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椎名 保顕; 桜木 洋一*; 西原 哲夫
JAERI-Tech 2003-076, 52 Pages, 2003/09
水素エネルギーは2020年頃の普及を目標に開発が行われている。しかし、水素の利用が社会の隅々まで普及するには長い時間がかかると考えられ、それまでの間、液体燃料と水素が併行して使われるものと考えられる。近年、そのような見地から、DME等の石油代替燃料が注目されてきている。それらは、水蒸気改質法により製造される合成ガスから作ることができるため、水素とともに高温ガス炉の核熱を利用した化学プロセスの候補になりうると考えられる。そこで、本研究では、水素とDMEを取り上げ、それらを商用プラントで生産する場合と熱源として核熱を利用して生産する場合について経済性評価を行った。その結果、一般産業による製品に比べて核熱を用いて生産した方が、水素の場合には約7%程度、また、DMEの場合は約3%程度安くなることが示された。CO削減効果を評価すると、核熱の有効性はさらに高くなる。