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原田 寛之; 坂上 和之*; 大谷 将士*; 想田 光*
加速器, 20(4), p.332 - 335, 2024/01
少子化の進む我が国において、次世代を担う若手人材の確保は各組織において重要な課題である。日本加速器学会は1000名近くの会員が所属し現在まで増加傾向であったが、将来に向けて今から対策を講じる必要がある。そこで、行事委員会と学会活性化特別委員会は合同で「第1回学生・企業/研究機関懇談会」を開催した。本懇談会は、学生と企業/研究機関を繋ぐ機会を増やし、就職支援による学生の将来への不安の解消の手助け、業界における即戦力となりうる人材確保の手助けなどに繋げることを目的としている。本稿では、持続可能な学会に向けた新たな取り組みである本懇談会と今後について報告する。
稲川 康平*; 松村 大樹; 谷口 昌司*; 上垣 伸弥*; 中山 智仁*; 浦野 純乃介*; 青谷 拓朗*; 田中 裕久*
Journal of Physical Chemistry C, 127(24), p.11542 - 11549, 2023/06
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Chemistry, Physical)Passive autocatalytic recombiner (PAR) represents a potential technology for ensuring process safety in the hydrogen society. PARs function through the catalytic oxidation of generated or leaked hydrogen, facilitating its conversion into water and effectively mitigating the risk of hydrogen explosions. CO is recognized as a catalyst poison that hampers surface catalytic reactions. To investigate the negative effects of CO on the local structure of platinum metal nanoparticle catalysts during water formation, in situ and time-resolved X-ray absorption spectroscopy analyses were conducted. The results revealed that the Pt-Fe/CZY catalyst exhibited notable hydrogen oxidation activity even in the presence of CO. The enhanced performance can be attributed to the combined effects of Pt-Fe alloy composition and CZY support materials.
竹内 佑甫*; 東城 順治*; Yamanaka, T.*; 中沢 雄河*; 飯沼 裕美*; 近藤 恭弘; 北村 遼; 森下 卓俊; Cicek, E.*; 恵郷 博文*; et al.
Proceedings of 31st International Linear Accelerator Conference (LINAC 2022) (Internet), p.562 - 564, 2022/10
J-PARCにおけるミューオンg-2/EDM実験のためのミューオンリニアックを開発中である。ミューオンリニアックは核磁気共鳴型電磁石を用いた小型ストレージリングに212MeVのミューオンビームを供給する。メッシュと円筒電極で構成される初段加速の後、ミューオンは4種類の高周波加速構造で加速される。ミューオンリニアックの設計を総合的に評価するために、General Particle Trackerコードを用いた全体シミュレーションを行った。さらに、加速器部品の様々な誤差を考慮したエラースタディーも行った。この論文ではこの全体シミュレーションの結果を述べる。
中沢 雄河*; 飯沼 裕美*; 岩田 佳之*; Cicek, E.*; 恵郷 博文*; 二ツ川 健太*; Kawamura, N.*; 三部 勉*; 溝端 仁志*; 大谷 将士*; et al.
Proceedings of 31st International Linear Accelerator Conference (LINAC 2022) (Internet), p.275 - 278, 2022/09
J-PARCにおけるミューオンg-2/EDM実験のための324MHz交差櫛形Hモードドリフトチューブリニアック(IH-DTL)試作機の大電力試験を行った。この試作機は一体型ドリフトチューブ構造を持つ実機IH-DTLの製作方法を検証するために作られた。40時間のコンディショニング後、88kWの電力を安定に投入できることを確認した。これは設計加速電圧3.0MV/mの10%増しに相当する電力である。さらに、3次元シミュレーションモデルの妥当性を検証するために、熱特性と周波数応答を測定した。この論文では、このIH-DTL試作機の大電力試験の詳細について述べる。
近藤 恭弘; 北村 遼; 不破 康裕; 森下 卓俊; 守屋 克洋; 高柳 智弘; 大谷 将士*; Cicek, E.*; 恵郷 博文*; 深尾 祥紀*; et al.
Proceedings of 31st International Linear Accelerator Conference (LINAC 2022) (Internet), p.636 - 641, 2022/09
J-PARCにおいて、現代の素粒子物理学で最も重要な課題の一つである、ミューオン異常磁気モーメント、電気双極子モーメントを精密測定する実験のためのミューオンリニアック計画が進行中である。J-PARCミューオン施設からのミューオンはいったん室温まで冷却され、212MeVまで加速される。横エミッタンスは1.5mm mradであり、運動量分散は1%である。高速で規格化した粒子の速度で0.01から0.94におよぶ広い範囲で効率よく加速するため、4種類の加速構造が用いられる。計画は建設段階に移行しつつあり、初段の高周波四重極リニアックによるミューオン再加速はすでに2017年に実証済である。次段の交差櫛形Hモードドリフトチューブリニアックのプロトタイプによる大電力試験が完了し、ディスクアンドワッシャ型結合セルリニアックの第一モジュールの製作が進行中である。さらに円盤装荷型加速管の設計もほぼ終了した。本論文ではこれらミューオンリニアックの最近の進捗について述べる。
田村 潤; 近藤 恭弘; 森下 卓俊; 内藤 富士雄*; 大谷 将士*
Proceedings of 31st International Linear Accelerator Conference (LINAC 2022) (Internet), p.177 - 179, 2022/09
ハドロンリニアックでは、ビーム粒子のエネルギー範囲に応じて、一般的に様々なタイプの空洞構造が使用されている。特に常伝導リニアックでは、同期粒子の速度によって空洞の加速効率が変化するため、このような構造になっている。低エネルギー陽子加速においては、アルバレ型ドリフトチューブリニアック(DTL)が最も普及しているが、最初の高周波四重極リニアック(RFQ)の直後には、Hモード構造とも呼ばれるTEモード加速構造も広く使用されている。現在、TEモードの代表的な構造として、インターデジタルHモード(IH)DTLとクロスバーHモード(CH)DTLがあり、それぞれTE11, TE21の電磁場モードを基本としている。本発表では、TE31やTE41といった高次のTEモードを含むTEモード構造の加速効率をアルバレ型DTLと比較検討した。本研究では、10MeV以下の陽子加速において、IH-DTLとCH-DTLはアルバレスDTLよりもシャントインピーダンスが大きく、さらにTEm1モードの構造では、角度指数mの増加とともに電場の回転対称性が改善することを示した。
鷲見 一路*; 飯嶋 徹*; 居波 賢二*; 須江 祐貴*; 四塚 麻衣*; 恵郷 博文*; 大谷 将士*; 齊藤 直人*; 三部 勉*; 吉田 光宏*; et al.
Journal of Physics; Conference Series, p.012038_1 - 012038_6, 2022/07
ミューオンリニアック用円盤装荷型加速構造(DLS)がJ-PARCミューオンg-2/EDM実験のために開発中である。4つの加速勾配20MV/mのDLSにより、ミューオンが40MeVから212MeV(高速の70%から94%)に加速される。加速にしたがい円盤間隔が増加していく2592MHz準定勾配型TM01-2/3モードDLSを設計し、ミューオン速度と高周波の位相速度の位相スリップが2度以下となることを確認した。さらに、理想的な同期位相を同定し、全エミッタンス1.5
mm mrad、運動量分散0.1%(RMS)という要求を満たすことをシミュレーションにより確認した。
竹内 佑甫*; 東城 順治*; 中沢 雄河*; 近藤 恭弘; 北村 遼; 森下 卓俊; Cicek, E.*; 恵郷 博文*; 二ツ川 健太*; 河村 成肇*; et al.
Proceedings of 13th International Particle Accelerator Conference (IPAC 22) (Internet), p.1534 - 1537, 2022/06
ミューオンg-2/EDM実験がJ-PARCで計画されており、そのための線形加速器を開発中である。ディスクアンドワッシャ型加速空洞が中エネルギー部に使用され、ミューオンが加速周波数1.296GHzで高速の0.3から0.7まで加速される。試験セルの加工、ロー付けによる接合を行った結果、ワッシャの位置ずれがあったので治具類の改良を行うこととした。また、低電力測定も行い、予想される電磁場分布が得られた。本論文ではこれらの結果について報告する。
田中 裕久*; 正木 清香*; 青谷 拓朗*; 稲川 康平*; 岩田 宗悟*; 相田 樹哉*; 山本 忠亮*; 喜多 知輝*; 大野 瞳*; 竹中 啓恭*; et al.
SAE Technical Paper 2022-01-0534 (Internet), 10 Pages, 2022/03
The catalyst called a Passive Autocatalytic Recombiner (PAR) is required to have robustness that can maintain its activity for more than 30 years in an environment where temperature, humidity, gas concentration, etc. cannot be controlled. Here, it is expected that "An Intelligent Catalyst" for automotive emissions control exhibits excellent performance even in such a harsh environment. The intelligent catalyst is the nanostructure designed perovskite catalyst that has the rejuvenating function instead of preventing aging. The authors emphasize that the technology developed as a catalyst for automobiles is expected to be useful not only in other industries but also as a relief technology from the national crisis.
柴田 崇統*; 池上 清*; 南茂 今朝雄*; Liu, Y.*; 大谷 将士*; 内藤 富士雄*; 神藤 勝啓; 大越 清紀; 岡部 晃大; 近藤 恭弘; et al.
JPS Conference Proceedings (Internet), 33, p.011010_1 - 011010_6, 2021/03
J-PARC初段加速部では、イオン源から引き出されるビーム大強度化とともに、高周波四重極リニアック(RFQ)のビーム透過率向上が重要な課題である。RFQ透過率は、イオン源とRFQ間に位置する低エネルギービーム輸送部(LEBT)内のソレノイド電磁石設定に大きく依存する。本研究では、大強度化を行った際のRFQ透過率が高いビーム条件を明らかにするため、テストスタンドにおいてLEBT内で72mAと88mAの大強度ビーム下において、RFQ入口でのビーム粒子の位相空間分布を測定し、シミュレーションによる解析結果と比較した。その結果、LEBT内で水素ガスの差動排気に用いられる15mmオリフィスにビームが衝突してコリメートされることで、RFQ入口におけるエミッタンスおよびTwissパラメータに影響することが判った。特に、ビーム電流88mAの条件では、この機構を利用することで、低ソレノイド電流値でRFQ透過率が最適となる結果が見られた。ビーム大強度化に伴い、空間電荷効果を抑えるために必要なソレノイド電流が設計上限に至る懸念があったが、本研究からコリメートビームの利用で問題解決の可能性が示された。
岡部 晃大; Liu, Y.*; 大谷 将士*; 守屋 克洋; 柴田 崇統*; 地村 幹*; 平野 耕一郎; 小栗 英知; 金正 倫計
JPS Conference Proceedings (Internet), 33, p.011011_1 - 011011_6, 2021/03
J-PARC大強度陽子加速器では設計出力値である1MWビームパワーのビーム調整を行っている。線形加速器におけるMEBT(Medium Energy Beam Transport)1は低エネルギーでの大強度ビーム輸送系であり空間電荷力が支配的な状況でビームを輸送、及び、下流加速器であるDTLに整合したビームに成型する機能を持つため、J-PARC加速器の出力を安定化する上で最も重要な機器である。そこで、ビーム供給安定化向上のため、MEBT1より上流のイオン源やRFQ等の機器パラメータとMEBT1でのビームパラメータとの関連性を調査した。その結果、MEBT1に入射するビームの挙動は上流機器の設定パラメータと関連があり、その関係はイオン源の数値シミュレーション結果をもとにしたビーム力学理論から解釈できることが今回初めて判明した。さらに、本結果をもとにシミュレーションによる解析を行い、現状のMEBT1では下流側DTLとのビーム整合を行う上でビームモニターの数が不足しており、それらの設置個所を含めて再検討が必要なこと、バンチャー空洞の数を増やしてチョッパーシステム及びDTLとのビーム整合を両立可能な状態にすることによりさらなるビーム供給の安定化が見込めること、などの課題がはっきりと分かった。本発表にてそれらビーム実験結果を報告する。
北村 遼; Bae, S.*; Choi, S.*; 深尾 祥紀*; 飯沼 裕美*; 石田 勝彦*; 河村 成肇*; Kim, B.*; 近藤 恭弘; 三部 勉*; et al.
Physical Review Accelerators and Beams (Internet), 24(3), p.033403_1 - 033403_9, 2021/03
被引用回数:2 パーセンタイル:26.38(Physics, Nuclear)低エネルギーミューオン源としてアルミニウム薄膜標的を用いた負ミューオニウムイオン(Mu)源を開発した。Mu
イオン源の性能評価のためMu-イオンを生成する実験を行った。Mu
イオンの測定強度は入射ミューオン強度
/sに対して
Mu
/sであった。アルミニウム標的上での入射ミューオンに対するMu
イオンの比である生成効率は
であった。このMu
イオン源はミューオン加速器の開発を促し、比較的簡便な装置による低エネルギーミューオン源の実用性を実証した。
近藤 恭弘; 大谷 将士*
Proceedings of 17th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.218 - 221, 2020/10
J-PARCにおけるミューオンg-2/EDM実験のためのミューオンリニアックの開発が進行中である。J-PARCミューオン施設Hラインからのミューオンは、シリカエアロジェルターゲット中に停止させられ、室温のミューオニウムが生成する。それをレーザー解離した超低速ミューオンをリニアックで212MeVまで加速する。このミューオンリニアックの低エネルギー部は324MHzの高周波四重極リニアック(RFQ)と交差櫛型ドリフトチューブリニアック(IH-DTL)で構成される。周波数は続く結合空洞リニアック(CCL)セクションで1296MHz(Lバンド)に増やされる。我々は低エネルギー部をLバンドRFQ及び結合セルDTL(CCDTL)の組み合わせで置き換えることを提案している。本論文ではこのミューオンリニアックLバンド低エネルギー部の概念設計について述べる。ビーム力学設計の結果、全長3.3m、消費電力0.4MWの効率の良いリニアックの設計を得ることができた。
須江 祐貴*; 四塚 麻衣*; 二ツ川 健太*; 長谷川 和男; 飯嶋 徹*; 飯沼 裕美*; 居波 賢二*; 石田 勝彦*; 河村 成肇*; 北村 遼; et al.
Physical Review Accelerators and Beams (Internet), 23(2), p.022804_1 - 022804_7, 2020/02
被引用回数:2 パーセンタイル:21.19(Physics, Nuclear)低エネルギー、低インテンシティーミューオンビームのビーム進行方向のバンチ幅を測定するための破壊的モニターを開発した。このバンチ幅モニター(BWM)は、1つずつのミューオンを高い分解能で測定するためにマイクロチャンネルプレートを用いている。それに加え、タイミングウオークを抑制するために、コンスタントフラクションディスクリミネータ回路を用いている。時間分解能は精密パルスレーザーを用いて65psと測定された。この分解能は、J-PARC E34実験で要求される性能を満たしている。我々は、このBWMを用いて、高周波四重極リニアックによって加速された負ミューオニウムイオンのバンチ幅を測定した。バンチ幅5411nsと測定することに成功した。
田村 潤; 近藤 恭弘; 森下 卓俊; 内藤 富士雄*; 大谷 将士*; 根本 康雄*
Journal of Physics; Conference Series, 1350, p.012080_1 - 012080_6, 2019/12
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Physics, Particles & Fields)J-PARCリニアックでは、環結合型(ACS)空洞によって負水素イオンビームを190MeVから400MeVまで加速している。そのACS空洞の中で最後段の加速空洞であるACS21空洞は、他の空洞に比べて大きなVSWR(空洞反射率)を持っている。この空洞反射率を目標値まで下げるために、専用の容量性アイリスを備えた矩形導波管を設計・製作した。2018年の夏期メンテナンス期間を利用し、製作した専用の矩形導波管をACS21空洞に設置した。これにより、ACS21加速空洞の反射率を目標値まで低減し、設計加速ビーム電流値である50mA加速時に極めて反射率の小さい運転を実現できるようになった。
近藤 恭弘; 平野 耕一郎; 伊藤 崇; 菊澤 信宏; 北村 遼; 森下 卓俊; 小栗 英知; 大越 清紀; 篠崎 信一; 神藤 勝啓; et al.
Journal of Physics; Conference Series, 1350, p.012077_1 - 012077_7, 2019/12
被引用回数:2 パーセンタイル:68.14(Physics, Particles & Fields)J-PARC加速器の要素技術試験に必要な3MeV Hリニアックを高度化した。イオン源にはJ-PARCリニアックと同じものを用い、RFQは、J-PARCリニアックで2014年まで使用した30mA RFQに代わり新たに製作した50mA RFQを設置した。したがって、このシステムはエネルギー3MeV、ビーム電流50mAとなる。このリニアックの本来の目的は、このRFQの試験であるが、J-PARC加速器の運転維持に必要な様々な機器の試験を行うことができる。加速器は既に試運転が終了しており、測定プログラムが開始されつつある。この論文では、この3MeV加速器の現状について報告する。
大谷 将士*; 二ツ川 健太*; 宮尾 智章*; Liu, Y.*; 平野 耕一郎; 近藤 恭弘; 三浦 昭彦; 小栗 英知
Journal of Physics; Conference Series, 1350, p.012078_1 - 012078_5, 2019/12
被引用回数:1 パーセンタイル:46.83(Physics, Particles & Fields)J-PARCリニアックは2018年から設計ピーク電流である50mAでの運転を行っている。このような大電流においては、とくに低エネルギー領域での縦横両方向のビームの特性を理解することが重要である。3MeV RFQと50MeV DTLの間の長さ3mのMEBTは、RFQ-DTL間のビーム整合やRCS入射ビームの中間構造を作る非常に重要なセクションである。この論文では、MEBTの最近の測定とビーム調整について報告する。
大谷 将士*; 深尾 祥紀*; 二ツ川 健太*; 河村 成肇*; 的場 史朗*; 三部 勉*; 三宅 康博*; 下村 浩一郎*; 山崎 高幸*; 長谷川 和男; et al.
Journal of Physics; Conference Series, 1350, p.012067_1 - 012067_6, 2019/12
被引用回数:3 パーセンタイル:78.02(Physics, Particles & Fields)負ミューオニウムはそのユニークな性質から様々な科学の分野で応用される可能性がある。1980年代に真空中で初めて生成されて以来、仕事関数の低い物質を用いて負ミューオニウム生成効率を高めることが議論されてきた。アルミナセメントの構成物質であるC12A7は良く知られた絶縁体であるが、電子をドープすることで導体として振舞うことが近年発見された。このC12A7エレクトライドは2.9eVという比較的低い仕事関数を持ち、負イオン生成効率を示すと期待されている。本論文では、従来用いていたアルミニウム、C12A7エレクトライド、さらにステンレスターゲット用いた負ミューオニウムイオン生成効率の比較について述べる。測定された生成率は10/sであり、現状セットアップではエレクトライドにおいても大きな生成率向上は確認されず、表面状態をより注意深く整える必要であることが推定される。また、生成された負ミューオニウムの平均エネルギーに材質依存はなく、0.2
0.1keVであった。
田村 潤; 近藤 恭弘; 森下 卓俊; 内藤 富士雄*; 大谷 将士*; 根本 康雄*
Journal of Physics; Conference Series, 1350, p.012079_1 - 012079_6, 2019/12
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Physics, Particles & Fields)2013年に環結合型(ACS)空洞がJ-PARCリニアックに設置されて以降、これらACS空洞は順調に運転を継続している。これまでのところ、ACS空洞用高周波窓に起因する深刻な問題は発生していないが、25台あるACS空洞のうち1台についてその高周波窓を新規製作品と交換することにした。その大きな目的は、(1)5年近くビーム運転に使用されてきたACS用高周波窓の表面状態の確認、(2)新規に予備として製作した高周波窓が大電力運転に使用できるかどうかの確認、(3)未使用高周波窓の大電力コンディショニングにどれだけの時間を要するかの確認である。2018年の夏期メンテナンス期間を利用してACS用高周波窓の交換作業を行ったが、リニアックトンネルにて本交換作業を行うのは我々にとって初めての経験であった。取り外した高周波窓を確認したところ、目視ではまったく異常は見当たらなかった。このメンテナンス期間終了後の加速器立ち上げ時、新しく空洞に設置した高周波窓の大電力コンディショニングを行い、安定に必要な大電力を入力するのに約50時間を要することが分かった。新規製作のRF窓を設置した本ACS加速空洞は、現在でも安定に運転中である。
大谷 将士*; 二ツ川 健太*; 三部 勉*; 内藤 富士雄*; 長谷川 和男; 伊藤 崇; 北村 遼; 近藤 恭弘; 森下 卓俊; 飯沼 裕美*; et al.
Journal of Physics; Conference Series, 1350, p.012097_1 - 012097_7, 2019/12
被引用回数:3 パーセンタイル:78.02(Physics, Particles & Fields)ミューオン異常磁気モーメント測定および電気双極子モーメント探索実験用ミューオンリニアックの中エネルギー部用ディスクアンドワッシャ型(DAW)結合空洞リニアック(CCL)を開発している。このリニアックは、ミューオンを=0.3から0.7まで、加速周波数1.3Hzで加速する。本論文では、DAW CCLの空洞設計, ビーム力学設計、および空洞低電力モデルの測定結果について述べる。ビーム力学設計においては透過率100%で加速できる設計を行うことができ、問題となるようなエミッタンス増大もシミュレーションでは見られなかった。空洞設計においては、
=0.3, 0.4, 0.5, 0.6用のセル設計を行った。コールドモデルの測定では、0.1%の精度で設計値の1.3GHzと一致していることが確認できた。