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鈴土 知明; 鬼塚 貴志*; 福元 謙一*
Modelling and Simulation in Materials Science and Engineering, 27(6), p.064001_1 - 064001_15, 2019/08
被引用回数:19 パーセンタイル:65.67(Materials Science, Multidisciplinary)低温でのBCC金属の塑性は、らせん転位の移動に支配される。これらの金属結晶におけるらせん転位芯は非平面構造を有するため、その運動は複雑であり、予測不能である。例えば、密度汎関数理論(DFT)は、{面上のすべりを予測するが、高温における実際のすべり面は予測から乖離してれており、そのメカニズムは何十年もの間の謎だった。本研究ではらせん転位運動を追跡する一連の分子動力学シミュレーションを実施し、実験で得られている滑り面の移行再現することに成功した。我々は、次に、Peierls障壁を超えて転位が移動する現象を精査するアルゴリズムを考案し、すべり面移行のメカニズムを発見した。すなわち、転位芯構造の変化がなくても、転位線の大きなゆらぎによって交差すべりのキンクペアが核形成されることを確認した。
阿部 輝宜; 野際 公宏*; 鬼塚 貴志*; 中村 孝久; 榊原 安英
E-Journal of Advanced Maintenance (Internet), 6(4), p.146 - 152, 2015/02
廃止措置が進められている「ふげん」より採取された実機材を用いて熱時効脆化の発生状況を確認すると共に、脆化予測式モデルの妥当性について検討を行った。シャルピー衝撃エネルギーの実測値に対して、H3Tモデルによる予測値は脆化の程度を厳しく予測していることが確認された。また同時に活性化エネルギーや脆化の感受性などについて、脆化機構に基づいた検討を行うことにより、脆化予測の高精度化の余地があることが示唆された。
野際 公宏; 鬼塚 貴志; 阿部 輝宜; 榊原 安英; 堀江 薫; 中村 孝久
Journal of Nuclear Science and Technology, 50(9), p.883 - 890, 2013/09
被引用回数:2 パーセンタイル:17.66(Nuclear Science & Technology)低温で長期使用されたステンレス鋳鋼の熱時効の影響を調査するために「ふげん」実機材の衝撃試験と微細組織評価を行った。本研究では熱時効脆化の主原因とされるフェライト相におけるスピノーダル分解反応に着目し、微細組織評価として3DAPを用いた評価を実施した。シャルピー衝撃試験及び3DAP分析評価の結果から、BWR相当の実機環境で使用された「ふげん」実機材においても、初期段階ではあるが熱時効脆化の兆候が確認された。
野際 公宏; 鬼塚 貴志; 武内 伴照; 阿部 輝宜; 榊原 安英; 堀江 薫; 中村 孝久
no journal, ,
現在、われわれのグループでは廃止措置が進められている「ふげん」実機材を活用し、高経年化調査研究を進めている。本研究では、「ふげん」にて使用された2相ステンレス鋳鋼の熱時効脆化について、機械特性試験及び微細組織評価の観点から、275Cという実機環境における熱時効の影響の調査を行い、脆化予測式の妥当性について検討を行った。調査対象部材は再循環ポンプケーシングや下部ヘッダ逆止弁,注水弁などである。シャルピー衝撃試験では、軽微な熱時効脆化事象が認められたが、従来の脆化予測式の予測値相当もしくはより保守的な値であることが確認された。一方で3DAPによる分析結果からも、熱時効脆化の主原因のひとつとされるCr濃度分布の変調構造化が初期段階であるが進んでいることが確認された。
大久保 学*; 鬼塚 貴志*; 福元 謙一*; 鈴土 知明
no journal, ,
高速増殖炉や核融合炉の構造材料では、照射によって生じた空孔が集合体を作りボイドが形成される。ボイドは転位運動に対して障害物として働き、硬化に寄与することが実験的に知られているが、その詳細なメカニズムは明らかになっていない。本研究では照射硬化メカニズムの解明を目的として、分子動力学法(MD)を用いて、BCC鉄中のらせん転位とボイドの相互作用のシミュレーションの研究を行った。その結果、らせん転位がボイド中心-界面出口間で、ピンニングされる挙動が確認された。
阿部 陽介; 鬼塚 貴志; 安堂 正己; 大久保 成彰; 實川 資朗
no journal, ,
マルテンサイト鋼とオーステナイト鋼に対して、5MeVの鉄イオン照射及び1MeVの電子線照射を室温から673Kまでの範囲で10dpaまで行った。得られた自己格子間原子型(SIA)クラスターのサイズ・数密度に関して、原子炉中性子照射による結果と定性的に一致することがわかった。観察された微細組織発展に対して、MD/RT解析(クラスターダイナミクス)を用いて、照射量・温度・照射速度に対するSIAクラスターのサイズ・数密度の依存性を、点欠陥・欠陥クラスターの易動度,転位やSIAクラスターによるシンク強度などの観点から解析を行い、実験データとの比較・検討を行った。その結果、従来の研究ではほとんど考慮されていなかった、対象とする現象に関与するすべてのサイズのSIAクラスター及び原子空孔型クラスターの濃度を陽に計算することと、損傷カスケードで直接形成される欠陥クラスターのサイズ分布を適切に用いることで、実験データの再現精度を大幅に向上させることがわかった。
谷口 啓介*; 鬼塚 貴志*; 福元 謙一*; 鈴土 知明
no journal, ,
中性子照射による原子力材料の照射硬化要因のひとつに、照射欠陥集合体のボイドが転位運動に対して障害物として寄与することが知られている。本研究では、らせん転位とボイドの相互作用を明らかにするために、分子動力学(MD)シミュレーションを用いてBCC純Fe中のらせん転位とボイドの原子レベルの動的反応機構の解析を目的とする。特に、転位とボイドの接触位置と相互作用の強さとの関係を解析した。その結果、接触位置とせん断応力に規則性があることが判明した。
鈴土 知明; 鬼塚 貴志*; 福元 謙一*
no journal, ,
照射によって転位ループ, ボイド, 溶質クラスタ等の様々な欠陥が形成される。それらは転位の障害物となることから、転位と障害物の相互作用の研究が実験, 理論の両面から進められてきた。しかしながらBCC鉄の理論面に関して、すべり面が低温で{110}であるにもかかわらず、温度が室温程度に上昇すると{112}に変化するという現象を分子動力学で再現できないという問題があった。そのため、我々は原子間ポテンシャルを考察し上記のすべり面の温度転移を分子動力学で再現することを試みた。また、その温度転移がどのようなメカニズムでおきるかをらせん転位のパイエルスポテンシャルから考察した。その結果、適切な原子間ポテンシャルを選択することによって、すべり面の温度転移を再現できることが分かった。また、温度転移は、格子の温度揺らぎによって生じている可能性が高いことが分かった。
鬼塚 貴志; 安堂 正己; 實川 資朗; 岩井 岳夫*
no journal, ,
溶質原子が低合金鋼の照射硬化挙動に与える影響を明らかにするために、Fe-Ni系モデル合金を主たる対象とし照射硬化挙動の評価を行った。試料には純Fe及びFe-2%Ni, Fe-2%Ni-0.5%Cr、及び比較材としてFe-0.6%Cu合金を用い、原子力機構高崎1号電子線加速器を用いて200C,
e
cm
まで照射を行い、照射後に超微小押し込み硬さ試験を用いて照射硬化の照射量依存性を調べた。本実験の照射量の範囲ではFe-0.6%Cuの硬化が最も顕著であり、これまでの結果と一致する結果を示した。Fe-Ni系合金では、Fe-2%Ni合金は純鉄とほぼ同程度の照射硬化を示した。一方Fe-2%Ni-0.5%Cr合金は、Crの添加量はごくわずかであるにもかかわらず、Fe-2%Ni合金の2倍程度の照射硬化を示した。これにより、Fe-Ni系合金の照射硬化においては、Ni単独の添加効果だけでなくNiとその他の元素の複合的な添加効果が重要であることが示唆される結果となった。
野際 公宏; 鬼塚 貴志; 阿部 輝宜; 榊原 安英; 中村 孝久; 堀江 薫
no journal, ,
2相ステンレス鋳鋼は強度特性や耐SCC性に優れることから軽水炉の配管やポンプ材に使用されている。しかしながら300-500Cの使用条件では、熱時効により破壊靭性が低下することが指摘されているおり実機環境下における熱時効の影響に関する知見を得ることが重要となっている。本研究では廃止措置計画中のふげんの実機材を用いて、低温・長期間運転条件における熱時効の影響について機械特性試験と微細組織評価による検討を行った。試験対象部材は再循環ポンプケーシングと注水弁とした(ともにSCS13)。使用条件はそれぞれ275
C
136000時間と40
C以下である。シャルピー衝撃試験の結果では、注水弁ではほとんど変化がない一方で再循環ポンプケーシングではエネルギー吸収値が低下傾向となった。3次元アトムプローブによる微細組織評価では、再循環ポンプケーシングにおいて熱時効によりCr濃度が変調構造化する様子が確認されており、シャルピー衝撃試験の結果と相関がある結果が得られた。
鬼塚 貴志; 野際 公宏; 阿部 輝宜; 榊原 安英; 中村 孝久; 堀江 薫
no journal, ,
2相ステンレス鋳鋼は強度特性や耐SCC性に優れることから軽水炉の冷却水配管やポンプケーシング材等に使用されているが、熱時効による脆化が指摘されている。近年、幾つかの報告で熱時効した2相ステンレス鋳鋼にて転位網の形成が確認されており、その過程にて空孔形成も予想される。そこで本研究では、陽電子寿命測定法を用いて2相ステンレス鋳鋼中の空孔型欠陥を評価し、その熱時効挙動を調べるとともに、機構論的検討を行った。その結果、2相ステンレス鋳鋼は、溶体化処理材であっても一般の溶体化処理済金属よりも高密度の原子空孔を内包することなどを明らかにした。
野際 公宏; 鬼塚 貴志; 阿部 輝宜; 榊原 安英; 中村 孝久
no journal, ,
廃止措置が進められている「ふげん」より採取された実機材を用いて熱時効脆化の発生状況を確認するとともに、脆化予測式モデルの妥当性について検討を行った。シャルピー衝撃エネルギーの実測値に対して、H3Tモデルによる予測値は脆化の程度を厳しく予測していることが確認された。また同時に活性化エネルギーや脆化の感受性などについて、脆化機構に基づいた検討を行うことにより、脆化予測の高精度化の余地があることが示唆された。
鬼塚 貴志*; 大久保 学*; 福元 謙一*; 鈴土 知明
no journal, ,
原子力プラントではBCC金属が構造材として多く採用されている。これらの炉内構造物の中性子照射脆化の要因のひとつとして、照射欠陥集合体が転位運動に対して障害物として寄与することが挙げられる。そこで分子動力学法(MD法)等の計算科学手法を用いた転位とボイドの動的な相互作用に関する研究が多数行われているが、らせん転位とボイドの相互作用に関しては未解明な部分が多く残されている。本研究では、分子動力学法によりFe中のらせん転位とボイドの動的相互作用メカニズムの解析を行なった。
鬼塚 貴志; 野際 公宏; 阿部 輝宜; 榊原 安英; 中村 孝久; 堀江 薫
no journal, ,
2相ステンレス鋳鋼は強度特性や耐SCC性に優れることから軽水炉の冷却水配管やポンプケーシング材等に使用されているが、熱時効による脆化が指摘されている。近年、幾つかの報告で熱時効した2相ステンレス鋳鋼にて転位網の形成が確認されており、その過程にて空孔形成も予想される。そこで本研究では、陽電子寿命測定法を用いて2相ステンレス鋳鋼中の空孔型欠陥を評価し、その熱時効挙動を調べるとともに、機構論的検討を行った。その結果、2相ステンレス鋳鋼は一般の溶体化処理済み金属材料と異なり、溶体化処理財であっても高密度の原始空孔を内包することなどを明らかにした。
鬼塚 貴志*; 大久保 学*; 鈴土 知明; 福元 謙一*
no journal, ,
原子炉の炉内構造物や圧力容器の中性子照射脆化の要因のひとつとして、ボイドなどの照射欠陥集合体が転位の運動を阻害して延性を低下させる可能性が指摘されている。しかしながら、ボイドがらせん転位に対してどの程度強い障害物になるのかということに関して、まだ十分に明らかになっていない。本研究では、鉄鋼材料の代替として純Feを研究対象に選択し、その中でのボイド形成が機械的性質に及ぼす影響を明らかにするため、分子動力学法を用いてボイド-らせん転位の相互作用の原子レベルのシミュレーションを行った。本報では特に、最大せん断応力の評価を行なったのでその結果について報告する。