C付近に下限臨界共溶温度(LCST)を持つため、この温度の前後で可逆的な膨潤収縮挙動を示すことが知られている。孔径が2.5$$mu$$mで、かつ形状が円柱状の貫通孔からなるイオン穿孔膜に、上述のNIPAAmゲルを放射線グラフトした。グラフトしたNIPPAmゲル層は温度変化に追従した、伸びたり縮んだりするため、孔のサイズ制御が可能となる。この機能性多孔膜の性能をp-ニトロフェノール(PNP)の透過から調べた。その結果、PNPの透過は、30$$^{circ}$$Cで著しく抑制され、7.12$$times$$10$$^{-5}$$cm/minの値を示した。これに対し、29$$^{circ}$$Cと31$$^{circ}$$Cでの透過は、30$$^{circ}$$Cに比べて約100倍近く加速された(29$$^{circ}$$Cが3.84$$times$$10$$^{-3}$$cm/min,31$$^{circ}$$Cが2.46$$times$$10$$^{-3}$$cm/min)。30$$^{circ}$$Cにおける透過の抑制は、29$$^{circ}$$C付近に存在する$$theta$$温度の存在により説明することができる。$$theta$$温度ではNIPPAmと水との親水性相互作用が見掛け上、消失する。この作用によって、30$$^{circ}$$Cで透過が抑制されたものと考えられる。

論文

Simultaneously occurring process of radiation-induced polymerization, crosslinking, and degradation of N-isopropylacrylamide

吉田 勝; 長岡 範安*; 浅野 雅春; 諏訪 武; 久保田 仁*; 片貝 良一*

J. Polym. Sci., Part A, 35, p.3075 - 3077, 1997/00

N-イソプロピルアクリルアミド(NIPAAm)は62$$^{circ}$$Cに融点を持つ結晶性モノマーであり、水に可溶である。このモノマーを、融点以下での結晶状態、逆にこの温度以上での溶融状態、あるいは水に溶解させた状態で放射線を照射すると、いずれの計においても、重合が起こることを見い出した。この場合、放射線による重合過程で、架橋剤が存在しないにもかかわらず自己架橋と分解が同時に起こることも明らかとなった。得られたポリマーゲルは、32$$^{circ}$$Cで体積相転移をともなう。0$$^{circ}$$Cと50$$^{circ}$$Cで測定した体積変化の比は架橋密度によって影響される。そこで、この関係から、NIPAAmの放射線による重合過程での架橋と分解のメカニズムを考察した。

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