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渕崎 員弘*; 坂上 貴尋*; 宮内 新*; 浜谷 望*; 服部 高典; 片山 芳則
no journal, ,
放射光X線その場観察実験の結果、ヨウ化錫の低圧液相-高圧液相間の相転移は次のように特徴付けられることがわかった。(1)局所秩序は相転移の前後でほぼ「連続的」に変化する。(2)密度(大域的秩序)は熱力学的制御変数の変化に対して系統的な変化を示さない。構造変化を特徴付けるoff tetragonalinityの圧力依存性は、加圧に伴う連続的な減少を示し、(1)を支持するものである。一方、(2)は構造因子から推定した系の密度に基づくものであり、その推定は(1)での秩序変数定量化と比較すると決定的に精度不足である。確固たる結論を得るには相転移の前後での密度測定が必須である。そこでSPring-8, BL22XUに設置された高圧発生装置SMAP-Iを用いて単色X線の吸収による密度測定を行った。液体の密度変化を見ると、加圧時に1.5GPa付近、すなわち、融解曲線上の異常点付近で約0.3g/ccの密度の跳びがある。したがって、わずかではあるが圧力による密度変化は不連続である。今後は1.5GPa付近の密度変化を精査する予定である。