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井上 源喜*; 本田 英介*; 伊東 敬祐*; Kang, I.*; 瀬戸 浩二*; 谷 幸則*; 渡邊 隆広; 鹿島 薫*; 大谷 修司*; 山中 寿朗*; et al.
Quaternary Science Reviews, 338, p.108822_1 - 108822_18, 2024/08
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Geography, Physical)本研究では、南極宗谷海岸のルンドボークスヘッタ湖沼(丸湾南池,丸湾大池)の湖底堆積物の地質学的解析、有機成分分析、藻類等の顕微鏡観察及び放射性炭素年代測定を行い、完新世における本地域の環境変動と古陸水学的変遷を推測した。
玉造 博夢; 福井 慧賀*; 飯村 壮史*; 本田 孝志*; 多田 朋史*; 村上 洋一*; 山浦 淳一*; 倉本 義夫*; 佐賀山 基*; 山田 武*; et al.
Physical Review B, 107(18), p.184114_1 - 184114_8, 2023/05
被引用回数:1 パーセンタイル:13.37(Materials Science, Multidisciplinary)Using an incoherent quasi-elastic neutron scattering (QENS) technique, we investigate H dynamics in a series of oxyhydrides LaH
O
that exhibit characteristic high H
conductivity. In the end member LaH
(
= 0), two kinds of H
dynamics are identified: the jump diffusion and the localized motion. The jump length in the jump diffusion mode increases with increasing
. The localized motion is identified as a jump between the two inequivalent sites. These dynamics are corroborated by our molecular dynamical simulations. Our QENS data suggest that similar H
dynamics occurs also in oxyhydrides LaH
O
(
0), whose H
concentration dependence is consistent with the previous measurement of ionic conductivity. We also discuss the possibility that LaH
O
is an example of H
ion conductors governed by the concerted migration mechanism. The identified H
dynamics is a key to understanding the anomalous hydrogen concentration dependence of the diffusion coefficient in lanthanum hydrides, which has been a longstanding mystery in this compound.
中島 健次; 川北 至信; 伊藤 晋一*; 阿部 淳*; 相澤 一也; 青木 裕之; 遠藤 仁*; 藤田 全基*; 舟越 賢一*; Gong, W.*; et al.
Quantum Beam Science (Internet), 1(3), p.9_1 - 9_59, 2017/12
J-PARC物質・生命科学実験施設の中性子実験装置についてのレビューである。物質・生命科学実験施設には23の中性子ビームポートがあり21台の装置が設置されている。それらは、J-PARCの高性能な中性子源と最新の技術を組み合わせた世界屈指の実験装置群である。このレビューでは、装置性能や典型的な成果等について概観する。
中村 龍也; 藤 健太郎; 本田 克徳; 海老根 守澄; 美留町 厚; 坂佐井 馨
Proceedings of 2015 IEEE Nuclear Science Symposium and Medical Imaging Conference (NSS/MIC 2015), Vol.1, p.680 - 683, 2016/11
波長シフトファイバとシンチレータを用いた検出器技術を基にして6464cm
の大面積を有する2次元シンチレータ中性子検出器を開発した。ピクセルサイズは大面積カバーに相当する20
20mm
に設計している。シンチレーション光は波長シフトファイバの両端から読み出す工夫を施している。プロトタイプ検出器による性能試験の結果、1.8
波長の中性子に対する検出効率は約40%であり中サイズの有感面積(32
32cm
)であるものと同様であることを確認した。
中村 龍也; 藤 健太郎; 坂佐井 馨; 本田 克徳; 曽山 和彦; 片桐 政樹*
JAEA-Conf 2015-002, p.391 - 398, 2016/02
J-PARC/MLFの中性子散乱実験装置用として開発してきた位置敏感型シンチレータ中性子検出器の成果をレビューする。当該検出器は主としてクリアファイバおよび波長シフトファイバとZnS/BO
セラミックシンチレータあるいはZnS/LiFシンチレータを用いて構成される。中性子検出面積やピクセルサイズ等の検出器仕様は装填される装置ごとに異なり、とくに波長シフトファイバを用いた検出器ではその設計柔軟性を生かしてファイバ直径やファイバピッチ等が最適設計されている。発表ではこれまで開発してきた検出器の紹介に加えて
He代替検出器や将来の装置のための検出器の開発ついても議論したい。
中村 龍也; 藤 健太郎; 本田 克徳; 坂佐井 馨; 曽山 和彦; 片桐 政樹*
Journal of Instrumentation (Internet), 9(11), p.C11020_1 - C11020_7, 2014/11
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Instruments & Instrumentation)ZnS/LiFを用いた波長シフトファイバ型2次元シンチレータ中性子検出器において、シンチレータ内および波長シフトファイバ層内でのシンチレーション光の散乱による空間分解能の劣化寄与割合を分離測定により明らかとし、当該検出器の空間分解能を記述する実験式を導出した。得られた表式は試験検出器の空間分解能をよく再現することを示しその有効性を確認した。
中村 龍也; 藤 健太郎; 本田 克徳; 美留町 厚; 海老根 守澄; 坂佐井 馨; 曽山 和彦; 片桐 政樹*
Journal of Physics; Conference Series, 528, p.012042_1 - 012042_7, 2014/07
被引用回数:5 パーセンタイル:86.61(Optics)J-PARC/MLFではヘリウム3代替検出器としてシンチレータと波長シフトファイバを用いた2次元中性子検出器を開発している。本検出器はパルス中性子を用いた非弾性散乱実験装置での使用が目的である。本用途では位置分解能はリラックスしたものでよいが高い検出効率,低い線感度,バックグランド計数が要求される。われわれはJ-PARC/MLFのSENJU装置用の検出器をもとに、検出面積32
32cm、ピクセルサイズ20
20mmの検出器を開発した。発表ではSENJU検出器との比較から本検出器の性能について議論する。
中村 龍也; 大図 章; 藤 健太郎; 坂佐井 馨; 鈴木 浩幸; 本田 克徳; 美留町 厚; 海老根 守澄; 山岸 秀志*; 高瀬 操; et al.
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 763, p.340 - 346, 2014/05
被引用回数:3 パーセンタイル:25.66(Instruments & Instrumentation)ヘリウム3ガス検出器の代替としてプルトニウム検認装置用に使用できるZnS/B
O
セラミックシンチレータ検出器を開発した。当該検出器はZnS/
B
O
セラミックシンチレータを矩形状の光伝搬筐体内に対角配置しその両端に設置した光電子増倍管により中性子誘起の発光を収集するものでモジュラー構造を有する。有感面積30mm
250mmをもつプロトタイプ検出器を試作し、中性子感度21.7-23.4
0.1cps
nv(熱中性子)、
線感度1.1-1.9
0.2
10
(
Cs)、計数均一性
6%、温度計数-0.24
0.05%/
C(20-50
C)の性能を確認した。
中村 龍也; 片桐 政樹*; 藤 健太郎; 本田 克徳; 鈴木 浩幸; 海老根 守澄; 美留町 厚; 坂佐井 馨; 曽山 和彦
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 741, p.42 - 46, 2014/03
被引用回数:7 パーセンタイル:45.30(Instruments & Instrumentation)ヘリウム3ガス検出器の代替として管形状を有する位置敏感型のシンチレータ中性子検出器を提案する。当該検出器の一要素はロールされたZnS/LiFによりコイル状の波長シフトファイバを挟み込んだ構造(SFCエレメント)を持ち、これを同一軸上に多数配置しアルミ管内に設置して1次元検出器が構成される。64エレメント、ピクセルサイズ22
20mmであるプロトタイプ機を製作し中性子検出原理、位置敏感性を実証することに成功した。
中村 龍也; 藤 健太郎; 川崎 卓郎; 本田 克徳; 鈴木 浩幸; 海老根 守澄; 美留町 厚; 坂佐井 馨; 曽山 和彦; 片桐 政樹*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 737, p.176 - 183, 2014/02
被引用回数:13 パーセンタイル:66.74(Instruments & Instrumentation)A scintillator-based neutron-counting imaging detector with a sub-100-m spatial resolution was developed for energy-selective neutron imaging. The detector head of the detector comprised a thin ZnS/
LiF scintillator screen, a fibre-optic taper and crossed wavelength-shifting (WLS) fibre arrays. The developed detector had a pixel size of 34
m
34
m, and exhibited spatial FWHM resolutions of 80
m and 61
m in the x and y directions, respectively. A small prototype detector demonstrated the capability of neutron imaging using Bragg edges of a Cu/Fe sample when using the pulsed-neutron source in the Materials and Life Science Experimental Facility at the Japan Proton Accelerator Research Complex.
中村 龍也; 藤 健太郎; 川崎 卓郎; 本田 克徳; 美留町 厚; 海老根 守澄; 坂佐井 馨; 曽山 和彦; 片桐 政樹*
Proceedings of 2014 IEEE Nuclear Science Symposium and Medical Imaging Conference; 21st International Symposium on Room-Temperature Semiconductor X-ray and -ray detectors (NSS/MIC 2014), p.1751 - 1753, 2014/00
飛行時間型中性子イメージングのための高位置分解能、低線感度である2次元シンチレータ検出器を開発した。検出器はZnSシンチレータ,波長シフトファイバ,光学拡大素子から構成される。開発した検出器は100ミクロン以下の高位置分解能、10
以下の低
線感度を実現した。発表ではJ-PARC/MLFでの飛行時間型の中性子イメージング性能の実証結果も報告する。
増田 薫*; 村上 裕*; 栗本 宜孝*; 加藤 修*; 加藤 晃*; 本田 明
SpringerPlus (Internet), 2, p.339_1 - 339_13, 2013/07
被引用回数:2 パーセンタイル:5.55(Multidisciplinary Sciences)使用済み燃料の再処理から発生する低レベル放射性廃棄物には硝酸塩を含むものがある。硝酸塩は可溶性の塩として存在し、微生物により還元され得る。本研究では、地層処分に対応する深部地下環境に存在し得るモデル有機物を用いた試験管実験が実施された。反応モデルが開発され、深部地下環境において実際の地下水と微生物を用いた実験結果の解析に用いられることにより検証された。解析結果は実験結果と良好な相関を示し、地層処分システムにおける微生物が介在する硝酸還元を理解することに寄与する。
中村 龍也; 藤 健太郎; 川崎 卓郎; 本田 克徳; 鈴木 浩幸; 海老根 守澄; 美留町 厚; 坂佐井 馨; 曽山 和彦; 片桐 政樹*
Proceedings of 2013 IEEE Nuclear Science Symposium and Medical Imaging Conference (2013 NSS/MIC), Vol.4, p.2367 - 2369, 2013/00
硫化亜鉛蛍光体を用いた中性子検出器における検出効率の中性子入射角度依存性を評価した。中性子波長(1-8)と入射角度をパラメータとし、J-PARCのパルス中性子を用いて実験的に評価した。試料としてZnS/
LiFとZnS/
B
O
シンチレータを用いた。測定したそれぞれの試料(厚さは0.45と0.20mm)において中性子検出効率はいづれも3
以下で入射角度の増加とともに増大することがわかった。発表では実験結果とモデル計算の比較結果について報告する。
本田 明; 増田 薫*; 建石 剛*; 加藤 修*; 井上 博之*
材料と環境, 60(12), p.541 - 552, 2011/12
高硝酸塩濃度条件での硝酸イオンと金属との化学的相互作用を理解し、既報のモデルを改良するために、閉鎖系で、高アルカリ性かつ高硝酸ナトリウム濃度の水溶液を用いた炭素鋼の浸漬試験及び自然浸漬電位の測定試験を実施した。修正したモデルを用いて解析し、自然浸漬電位,化学種量の変化の傾向及び化学種量の値自体ともおおむね再現することができた。
本田 明; 増田 薫*; 今北 毅*; 加藤 修*; 西村 務*
材料と環境, 58(5), p.182 - 189, 2009/05
放射性廃棄物を地下に処分したときの炭素鋼等の廃棄物含有金属と廃棄物に含有される硝酸イオンの化学的相互作用のモデル化を、混成電位の概念に基づき行った。炭素鋼の腐食に伴う硝酸イオンの還元反応は、硝酸イオン亜硝酸イオン
アンモニアなる逐次反応と見なし、この反応による還元電流が、炭素鋼がマグネタイトになる酸化電流とバランスするとしてモデル化した。モデルの入力パラメータとして必要な炭素鋼表面での腐食に伴う水の還元反応速度及び硝酸イオンの還元過程の反応速度の反応速度式と速度パラメータを電気化学測定実験により決定した。またこれらのカソード反応と釣り合う炭素鋼の溶解反応(アノード反応)の速度式と速度パラメータはNO
を含まない浸漬実験に基づき決定した。これらの速度式を組合せてモデル化を行った。本モデルを用いた解析により、硝酸イオン共存下における浸漬実験の結果を説明することができた。
池田 佳隆; 花田 磨砂也; 鎌田 正輝; 小林 薫; 梅田 尚孝; 秋野 昇; 海老沢 昇; 井上 多加志; 本田 敦; 河合 視己人; et al.
IEEE Transactions on Plasma Science, 36(4), p.1519 - 1529, 2008/08
被引用回数:13 パーセンタイル:45.09(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60SA用負イオンNBI加熱装置(N-NBI)は、加速エネルギー500keV, 10MW, 100秒入射の性能が求められている。JT-60SA用N-NBIの実現には、3つの課題解決が必要である。1つはイオン源の耐電圧の改善である。最近のイオン源の耐電圧試験から、大型加速管ではその電極面積の大型化に伴い長時間のコンディショニングと電界強度の設計裕度が必要であることが明らかとなった。2つ目は、電極及びビームラインの熱負荷の低減である。最近の研究によりビーム同士の空間電荷効果でビーム軌道が曲げられ電極に衝突し、熱負荷を増加していることが明らかとなった。これは空間電荷効果を考慮した3次元ビーム軌道計算に基づき電極構造を補正することで改善できる。3つ目は、100秒間の安定な負イオン生成である。このため負イオン生成に不可欠なプラズマ電極の温度制御方式を提案した。これらのR&Dを行い、JT-60SA用N-NBIのイオン源は2015年から改造を予定している。
本田 明; 加藤 卓; 建石 剛*; 今北 毅*; 増田 薫*; 加藤 修*; 西村 務*
材料と環境, 55(10), p.458 - 465, 2006/10
放射性廃棄物を地下に処分したときの放射性物質の移行現象は、環境の酸化還元状態や配位子濃度によって影響を受ける可能性があるため、セメント環境を想定したアルカリ性条件で硝酸イオンの金属による還元挙動を検討した。その結果、亜硝酸イオン濃度1.0mol/Lの場合及び硝酸イオン濃度1.0mol/Lの場合と硝酸イオンも亜硝酸イオンも含まない場合の同一電位での電流密度を比較すると、それぞれおよそ2桁から3桁程度及び1桁から2桁程度大きいにもかかわらず、炭素鋼の腐食速度は、硝酸塩の濃度の影響は受けないかむしろ低下し、腐食反応系がアノード支配型であることがわかった。また炭素鋼の腐食に伴う硝酸イオンの還元過程は、硝酸イオン亜硝酸イオン
アンモニアなる逐次反応と考えられる。また、アノード支配型の腐食反応におけるカソード過程として、硝酸イオンの還元反応は、水の還元反応と競合すると考えられる。硝酸イオン濃度が高い場合(e.g. 1.0mol/L)には、硝酸イオンの共存しない場合と比較して、腐食に伴う水素発生速度が1/100から1/500と非常に小さくなった。アンモニアの生成速度は、硝酸イオン濃度が1.0E-3mol/Lから1.0mol/Lの範囲でほとんど影響はなかった。
本田 明; 増田 薫*; 加藤 修*; 西村 務*; 建石 剛*; 今北 毅*
JNC TN8400 2005-023, 40 Pages, 2005/09
現在、再処理法としては国際的にPUREX法が主流であり、わが国においてもPUREX法が採用されている。このPUREX法によるプロセス廃液には、硝酸イオン(NO)が含まれているため、特別な処理工程を設けないかぎり放射性廃棄物の処分施設にも、NO
がナトリウム塩等の易溶性の塩の形で持ち込まれる可能性がある。NO
は酸化性の化学種であり、金属等の還元性の物質と反応して還元され、亜硝酸イオン(NO
)やアンモニア/アンモニウムイオン(NH
/NH NO
)に化学形態が変化する可能性がある。TRU核種を含む廃棄物の処分の安全性を評価するためには、この硝酸塩及び硝酸塩を起源とする化学物質の処分システムに及ぼす影響について評価する必要がある。特にNH
は放射性の金属元素とアンミン錯体を形成することで、当該放射性金属元素の溶解度やバリア材への収着性に影響を与える可能性があり重要である。これらの評価を行うためには、基礎情報としてNO
の処分環境下における化学形態の変化を定量的に評価する必要がある。そこで、金属腐食及び微生物活動によるNO
の化学的変遷の様子をモデル計算により評価した。本章では、このモデルのうち、金属腐食によるNO
の化学的変遷に関する部分について示す。金属腐食によるNO
の化学的変遷過程のモデル化に当たっては、NO
の金属による還元反応による化学形態の変化について、実験的に反応機構及び反応速度を検討した。反応機構及び反応速度の検討は、ガラス密封容器(アンプル)による浸漬試験及びカソード動電位分極試験により行い、この検討結果に基づきNO
の化学形態の変化をモデル化した。さらにカソード動電位分極試験、カソード定電位保持試験及び硝酸塩を含まない条件で実施したアンプル試験によりモデルパラメータを決定した。このモデル及びパラメータを用いて硝酸塩を含む水溶液を用いて実施したアンプル型浸漬試験の結果を解析し、モデル及びパラメータの妥当性を確認した。
増田 薫*; 加藤 卓; 本田 明
JNC TN8400 2005-021, 19 Pages, 2005/09
金属による還元反応モデルに微生物による脱窒反応モデルを加味し、これらのモデルを用いて実施した処分施設内及び処分施設周辺における窒素化合物の濃度の時空間的変化及び処分施設からのガス発生速度に関する評価結果を示すことを目的とした。なお評価における不確実性については、条件設定を異にする複数ケースを設定し解析することにより、評価結果に反映させた。炭素鋼等の金属腐食による硝酸塩の還元反応は腐食速度に影響を受けるが、その変遷によって生成するNO及びNH
濃度はセメント系材料の機能が健全で腐食速度が一定のケースで最大となる。放射性の金属元素とアミン錯体を形成する可能性のあるアンモニア濃度の各領域におけるピーク濃度は廃棄体中心で0.9mol/kg、EDZ領域で0.003mol/kg程度と見積もられた。また、微生物反応を考慮した際の影響はNO
やNH
の生成量には大きく影響しなかった。発生ガスのうち水素ガスは、NO
が存在する場合は著しく抑制された。これは、NO
の共存により浸漬電位が上昇し、NO
の還元反応が主となるためと考えられる。微生物の脱窒作用による窒素ガス発生は、炭素鋼の腐食速度の経年変化を考慮した場合、水素ガス発生に対して相対的に多くなり、系内の主な発生ガスは窒素ガスとなった。腐食速度の経年変化を考慮しない場合は、窒素ガスと水素ガスの発生速度は同程度となると見積もられた。これら一連の評価の結果、最大ガス発生速度は坑道1mあたり0.08Nm
/年程度であり、地圧等の影響を考えると人工バリア中の間隙水の押し出しに影響を与えるほどの量では無いと考えられる。
恩田 薫*; 山口 勝久
PNC TN952 83-08, 258 Pages, 1983/12
ナトリウム過渡沸騰・燃料破損伝熱試験装置を用いて実施された試験で,低熱流束沸騰試験のように高精度のデータ処理を必要とするものに対して,能率良く計測情報をチェックしその結果を反映したデータ解析が容易にできるデータ処理コードSISCOを開発した。SISCOは大洗工学センター計算機室のM-190/200システムを用いることを前提とし,向システムの持つ会話型データ解析システムAXELのライブラリーを最大限利用するよう段計されている。処理形態上は,(1)BSISCO‥解析対象とするデータ・ベースをバッチ処理を主に用いて作成・更新する。(2)ISISCO‥AXELシステムの支援下で会話型データ解析を行う,の2つのサブシステムから成る。各種の要求に合せて,前者では7種のオプションが,後者では13種のコマンド・マクロが準備されているが,機能的には以下の2つの作業が行えるようになっている。 1)データ校正作業‥測定データの保存用ファイルに編集される計測情報を校正データの統計処理,作図確認によって決定し,データ再生に使用する。 2)データ解析作業‥保存用ファイルをもとに,多変量の総合的試験解析を行い,結果をグラフィッス出力する。 本コードの解析作業部分の大半は,全試験データに汎用的に適用できるユーティリティとして設計されている。これにより,(a)多信号時系列作図による試験概要把握,(b)軸(z)方向温度分布の過渡推移解析,(c)任意r-またはr-z断面での等温線分布解析,(d)多ラン間データ比較,等が行えるようになり,データの解釈を深めるために多大な寄与をすることが可能となった。