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町田 晃彦; 齋藤 寛之; 杉本 秀彦*; 服部 高典; 佐野 亜沙美; 遠藤 成輝*; 片山 芳則; 飯塚 理子*; 佐藤 豊人*; 松尾 元彰*; et al.
Nature Communications (Internet), 5, p.5063_1 - 5063_6, 2014/09
被引用回数:61 パーセンタイル:86.75(Multidisciplinary Sciences)鉄と水素との反応は水素脆性などな材料科学の問題や、地球内核の鉄中の水素の有無なども地球科学の問題を考える上で重要であり、広く興味が持たれている。鉄は高温高水素圧力下において水素化物を形成するが、常温常圧では不安定であるため、水素化物の形成過程や状態を観測するには高温高圧力下でその場観察を行う必要がある。本研究ではJ-PARC/MLFのBL11 PLANETを利用して高温高圧力下中性子回折実験を実施し、鉄の重水素化過程および面心立方晶構造の鉄重水素化物における重水素原子の占有位置と占有率の決定を行い、これまで考えられていた八面体サイトだけでなく四面体サイトの一部も重水素原子が占有することを世界で初めて明らかにした。さらに量子力学的計算に基づいて二つのサイトを占有するメカニズムについて考察を行った。
齋藤 寛之; 高木 成幸*; 松尾 元彰*; 飯島 祐樹*; 遠藤 成輝*; 青木 勝敏*; 折茂 慎一*
APL Materials (Internet), 2(7), p.076103_1 - 076103_7, 2014/07
被引用回数:25 パーセンタイル:69.13(Nanoscience & Nanotechnology)LiFeH, which has the highest gravimetric hydrogen density of iron-containing complex hydrides reported so far, is synthesized by hydrogenation of a powder mixture of iron and LiH above 6.1 GPa at 900 C. synchrotron radiation X-ray diffraction measurements reveal that while kinetics require high temperature and thus high pressure for the synthesis, LiFeH is expected to be thermodynamically stable slightly below room temperature at ambient pressure; further synthetic studies to suppress the kinetic effects may enable us to synthesize LiFeH at moderate pressures. LiFeH can be recovered at ambient conditions where LiFeH is metastable.
高木 成幸*; 池庄司 民夫*; 松尾 元彰*; 佐藤 豊人*; 齋藤 寛之; 青木 勝敏; 折茂 慎一*
Applied Physics Letters, 103(11), p.113903_1 - 113903_4, 2013/09
被引用回数:9 パーセンタイル:37.09(Physics, Applied)We used density-functional calculations to clarify the origin of the unusual sevenfold coordination of Ru by H in NaRuH. We found that the symmetry of the ligands enables the formation of strong covalent bonds of Ru and H through ligand-field effects, stabilizing the sevenfold coordination. We also examined the possible synthesis of the hypothetical 3 analog, LiFeH, which has a gravimetric hydrogen density of 8.4 mass%. The calculated enthalpychange of -16 kJ/mol H for the reaction, 3LiH + Fe + 2H LiFeH, reveals a possible route to a stable complex hydride containing [FeH].
佐藤 龍太郎*; 齋藤 寛之; 遠藤 成輝; 高木 成幸*; 松尾 元彰*; 青木 勝敏; 折茂 慎一*
Applied Physics Letters, 102(9), p.091901_1 - 091901_4, 2013/03
被引用回数:34 パーセンタイル:77.63(Physics, Applied)The formation process of perovskite-type hydride LiNiH was investigated using synchrotron X-ray diffraction measurements. A mixture of LiH and Ni was hydrogenated at 873 K and 3 GPa, and the structural changes associated with hydrogenation were observed. Time resolved diffraction profiles showed a three-step reaction: hydrogenation of Ni to NiH, formation of LiNiH solid solution, and conversion to perovskite-type hydride LiNiH. The solid solution, which has never been reported, plays the role of the precursor in the perovskite formation and its presence is apparently critical for synthesizing perovskite-type hydrides.
高木 成幸*; 齋藤 寛之; 遠藤 成輝; 佐藤 龍太郎*; 池庄司 民夫*; 松尾 元彰*; 三輪 和利*; 青木 勝敏; 折茂 慎一*
Physical Review B, 87(12), p.125134_1 - 125134_6, 2013/03
被引用回数:20 パーセンタイル:62.66(Materials Science, Multidisciplinary)A metallic perovskite-type hydride LiNiH was synthesized based on first-principles prediction. We theoretically examined its electronic structure and found that half of the Ni-H derived antibonding states are occupied and that the modest thermodynamic stability depends on a delicate balance between (1) destabilization and (2) alleviation of compression frustration in corner-sharing octahedra, both of which arise from occupation of antibonding states. Through density-functional analyses of the electronic structure and lattice instability extending over LiH series ( = Fe, Co, Ni, and Cu), we showed that the balance is in fact reflected in their thermodynamic stability.
松尾 元彰*; 齋藤 寛之; 町田 晃彦; 佐藤 龍太郎*; 高木 成幸*; 三輪 和利*; 綿貫 徹; 片山 芳則; 青木 勝敏; 折茂 慎一*
RSC Advances (Internet), 3(4), p.1013 - 1016, 2013/01
被引用回数:19 パーセンタイル:52.82(Chemistry, Multidisciplinary)The novel complex hydride YLiFeH with the Fe-H complex anion ([FeH]) was synthesized by hydrogenation of YFe together with additional Li. Li adjusts the original imbalanced charge between Y and [FeH] by donating an electron to convert into Li during the hydrogenation, resulting in the formation of the well charge-balanced state of YLi[FeH].
松尾 元彰*; 松村 大樹; 西畑 保雄; Li, G.*; 桧山 奈央*; 千星 聡*; 折茂 慎一*
Applied Physics Letters, 100(4), p.044101_1 - 044101_3, 2012/01
被引用回数:4 パーセンタイル:17.79(Physics, Applied)Formation kinetics of a complex hydride YMnH with MnH complex anion from a metal hydride YMnH was investigated in the temperature range between 373 K and 448 K under 25 MPa H. The time dependent of the YMnH formation fraction suggested that the formation kinetics are controlled by random nucleation and growth with the activation energy of 113 kJ/mol H. Local structure of YMnH synthesized was also studied by X-ray absorption fine structure analysis. Mn-H covalent bonding nature in MnH complex anion was successfully detected and the Mn-H distance was determined to be 1.670.05 .
松村 大樹; 松尾 元彰*; Li, G.*; 桧山 奈央*; 千星 聡*; 西畑 保雄; 折茂 慎一*
no journal, ,
YMnはC15ラーベス構造を持つ、水素吸蔵合金である。この物質は高圧下で水素化反応を起こすことで、YMnHの状態まで水素を吸蔵することが知られている。最近の研究では、比較的低い水素圧力でも、YMnHを形成することが示された。本研究では、X線吸収分光法(X-ray absorption fine structure: XAFS)を利用して、Mn、Y元素の局所構造を観測し、水素化物の評価を行った。結果、Mnサイトからの観察において、6水素化物まで進行した状態では水素の配位が観測された。これはXAFSにおける水素の直接観測の初めての例である。Yサイトからは水素が観測されなかった。Mnサイトからの水素の観測は、錯体水素化物ならではの性質であると考えられる。このように、XAFSを使用して水素原子の存在状態評価を行うことができた。
齋藤 寛之; 高木 成幸*; 飯島 祐樹*; 佐藤 豊人*; 松尾 元彰*; 青木 勝敏*; 折茂 慎一*
no journal, ,
水素貯蔵の目的に加えて、イオン伝導・超伝導などの機能性材料創出とその物性研究を目的として新規水素化物の合成研究が進められている。固体の金属と水素ガス(高温高圧下では水素流体)が共存するよりも、固体の水素化物を生成した方が系の体積が小さくなるため、高圧化では新規水素化物が実現しやすくなると期待できる。発表者らはあらかじめ理論計算により新規水素化物の合成可能性を評価し、得られた結果をもとに合成研究を進めている。また、高温高圧化の合成条件を決定するために、SPring-8の放射光を利用したその場観察実験を行っている。本発表では高温高圧法を用いて合成された錯体水素化物について紹介する。
松村 大樹; 西畑 保雄; 松尾 元彰*; 高木 成幸*; 折茂 慎一*
no journal, ,
YMnHの元素置換効果が金属-水素結合に与える影響をXAFS法にて観察した。YMnHにおいてMn-H結合は強度を持って観測され、Y(MnFe)HのFe-H結合ではより顕著に表れた。
齋藤 寛之; 高木 成幸*; 松尾 元彰*; 飯島 祐樹*; 遠藤 成輝; 青木 勝敏; 折茂 慎一*
no journal, ,
3d遷移金属元素は単独では安定な水素化物を形成しないが、価数整合のための適量のLiを添加することにより、多様な配位の錯イオンを形成することが期待される。この観点で、新たな錯体水素化物の合成、およびその結晶・電子構造解析と水素貯蔵特性に関する研究を進めている。高木らは第一原理計算を用いてFe系錯体水素化物の中で水素重量密度が最も高いLiFeH(6.7mass%)が合成可能であることを報告した。本研究では高温高圧水素流体中でLiFeHの合成を試みた。
町田 晃彦; 齋藤 寛之; 服部 高典; 佐野 亜沙美; 遠藤 成輝; 綿貫 徹; 片山 芳則; 青木 勝敏; 佐藤 豊人*; 松尾 元彰*; et al.
no journal, ,
新規水素化物や空孔-水素クラスター形成の研究には格子間水素の情報が必要である。これまで高温高圧下における結晶構造のその場観察はこれまで放射光X線を利用した実験に限られていたが、X線回折では格子間水素の情報を得ることができない。格子間水素を含めた構造決定には中性子回折実験が必要となる。大強度陽子加速器施設J-PARCの物質・生命科学実験施設に超高圧中性子回折装置PLANETが完成したことによって、高温高圧下の中性子回折実験が可能となった。そこで我々は高温高圧下水素流体中における放射光X線回折その場観察技術を改良した中性子回折実験技術の開発と試作した高圧セルを用いて、鉄の水素化過程における中性子回折実験を実施し、高温高圧下における構造解析を試みた。7.4GPaにおいて475Cまで加熱しながら中性子回折パターンの取得を行った。測定時間は120秒であるが、相の同定や格子定数の変化は観測可能なデータの取得ができることが確認できた。
町田 晃彦; 齋藤 寛之; 服部 高典; 佐野 亜沙美; 遠藤 成輝*; 綿貫 徹; 片山 芳則; 飯塚 理子*; 佐藤 豊人*; 松尾 元彰*; et al.
no journal, ,
鉄水素化物は数GPaの高水素圧力下でのみ熱力学的に安定な物質であり、bcc-FeH(), dhcp-FeH(), fcc-FeH()の3つの状態が300-2000K, 0-20GPaで存在することが知られている。これまで、中性子その場観察による鉄重水素化物の研究は行われていないが、J-PARCの物質・生命科学実験施設に建設された超高圧中性子回折装置PLANETを利用して、高温高圧力下での鉄の重水素化反応過程における中性子回折その場観察が実現した。中性子回折用に開発した高圧セルを用いて、7GPa, 1000Kまでの高温高圧力下における中性子回折パターンの測定に成功し、約800Kにおける鉄のbcc-fcc相転移と続いて起こるfcc-Feの重水素化の観測に成功した。
町田 晃彦; 齋藤 寛之; 服部 高典; 佐野 亜沙美; 遠藤 成輝; 綿貫 徹; 片山 芳則; 飯塚 理子*; 佐藤 豊人*; 松尾 元彰*; et al.
no journal, ,
高温高圧力下における金属の水素化反応を利用することによって、これまで新規水素化物の探索や水素誘起超多量空孔形成に関する研究が多く実施されている。水素-金属系で観測される現象の理解には格子間水素の情報が必要であるが、これまで高温高圧力下における結晶構造のその場観察は放射光X線回折実験に限られており、格子間水素の情報を得ることができなかった。我々はJ-PARC・MLFに建設された超高圧中性子回折装置PLANETを利用して、高温高圧力下での鉄の重水素化反応過程における中性子回折その場観察を実施し、反応過程の中性子回折パターンの取得に成功した。約680Cにおける回折パターンに対してリートベルト解析を行い、この温度圧力条件での重水素組成と占有サイトの最適化を試みた。これらの結果について詳細に報告する。
町田 晃彦; 齋藤 寛之; 服部 高典; 佐野 亜沙美; 遠藤 成輝; 綿貫 徹; 片山 芳則; 飯塚 理子*; 佐藤 豊人*; 松尾 元彰*; et al.
no journal, ,
高温高圧力下における金属と水素の反応は新規水素化物の生成、水素誘起超多量空孔形成といった興味深い現象を引き起こす。水素-金属系で観測されるこうした現象の理解には格子間に侵入している水素の情報が必要であるが、これまで高温高圧力下における結晶構造のその場観察は放射光X線回折実験に限られており、格子間水素の情報をその場で得ることができなかった。我々はJ-PARC・MLFに建設された超高圧中性子回折装置PLANETを利用して、高温高圧力下での鉄の重水素化反応過程における中性子回折その場観察を実現し、反応過程の中性子回折パターンの取得に成功した。高温高圧力下における中性子回折パターンに対してリートベルト解析を行い、この温度圧力条件での重水素組成と占有サイトの最適化を試みた。重水素化過程の詳細とリートベルト解析結果について報告する。
齋藤 寛之; 高木 成幸*; 松尾 元彰*; 飯島 祐樹*; 遠藤 成輝*; 青木 勝敏*; 折茂 慎一*
no journal, ,
第一原理計算による理論予測から、これまでに合成されているどの鉄錯体水素化物よりも高い重量水素密度を有するLiFeHが、4LiH+Fe+H LiFeHの反応を経て合成できる可能性が報告された。新規水素化物合成に有利な高温高圧条件下でLiFeHの合成を試みた。
松村 大樹; 西畑 保雄; 松尾 元彰*; Li, G.*; 桧山 奈央*; 千星 聡*; 折茂 慎一*
no journal, ,
水素化物中における水素原子の存在様式は、その結合状態によって、中性水素,陽イオン性水素,陰イオン性水素,共有結合性水素の4種類に分類することができる。最近の研究において、YMnを水素化させると、水素の状態が当初は中性水素であったものが、さらなる水素化により共有結合性水素へと変性することが報告された。本研究においては、この共有結合性錯体水素化物YMnHに対して、X線吸収分光による測定を行い、Mn元素近傍の局所構造を観測した。結果、通常のX線吸収分光測定においては観察することのできないMn-H共有結合の直接観測を行うことができた。これは、物質中における水素がMnと共有結合を持つことにより、Debye-Waller因子が小さくなったことで観測可能になったものと思われる。