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小林 峰*; 大西 剛*; 大澤 崇人; Pratt, A.*; Tear, S.*; 霜田 進*; 馬場 秀忠*; Laitinen, M.*; Sajavaara, T.*
Small, 18(46), p.2204455_1 - 2204455_9, 2022/11
被引用回数:0 パーセンタイル:0(Chemistry, Multidisciplinary)全固体電池は、正極と負極の間でリチウムイオンを輸送することで充放電を行う二次電池である。エネルギー密度の向上、充電時間の短縮、安全性の向上など、この電池技術の大きなメリットを十分に発揮するためには、動作中に電池内でリチウムイオンがどのように輸送・分布しているかを理解することが不可欠となる。しかし、3番目に軽い元素であるリチウムは、全固体デバイスの動作中に定量的に分析する方法が限られており、リチウムの輸送をリアルタイムで追跡することはまだ実証されていない。ここでは、熱中性子誘起核反応を利用し、リチウム6をトレーサーとして、高強度熱中性子源を用いて、全固体半電池内のリチウムイオンの輸送をほぼリアルタイムで定量的に追跡することに成功したことを報告する。さらに、リチウムイオンの移動機構と移動領域についても言及した。リチウムイオンの輸送を追跡することで、使用した固体電解質中のリチウムイオンの移動領域を決定することができたと述べている。これらの結果から、全固体電池の開発は、電池内のリチウムイオンの輸送を把握しながら、さらなる進化を遂げることができる段階に入ったと言える。その結果、全固体電池の研究開発はさらに加速されることになるだろう。
佐藤 理花*; 西 剛史*; 太田 弘道*; 林 博和; 菅原 隆徳; 西原 健司
第43回日本熱物性シンポジウム講演論文集(CD-ROM), 3 Pages, 2022/10
溶融塩の密度および粘度は溶融塩を用いた加速器駆動核変換システム等を検討する上で必要不可欠な物性値である。本研究では、溶融塩を用いた物性値測定の手始めとして塩化鉛および硝酸カリウムを対象とし、粘度を測定するための装置の整備を行い、粘度および密度を測定した。
山野 秀将; 高井 俊秀; 江村 優軌; 福山 博之*; 東 英生*; 西 剛史*; 太田 弘道*; 守田 幸路*; 中村 勤也*; 深井 尋史*; et al.
Proceedings of 13th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal-Hydraulics, Operation and Safety (NUTHOS-13) (Internet), 12 Pages, 2022/09
本発表はプロジェクト全体概要及び2020年度までの進捗概要について報告する。この論文における具体的成果は、共晶反応速度の測定並びに、SS坩堝の中にBCペレットを置いたB
C-SS共晶反応速度実験の数値解析を通じて、解析コード内の共晶反応を記述する物理モデルの妥当性を確認したことである。
佐藤 理花*; 西 剛史*; 太田 弘道*; 山野 秀将
International Journal of Thermophysics, 43(6), p.85_1 - 85_15, 2022/06
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Thermodynamics)本研究では、振動の周期と対数減衰から最小二乗法を基にした簡易な粘度測定法を開発した。提案手法の再現性を確認するため、溶融ニッケルの粘度を測定した結果、文献で報告されたものと良い一致が見られた。測定誤差は3%であり、実験データは良い再現性を示した。提案した測定手法は高い精度を持つことが示された。
永田 將*; 三宅 修吾*; 五十嵐 誉廣; 太田 弘道*; 西 剛史*
実験力学, 22(2), p.105 - 111, 2022/06
単軸炭素繊維強化プラスチック(CFRP)シートの熱緩和軸と熱拡散率をオフセット周期レーザー加熱法で測定し、熱緩和軸と繊維配向の関係を厚さの異なるCFRPシート試験片を用いて実験的に検討した。厚みが薄くなるにつれて、熱緩和軸の配向が面内方向に広がることを明らかにした。可変周波数法及び可変変位法を用いて、CFRP試験片の面外方向及び面内方向の熱拡散率を測定した。面外方向について、炭素繊維方向とほぼ一致した熱拡散率が得られた一方、面内方向は予想外の値を示した。オフセット周期加熱法による熱拡散率測定の結果、繊維の角度による熱的容易軸を考慮した熱拡散率は面内方向の測定とは異なる特性を示すことがわかった。
高塚 祐理子*; 松本 早織*; 西 剛史*; 太田 弘道*; 堀 亜由美*; 林 喜一郎*; 山野 秀将
実験力学, 22(2), p.117 - 119, 2022/06
本研究では、るつぼ回転振動法により粘度を測定し、高温時の溶融耐熱鋳鋼の粘度の影響を明らかにした。粘度測定で用い高温耐熱鋳鋼の試料は、Ni量として0, 10, 20, 30, 40及び50質量%を含有させた。粘度は、Roscoeの式により評価するとともに、1693Kから1803Kの温度範囲で計測された。
松本 早織*; 西 剛史*; 太田 弘道*; 堀 亜由美*; 林 喜一郎*; 山野 秀将
実験力学, 22(2), p.112 - 116, 2022/06
本研究では、るつぼ回転粘度計を用いてNi基超合金の粘度を測定した。今回測定した温度範囲において、いずれの試料も温度上昇に伴い粘度が減少するArrhenius型の良好な温度依存性を示した。また、添加されている元素の中でCoの含有量が多いほど粘度が小さい傾向が見られた。
西 剛史*; 佐藤 理花*; 太田 弘道*; 小久保 宏紀*; 山野 秀将
Journal of Nuclear Materials, 552, p.153002_1 - 153002_7, 2021/08
被引用回数:2 パーセンタイル:53.86(Materials Science, Multidisciplinary)炭化ホウ素とステンレス鋼の溶融合金(BC-SS)の高精度の物性測定はナトリウム冷却高速炉の炉心損傷事故解析や福島第一原子力発電所で見られたように沸騰軽水炉(BWR)のシビアアクシデント解析に必須である。しかしながら、実験的に困難であるが故、B
C-SS溶融合金の高精度な粘度データはない。本研究では、溶融ステンレス鋼(SUS316L), 2.5mass%B
C-SS, 5.0mass%B
C-SS, 7.0mass%B
C-SSの粘度をそれぞれ1693-1793K, 1613-1793K, 1613-1793K、及び1713-1793Kの温度範囲で回転るつぼ振動法により計測した。この粘度はB
C濃度が0から7%までに上昇するにつれて増加した。1713-1793Kの温度範囲で2.5mass%B
C-SS, 5.0mass%B
C-SS, 7.0mass%B
C-SSの実験データを用いて、B
C-SSの粘度評価式を求めた。また、B
C-SSの粘度の計測誤差は8%以下だった。
山野 秀将; 高井 俊秀; 古川 智弘; 菊地 晋; 江村 優軌; 神山 健司; 福山 博之*; 東 英生*; 西 剛史*; 太田 弘道*; et al.
Proceedings of 28th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE 28) (Internet), 11 Pages, 2021/08
ナトリウム冷却高速炉の炉心損傷事故(CDA)評価における重要な課題の一つに、制御棒材の炭化ホウ素(BC)とステンレス鋼(SS)の共晶溶融反応及び移動挙動がある。CDAの数値解析では、このような挙動のシミュレーションはこれまで行われたことがないため、物理モデルを開発しそれをCDA解析コードに組み入れる必要がある。本研究では、B
C-SS共晶溶融実験,共晶溶融の熱物性計測,共晶溶融反応の物理モデル開発に焦点を当てている。共晶実験では、可視化実験,反応速度実験,材料分析を行う。物性は液相から固相までの範囲で測定する。これらの反応速度や物性を基に、シビアアクシデント解析コードのための物理モデルを開発する。本発表はプロジェクト全体概要及び2019年度までの進捗概要について報告する。この論文における具体的成果は、SSプール中にB
Cペレットを置いたB
C-SS共晶溶融実験の数値解析を通じて、CDA解析コードSIMMER-IIIにおける共晶反応を記述する物理モデルの妥当性を確認したことである。
宇埜 正美*; 西 剛史*; 高野 公秀
Comprehensive Nuclear Materials, 2nd Edition, Vol.7, p.202 - 231, 2020/08
2012年にエルゼビア社から初版が刊行された原子力燃料・材料の詳説のうち、アクチニド窒化物の熱力学と熱物性に関して、近年論文として公開された最新の研究成果を追記して内容の充実化を図り改訂した。追記した主要なデータは、核変換用窒化物燃料の窒化ジルコニウム母材中へのアクチニド窒化物の固溶度、アクチニド窒化物中での自己照射損傷による結晶格子膨張とそれに伴う熱伝導率低下、窒化ジルコニウムを母材としたマイナーアクチノイド含有燃料の熱伝導率の組成依存性、および窒化キュリウムの熱膨張である。
山野 秀将; 高井 俊秀; 古川 智弘; 菊地 晋; 江村 優軌; 神山 健司; 福山 博之*; 東 英生*; 西 剛史*; 太田 弘道*; et al.
Proceedings of 2020 International Conference on Nuclear Engineering (ICONE 2020) (Internet), 10 Pages, 2020/08
ナトリウム冷却高速炉の炉心損傷事故(CDA)評価における重要な課題の一つに、制御棒材の炭化ホウ素(BC)とステンレス鋼(SS)の共晶溶融反応及び移動挙動がある。CDAの数値解析では、このような挙動のシミュレーションはこれまで行われたことがないため、物理モデルを開発しそれをCDA解析コードに組み入れる必要がある。本研究では、B
C-SS共晶溶融実験、共晶溶融の熱物性計測、共晶溶融反応の物理モデル開発に焦点を当てている。共晶実験では、可視化実験,反応速度実験,材料分析を行う。物性は液相から固相までの範囲で測定する。これらの反応速度や物性を基に、シビアアクシデント解析コードのための物理モデルを開発する。本発表はプロジェクト全体概要及び2018年度までの進捗概要について報告する。この論文における具体的成果は、共晶溶融実験において固化したB
C-SS共晶試料のホウ素濃度分布で、これはコンピュータコードに組み込まれた共晶物理特性の検証に用いられる。
山野 秀将; 高井 俊秀; 古川 智弘; 菊地 晋; 江村 優軌; 神山 健司; 福山 博之*; 東 英生*; 西 剛史*; 太田 弘道*; et al.
Proceedings of International Nuclear Fuel Cycle Conference / Light Water Reactor Fuel Performance Conference (Global/Top Fuel 2019) (USB Flash Drive), p.418 - 427, 2019/09
制御棒材の炭化ホウ素(BC)とステンレス鋼(SS)の共晶溶融反応及び移動挙動は、ナトリウム冷却高速炉の炉心損傷事故(CDA)評価における重要な課題の一つである。CDAの数値解析では、このような挙動のシミュレーションはこれまで行われたことがないため、物理モデルを開発しそれをCDA解析コードに組み入れる必要がある。本研究では、B
C-SS共晶溶融実験、共晶溶融の熱物性計測、共晶溶融反応の物理モデル開発に焦点を当てている。共晶実験では、可視化実験,反応速度実験,材料分析を行う。物性は液相から固相までの範囲で測定する。これらの反応速度や物性を基に、シビアアクシデント解析コードのための物理モデルを開発する。本発表はプロジェクト全体概要及び平成29年度までの進捗概要について報告する。この論文における具体的成果は、共晶溶融実験において固化したB
C-SS共晶試料のホウ素濃度分布で、これはコンピュータコードに組み込まれた共晶物理特性の検証に用いられる。
太田 弘道*; 小久保 宏紀*; 西 剛史*; 山野 秀将
Proceedings of International Nuclear Fuel Cycle Conference / Light Water Reactor Fuel Performance Conference (Global/Top Fuel 2019) (USB Flash Drive), p.858 - 860, 2019/09
粘度計測装置を開発した。ステンレス鋼(SS)合金等の低粘度金属の取扱は難しいことから、高温溶融合金の粘度測定は難しいことが知られている。本研究では最初の段階として、溶融ニッケル(Ni)とステンレス鋼の粘度を、高温溶融合金の計測に適したるつぼ回転振動法により計測し、粘度計測装置の性能を確認している。溶融金属を入れたつるぼを吊るし、電磁的回転振動を与えたが、溶融金属の摩擦により、振動は弱まった。粘度は振動時間と対数減少から判断される。るつぼは、ミラーブロック,アルミ製の慣性ディスクに接続されており、全体は白金-ロジウム合金製のワイヤで吊られている。レーザー光線をミラーに照射し、その反射光を光センサで検知し、その後、溶融金属の対数減少を決定した。溶融Niと溶融SSの粘度は1823Kであった。この結果における溶融Ni及びSSの粘度数値は、溶融Ni及びSSの文献値に近く、この計測装置を使って溶融合金の粘度を計測する。溶融SS合金の粘度の濃度依存性は今後明らかにされる。
小久保 宏紀*; 西 剛史*; 太田 弘道*; 山野 秀将
日本金属学会誌, 82(10), p.400 - 402, 2018/09
被引用回数:6 パーセンタイル:38.28(Metallurgy & Metallurgical Engineering)ナトリウム冷却高速炉のシビアアクシデント評価手法の改良のため、ステンレス鋼と炭化ホウ素(SUS316L+BC合金)で構成される溶融混合物の粘度を取得することは重要である。本研究では、最初の段階として粘度計測装置の性能確認のため、溶融ニッケル(Ni)とステンレス鋼(SUS316L)の粘度を、るつぼ回転振動法により計測することにした。溶融NiとSUS316Lの粘度は1823Kまでを測定した。測定値のバラつきから、溶融NiとSUS316Lの測定誤差はそれぞれ
4%と
3%であった。また、溶融NiとSUS316Lの測定値は同様の組成をもつ文献値に近いことが分かった。さらに、SUS316L-B
C合金の粘度も暫定的に計測できた。本研究によりNiとSUS316Lの粘度のフィッテイング式を得た。
Tzeng, Y.-C.*; 大西 弘明; 大久保 毅*; Kao, Y.-J.*
Physical Review B, 96(6), p.060404_1 - 060404_7, 2017/08
被引用回数:17 パーセンタイル:66.87(Materials Science, Multidisciplinary)The spin-1 Haldane chain is an example of the symmetry-protected-topological (SPT) phase in one dimension. Experimental realization of the spin chain materials usually involves both the uniaxial-type, , and the rhombic-type,
, single-ion anisotropies. Here, we provide a precise ground-state phase diagram for a spin-1 Haldane chain with these single-ion anisotropies. Using quantum numbers, we find that the
symmetry breaking phase can be characterized by double degeneracy in the entanglement spectrum. Topological quantum phase transitions take place on particular paths in the phase diagram, from the Haldane phase to the large-
, large-
, or large-
phases. The topological critical points are determined by the level spectroscopy method with a newly developed parity technique in the density matrix renormalization group, and the Haldane-large-
critical point is obtained with an unprecedented precision,
=0.9684713(1). Close to this critical point, a small rhombic single-ion anisotropy
can destroy the Haldane phase and bring the system into a
-N
el phase. We propose that the compound [Ni(HF
)(3-Clpy)
]BF
is a candidate system to search for the
-N
el phase.
向井 広樹*; 廣瀬 農*; 甕 聡子*; 菊池 亮佑*; 田野井 慶太朗*; 中西 友子*; 矢板 毅; 小暮 敏博*
Scientific Reports (Internet), 6, p.21543_1 - 21543_7, 2016/02
被引用回数:118 パーセンタイル:96.99(Multidisciplinary Sciences)Cesium adsorption/desorption experiments for various clay minerals, considering actual contamination conditions in Fukushima, were conducted using the Cs radioisotope and an autoradiography using imaging plates (IPs). An aliquot containing 0.185 -1.85 Bq of
Cs was dropped onto a substrate where various mineral particles were arranged. It was found that partially-vermiculitized biotite, which is termed "weathered biotite" (WB) in this study, from Fukushima sorbed
Cs far more than the other clay minerals (fresh biotite, illite, smectite, kaolinite, halloysite, allophane, imogolite) on the same substrate. Cs-sorption to WB continued for about one day, whereas that to ferruginous smectite was completed within one hour. The sorbed
Cs in WB was hardly leached with hydrochloric acid at pH 1, particularly in samples with a longer sorption time. The presence/absence of WB sorbing radiocesium is a key factor affecting the dynamics and fate of radiocesium in Fukushima.
須藤 彩子; 西 剛史; 白数 訓子; 高野 公秀; 倉田 正輝
Journal of Nuclear Science and Technology, 52(10), p.1308 - 1312, 2015/10
被引用回数:12 パーセンタイル:71.06(Nuclear Science & Technology)BWRのシビアアクシデントでの制御棒ブレードの崩落進展理解のためには、燃料破損データベースを構築する必要がある。しかし制御棒の主成分であるFe-B-C系の相状態は、特にB, Cリッチな領域において未だ不確実な点が多い。本研究では制御棒ブレード崩落解析の基礎データとして、制御棒ブレードの溶融開始に影響すると考えられる共晶点付近の組成領域のFe-B-C合金3種を作製し、1073K, 1273Kの相状態解明のための試験を行った。XRD及びSEM-EDXの結果は、FeB
C
の領域ではJAEA熱力学データベース(JAEA-DB)とは異なり、1273KでFe成分を多く含む相を持つことが明らかとなり、1273KでのCementite相の固溶範囲の再評価が必要であるとの知見を得た。また、溶融開始温度の測定結果から、熱力学解析では3種の合金の間で融解温度に約40Kの差が出ると予想されたが、本実験では、3種の合金すべてが約1400Kで溶融が開始したため、JAEA-DBではCementite相の生成自由エネルギーが過大評価されている可能性があることを明らかにした。
西 剛史; 中島 邦久; 高野 公秀; 倉田 正輝; 有田 裕二*
Journal of Nuclear Materials, 464, p.270 - 274, 2015/09
被引用回数:3 パーセンタイル:28.28(Materials Science, Multidisciplinary)U-20wt.%Pu-2wt.%Am-10wt.%Zr合金の熱伝導率は高速炉で用いるマイナーアクチノイド(MA)含有金属燃料の炉心設計に必要不可欠な物性値である。本研究では、2つのU-20wt.%Pu-2wt.%Am-10wt.%Zr合金を調製し、測定した比熱及び熱拡散率を用いて熱伝導率の評価を行った。U-20wt.%Pu-2wt.%Am-10wt.%Zr合金の比熱は金属U及びU-Zr合金の文献値とほぼ一致しており、Pu及びAm添加に伴う影響は小さいことを確認した。一方、U-20wt.%Pu-2wt.%Am-10wt.%Zr合金の熱伝導率はU-Pu-Zr及びU-Pu-MA-Zr合金の文献値よりわずかに高い値を示した。U-Pu-Zr及びU-Pu-MA-Zr合金の文献値はいくつかの仮定に基づいて算出した熱伝導率であるため、実測値との差は文献値の精度の低さに原因があると考えられる。さらに、MA含有金属燃料の炉心設計に必要な誤差を伴う熱伝導率評価式も提唱した。
林 博和; 西 剛史*; 佐藤 匠; 倉田 正輝
Proceedings of 21st International Conference & Exhibition; Nuclear Fuel Cycle for a Low-Carbon Future (GLOBAL 2015) (USB Flash Drive), p.1811 - 1817, 2015/09
原子力機構では、マイナーアクチノイド(MA: Np, Am, Cm)など長寿命核種の核変換に関する研究を実施している。階層型燃料サイクル概念に基づき、核変換専用の加速器駆動システム(ADS)を用いてMA核変換を行う方法については、ウランを含まない窒化物燃料を用いることが検討されている。MAの核変換率を向上させるためには、使用済燃料を処理し、残存するMAを回収して再利用することが必要であり、その燃料サイクル技術の研究開発は重要である。本論文では、原子力機構で実施している窒化物燃料と乾式再処理法を用いた燃料サイクルに関する研究の現状及び今後の予定を紹介する。
長谷川 登; 錦野 将元; 富田 卓朗*; 大西 直文*; 伊藤 篤史*; 江山 剛史*; 柿本 直也*; 井筒 類*; 南 康夫*; 馬場 基芳*; et al.
X-Ray Lasers and Coherent X-Ray Sources; Development and Applications XI (Proceedings of SPIE, Vol.9589), p.95890A_1 - 95890A_8, 2015/09
被引用回数:1 パーセンタイル:57.2フェムト秒レーザーポンプ・軟X線レーザープローブ計測法を開発し、フェムト秒レーザーアブレーション過程の観測を開始している。レーザーアブレーション過程は、初期過程における変化が高速(~ピコ秒)である反面、粒子が飛散する過程はマイクロ秒程度と長い時間をかけて行われる。我々は、この様な現象を同一の装置で観測するため、ポンプ光とプローブ光を異なる発振器で発生させることで両者の遅延時間を数ピコ秒の時間精度を保ちつつ、マイクロ秒以上の幅広い時間に対応させた。今回は本システムを用いることで、金属のフェムト秒レーザーアブレーション過程において、その初期(数ピコ秒)に金属表面から剥離した薄膜が、マイクロ秒程度まで膜としての形状を保持したまま膨張することを新たに見いだした。