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道内 尊正*; 横田 祐輔*; 小松 拓磨*; 早川 弘毅*; 黒田 朋子*; 真栄田 大介*; 松尾 祥史*; 森 茂生*; 吉井 賢資; 花咲 徳亮*; et al.
Ferroelectrics, 378(1), p.175 - 180, 2009/00
被引用回数:18 パーセンタイル:59.66(Materials Science, Multidisciplinary)鉄イオンの電荷秩序により強誘電体となる標記物質LuFeOにつき、合成条件を変えることにより酸素量を変えた試料に対する磁性と誘電性について報告する。試料作成はCO-CO混合ガスフロー中で行い、COとCOの比を変えることで酸素量を変えた。CO:COのフロー比が1:5付近において、磁気転移温度が最高の240250K近傍となったことから、この試料が最良のものと判断される。本試料の誘電率は、室温で10000近傍であった。誘電率の虚数部分から求めた活性化エネルギー0.40.5eV程度であり、これまでLuFeOにおいて報告されていた0.3eVよりも大きい傾向が見られた。今後さらに測定を行い、物性の詳細のわかっていないLuFeOの性質とその起源を明らかにする予定である。
吉井 賢資; 米田 安宏; 真栄田 大介*; 横田 祐輔*; 道内 尊正*; 小松 拓磨*; 池田 直*; 松尾 祥史*; 森 茂生*
Japanese Journal of Applied Physics, 47(9), p.7599 - 7602, 2008/09
被引用回数:8 パーセンタイル:33.28(Physics, Applied)新規強誘電体RFeO(R=Y,Ho-Lu)の性質を明らかにするため、標記酸化物の物性を調べた。RFeOのうち、物性の報告例のないHoFeOを合成し、磁性と誘電性を調べた。誘電率は室温で1000程度であり、ほかのRFeOと類似であるが、誘電応答における系の乱れと磁気転移温度は明瞭な違いが見られた。この違いは、酸素量の違いに由来すると推測される。また、希土類サイトの置換を行い、物性を調べた。最もイオン半径の異なるYとLuの間で混晶が作成でき、その物性が非混晶系と類似であることから、R=Y,Ho-Luの間で混晶が作成でき、物性も非混晶系と本質的に同じと推測された。さらに、LuFeOのLuの一部を、希土類の中で最も小さいScに置換した。X線回折からは、20%ほどのSc置換が上限であることがわかった。誘電性はLuFeOと類似であったが、磁気転移温度はSc置換により、250Kから200Kへと大幅に下がった。このことは、希土類サイトの置換により、物性コントロールが可能なことを示唆する。
目時 直人; 阿部 聡*; 長崎 欣史*; 森 詫磨*; 松本 宏一*; 鈴木 治彦*; 金子 耕士; 小池 良宏*
no journal, ,
中性子散乱実験用に開発中の核断熱消磁ステージの現状について、その詳細な図面と、性能を報告する。この核断熱消磁ステージは原子力機構が所有する希釈冷凍機に取り付けられ、1mK以下の中性子散乱実験のために利用される。超低温におけるf電子化合物の重い電子現象や磁気秩序,多極子秩序、そして、核磁気、及び多重極秩序の実験に用いられる予定である。
池田 直*; 神戸 高志*; 小松 拓磨*; 道内 尊正*; 早川 弘毅*; 花咲 徳亮*; 吉井 賢資; 松尾 祥史*; 森 茂生*
no journal, ,
われわれが放射光などを用いて最近発見した、新しいタイプの標記強誘電体について解説する。通常の強誘電体では、正と負のイオン位置の重心がずれることにより電気双極子を生み出し、それが強誘電性の起源となることはよく知られている。一方、標記物質では、三角格子上の2+と3+の鉄イオンが特殊な配列構造をすることで電気双極子を発生し、それが強誘電性の起源となることがわかった。本発表では、この系の交流誘電率・分極測定・磁化測定などの結果について紹介し、新規強誘電体の興味深い性質について、基礎・応用両面から解説する。
山崎 巧; 高田 千恵; 中村 圭佑; 佐川 直貴; 星 勝也; 中川 貴博; 滝本 美咲; 谷村 嘉彦*; 高橋 史明; 百瀬 琢麿; et al.
no journal, ,
飯舘村,田村市,川内村において校正用PMMAファントム上に国内外の5種類の電子式個人線量計を設置し、線量計の読み取り値と線サーベイメータを用いてファントム設置場所の空間線量率の測定値を得た。個人線量計の指示値Dpとファントム上に個人線量計を設置した時間から算定される空間線量Daの間には個人線量計の種類毎に一定の相関があり、Dp/Da=0.6-0.7の範囲であった。また、ファントムを設置した各地点において原子力機構が開発した線エネルギースペクトロメータを用いて線エネルギースペクトルを測定し、H*(10), 実効線量E(ROT)の推定値,個人線量計の指示値の関係について考察した。
岩月 輝希; 大森 一秋; 萩原 大樹; 長谷川 琢磨*; 中田 弘太郎*
no journal, ,
瑞浪超深地層研究所において浅層地下水の浸透状態を推測する指標として、一般的に地表水や浅層地下水にのみ含まれているトリチウム(H), クロロフルオロカーボン類(CFCs)の有用性について考察した。その結果、深度400mまでの観測地点において、施設建設当初には観測されなかったH, CFCsが徐々に検出されるようになり、浅層地下水の混入割合が時間とともに増加していることが確認された。また、CFCsの活用は、H濃度が減衰して検出限界以下となる数十年前以上の年代を持つ地下水に対して有効と考えられた。
堀江 直之*; 佐井 拓真*; 大森 航平*; 三枝 幹雄*; 小林 貴之; 森山 伸一; 安良田 寛*; 宇野 毅*
no journal, ,
JT-60SAの電子サイクロトロン加熱電流駆動装置に用いる偏波器の開発を行っている。偏波器は周波数依存性のあるミリ波コンポーネントであるため、110GHz及び138GHzの両周波数での実験運転を想定している同装置では、広帯域化が開発のポイントである。また、導波管当たり1MWのパワーを100秒間伝送することを想定しているため、ミリ波の損失を抑え、発熱を効果的に冷却する機構も重要である。本開発研究では、既に良好なミリ波性能を計算と低電力試験で確認しているプロトタイプについて、熱応力解析を行うために計算コードを開発・計算するとともに、JT-60SAジャイロトロンを用いた1MW級の大電力試験を行って、発熱を評価した。
今田 未来; 堀田 拓摩; 浅井 志保; 半澤 有希子; 斎藤 恭一*; 藤原 邦夫*; 須郷 高信*; 石森 健一郎; 亀尾 裕
no journal, ,
Srの従来の放射能分析は、Yとの放射平衡待ちが必要で、緊急時の対応が難しいという課題があった。そこで我々は、Sr分析の迅速化を目的としてSrに対して高い選択性を有するクラウンエーテル誘導体を担持したSr吸着繊維を開発した。これまでの検討では、試料溶液の液性はSr吸着率が最大となるHNO 8Mとしていたが、劇物でない安全な試薬を用いて吸着を行うために、毒劇物でないNaNO溶液を使用し、HNO使用量の低減化を検討した。その結果、HNO濃度が高い方がSr吸着率は高いが、HNOが0Mであっても吸着率は65%とHNOが8Mのときの約7割であり、HNOの代替としてNaNOを試料採取現場での安全なSr吸着操作に使用できることが分かった。
今田 未来; 堀田 拓摩; 浅井 志保*; 半澤 有希子; 斎藤 恭一*; 藤原 邦夫*; 須郷 高信*; 石森 健一郎; 亀尾 裕
no journal, ,
Srの従来の放射能分析は、Yとの放射平衡待ちが必要で、緊急時の対応が難しいという課題があった。そこでわれわれは、Sr分析の迅速化を目的とし放射線グラフト重合を利用してSrに対して高い選択性を有するクラウンエーテル誘導体を担持したSr吸着繊維を開発した。これまでの検討では、試料溶液の液性はSr吸着率が最大となるHNO 8Mとしていたが、劇物でない安全な試薬を用いて吸着を行うために、毒劇物でないNaNO溶液を使用し、HNOを使用しないSr吸着方法を検討した。その結果、HNO濃度が高い方がSr吸着率は高いが、HNOが0Mであっても吸着率は65%とHNOが8Mのときの約7割であり、試料採取現場での安全なSr吸着操作のため、HNOの代替としてNaNOを使用できることが分かった。