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論文

経路積分法で探る金属中の水素の拡散メカニズム

君塚 肇*; 尾方 成信*; 志賀 基之

日本物理学会誌, 75(8), p.484 - 490, 2020/08

水素は量子性を示す元素で、他の不純物原子にはない特異な拡散挙動を示す。本研究では、経路積分シミュレーションと電子状態計算を連成させた第一原理手法を用いて、パラジウム結晶中の水素同位体の拡散挙動を幅広い温度で予測した。その結果、高温領域では、温度の低下とともに量子ゆらぎの影響が顕在化することによって拡散抑制が生じ、アレニウスプロットが上に凸の折れ曲がることが示された。一方、低温域では、量子トンネル効果の発現によって拡散障壁は減少に転じ、アレニウスプロットは下に凸の折れ曲がることが示された。異なる温度領域における量子効果の競合は、水素拡散の特異な同位体効果を明瞭に説明する。

論文

第4章 力学特性のモデリング

尾方 成信*; 都留 智仁; 弓削 是貴*

ハイエントロピー合金; カクテル効果が生み出す多彩な新物性, p.107 - 158, 2020/05

多元素が等モル比で含まれ、準安定状態でありかつ結晶構造を有するハイエントロピー合金は、これまでの一般的な希薄合金にない特異な力学特性を示すことが知られており、それらを生かすことにより、優れた力学特性を有する構造材料が創製できるものと期待されている。特に、強度と延性の両立、低温や高温での優れた強度や変形特性、高い耐水素脆化特性や耐食性などに優れた構造材料の実現が期待されている。ハイエントロピー合金がもつ従来合金とは異なる特異な力学特性の根源は、多元素種が不規則に近い原子種配置をとっていることに起因しているのは間違いない。したがって、力学特性を根源から明らかにするためには、原子スケールにまで踏み込んで、原子構造を陽に扱うモデリングや計算機シミュレーションが必要不可欠となる。本章では、原子モデルを基本とした力学特性のモデリングの方法について紹介する。

論文

Anomalous solution softening by unique energy balance mediated by kink mechanism in tungsten-rhenium alloys

都留 智仁; 譯田 真人*; 鈴土 知明; 板倉 充洋; 尾方 成信*

Journal of Applied Physics, 127(2), p.025101_1 - 025101_9, 2020/01

 被引用回数:1 パーセンタイル:24.67(Physics, Applied)

体心立方格子(BCC)を有する金属内の合金元素は強化や軟化機構を発現し、その影響は温度や濃度に依存して、複雑に変化する。本研究では、タングステン合金を対象として、転位モデルの第一原理計算と固溶強化機構の理論モデルを組み合わせて合金元素の影響をユニバーサルに評価する方法を検討した。BCC金属では、転位運動はキンク機構に基づく熱活性化過程であるため、合金元素が活性化エネルギーに与える影響を直接計算し、温度と濃度および合金元素の種類に依存した力学特性を評価した。

論文

First-principles modeling for dislocation motion of HEA alloys

都留 智仁; 板倉 充洋; 弓削 是貴*; 青柳 吉輝*; 下川 智嗣*; 久保 百司*; 尾方 成信*

Proceedings of 4th International Symposium on Atomistic and Multiscale Modeling of Mechanics and Multiphysics (ISAM-4) (Internet), p.59 - 62, 2019/08

ハイエントロピー合金(HEA)は結晶構造をもつ単相または多相の合金であり、主要な構成元素をもたず5種類またはそれ以上の等原子分率の組成を有している。このような状況では、変形挙動は従来の固溶強化機構では説明することができないため、変形の基礎的な機構はわかっていない。本研究では、第一原理計算を用いて体心立方(BCC)構造を有するHEA合金の転位挙動に関して検討を行った。クラスター展開に基づくSpecial quasirandom structures (SQS)を用いて、高濃度不規則固溶体を構築して、MoNbTaVWの組成を有する原子モデルに対して転位芯構造を導入した。第一原理計算の結果、局所的な変位が小さいMoNbTaVWでは、純BCC金属で見られる転位構造と同様の転位芯構造を有することがわかった。一方、その運動は純BCC金属と異なり、転位芯構造の化学的に無秩序さを反映して、Peierlsポテンシャル面が複雑に変化することがわかった。

論文

Unraveling anomalous isotope effect on hydrogen diffusivities in fcc metals from first principles including nuclear quantum effects

君塚 肇*; 尾方 成信*; 志賀 基之

Physical Review B, 100(2), p.024104_1 - 024104_9, 2019/07

 被引用回数:5 パーセンタイル:51.19(Materials Science, Multidisciplinary)

結晶中の水素同位体の振る舞いは材料物理学における基本的なテーマである。広い温度範囲にわたる同位体拡散挙動は重要な知見だが、まだ完全な調査には至っていない。本研究では、電子と原子核の両方を量子力学的に扱った最先端の第一原理計算を行い、面心立方Pd金属中の水素同位体拡散係数の温度依存性を調べたところ、逆S型形状のアレニウスプロットを示すことがわかった。この異常な振る舞いは、温度・質量依存性の異なる核量子効果が競合することに起因する。その結果、80-400Kの限られた温度範囲で、三重水素($$^3$$H)が軽水素($$^1$$H)よりも速く拡散するという特性につながる。このメカニズムは、高温および低温での実験でそれぞれ観察されている正・逆同位体効果間がクロスオーバーを示す理論的根拠となることがわかった。

論文

Mechanism of hardening and damage initiation in oxygen embrittlement of body-centred-cubic niobium

Yang, P.-J.*; Li, Q.-J.*; 都留 智仁; 尾方 成信*; Zhang, J.-W.*; Sheng, H.-W.*; Shan, Z.-W.*; Sha, G.*; Han, W.-Z.*; Li, J.*; et al.

Acta Materialia, 168, p.331 - 342, 2019/04

 被引用回数:17 パーセンタイル:90.93(Materials Science, Multidisciplinary)

ニオブなどの体心立方構造をもつ金属材料は低濃度の酸素固溶によって脆化しやすいことが知られているが、酸素誘起の硬化や損傷の機構は明らかになっていない。我々は、実験、および第一原理計算と分子動力学計算を用いて詳細な機構を検討した。その結果、酸素の格子間原子はらせん転位と引力相互作用を生じ、それによって転位運動でクロスキンクが生成され、同時に多くの空孔が生成されることを明らかにした。これらの空孔はさらに酸素と転位の三体間の硬化によって転位の運動を阻害することで、著しい硬化を生じることを明らかにした。

論文

Mechanism of fast lattice diffusion of hydrogen in palladium; Interplay of quantum fluctuations and lattice strain

君塚 肇*; 尾方 成信*; 志賀 基之

Physical Review B, 97(1), p.014102_1 - 014102_11, 2018/01

AA2017-0587.pdf:0.9MB

 被引用回数:12 パーセンタイル:69.15(Materials Science, Multidisciplinary)

パラジウム(Pd)中の水素(H)の高い拡散性のメカニズムを理解するため、有限歪み下における電子と核の両方の量子性を考慮した第一原理シミュレーションに基づいて、面心立方晶PdにおけるHの格子間拡散プロセスを研究した。その結果、八面体サイトの核量子効果のために、温度の低下とともに水素移動の活性化障壁が大幅に増加することが明らかになった。しかしながら、拡大した格子歪みのもとでは、四面体サイトがより安定化し、核量子効果はあまり顕著にならなかった。これは、歪みが増加するにつれて、拡散機構が量子的拡散から古典的拡散へ徐々に変化することを意味する。

論文

Chemical misfit origin of solute strengthening in iron alloys

譯田 真人*; 都留 智仁; 香山 正憲*; 尾崎 泰助*; 澤田 英明*; 板倉 充洋; 尾方 成信*

Acta Materialia, 131, p.445 - 456, 2017/06

 被引用回数:15 パーセンタイル:73.18(Materials Science, Multidisciplinary)

多くの合金元素が転位芯と強い相互作用を示す一方、SiやPやCuなどのいくつかの元素では転位のパイエルスポテンシャルを低下させる。本研究では第一原理計算を用いて、"Easy-core"転位構造とそれらの合金元素が積層欠陥エネルギー表面の変化と強く相関があることを示した。さらに、相互作用エネルギーを用いて希薄合金の臨界分解せん断応力を推定し、実験とよく一致することを示した。

論文

Theory of shear banding in metallic glasses and molecular dynamics calculations

清水 大志; 尾方 成信*; Li, J.*

Materials Transactions, 48(11), p.2923 - 2927, 2007/11

 被引用回数:601 パーセンタイル:99.97(Materials Science, Multidisciplinary)

ほとんどの金属ガラス(BMG)において、約2%の単軸歪$$epsilon_{rm y}$$によりせん断帯が形成される。本論文では、この現象の臨界条件が萌芽的せん断帯(ESB)の進展により、生成にはよらないという理論を提案する。ESBが進展するためには、遠方にて加えられたせん断応力$$tau_inftyapprox Eepsilon_{rm y}/2$$が、疎外化された糊領域の温度が摩擦加熱によってガラス転移温度$$T_{rm g}$$に達するまでの間、準定常摩擦$$tau_{rm glue}$$を越えていなければならない。$$tau_{rm glue}$$の大きさは、原子振動と同程度のタイムスケールを持つ極めて高速な散逸プロセスに支配されることから、分子動力学(MD)シミュレーションによって追跡することが可能である。そこでわれわれは4種類のモデル、すなわち2元素のレナードジョーンズ(LJ)モデル系及び埋め込み原子法(EAM)ポテンシャル、5元素のEAMポテンシャルについてのMDシミュレーションを実施した。その結果、原子配置構造及び原子間相互作用が大きく異なるにもかかわらず、$$tau_{rm glue}$$からは$$epsilon_{rm y}$$の予測として2.1$$sim$$2.9%の範囲の値が得られた。さらに、LJモデル系についての大規模MDシミュレーションはESBがせん断変形領域(STZ)が合体したものであるということを明らかにした。すなわち、$$tau_{rm glue} < tau_infty < tau_{rm r}$$の条件下では、温度が$$T_{rm g}$$に向かって上昇し、ESBが発展するのに対し、$$tau_infty < tau_{rm glue}$$の条件下ではESBは進展せず、最終的には消散する。

論文

First-principles calculation on screw dislocation core properties in BCC molybdenum

清水 大志; 尾方 成信*; 君塚 肇*; 叶野 琢磨; Li, J.*; 蕪木 英雄

Journal of the Earth Simulator, 7, p.17 - 21, 2007/06

Predicting atomistic properties of a dislocation is a first step toward an understanding of plastic behavior of materials, in particular BCC metals. The core structure and Peierls stress of a screw dislocation in BCC metals have been studied over the years using the first-principles and empirical methods, however, their conclusions vary due to the inefficiency of the methods. We have executed first-principles calculations based on the density functional method, employing the most accurate 1$$times$$1$$times$$20 k-point samplings, to determine the core structure and Peierls stress of the $$a_0$$/2[111] screw dislocation of molybdenum. We have concluded that the core has a 6-fold structure, and determined the Peierls stress of 1.8 GPa for the simple shear strain along the ($$bar{1}$$10) $$<$$111$$>$$ direction.

論文

Yield point of metallic glass

清水 大志; 尾方 成信*; Li, J.*

Acta Materialia, 54(16), p.4293 - 4298, 2006/09

 被引用回数:188 パーセンタイル:99.09(Materials Science, Multidisciplinary)

ほとんどの金属ガラス(BMG)においては、約2%の単軸歪$$epsilon_{rm y}$$によりせん断帯が形成される。本論文では、この現象の臨界条件が萌芽的せん断帯(ESB)の進展に依存し、生成にはよらないという理論を提案する。ESBが進展するためには、各原子が疎外化された糊状領域が摩擦加熱によってガラス転移温度$$T_{rm g}$$に達するまで、遠方のせん断応力$$tau_inftyapprox Eepsilon_{rm y}/2$$が準定常状態の摩擦力$$tau_{rm glue}$$を越えていなければならない。その時点で、ESBはせん断き裂的なものにまで成熟する。この成熟に必要な長さのスケール$$l_{rm inc}$$はZrベースのBMGについて$$sim$$10$$^{2}$$nmと見積もることができるが、これ以下のサイズではせん断変形の局所化は起こらない。疎外化領域におけるせん断変形局所化への抵抗は極めて高速な(すなわち原子振動と同程度のタイムスケールを持つような)散逸プロセスによることから、分子動力学(MD)シミュレーションによって追跡することが可能である。われわれは2元素のレナードジョーンズモデル系や埋め込み原子法(EAM)ポテンシャル,5元素のEAMポテンシャルによるMDシミュレーションを実施し、$$epsilon_{rm y}$$の予測として2.1$$sim$$2.9%という範囲の値を得た。

論文

Atomistic simulation of shear localization in Cu-Zr bulk metallic glass

尾方 成信*; 清水 大志; Li, J.*; 譯田 真人*; 渋谷 陽二*

Intermetallics, 14(8-9), p.1033 - 1037, 2006/08

 被引用回数:103 パーセンタイル:97.03(Chemistry, Physical)

Cu$$_{57}$$Zr$$_{43}$$金属ガラス(Bulk Metallic Glass: BMG)のモデルシステムを用い、せん断変形の分子動力学シミュレーションを実施した。計算の結果、静水圧的及びせん断平面に垂直方向の応力の両方がせん断応答に影響を及ぼすことが確認された。せん断の局所化及びせん断帯の生成の現象は、小規模システム(原子数2,000)及び大規模システム(同524,288)の両方に見られた。

口頭

Approaching the universal yield point of bulk metallic glasses from molecular dynamics simulations

清水 大志; 尾方 成信*; 蕪木 英雄; Li, J.*

no journal, , 

ほとんどの金属ガラスは引張/圧縮試験において約2%の歪で降伏する。この現象について、一般的積層欠陥エネルギーのような格子構造の概念と対比させながら、金属ガラスのせん断変形における基本的な振舞いを注意深く解析することにより、単純かつ直接的な説明がつくことがわかった。われわれは、2元素のモデル系や5元素の金属ガラス系についての分子動力学シミュレーションを実行して、せん断帯の生成及び伝播の解析を行った。その結果、2%強というリーズナブルな降伏歪値が得られた。これは、計算に用いた原子間相互作用自体の不確定的要素や変形前のガラスの原子構造に依存しない。通常、ガラスにおいては極めて緩慢なダイナミクスが系を特徴づけていることが知られているが、せん断帯の挙動については原子振動100周期以下程度時間スケールで進行する局所的なダイナミクスが重要な役割を担っている。

口頭

第一原理手法によるBCC転位芯の解析; 地球シミュレータを用いた精密計算

清水 大志; 尾方 成信*; 君塚 肇*; 叶野 琢磨; 蕪木 英雄

no journal, , 

金属の塑性及び水素脆化等の環境に依存する応力腐食割れ等の原因を探るためには、金属結晶中に存在する欠陥の一つである転位の構造,移動するのに必要な力(パイエルス応力)を決定することが要求される。弾性体理論等のマクロな理論では、転位周囲のひずみ場等はよく記述できるが、水素等他の不純物と転位の相互作用で決定的な役割を果たす転位芯の部分は記述することができない。一方、分子動力学法により転位芯の性質を記述することが可能であるが、経験ポテンシャルの妥当性が十分でなく、そこで決定されるエネルギーの精度も低い。そのため原子間の力を現象論的なパラメータを入れずに計算できる第一原理手法による転位構造の決定が最も望まれている。しかし、第一原理計算においては、取り扱える粒子数が少なく、またk空間の点を十分とった計算が困難なため、決定的な結果が出ていないというのが現状である。われわれは、BCC金属であるモリブデン(Mo)中のらせん転位の芯の構造及びパイエルス応力を過去最大の粒子数及びk空間の点の数を用いた第一原理計算により決定した。転位芯については、計算手法により3回と6回対称と2つの構造が提案されていたが、精度の高い計算で6回対称構造であると結論づけることができた。また、パイエルス応力の値でも計算手法により2GPaから4GPaの間で混乱があったが、今回の高精度計算で1.8GPaと今までの計算で最も低い値であると決定できた。過去最大の第一原理計算では、粒子数100個,k空間の点数1$$times$$1$$times$$8であったが、今回は粒子数231個,k空間の点数1$$times$$1$$times$$20(一部2$$times$$2$$times$$40)を使用した計算により、収束性を十分に確かめて矛盾なく値を決定することができた。

口頭

Approaching the universal yield point of bulk metallic glasses from molecular dynamics simulations

Li, J.*; 清水 大志; 尾方 成信*; 蕪木 英雄

no journal, , 

ほとんどの金属ガラスは引張/圧縮試験において約2%の歪で降伏する。この現象について、一般的積層欠陥エネルギーのような格子構造の概念と対比させながら、金属ガラスのせん断変形における基本的な振舞いを注意深く解析することにより、単純かつ直接的な説明がつくことがわかった。われわれは、2元素のモデル系や5元素の金属ガラス系についての分子動力学シミュレーションを実行して、せん断帯の生成及び伝播の解析を行った。その結果、2%強というリーズナブルな降伏歪値が得られた。これは、計算に用いた原子間相互作用の不確定的要素や、変形前の原子配置構造に依存しない。通常、ガラスにおいては極めて緩慢なダイナミクスが系を特徴づけていることが知られているが、せん断帯の挙動については原子振動1-100周期程度の時間スケールで進行する局所的なダイナミクスが重要な役割を担っている。これにより、降伏点の値が原子間相互作用や変形前の原子配置構造に対して鈍感であることを説明することができる。

口頭

Large-scale molecular dynamics simulation of shear band propagation in metallic glass

清水 大志; 尾方 成信*; Li, J.*

no journal, , 

多くの金属ガラスが約2%の単軸引張り歪でせん断帯が観測され破断に至ることは、aged-rejuvenation-glue-liquid(ARGL)せん断帯モデルにより説明できる。原子数2万の分子動力学(MD)シミュレーション及び熱力学的な分析に基づいて提案された本モデルを直接的に検証するため、2千万原子の大規模MDシミュレーションを行った。金属ガラス内では、数十程度の原子集団がせん断変形する領域(STZ)のクラスタがせん断帯の基点となり得る。外部負荷がARGLモデルにより予測された流動応力を越える場合には、せん断帯先端における応力集中やせん断帯の進展、せん断帯中心部の温度上昇と密度降下が観測された。一方で流動応力以下の外部負荷の場合、せん帯が進展せずSTZクラスタは消散した。これらの結果から、MD計算で捉えられるミクロなダイナミクスによる流動応力がマクロな機械的性質を支配することが確かめられた。

口頭

金属ガラスにおけるせん断帯進展の大規模分子動力学シミュレーション

清水 大志; 尾方 成信*; Li, J.*

no journal, , 

多くの金属ガラスが約2%の単軸引張り歪でせん断帯が観測され破断に至ることは、aged-rejuvenation-glue-liquid(ARGL)せん断帯モデル(Acta Mater., 54, 4293)により説明できる。原子数2万の分子動力学(MD)シミュレーション及び熱力学的な分析に基づいて提案された本モデルを直接的に検証するため、2千万原子の大規模MDシミュレーションを行った。金属ガラス内では、数十程度の原子集団がせん断変形する領域(STZ)のクラスタがせん断帯の基点となり得る。外部負荷がARGLモデルにより予測された流動応力を越える場合には、せん断帯先端における応力集中やせん断帯の進展,せん断帯中心部の温度上昇と密度降下が観測された。一方で流動応力以下の外部負荷の場合、せん帯が進展せずSTZクラスタは消散した。これらの結果から、MD計算で捉えられるミクロなダイナミクスによる流動応力がマクロな機械的性質を支配することが確かめられた。

口頭

Size effects in metallic glass

Li, J.*; 清水 大志; 尾方 成信*

no journal, , 

多くの金属ガラス(BMG)は、約$$2%$$の単軸引張り歪にてせん断帯が形成される。われわれはこの現象の臨界条件が萌芽的せん断帯(ESB)が進展する条件に依存し、その発生条件にはよらないと主張する。ESBが進展するには、外部負荷が各原子がせん断疎外化した糊状領域温度が摩擦による加熱によってガラス転移温度に達するまで、せん断摩擦応力を越え続けなければならない。ESBは成熟して力学的に切り欠きと等価となるのに必要な条件としての長さのスケールは、ZrベースのBMGにおいて$$sim$$10$$^{2}$$nmと予測され、この長さ以下ではせん断局所化は起こらない。2千万原子までの規模の分子動力学シミュレーションでは、$$sim$$10$$^{2}$$psの時間スケール及び$$sim$$10$$^{2}$$nmの長さスケールに特徴づけられる「融解へ向けた」不安定現象が観測され、aged-rejuvenation-glue-liquidせん断帯モデルは直接的に検証された。

口頭

Yield point of metallic glass

Li, J.*; 清水 大志; 尾方 成信*

no journal, , 

ほとんどの金属ガラス(BMG)において、約2%の単軸引張りひずみによりせん断帯が形成される。われわれは、この現象の臨界条件が萌芽的せん断帯(ESB)の進展に依存し、生成にはよらないという理論を提案する。ESBが進展するためには、各原子が疎外化されたglue領域が摩擦加熱によってガラス転移温度に達するまで、遠方のせん断応力が準定常状態の摩擦力を越えていなければならない。その時点で、ESBはせん断き裂的なものにまで成熟する。この成熟に必要な長さのスケールはZrベースのBMGについて$$sim$$10$$^{2}$$nmと見積もることができるが、これ以下のサイズではせん断変形の局所化は起こらない。2元素のレナードジョーンズモデル系,埋め込み原子法(EAM)ポテンシャル及び5元素のEAMポテンシャルによる分子動力学シミュレーションを行った結果、降伏ひずみの予測としてそれぞれ、2.4%, 2.1%, 2.6%及び2.9%の値を得た。

口頭

第一原理計算によるBCC金属のらせん転位芯構造とパイエルス応力の評価

清水 大志; 尾方 成信*; 山口 正剛; 叶野 琢磨; 蕪木 英雄

no journal, , 

転位の原子レベルの性質を予測することは、材料の塑性変形挙動を知るうえで重要である。特にBCC金属においては、らせん転位のパイエルス応力が大きいこともあり、その挙動を理解することが求められており、第一原理計算及び経験的手法を用いた転位芯構造の研究が行われてきたが、手法により異なる結果が得られていた。われわれはBCC金属(モリブデン,鉄)のらせん転位芯構造及び転位が移動するのに必要なパイエルス応力について、密度汎関数法に基づく第一原理計算を実施し、芯構造はともに6回軸構造であり、パイエルス応力はモリブデン,鉄についてそれぞれ1.8GPa及び1.1GPaの値となるという結論を得た。これらの結果を得るには膨大な計算量を必要とするため、計算に先だってプログラムの並列化及び地球シミュレータ向けのチューニングを実施し、高いベクトル化率と並列化効率の両立を達成した。

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