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鈴木 達也*; 野村 雅夫*; 藤井 靖彦*; 池田 篤史; 高岡 徹*; 小熊 幸一*
日本イオン交換学会誌, 21(3), p.328 - 333, 2010/09
塩酸溶液系陰イオン交換樹脂中における亜鉛の同位体分別現象をクロマトグラフィー実験によって検討した。その結果、亜鉛の重同位体種は溶液層に濃縮する傾向があり、その同位体分別係数は塩酸濃度1で最大になることがわかった。一方で、亜鉛の陰イオン交換樹脂中への分配係数は、同位体分別係数が最大になる1
よりもさらに高濃度の2
周辺で最大値を取ることがわかった。この同位体分別係数と分配係数が異なる塩酸濃度で最大値をとる現象について、錯形成定数から推定される亜鉛-塩化物錯体の化学種分布や、X線吸収分光法から求められた錯体構造等をもとに、さらに詳細な議論を実施した。
佐々木 祐二; 木村 貴海; 小熊 幸一*
日本イオン交換学会誌, 18(4), p.354 - 359, 2007/10
多様なジアミド化合物を合成し、アクチノイドイオン(An(III), (IV), (V)、及び(VI))抽出のために利用した。3座配位子として働くジグリコールアミド(DGA)化合物は非常に高いAn抽出特性を示した。疎水性を高めるため、より長いアルキル基を修飾したDGA化合物を合成し抽出性能を調べた。その結果、TODGA(tetraoctyl-diglycolamide),TDDGA(tetradecyl-diglycolamide)は無極性溶媒に高い溶解度を示す一方で水中にほとんど溶解しない。TODGAを用いたさまざまな金属の溶媒抽出結果は、イオン半径90120pmの2, 3, 4価金属に高い分配比を示した。幾つか置換基を交換した化合物の特性を調べた結果に基づき、優れた抽出性能を示すDGA化合物を提案する。
藤浪 真紀*; 小熊 幸一*; 赤羽 隆史*; 河裾 厚男; 前川 雅樹
JAEA-Review 2006-042, JAEA Takasaki Annual Report 2005, P. 151, 2007/02
Siへの自己イオン注入によって形成される欠陥層による銅不純物のゲッタリング効果を陽電子ビームを用いて調べた。Cz-Siに対して3MeVの自己イオンを1E+14/cm注入し、続いて裏面より200keVの銅イオンを1E+14/cm
注入した。その後、300
800
Cの範囲で1時間アニールを行った。陽電子ビームを用いてS-E測定及び同時計数ドップラー拡がり測定を行った。銅不純物の分布をSIMSを用いて決定した。まず、裏面より銅不純物のみを注入したものでは、400
C以上で原子空孔と銅不純物の複合体が生成し、600
Cでこれが消失することがわかった。一方、表面から自己イオン、裏面から銅不純物を注入した場合では、600
Cで自己イオンによって形成された欠陥層に銅不純物が堆積していることがわかった。また、700
Cではさらに変化が起こったが、同時計数ドップラー拡がりスペクトルは、銅イオン注入のない場合とある場合でほぼ同じであった。これより、700
Cでは欠陥層に捕らえられた銅不純物は、解離するものと考えられる。SIMS測定の結果も同様の特徴を示した。
藤浪 真紀*; 渡辺 和也*; 小熊 幸一*; 赤羽 隆史*; 河裾 厚男; 前川 雅樹; 松川 和人*; 原田 博文*
no journal, ,
半導体デバイスプロセスにおける遷移金属汚染のゲッタリングサイトとしてさまざまな欠陥が提唱され、それらの金属ゲッタ能が調べられている。空孔型欠陥の高感度プローブである陽電子により空孔-金属複合体を検出することが可能である。本研究では陽電子消滅法によりシリコンにおける空孔クラスターと銅との相互作用を観察することを目的とした。CZ-Siウエハに自己イオンを3MeVで1E+14/cm注入し、裏面にCuイオンを100keVで1E+14/cm
注入した。その後、各温度で窒素中1時間アニールした。単色陽電子ビームを用いて、空孔分布はドップラー拡がりであるSパラメーターの陽電子エネルギー依存性から、空孔化学状態は同時計数ドップラー拡がり測定(CDB)から解析した。なお、Cu分布はSIMSにより求めた。裏面では、CDB測定によりCuと結合した空孔複合体の形成が認められ、それは500
Cまで安定に存在していた。600
Cアニールにより空孔-Cu複合体は分解し、一方で自己イオンを注入した領域で空孔-Cu複合体の形成が見られた。SIMS測定から注入したCuの85%が自己イオン注入領域にゲッタされていることが示された。700
CのアニールによりCuは空孔クラスターから解離し、空孔クラスターはOと複合欠陥を形成していた。裏面に注入されたCuははじめにイオン注入誘起欠陥である複空孔と複合体を形成するが、温度上昇により解離し、より大きな空孔クラスターと結合する。しかしながら700
Cアニールにより空孔クラスターはより安定な酸素と複合体を形成するためCuと解離すると考察される。Cuに対する空孔型欠陥のゲッタ能は空孔クラスターのサイズと密接な関係があると考えられる。
赤羽 隆史*; 藤浪 真紀*; 渡辺 和也*; 小熊 幸一*; 松川 和人*; 原田 博文*; 前川 雅樹; 河裾 厚男
no journal, ,
空孔型格子欠陥に敏感なプローブである陽電子を用いて、Si中の空孔クラスターの遷移金属ゲッタリング挙動を観測した。Cz-Si(100)にSiイオンを3MeV,1E+14/cm注入し、次にウエハの裏面からCuイオンを200keV,1E+14/cm
注入した。その後、窒素雰囲気中で100
Cおきに1時間焼鈍した。単色陽電子ビームを用いて、消滅
線のドップラー拡がりの陽電子エネルギー依存性と、特定の陽電子エネルギーでの同時計数ドップラー拡がり(CDB)を測定した。また、SIMSによりCuの分布を測定した。Siイオンを注入した側では、500
CまではCuイオンを注入した場合としない場合の差はなかったが、600
Cで変化が現れた。600
C焼鈍試料では、Siイオンを注入した領域で空孔-Cu複合体の形成が認められた。SIMS測定から、注入したCuの85%が、Siイオン注入領域にゲッタリングされていることが示された。700
C焼鈍による変化は、Cu-空孔複合体が解離し、空孔クラスターは、より安定な酸素と結合したことによるものと解釈される。
佐々木 祐二; 木村 貴海; 小熊 幸一*
no journal, ,
当研究グループでは使用済み核燃料の革新的分離法の開発において、新規抽出剤、TODGAを開発し、その性能評価を進めてきた。TODGAによる抽出データからアクチノイドを含むさまざまな金属に対してTODGAは強い結合性を示すことを明らかにした。発表では水溶性DGAによるアクチノイドの逆抽出結果にも触れる。
佐々木 祐二; 木村 貴海; 小熊 幸一*
no journal, ,
当研究グループでは新しい抽出剤を開発し、使用済み燃料の新しい再処理プロセスの開発を進めている。その過程で新規な疎水性DGA(TODGA)及び水溶性DGA(TMDGA)化合物を開発した。いずれもアクチノイドに対して強い抽出性,逆抽出性を示した。これらを化学分離フローに導入し、新しいプロセスを提案した。
藤浪 真紀*; 渡辺 和也*; 小熊 幸一*; 赤羽 隆史*; 河裾 厚男; 前川 雅樹; 松川 和人*
no journal, ,
Siへの自己イオン注入によって形成される欠陥層による銅不純物のゲッタリング効果を陽電子ビームを用いて調べた。Cz-Siに対して3MeVの自己イオンを1E+14/cm注入し、続いて裏面より200keVの銅イオンを1E+14/cm
注入した。その後、300
800
Cの範囲で1時間アニールを行った。陽電子ビームを用いてS-E測定及び同時計数ドップラー拡がり測定を行った。銅不純物の分布をSIMSを用いて決定した。まず、裏面より銅不純物のみを注入したものでは、400
C以上で原子空孔と銅不純物の複合体が生成し、600
Cでこれが消失することがわかった。一方、表面から自己イオン、裏面から銅不純物を注入した場合では、600
Cで自己イオンによって形成された欠陥層に銅不純物が堆積していることがわかった。また、700
Cではさらに変化が起こったが、同時計数ドップラー拡がりスペクトルは、銅イオン注入のない場合とある場合でほぼ同じであった。これより、700
Cでは欠陥層に捕らえられた銅不純物は、解離するものと考えられる。
河裾 厚男; 前川 雅樹; 藤浪 真紀*; 小熊 幸一*; 赤羽 隆史*; 渡辺 和也*; 松川 和人*
no journal, ,
遷移金属不純物はシリコン中に意図せず混入しデバイスの電気特性に悪影響を与える。ゲッタリング技術は格子欠陥を利用した遷移金属不純物の除去法として有効であり、格子欠陥と遷移金属不純物の相互作用を研究することは大切である。これまで積層欠陥や析出物などの拡張欠陥が透過電顕によって研究されてきた。また、不純物の深さ分布は二次イオン質量分析によりわかる。しかしこれらの方法では欠陥-不純物相互作用に関する知見はわからない。陽電子消滅は欠陥と不純物の複合体についての情報を与える。ここではCZ-Siに対して表面から3MeVSiイオンを1E+14/cm、裏面から200keVCuイオンを1E+14/cm
注入し、熱処理を行った。陽電子ビームを用いた同時計数ドップラー拡がり測定を行い、空孔クラスターによるCu不純物のゲッタリング効果を調べた。500
Cの熱処理では空孔クラスターの成長が見られたが、銅不純物の影響は観測されなかった。600
Cの熱処理後ではドップラー拡がりスペクトルにCu不純物の影響が現れた。このことから、空孔クラスターがCu不純物を捕獲するものと考えられる。700
CではCuは空孔クラスターから離脱し、酸素原子が空孔集合体と結合することがわかった。
佐々木 祐二; 北辻 章浩; 木村 貴海; 小熊 幸一*
no journal, ,
使用済みの核燃料再処理から発生する高レベル放射性廃液には人工放射性元素を含めさまざまな元素が共存する。従来からU, Puを含めたアクチノイド(An)は燃料又は核変換対象元素として、Cs, Srは発熱性元素として、軽白金族、Moは有用金属やガラス固化体安定性上の問題がある元素として分離回収が望まれている。演者のグループが開発したTODGA(N,N,N',N'-テトラオクチルジグリコールアミド)はPu, Am, Cm, ランタノイド(Ln)に加えて80-120pmのイオン半径を持つ+2, 3, 4価のイオンを抽出できることがわかっている。+5価が安定なNpについては、アスコルビン酸又は過酸化水素で抽出可能な+4価に還元する。発熱性のSr(II)、及び軽白金族のPd(II)はTODGAによりやや高い分配比を持つが、硝酸濃度を適宜調整することによりAnと高い分離比を持つことができる。高レベル廃液に高濃度で存在する Ln(III), Zr(IV)とAnは一括抽出を行う。このために抽出容量の高い条件についても検討し、TODGA-モノアミド(N,N-ジヘキシルオクタアミド, DHOA)混合溶媒やN,N,N',N'-テトラドデシルジグリコールアミド(TDdDGA)が金属濃度の高い条件でも高い分配比を示し、第三相を発生しないことを確認した。加えて、有機相から水相に逆抽出する条件も見いだした。そのほかの元素(Cs(I), Rh(III), Ru(III), Mo(VI))は分配比が極めて低く、Anとの分離は容易であることなどを確認した。
佐々木 祐二; 木村 貴海; 小熊 幸一*
no journal, ,
当研究グループではさまざまな抽出剤を開発し、核燃料の革新的再処理研究への利用を目指している。本研究は、その一環としてさまざまな2座,3座配位活性のジアミドを合成し効率的なアクチノイドの抽出を検討した。アクチノイドの抽出に最適なジグリコールアミド(DGA)化合物について、その窒素原子に異なる官能基を導入した化合物を用いて抽出実験を行い、希釈剤への溶解性や抽出特性について得られた結果を報告する。