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神戸 振作; 青木 大*; Salce, B.*; Bourdarot, F.*; Braithwaite, D.*; Flouquet, J.*; Brison, J.-P.*
Physical Review B, 87(11), p.115123_1 - 115123_6, 2013/03
被引用回数:9 パーセンタイル:40.16(Materials Science, Multidisciplinary)URuSiの隠れた秩序転移温度T、及び反強磁性秩序Tの一軸圧力依存性について実験を行った。高品質の単結晶224mmを用いた。隠れた秩序及び反強磁性秩序転移を検出するため、ストリングゲージを用いて熱膨張係数を測定した。一軸圧は、Heガスを用いて低温で連続的に圧力を変化できるシステムを用いて[100]と[110]方向、0.6GPaまでの測定を行った。静水圧下では、Tは0.5GPa程度から現れるが、[100]方向一軸圧では、0.25GPa程度から現れることがわかった。またも上昇している。これは中性子散乱の結果と整合している。一方、[110]の場合、0.6GPaまでTは観測できなかった。Tの[100]方向と[110]方向による違いは、U-U間の結合距離で整理できることがわかった。また、/に対するEhrenfestの式に基づく考察により、隠れた秩序相は、小さい一軸圧力により状態が敏感に変化することが示唆された。
中島 美帆*; 植田 泰輝*; 清水 克哉*; 中島 弘*; Thamizhavel, A.*; 立岩 尚之; 芳賀 芳範; 辺土 正人*; 上床 美也*; 摂待 力生*; et al.
Journal of Magnetism and Magnetic Materials, 310(2, Part1), p.e9 - e11, 2007/03
キャントした強磁性物質であるCePtAlについてダイヤモンドアンビルセルを用いた高圧下電気抵抗・比熱測定を行った。圧力が増加すると磁気転移温度は単調に増加して8GPa以上で一定値を示す。さらに圧力を加えると転移温度は急激に減少し10.3から10.9GPaまでの狭い圧力範囲で消滅する。磁気臨界点は一次相転移点であると推測される。交流比熱測定でも類似の結果が得られた。
立岩 尚之; 芳賀 芳範; 松田 達磨; 植田 泰輝*; Thamizhavel, A.*; 中島 美帆*; 竹内 徹也*; 摂待 力生*; 大貫 惇睦; Knebel, G.*; et al.
no journal, ,
私達のグループでは強相関電子系希土類・アクチノイド化合物の高圧研究を行うため、熱電対を用いた高圧下交流比熱測定システムの構築を行ってきた。本講演では私達のシステムを紹介し、重い電子系超伝導物質CePtSiと当研究グループで発見された超伝導物質UIrについての測定例を報告する。両方の物質ともに結晶構造に反転対称性がなく、新規な形の超伝導が実現していると推測されている。CePtSiの反強磁性秩序状態は0.6GPa近辺で消滅するが超伝導相は1.5GPaまで幅広い圧力範囲で存在し、他のCe系圧力誘起超伝導物質と異なる特質が明らかとなった。UIrについては高圧下で複数の強磁性相が存在することが電気抵抗測定から示唆されており、現在比熱測定を通して熱力学的相図の作成を行っている。これについて報告し、磁性と超伝導の関係について議論する。
松田 達磨; 青木 大*; 小手川 恒*; Hassinger, E.*; Taufour, V.*; Knebel, G.*; Braithwaite, D.*; Salce, B.*; 山本 悦嗣; 芳賀 芳範; et al.
no journal, ,
強磁性状態における特異な超伝導状態が、UGe, URhGe, UCoGe, UIr等のウラン化合物において報告され、精力的な研究が行われている。一方、新物質探索も地道にすすめられており、その一つの候補として考えられているのがURhSiである。URhSiはURhGeやUCoGeと同じTiNiSi型(斜方晶)の結晶構造を持つ。キュリー温度約10K、磁化容易軸のモーメントは約0.45B/Uと磁気特性がURhGeに酷似しているため、極低温において超伝導状態が期待されてきた。しかしながら、現段階において報告例はなく、結晶の純度が悪いことが一つの可能性として考えられる。また一方で、他の超伝導化合物との本質的な違いを反映している可能性もある。このことから、本研究では、両者の詳細な物性比較によって、超伝導発現にかかわると考えられる特性を明らかにすることを目的として、URhSiの基礎物性及び極低温強磁場中における輸送特性測定を行った。
神戸 振作; 青木 大*; Salce, B.*; Braithwaite, D.*; Flouquet, J.*; Brison, J. P.*
no journal, ,
URuSiの隠れた秩序転移温度T0、及び反強磁性秩序TNの一軸圧力依存性について実験を行った。高品質の単結晶2(a軸)2(c軸)4.2(a軸)mmを用いた。隠れた秩序及び反強磁性秩序転移を検出するため、ストリングゲージを用いて熱膨張係数を測定した。一軸圧は、Heガスを用いて低温で連続的に圧力を変化できるシステムを用いて[100]方向(a軸4.2mm方向)5kbarまでの測定を行った。静水圧下では、TNは5kbar程度から現れるが、[100]方向一軸圧では、3kbar程度から現れることがわかった。またT0も上昇している。これは中性子散乱の結果と整合している。[0 01]方向と静水圧下での実験結果と併せて熱力学的考察を行う。
神戸 振作; 青木 大*; Salce, B.*; Bourdarot, F.*; Braithwaite, D.*; Flouquet, J.*; Brison, J. P.*
no journal, ,
URuSiの隠れた秩序転移温度T、及び反強磁性秩序Tの一軸圧力依存性について実験を行った。高品質の単結晶224mmを用いた。隠れた秩序及び反強磁性秩序転移を検出するため、ストリングゲージを用いて熱膨張係数を測定した。一軸圧は、Heガスを用いて低温で連続的に圧力を変化できるシステムを用いて[100]と[110]方向、0.6GPaまでの測定を行った。静水圧下では、Tは0.5GPa程度から現れるが、[100]方向一軸圧では、0.25GPa程度から現れることがわかった。またTも上昇している。これは中性子散乱の結果と整合している。一方、[110]の場合、0.6GPaまでTは観測できなかった。Tの[100]方向と[110]方向による違いは、U-U間の結合距離で整理できることがわかった。また、dT/dに対するEhrenfestの式に基づく考察により、隠れた秩序相は、小さい一軸圧力により状態が敏感に変化することが示唆された。
神戸 振作; 徳永 陽; 酒井 宏典; 青木 大*; Salce, B.*; Bourdarot, F.*; 松田 達磨*; 芳賀 芳範; Braithwaite, D.*; Flouquet, J.*; et al.
no journal, ,
URuSiに関する最近の2つの実験研究を総括する。最初に一軸の圧力の下の熱膨張係数の温度依存を議論する。一軸圧力を[100]と[110]の方向に掛けた場合、隠れた秩序への転移温度は上昇するが、[110]のほうが、強く上昇する。また反強磁性秩序は[100]方向の場合、0.25GPaで現れるが、[110]の場合、0.6GPaまで現れなかった。29Si-NMRを用いて、隠れた秩序状態の2回対称性について見積もったところ、磁気トルク測定に比べて、小さいことがわかった。