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Rashid, M. M.*; 執行 信寛*; 石橋 健二*; 岩本 信之; 岩本 修
Journal of Nuclear Science and Technology, 53(9), p.1310 - 1320, 2016/09
被引用回数:3 パーセンタイル:28.28(Nuclear Science & Technology)キセノンの天然同位体に対する中性子断面積を核反応計算コードCCONEを用いて計算し、実験データと比較することにより断面積を評価した。この断面積計算では1keVから20MeVの入射エネルギー範囲とした。全断面積の計算のために、チャンネル結合光学モデルを使用し、結合レベル及び変形度はRIPL-3から取得した。反応断面積や線及び粒子放出スペクトル計算には統計モデル成分に、前平衡や直接過程による成分も考慮してある。今回の評価は全断面積や捕獲断面積, (), ()や()反応断面積に対する実験データをよく再現している。JENDL-3.2に基づいた弥生炉の解析においてXeの生成放射能を過大評価していることが問題となっていたが、今回のXeに対する捕獲断面積は弥生炉の中性子スペクトルの寄与が大きいkeV領域でJENDL-3.2より小さくなっており、この問題を改善する可能性がある。また、Xe()反応はKamLAND-ZenやEXOのようなXeに対する二重ベータ崩壊実験を実施する上で中性子起因の線バックグラウンドを生成する原因となると考えられている。今回の評価データは最新の実験データをよく再現しており、バックグラウンド評価の高精度化に資するデータとなることが期待される。
Rashid, M. M.*; 執行 信寛*; 石橋 健二*; 岩本 信之; 岩本 修
JAEA-Conf 2015-003, p.319 - 324, 2016/03
クリプトン同位体の中性子核データ評価を入射エネルギー1keVから20MeVの範囲に対して行った。評価は核反応計算コードCCONEを用い、天然クリプトンの全断面積に対する測定データを再現するようにチャンネル結合光学モデルのポテンシャルパラメータを決めた。核反応には複合核、前平衡、直接過程を考慮して、反応断面積計算を実施した。計算結果は測定データ及び評価済データと比較されており、今回の評価データは測定データをよく再現していた。
Boyack, B. E.*; Motta, A. T.*; Peddicord, K. L.*; Alexander, C. A.*; Andersen, J. G. M.*; Blaisdell, J. A.*; Dunn, B. M.*; Ebeling-Koning, D.*; 更田 豊志; Hache, G.*; et al.
NUREG/CR-6744, 455 Pages, 2001/12
米国原子力規制委員会(NRC)では、安全上重要と考えられる事象について、随時、PIRT(Phenomenon Identification and Ranking Table: 現象の抽出と重要度分類)と呼ばれる活動を行っている。その目的は、対象とする事象における個別の現象をリストアップし、重要度分類表(PIRT)を作成することにあり、(1)問題の定義,(2)目的設定,(3)対象とするプラントの設定,(4)事象の定義,(5)パラメータの定義,(6)入手可能な全ての実験データ・解析結果の収集,(7)想定シナリオの設定,(8)シナリオの時系列区分,(9)機器・要素別区分,(10)現象の抽出,(11)重要度分類(PIRTの作成),(12)感度解析,(13)報告書作成,の各段階で進められる。最大の特徴は、重要度分類などの判断を下す際に、構成員による多数決方式を採るところにある。本報告書は、冷却材喪失事故時における高燃焼度燃料の挙動に関するPIRT活動の結果をまとめたものである。
Boyack, B. E.*; Motta, A. T.*; Peddicord, K. L.*; Alexander, C. A.*; Deveney, R. C.*; Dunn, B. M.*; 更田 豊志; Higar, K. E.*; Hochreiter, L. E.*; Langenbuch, S.*; et al.
NUREG/CR-6742, 263 Pages, 2001/09
高燃焼度燃料の反応度事故時挙動の問題は、NSRR実験などにおいて、予想を下回る発熱量レベルで燃料破損に至ったことが契機となり、大きな注目を集めることとなった。実験では、破損燃料の微粒子化が観察されたため、冷却可能形状喪失の可能性が問題となっており、我が国では既に原子力安全委員会による評価が行われているが、米国では、事故時制限値改訂が行われようとしており、米国原子力規制委員会(NRC)及び産業界がどれだけの研究を実施すべきか戦略が練られている。このような状況の下でNRCは、現象の抽出と重要度分類を行うPIRT活動を実施した。PIRTの特徴は、重要度分類などの判断を下す際に、構成員による多数決方式を採るところにある。本報告書は、PWRにおける高燃焼度燃料の反応度事故時挙動に関するPIRT活動の結果をまとめたものである。
Boyack, B. E.*; Motta, A. T.*; Peddicord, K. L.*; Andersen, J. G. M.*; Alexander, C. A.*; Dunn, B. M.*; 更田 豊志; Hochreiter, L. E.*; Montgomery, R. O.*; Moody, F. J.*; et al.
NUREG/CR-6743, 266 Pages, 2001/09
軽水炉燃料の燃焼の進行に伴う状態変化は、事故時燃料挙動に大きく影響することが明らかにされつつある。米国では、安全基準の改定あるいは現行基準の妥当性立証の必要に迫られており、原子力規制委員会(NRC)及び産業界における研究戦略が練られている。NRCは、PWRでは制御棒飛出事故が許容できない燃料破損に至る反応度投入事象としているのに対して、BWRでは制御棒落下の発生頻度が極めて小さいことから、異常過渡による出力変動とスクラム失敗との重畳がより重要であると位置付けている。本報告書は、BWR出力振動時の高燃焼度燃料の挙動に関するPIRT活動の結果をまとめたもので、抽出した個別の現象とその重要度分類を示している。PIRT活動の特徴は、重要度分嶺などの判断を下す際に、構成員による多数決方式を採っているところにある。