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原田 正英; 関島 光昭*; 森川 宣之*; 増田 志歩; 木下 秀孝; 酒井 健二; 甲斐 哲也; 春日井 好己; 武藤 儀一*; 鈴木 彰夫*; et al.
JPS Conference Proceedings (Internet), 33, p.011099_1 - 011099_6, 2021/03
J-PARC MLFでは、ゲルマニウム半導体検出器(Ge検出器)を用いた線エネルギー解析により、系から漏洩した放射性物質を観測することで、水銀標的及び水銀循環系の故障の兆候を見つけ出すための統合水銀放射能モニター(UHAM)を設置しており、3つのサンプリングポートと放射線モニターとの組み合わせにより構成されている。(1)HAM(水銀容器と冷却水容器のヘリウムガス層を監視する)、(2)CAM(水銀循環系が稼働しているホットセルの空気を監視する)、(3)VAM(水銀容器が設置されているヘリウムベッセル内のヘリウムガスを監視する)。放射性物質の漏洩が検知されると、即座に警報が発報し、加速器制御系へ運転停止信号が送られる。ソフトウェアとハードウェアは、毎年適宜更新されている。例えば、HAMを二重化するための2台のGe検出器の設置、各系統に高計数率時のGe検出器への補償として、NaIシンチレーション検出器の設置を行っている。2015年4月の水銀容器の冷却水の漏洩時には、UHAMは活躍した。すなわち、VAMが、ヘリウムベッセル内の計数率の異常上昇を検知した。その後、測定された放射性物質の情報から、水銀の漏洩ではなく冷却水の漏洩であることを明らかにした。
中島 健次; 川北 至信; 伊藤 晋一*; 阿部 淳*; 相澤 一也; 青木 裕之; 遠藤 仁*; 藤田 全基*; 舟越 賢一*; Gong, W.*; et al.
Quantum Beam Science (Internet), 1(3), p.9_1 - 9_59, 2017/12
J-PARC物質・生命科学実験施設の中性子実験装置についてのレビューである。物質・生命科学実験施設には23の中性子ビームポートがあり21台の装置が設置されている。それらは、J-PARCの高性能な中性子源と最新の技術を組み合わせた世界屈指の実験装置群である。このレビューでは、装置性能や典型的な成果等について概観する。
Negm, H.*; 大垣 英明*; 大東 出*; 早川 岳人; Zen, H.*; 紀井 俊輝*; 増田 開*; 堀 利匡*; 羽島 良一; 静間 俊行; et al.
Journal of Nuclear Science and Technology, 52(6), p.811 - 820, 2015/06
被引用回数:4 パーセンタイル:35.41(Nuclear Science & Technology)レーザーコンプトン散乱と原子核共鳴蛍光散乱に基づく、核種の非破壊検知、測定において、試料の厚みと測定精度の関係を調べるため、Uを試料とした実験を行った。
羽田 和慶*; 長崎 百伸*; 増田 開*; 小林 進二*; 井手 俊介; 諫山 明彦; 梶原 健
Fusion Science and Technology, 67(4), p.693 - 704, 2015/05
被引用回数:10 パーセンタイル:59.1(Nuclear Science & Technology)一般に、超伝導トカマクは常伝導トカマクに比べ印加可能なループ電圧が低いため、第一壁の状況によってはプラズマ着火が困難になる可能性がある。超伝導トカマクJT-60SAにおいても同様の状況であることから、プラズマ着火が行える条件を明らかにする必要がある。以前、著者らは、電子サイクロトロン共鳴加熱(ECRH)によるプラズマ着火に関する0次元モデルによる解析を行った。今回、ECRHパワーの吸収効率や、小半径方向の分布を考慮に入れた1次元モデルを開発した。このモデルの解析では電子および水素原子密度、電子およびイオン温度、プラズマ電流の時間発展に関する拡散型の連立偏微分方程式を解いている。解析の結果、初期中性粒子密度が3.010
m
、誤差磁場が1mT、炭素・酸素不純物密度が電子密度に対してそれぞれ0.1%のとき、着火に必要なECRHパワーはおよそ1MW程度であり、JT-60SAの運転初期に装備されるECRHパワーの範囲内であることがわかった。また、着火に必要なECRHパワーは初期中性水素密度の0.6乗、誤差磁場強度の1乗で増加するという結果が得られ、中性水素密度や誤差磁場を低減することが重要であることがわかった。
増野 いづみ*; 大谷 栄治*; 平尾 直久*; 三井 隆也; 増田 亮*; 瀬戸 誠*; 境 毅*; 高橋 豪*; 中野 聡志*
American Mineralogist, 99(8-9), p.1555 - 1561, 2014/08
被引用回数:7 パーセンタイル:25.55(Geochemistry & Geophysics)Valence, spin states, and crystallographic sites of Fe in (Mg,Fe)SiO perovskite were investigated using energy-domain
Fe-synchrotron M
ssbauer spectroscopy and powder X-ray diffraction up to 86 GPa. The volumes of Fe
bearing perovskite in this study are slightly smaller than those of Mg endmember perovskite. Our M
ssbauer data suggest that Fe
prefers A sites coupled with Mg vacancies, which is consistent with previous data at ambient conditions. Fe
in the A site remains in a high spin state up to 86 GPa, and some fraction of the A site is occupied by Fe
at pressures above 30 GPa. Fe
in the A sites is also in a high spin state up to 86 GPa. The coupled substitution from Mg
to a high spin state of Fe
and Mg
vacancy would make the volume of perovskite smaller than that of Mg endmember perovskite.
Zhidkov, A.*; 益田 伸一*; Bulanov, S. S.*; Koga, J. K.; 細貝 知直*; 児玉 了祐*
Physical Review Special Topics; Accelerators and Beams, 17(5), p.054001_1 - 054001_7, 2014/05
被引用回数:11 パーセンタイル:62.04(Physics, Nuclear)Nonlinear cascade scattering of intense tightly focused laser pulses by relativistic electrons is studied numerically including the classical radiation damping. The electron energy loss, along with its side scattering by the ponderomotive force makes the scattering in the vicinity of high laser field nearly impossible at high electron energies. The use of a second co-propagating laser pulse as a booster is shown to solve this problem.
Omer, M.*; Negm, H.*; 大垣 英明*; 大東 出*; 早川 岳人; Bakr, M.*; Zen, H.*; 堀 利匡*; 紀井 俊輝*; 増田 開*; et al.
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 729, p.102 - 107, 2013/11
被引用回数:6 パーセンタイル:45.93(Instruments & Instrumentation)LaBr(Ce)シンチレータ検出器による原子核共鳴蛍光散乱(NRF)の測定性能を、ゲルマニウム検出器と比較して議論した。多くの核物質が励起準位をもつ2MeV領域に着目した。Duke大学の高強度
線施設(HIGS)において、2.12MeV
線をB
C試料に照射し、
Bの共鳴を測定した。測定データに対してSNIPアルゴリズムによるバックグラウンドの処理を行い、LaBr
(Ce)検出器の測定限界を求めた。
Omer, M.*; Negm, H.*; Zen, H.*; 大東 出*; 紀井 俊輝*; 増田 開*; 大垣 英明*; 羽島 良一; 静間 俊行; 早川 岳人; et al.
Japanese Journal of Applied Physics, 52(10), p.106401_1 - 106401_4, 2013/10
被引用回数:7 パーセンタイル:31.91(Physics, Applied)Duke大学の高強度線施設(HIGS)からのエネルギー1733keVの準単色
線ビームを用いて、
Uの原子核共鳴蛍光散乱(NRF)の測定を行った。検出器として、LaBr
(Ce)シンチレータ(長さ7.62cm、直径3.81cm)を8本組み合わせたアレイを用いた。また、4本のゲルマニウム検出器(相対効率60%)を比較のために用いた。LaBr
(Ce)で測定したNRFの積分断面積が、過去のデータとよく一致することを確認した。
水田 好雄*; 細貝 知直*; 益田 伸一*; Zhidkov, A.*; 牧戸 啓悟*; 中新 信彦*; 梶野 祥平*; 西田 明憲*; 神門 正城; 森 道昭; et al.
Physical Review Special Topics; Accelerators and Beams, 15(12), p.121301_1 - 121301_10, 2012/12
被引用回数:20 パーセンタイル:72.32(Physics, Nuclear)Laser wakefield acceleration is capable of generating electron bunches with high quality: quasi-monoenergetic, low in emittance, and a very short duration of the order of ten femto-seconds. Such femtosecond bunches can be used to measure ultrafast phenomena. We conducted experiments for controllable electron bunch generation. Short-lived, 10 ps, deep plasma channels, with their lengths of
1 mm and diameters of
20
m, are observed and characterized in Ar gas jets irradiated by moderate intensity,
10
W/cm
, laser pulses with a duration from subpicosecond to several picoseconds. The channels, upon 2D particle-in-cell simulations including ionization, fit well in the guiding of high intensity femtosecond laser pulses and, therefore, in laser wakefield acceleration with a controllable electron self-injection.
迫間 昌俊*; 阿保 智*; 増田 直之*; 若家 富士男*; 小野田 忍; 牧野 高紘; 平尾 敏雄*; 大島 武; 岩松 俊明*; 尾田 秀一*; et al.
Proceedings of 10th International Workshop on Radiation Effects on Semiconductor Devices for Space Applications (RASEDA-10) (Internet), p.115 - 118, 2012/12
Soft Error Rates (SERs) in Partially Depleted (PD) Silicon-On-Insulator (SOI) Static Random Access Memories (SRAMs) with a technology node of 90 nm have been investigated by hydrogen (H), helium (He), lithium (Li), beryllium (Be), carbon (C) and oxygen (O) ions, accelerated up to a few tens of MeV using a tandem accelerator. The SERs increased with increasing the amount of the generated charge in the SOI body by a floating body effect, even if the amount of the generated charge was less than the critical charge. The SERs with the generated charge in the SOI body more than the critical charge were almost constant. These results suggest that the floating body effect induces soft errors by enhancing the source-drain current and increasing the body potential.
羽田 和慶*; 長崎 百伸*; 増田 開*; 金城 良太*; 井手 俊介; 諫山 明彦
Plasma and Fusion Research (Internet), 7(Sp.1), p.2403104_1 - 2403104_5, 2012/07
超伝導トカマクでは印加可能なループ電圧が常伝導トカマクに比べて低いため、真空容器壁の状況によってはトロイダル電場のみでのプラズマ着火が困難になる可能性がある。超伝導トカマクJT-60SAにおいて信頼性あるプラズマ着火を行うこと、またプラズマ着火の物理過程を理解することを目的として、電子サイクロトロン共鳴加熱(ECRH)を用いた予備電離によるプラズマ着火に関する0次元モデル解析を行った。計算では電子及び中性粒子の密度、電子及びイオンの内部エネルギー密度、プラズマ電流の電気回路方程式の時間発展に関する連立微分方程式を解いた。その結果、初期中性粒子がm
の場合、プラズマ着火には200kW程度のECRHパワーが必要であることがわかった。また、不純物量の減少とともに着火後のプラズマ電流や電子温度が高くなることがわかった。これらの条件でECRHがない場合はプラズマの立ち上げができず、ECRHが立ち上げに有効であることが示された。
阿保 智*; 増田 直之*; 若家 富士男*; 小野田 忍; 牧野 高紘; 平尾 敏雄; 大島 武; 岩松 俊明*; 尾田 秀一*; 高井 幹夫*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 269(20), p.2360 - 2363, 2011/10
被引用回数:2 パーセンタイル:20.27(Instruments & Instrumentation)埋め込み酸化膜を有するSOIデバイスは、高い耐放射線性が期待されているが、SOIデバイス特有の基板浮遊効果の影響で、従来のバルクによるSEU発生と異なるソフトエラーが発生するという報告がある。現在はその対策としてボディー電位構造を採用し基板浮遊効果を抑制している。本研究では、この構造を有したSOI SRAMにヘリウム,酸素イオンマイクロビームを照射して、ボディー電位固定構造がソフトエラー耐性に与える影響を検証した。ヘリウムイオン照射ではボディー電位固定構造のため金属パットに近い位置でのソフトエラー発生は少なくなった。これは動作領域での過剰キャリアの生成量がしきい値電荷以下であり、基板浮遊効果を抑制したと考えられる。一方、酸素イオンでは、動作領域での過剰キャリア生成量がしきい値電荷よりも大きいため、ボディー電位固定構造に関係なくソフトエラーの発生が観測された。
阿保 智*; 増田 直之*; 若家 富士男*; 小野田 忍; 牧野 高紘; 平尾 敏雄; 大島 武; 岩松 俊明*; 尾田 秀一*; 高井 幹夫*
Proceedings of 9th International Workshop on Radiation Effects on Semiconductor Devices for Space Applications (RASEDA-9), p.72 - 75, 2010/10
Partial Trench Isolation(PTI)技術を用いて作製したボディ電位固定構造の基板浮遊効果抑制力の影響を検証するため、SOI SRAMのソフトエラー発生率評価をHe及びOイオンで行った。また、同様の構造をTCAD上に再現し、SRAMではなく単体トランジスタにイオンが入射したときにドレイン電極に捕集される電荷量の計算も行った。Heイオンを用いた実験では、5.0及び6.0MeVのエネルギー領域で、ボディ電極から電極パッドまでの距離が遠くなるにつれてソフトエラー発生率が高くなった。解析の結果これは、基板浮遊効果抑制力がボディ電極と電極パッドの距離により変化することで解釈された。また、実験結果とTCADシミュレーション結果から、本実験で用いたSOI SRAMの実際のしきい値電荷は1.1-1.2fCであることがわかった。一方、酸素イオンを用いた実験では、13.5, 15.0, 18.0MeVの照射で、距離に関係なくソフトエラー発生率が一定となった。これは、ドレインで捕集される電荷量が距離にかかわらず、しきい値電荷よりも多くなるためである。以上より、PTIを用いて作製したボディ電位固定構造は、電極パッドからボディ電極までの距離により基板浮遊効果の抑制力に差があることを明らかにした。
阿保 智*; 増田 直之*; 若家 冨士男*; 小野田 忍; 平尾 敏雄; 大島 武; 岩松 俊明*; 高井 幹夫*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 268(11-12), p.2074 - 2077, 2010/06
被引用回数:3 パーセンタイル:29.26(Instruments & Instrumentation)バルクシリコンもしくはSOI(Silicon on Insulator)基板上に作製された技術ノード90nmのSRAM(Static Random Access Memory)素子のソフトエラー耐性評価を、0.8-6.0MeVのヘリウムイオンプローブ及び9.0-18.0MeVの酸素イオンプローブを用いて行った。ヘリウムを用いたバルクSRAMとSOI SRAMのソフトエラー発生率と照射エネルギーの比較では、バルクSRAMでは、2.5MeV以上のエネルギーのヘリウム照射でソフトエラー発生率が飽和することに対して、SOI SRAMではSOIボディで発生する電荷量が最大となる2.5MeVでソフトエラー発生率が最大となり、それより高いエネルギーでは減少することを明らかにした。SOI SRAMへのヘリウム照射では、SOIボディで発生する電荷量は臨界電荷以下であるため、ソフトエラーはSOI素子特有の基板浮遊効果で引き起こされていると考えられる。酸素を用いたSOI SRAMのソフトエラー発生率と照射エネルギーの関係では、ヘリウムと異なり、SOIボディで発生する電荷量が臨界電荷より多くなるため、ソフトエラー率は高いエネルギーのイオン照射であっても減少せず飽和することを明らかにした。
吉川 潔*; 多幾山 憲*; 大西 正視*; 山本 靖*; 長崎 百伸*; 増田 開*; 督 壽之*; 堀池 寛*
JAERI-Tech 2005-006, 116 Pages, 2005/03
ヘリウムのシュタルク効果を用いたレーザ誘起蛍光電界分布計測を球状静電閉じ込め型核融合中性子/陽子源装置中の重水素プラズマに適用可能とするため、入射用ヘリウム励起パルス原子線の高効率発生法を開発,確立するための研究を行った。さまざまなプラズマ生成方式を検討し、最終的にマグネトロン方式により、ヘリウム原子線との相互作用長の長いレーストラック形状のプラズマの低圧力化での生成が、簡潔・コンパクトな構成で可能となった。また、高密度の超音速パルス原子線の高繰り返し入射を実現するための装置を設計・製作して、性能を評価した。そして、高密度化を達成するための装置の改善点が明らかとなり、当初目標の達成が十分視野に入るまでになった。
神門 正城; 益田 伸一; Zhidkov, A.*; 山崎 淳; 小瀧 秀行; 近藤 修司; 本間 隆之*; 金沢 修平; 中島 一久; 林 由紀雄; et al.
Physical Review E, 71(1), p.015403_1 - 015403_4, 2005/01
被引用回数:33 パーセンタイル:78.1(Physics, Fluids & Plasmas)現在まででは最短のパルス幅(23fs)で相対論的な高出力(20TW)のレーザーを、不足密度プラズマ中に強く集光する実験を行った。プラズマ密度が10cm
の領域で、MeVを越えるエネルギーの電子の発生を確認した。このMeV電子は、2温度分布をしており、シミュレーションの結果から、波の破砕機構の違いから生じていると考えられる。高温部の電子は、レーザーのプリパルスにより作られるプラズマ密度のキャビティー部での速い入射により形成され、パルス幅はフェムト秒であり、一方、低温部の電子は相対論的強度による波の破壊により加速されたもので、ピコ秒のパルス幅を持つことがわかった。
小瀧 秀行; 神門 正城; 細貝 知直; 近藤 修司; 益田 伸一; 金沢 修平; 横山 隆司*; 的場 徹; 中島 一久
International Journal of Applied Electromagnetics and Mechanics, 14(1-4), p.255 - 262, 2003/03
現在の加速器では、高周波加速が多く利用されているが、この高周波をレーザーに変えることにより、加速勾配が100~1000倍となり、レーザー加速は加速器小型化の可能性を秘めている。最近、高強度レーザーを用いたレーザー加速が世界中で注目されており、100MeVを超えるエネルギーゲインが実証されている。原研では、フォトカソードRFガンを電子源としたマイクロトロンを高品質電子ビーム源として使用し、これを100TW20fsレーザーで加速する。プラズマ波長は数百フェムト秒と短いため、効率よく加速を行うには、超短パルス電子ビームが必要となる。超短パルス電子ビームの生成及びフェムト秒オーダーでの高精度のレーザー電子ビーム周期には、逆自由電子レーザーとシケインマグネットによるバンチスライスを行う。また、加速長を長くするため、プラズマ光導波路を使用し、cm長の加速を行う。これらを組み合わせ、1GeVの加速を目指す。フォトカソードRFガンとマイクロトロンの性能について、さらに逆自由電子レーザーやプラブマ光導波路の計画を発表する。
吉川 潔*; 井上 信幸*; 山嵜 鉄夫*; 牧野 圭輔*; 山本 靖*; 督 壽之*; 増田 開*; 紀井 俊輝*; 大西 正視*; 堀池 寛*; et al.
JAERI-Tech 2002-020, 63 Pages, 2002/03
球状静電閉じこめ型核融合中性子源(IECF; Inertial-Electrostatic Confinement Fusion)の高度化には、理論で予測されている中空陰極中心に収束するイオンビームが作る空間電位部分の生成機構を実験的に確かめることが重要である。そのため今日まで殆どすべての実験的研究の目的は理論が予測する電位2重井戸分布の存在を証明することにあったが、いずれも間接的な傍証を得たに過ぎず決定的な証拠は得られなかった。本研究では、近年研究の進展が著しいレーザ誘起蛍光法によるシュタルク効果を用いた局所電界分布の直接計測を行い、電位2重井戸分布の存在を初めて明らかにするとともに、30年来の論争に終止符を打つことができた。さらに、理論が予測する低圧力下での大電流イオンビームによる核融合反応率が電流のおおよそ3乗に比例することを検証する予備的研究として、電圧・電流・ガス圧力が独立には変えられないグロー放電によるイオンビーム生成を打破するため、3重グリッドシステムを導入し、グロー放電より低圧力下で放電が持続できることを確かめた。さらに、電位分布との強い相関があり核融合反応断面積を決定する加速イオンのエネルギー分布をドップラーシフト分光法により測定し、現実験条件の下でイオンの最大エネルギーが印加電圧上昇に比例して大きくなることが明らかになり、今後の大電圧化による核融合反応断面積向上の可能性を示した。
益田 伸一; 神門 正城; 小瀧 秀行; 細貝 知直*; 近藤 修司; 金沢 修平; 横山 隆司*; 的場 徹; 中島 一久
Proceedings of 13th Symposium on Accelerator Science and Technology, 3 Pages, 2001/00
原研関西において、100TWレーザーを用いたレーザー航跡場加速器実験が計画されている。高速Zピンチキャピラリ放電によるプラズマ導波路の開発は、加速長をかせぐために重要な課題の一つである。これまでに、われわれは2cm長のプラズマ導波路を開発し、レーザーの導波実験に成功した。現在、1GeVレーザー加速実験のための10cm長のプラズマ導波路を開発中である。開発状況とPICシミュレーションの結果について報告する。
藤原 治; 増田 富士雄; 酒井 哲弥*; 入月 俊明*; 布施 圭介*
第四紀研究, 38(1), p.41 - 58, 1999/02
相模湾周辺で過去約1万年間に繰り返し発生した7回のプレート境界地震を、これらの地震にともなう津波の痕跡(津波堆積物)としてボーリングコアから見出した。津波堆積物は、基底に侵食面を持ち上方細粒化する礫質の砂層からなり、水深10m前後の内湾に堆積した泥質の地層に挟まれている。堆積構造や化石の種構成などから、海底の侵食と砂層の運搬が海から陸へ向かう強い流れに起因することが示され、また、これらの砂層の年代が地震で隆起した海岸段丘と近似した値を持つことから、津波堆積物であることが明らかになった。本研究では、露頭調査に限られていた津波堆積物の研究範囲をボーリングコアにも広げ、その一連の調査・分析方法についても言及した。このことは、地震の再来間隔などの推定について、津波堆積物の実用性を高めることに貢献する。本研究は長期安定性研究に反映される。