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金城 克樹*; 藤林 裕己*; 松村 拓輝*; 堀 文哉*; 北川 俊作*; 石田 憲二*; 徳永 陽; 酒井 宏典; 神戸 振作; 仲村 愛*; et al.
Science Advances (Internet), 9(30), p.2736_1 - 2736_6, 2023/07
被引用回数:6 パーセンタイル:80.90(Multidisciplinary Sciences)Superconducting (SC) state has spin and orbital degrees of freedom, and spin-triplet superconductivity shows multiple SC phases because of the presence of these degrees of freedom. However, the observation of spin-direction rotation occurring inside the SC state (SC spin rotation) has hardly been reported. Uranium ditelluride, a recently found topological superconductor, exhibits various SC phases under pressure: SC state at ambient pressure (SC1), high-temperature SC state above 0.5 gigapascal (SC2), and low-temperature SC state above 0.5 gigapascal (SC3). We performed nuclear magnetic resonance (NMR) and ac susceptibility measurements on a single-crystal uranium ditelluride. The b axis spin susceptibility remains unchanged in SC2, unlike in SC1, and decreases below the SC2-SC3 transition with spin modulation. These unique properties in SC3 arise from the coexistence of two SC order parameters. Our NMR results confirm spin-triplet superconductivity with SC spin parallel to b axis in SC2 and unveil the remaining of spin degrees of freedom in SC uranium ditelluride.
松村 拓輝*; 藤林 裕己*; 金城 克樹*; 北川 俊作*; 石田 憲二*; 徳永 陽; 酒井 宏典; 神戸 振作; 仲村 愛*; 清水 悠晴*; et al.
Journal of the Physical Society of Japan, 92(6), p.063701_1 - 063701_5, 2023/05
被引用回数:21 パーセンタイル:97.82(Physics, Multidisciplinary)Spin susceptibility in the superconducting (SC) state was measured in the higher-quality sample of uranium-based superconductor UTe by using Knight-shift measurements for a magnetic field along all three crystalline axes. In the higher-quality sample, the SC transition temperature is about 2.1 K, and the residual electronic term in the specific heat is almost zero. The NMR linewidth becomes narrower and is almost half of that in the previous sample with 1.6 K when and . Although the Knight-shift behavior was not so different from the previous results for , and , a large reduction in Knight shift along the axis was observed, in contrast with the previous -axis Knight shift result. We discuss the origin of the difference between the previous and present results, and the possible SC state derived from the present results.
吉井 賢資; 船江 岳史*; 水牧 仁一朗*; 江尻 宏紀*; 池田 直*; 齋藤 寛之; 松村 大樹
Physica Status Solidi (C), 12(6), p.841 - 844, 2015/06
被引用回数:1 パーセンタイル:39.45(Physics, Condensed Matter)マルチフェロイックFeO (: Y, Ho-Lu, In)の元素置換効果について調べた。これまでほとんど報告例のない、非磁性のGaを鉄サイトに置換した場合は、磁気転移温度が減少した。これは過去、FeCoOなどでも示した通り、鉄サイト間の磁気相互作用が弱まったためである。Ga置換した場合、室温の誘電率は母物質とほぼ変わらない1000-10000程度であった。また、誘電損失が減少することも判明した。この理由については現在不明であるが、損失の減少はエネルギー利用効率の上昇を示しており、応用に有利である。またサイトの置換も行い、Dyのような大きなを10%程置換できることが、放射光吸収分光により判明した。なお、置換試料ではが5-10K上昇した。この現象の起源についても現状では不明であるが、室温でマルチフェロイック状態を実現する一つの方向性を示しており、興味深い結果である。
矢板 毅; 小林 徹; 池田 隆司; 松村 大樹; 町田 昌彦; 奥村 雅彦; 中村 博樹
放射光, 27(6), p.315 - 322, 2014/11
福島第一原子力発電所の事故により放出された放射性セシウムは、福島の空間線量を高める原因となっており、現在も除染作業が続けられている。本研究においては、土壌中におけるセシウムの構造および化学結合状態などを原子, 分子レベルより明らかにすることから、セシウムの土壌における中長期的安定性、線量の高い土壌廃棄物に対する化学除染方法の評価および開発、中間貯蔵施設等の保管方法に関する安全性評価に資する知見を得ることを目的として、基礎的知見を含めた"総合診断的な研究"を実施している。本稿では、この中でも粘土鉱物での存在状態を明らかにするため、放射光などX線分析および第一原理分子動力学計算を用いたセシウムの存在状態について得られた結果の一部について紹介する。
吉井 賢資; 松村 大樹; 遠藤 成輝; 齋藤 寛之; 米田 安宏; 西畑 保雄; 船江 岳史*; 江尻 宏紀*; 狩野 旬*; 小林 達生*; et al.
no journal, ,
マルチフェロイックRFeO (R: Y, Ho-Lu)の新規相を探索するために、Rサイトに大きい希土類を入れた系の探索を行った。固相反応法で作成した、10-20%程度の大きい(例えばDy)希土類が入った試料のX線回折パターンからは、試料は単相であった。これを確かめるため、SPring-8の原子力機構ビームラインBL14B1にて、放射光吸収分光によるEXAFS測定を行ったところ、置換した希土類はRFeOのRサイトに入っていることを確認した。磁化測定からは、磁気転移温度が220-250K付近であることを観測した。
福岡 宏*; 遠藤 涼平*; 金原 史武*; 樽谷 直紀*; 犬丸 啓*; 福田 竜生; 吉井 賢資; 樹神 克明; 山内 宏樹; 萩原 雅人; et al.
no journal, ,
高圧合成法は、常圧では不安定な物質を合成できる有力な手法の一つである。筆頭著者らのグループはこれまで、この手法により様々な新物質を合成してきた。本発表では、硫黄の含有量の多い新規硫化物の合成を行ったので、物性とともに報告する。CrSの合成は以前報告したが、本発表では磁化測定、JRR-3を用いた中性子散乱の結果、SPring-8での放射光吸収分光の結果を主に報告する。磁化測定の結果、クロムイオンは3+であり、放射光吸収分光測定の結果と一致した。磁化の温度変化測定からは、120K付近に反強磁性転移が観測された。この転移に関し、中性子回折の結果から、3つの磁気構造が示唆された。VSは初めて報告する系であるが、実験室系のXPS測定からは、クロム系と異なりバナジウムイオンは4+であった。2つの硫化物はともにジスルフィドイオン(S-S)を含むことは共通するが、VSはジスルフィドイオンとスルフィドイオン(S)を含む。この違いについてはバナジウムがクロムより高酸化数を取りやすいことと関係すると考えられる。詳細は当日報告する。
徳永 陽; 酒井 宏典; 神戸 振作; Opletal, P.; 常盤 欣文; 芳賀 芳範; 松村 拓輝*; 北川 俊作*; 石田 憲二*; 青木 大*; et al.
no journal, ,
UTeは2018年末に超伝導が発見されて以来、その特異な性質のために大いに注目を集めている。我々は現在、このUTeにおいて強磁場下の磁気揺らぎの特性を明らかにすべく、超純良単結晶を用いたNMR研究を進めている。今回、フランス国立強磁場研究所の36テスラ級水冷式マグネットを用いて、磁場を結晶のb軸方向に印加しながら、超伝導転移温度の直上で核磁気緩和率(1/Tおよび1/T)の磁場依存性の測定を行った。講演ではその実験結果を報告し、超伝導を磁場で強化するメカニズムについて議論する。
神戸 振作; 芳賀 芳範; 酒井 宏典; 石飛 尊之; 徳永 陽; 松村 拓輝*; 北川 俊作*; 石田 憲二*; 播磨 尚朝*
no journal, ,
URuSiの隠れた秩序について考察する。最近の研究により、隠れた秩序状態の電子状態対称性はいくつかの空間群に限られている。しかし、それは同じ高い対称性を持つため、その区別は依然として困難である。そのため一軸圧力などの外場によって、隠れた秩序状態の対称性がどのように下がるか見る必要がある。本研究では一軸圧を[100], [110]方向にかけて斜方晶にしたときのRu-NQR及びSi-NMRについて群論に基づいて議論する。