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栗原 モモ*; 保高 徹生*; 青野 辰雄*; 芦川 信雄*; 海老名 裕之*; 飯島 健*; 石丸 圭*; 金井 羅門*; 苅部 甚一*; 近内 弥恵*; et al.
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 322(2), p.477 - 485, 2019/11
被引用回数:4 パーセンタイル:21.22(Chemistry, Analytical)福島県の淡水に含まれる低レベル溶存態放射性セシウム濃度の測定に関する繰り返し精度と再現精度を評価した。21の実験施設が5つの異なる前濃縮法(プルシアンブルー含浸フィルターカートリッジ,リンモリブデン酸アンモニウム共沈,蒸発,固相抽出ディスク、およびイオン交換樹脂カラム)によって10L試料3検体を前濃縮し、放射性セシウム濃度を測定した。全Cs濃度測定結果のzスコアは2以内で、手法間の誤差は小さいことが示された。一方で、各実験施設内の相対標準偏差に比べて、施設間の相対標準偏差は大きかった。
井上 卓見*; 末岡 淳男*; 前原 猛*; 中野 寛*; 金元 啓幸*; 村上 敬宜*
日本機械学会論文集,C, 72(714), p.380 - 387, 2006/02
高速増殖炉もんじゅの蒸気発生器伝熱管減肉部探傷は、過電流探傷プローブを空気で圧送して行われるが、プローブが振動して信号にノイズが混在する問題がある。この振動の原因をクーロン摩擦としてモデル化し、数値シミュレーションによって実際に生じる振動を数値的に再現できることを示した。時間遅れを含む多自由度非線形振動系となる解析モデルに対し、われわれが開発した振動解析法である伝達影響係数法を適用して能率的な数値計算を実現した。これにより、振動低減のための様々な方策について事前評価が可能となり、その効果的な実行が期待できる。
佐々木 明; 西原 功修*; 砂原 淳*; 前原 宏昭*; 西川 亘*; 小池 文博*; 香川 貴司*; 田沼 肇*
no journal, ,
次世代リソグラフィ用EUV光源の最適化のために行っている、レーザー生成Xe, Snプラズマの輻射特性の理論解析について発表する。われわれはHULLACコードによって計算した原子データを元にして、はじめにXe, Snプラズマの輻射放出・吸収係数の計算を行い、それを用いた輻射流体シミュレーションが、実験による光学的な厚みの薄いプラズマからの発光を再現することを見いだした。次に、不均一なプラズマ中での輻射輸送の効果を、原子過程と輻射輸送をカップルしたシミュレーションによって考慮し、プラズマの光学的厚みが増すにつれて発光スペクトルに吸収構造が現れることを示した。発表では、共鳴線の波長の精度の改善や、サテライト線の分布の解析を行い、吸収構造が存在する条件での効率のレーザー照射条件,ターゲット条件に対する依存性を解析し報告する。
佐々木 明; 西原 功修*; 前原 宏昭*; 砂原 淳*; 西川 亘*; 小池 文博*; 香川 貴司*; 田沼 肇*
no journal, ,
EUV光源として用いられるXe, Snなどのレーザー生成プラズマ中において、不均一な媒質の輻射輸送が発光特性に与える影響をシミュレーションによって解析した。発光スペクトルに現れるディップの構造は、膨脹によって低密度になったコロナプラズマ中の共鳴線の吸収に起因することがわかった。吸収の効果は、特に励起レーザー波長が短く、パルス幅が長い条件で重要になることがわかった。吸収は、Snプラズマでは発光効率を低下させるのに対して、Xeプラズマでは波長11nm領域の共鳴線に比べて13.5nm領域の強度を相対的に増加させる異なった効果を与えることがわかった。Snプラズマにおける実験とシミュレーションによるスペクトルの違いについて、スペクトル線の波長,サテライト線の分布,プラズマの価数分布などの要因が与える影響について検討した。詳細な荷電交換分光の結果との比較により、計算による共鳴線波長のシフトの大きさは0.3nm以下であることがわかった。オパシティ実験の結果との比較は、サテライト線の波長については2nm程度のシフトがあると考えられることを示した。
佐々木 明; 西原 功修*; 前原 宏昭*; 砂原 淳*; 西川 亘*; 小池 文博*; 香川 貴司*; 田沼 肇*
no journal, ,
われわれは、HULLACコードによる原子素過程データをもとにXe, Snプラズマのemissivity, opacityを計算して輻射流体シミュレーションコードに組み込み、発光スペクトル,変換効率の評価を進めている。当初、強度,パルス幅1ns,波長1m程度のレーザー光で生成されたSnプラズマのシミュレーションを行ったところ、計算されたスペクトルと実験の良い一致が得られたが、効率の最適化のために強度,パルス幅,波長を変えた計算を行ったところ、結果に差異が生じることがわかった。光学的に厚いSnプラズマからのスペクトルにおいては、共鳴線の構造が吸収として現れると考えられ、その波長や分布の正確なデータを用いることが重要である。オパシティの計測及び電荷交換分光の実験結果との比較より、Xe, Snいずれのプラズマでも4d-4f, 4p-4d共鳴線の波長に対するCI(Configuration Interaction)の効果が大きく、計算結果は実験より0.3-0.5nm短波長であることが明らかになった。これらの共鳴線は実際には非常に多数の微細構造遷移から構成されており、現在それらが作るtransition arrayの形状の影響についての考察を進めている。また、10-15nmの広い波長範囲におけるスペクトルの構造に対しては、サテライト線の波長,分布に対するCIの効果を考慮する必要があると考えられる。
岡 潔; 関 健史*; 臼田 実男*; 前原 幸夫*; 古本 秀行*; 大谷 圭志*; 重富 洋志*; 小林 浩*
no journal, ,
原子力機構において技術開発を進めてきた複合型光ファイバーは、高エネルギのレーザー光と映像情報の両方を扱うことができる特殊なファイバーである。この複合型光ファイバーは、核融合炉及び大型原子力施設における保守保全技術開発に役立つ特殊ツールとして誕生した。原子炉内部の燃料集合体や熱交換器の伝熱配管など、本ファイバーが役立つ狭隘箇所は数多くある。本技術は汎用性が高いため、現在では、種々の計測機器と統合された診断治療機器として医療分野への応用を積極的に推進中である。本報では、これまでに製作してきた装置とその試験結果及び現在新たに検討しているPDTシステムの構成について述べる。