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松田 規宏; 笹本 宣雄
Radiation Protection Dosimetry, 140(3), p.211 - 217, 2010/08
被引用回数:1 パーセンタイル:9.74(Environmental Sciences)線のダクトストリーミングに関する半経験式は、遮へい設計でのパラメータ決定において現在もなおよく使用されている。新しい半経験式の開発はDIN(ドイツ連邦規格)の式の手法に基づいて行い、その主な改良点は、ダクトの脚長の再定義、線のエネルギーに依存する全線量アルベドの導入、任意の屈曲角への対応である。新しい式による予測精度は、3つの脚を持った直角及び137度屈曲ダクトに関するベンチマーク実験の解析により検証された。
中島 宏; 中根 佳弘; 増川 史洋; 松田 規宏; 小栗 朋美*; 中野 秀生*; 笹本 宣雄*; 柴田 徳思*; 鈴木 健訓*; 三浦 太一*; et al.
Radiation Protection Dosimetry, 115(1-4), p.564 - 568, 2005/12
被引用回数:8 パーセンタイル:48.53(Environmental Sciences)大強度陽子加速器計画(J-PARC)では、世界最高出力の高エネルギー加速器施設が建設されている。そこで、施設の合理的な遮蔽設計を行うために、J-PARCの遮蔽設計では、簡易計算手法と詳細計算手法を組合せた設計手法が使われている。ここでは、J-PARCの遮蔽設計にかかわる研究の現状について報告する。
谷内 茂康; 中村 仁一; 天谷 政樹; 中島 邦久; 小室 雄一; 中島 勝昭*; 小林 泰彦; 佐藤 忠*; 須賀 新一*; 野口 宏; et al.
JAERI-Review 2004-020, 61 Pages, 2004/09
本報は、国家試験として実施されている核燃料取扱主任者試験問題(第36回、2004年)の解答例集である。その一部については、簡単な解説または参考文献を付記した。
中野 秀生*; 増川 史洋; 中島 宏; 笹本 宣雄*; 田山 隆一*; 半田 博之*; 林 克己*
Journal of Nuclear Science and Technology, 41(Suppl.4), p.50 - 53, 2004/03
陽子加速器施設における迷路,貫通孔等の中性子ストリーミングに関する種々の評価手法に対する精度検証を行うために幾つかの計算コードを用いたベンチマーク実験解析を実施した。これにより、NMTC/JAM,MCNPX及びDUCT-IIIはJ-PARCの遮蔽設計及び安全評価における中性子ストリーミングの計算に充分適用可能であることを確認した。
増川 史洋; 中野 秀生*; 中島 宏; 笹本 宣雄; 田山 隆一*; 林 克己*; 秦 和夫*
Journal of Nuclear Science and Technology, 41(Suppl.4), p.46 - 49, 2004/03
DUCT-IIIは、ダクト内の散乱線束の空間-エネルギー分布を表す秦の式に基づくもので、大強度陽子加速器施設(J-PARC)の遮へい設計のために開発された高エネルギー中性子ストリーミング簡易計算コードである。本コードの精度検証の一貫として、DUCT-III を2回屈曲を持つTIARA迷路におけるストリーミング中性子スペクトル測定の解析に適用した。DUCT-IIIは測定された中性子スペクトル及びモンテカルロ計算を十分によい精度で再現し、線量評価には十分に適用可能であることを確認できた。ただし、DUCT-III,モンテカルロ計算ともに、熱中性子に関してはファクタ2, 3で測定値を過大評価した。
松田 規宏; 中島 宏; 春日井 好己; 笹本 宣雄*; 金野 正晴*; 北見 俊幸; 市村 隆人; 堀 順一*; 落合 謙太郎; 西谷 健夫
Journal of Nuclear Science and Technology, 41(Suppl.4), p.74 - 77, 2004/03
高強度の陽子加速器施設において、トンネル内遮へいコンクリートの放射化することが予想されるため、加速器機器メンテナンス作業時の作業員の線被ばく線量は低減対策をとる必要がある。そこで、大強度陽子加速器施設(J-PARC)では、トンネル内遮へいコンクリート躯体の一部に、石灰石を骨材とする低放射化コンクリートを採用することとし、低放射化コンクリートの性能指標として新たにNa当量を導入した。低放射化コンクリートの有効性を検証するため、低放射化コンクリートと普通コンクリートの粉末試料について、中性子照射実験を原研FNSで行った。J-PARC用に整備した遮へい設計詳細計算コードシステムを用いて計算解析を行い、その結果はファクター2以内の良い一致を示した。また、J-PARCを模擬した体系での検証は、加速器停止後1週間以内のメンテナンス期間において、低放射化コンクリートによる線被ばく線量が普通コンクリートに比べて1/10以下であり、低放射化コンクリートの使用は有効であることが確認された。
増川 史洋; 中野 秀生*; 中島 宏; 笹本 宣雄; 田山 隆一*; 半田 博之*; 林 克己*; 平山 英夫*; 秦 和夫*
JAERI-Tech 2003-018, 42 Pages, 2003/03
高エネルギー陽子加速器施設の遮へい設計では、膨大でかつ複雑多岐にわたる条件のストリーミング計算が必要である。それら全てを詳細計算に頼ることは困難であり、簡易計算法がしばしば用いられる。高エネルギー中性子を対象として開発された簡易ストリーミング計算コードDUCT-IIIの精度評価を目的として、2種類のストリーミングベンチマーク計算を実施した。実験値及びモンテカルロコードによる詳細計算結果との比較検討の結果、本コードが大強度陽子加速器施設のストリーミング計算に十分適用可能な計算精度を有することを実証した。
中根 佳弘; 原田 康典; 坂本 幸夫; 小栗 朋美*; 吉澤 道夫; 高橋 史明; 石倉 剛*; 藤本 敏明*; 田中 進; 笹本 宣雄
JAERI-Tech 2003-011, 37 Pages, 2003/03
原研とKEKが共同で建設している大強度陽子加速器施設(J-PARC)に適用する中性子レムモニタの開発を行った。熱エネルギーから中高エネルギー領域までの広範な中性子による線量率を精度よく測定できるモニタの開発を目的として、鉛ブリーダ付き中性子レムモニタを試作した。試作レムモニタのエネルギー応答に関し、遮蔽体を透過した後の中性子による被ばく評価において重要な、熱エネルギーから150MeVまでの中性子に対する応答特性を中性子輸送計算により評価するとともに、この評価精度を確認する目的で、65MeVまでの中性子場を用いて応答特性を測定した。得られたエネルギー応答特性を中性子の線量換算係数と比較した結果、試作中性子レムモニタは、熱エネルギーから150MeVまでの広範なエネルギー領域において優れたエネルギー応答特性を有することが確認でき、加速器施設用中性子レムモニタとして実用化の目処がついた。
中根 佳弘; 増川 史洋; 小栗 朋美*; 中島 宏; 阿部 輝雄*; 笹本 宣雄
Journal of Nuclear Science and Technology, 39(Suppl.2), p.1260 - 1263, 2002/08
計画中の大強度陽子加速器施設において、損失ビームによる加速器トンネル内空気及び機器冷却水の放射化量の評価は放射線安全上重要な課題の1つであり、計算を行った。空気及び冷却水中での陽子及び中性子束についてNMTC/JAM-MCNP4Aコードにより計算し、高エネルギー粒子入射による核種生成断面積について実験値,INC/GEM及びLAHETコードによる計算値から評価し、空気及び冷却水中における放射性核種生成量を求めた。排気中濃度評価では、加速器運転停止から数時間後には41Arの影響が大きいが、24時間後には7Be,3H,14Cの影響が大きいこと、冷却水中の評価では3H,7Beの影響が大きいことがわかった。また20MeV以上の核種生成断面積を一律30mbと仮定した簡易評価では、前述の評価結果と比較して空気中濃度で2-5倍,冷却水中濃度で3-10倍過大となり、高エネルギー粒子入射に対する評価済み核データの重要性が示された。
笹本 宣雄; 中島 宏; 平山 英夫*; 柴田 徳思*
Journal of Nuclear Science and Technology, 39(Suppl.2), p.1264 - 1267, 2002/08
現在、大強度陽子加速器施設の建設計画が進行している。本施設は大出力ビームの加速器であり、非常に厚い遮蔽体を必要とする。合理的で最適な遮蔽設計を実現するために、半経験式と簡易計算法からなる遮蔽設計システムを構築し、部分的にモンテカルロ詳細計算法を導入した。簡易計算法は、高エネルギー計算に対応するためコードの修正を行った。本論文では、当施設の遮蔽設計の現状をレビューし、加速器施設の遮蔽設計の立場から高エネルギー核データの必要性に言及した。
増川 史洋; 中島 宏; 笹本 宣雄; 中野 秀生*; 田山 隆一*
Journal of Nuclear Science and Technology, 39(Suppl.2), p.1268 - 1271, 2002/08
NMTC/JAERI97とJENDL-3.2ベースのライブラリを用いた。MCNP4Aによる計算で整備された高エネルギー中性子アルベドを追加して、ストリーミング簡易計算コードDUCT-IIIが作成された。このコードを高エネルギー中性子ストリーミング実験の解析に適用した。本コードは非しきい反応の反応率の測定値とモンテカルロ計算を十分に再現することができた。しかしながら、しきい反応の反応率に対する再現性は不十分であった。
益村 朋美*; 中島 宏; 中根 佳弘; 笹本 宣雄
JAERI-Data/Code 2000-026, 40 Pages, 2000/06
大強度陽子加速器計画施設の概略遮へい設計に適用する目的で、簡易計算式(Moyerモデル,Teschの式)に基づくバルク遮へい計算、経験式(Stapletonの式)に基づく中性子スカイシャイン計算から構成される概略遮へい計算システムを、ユーザーの利便性を考慮してMicrosoft Excel上に作成した。本報告書では、作成した概略遮へい計算システムのマニュアルを提供するとともに、大強度陽子加速器計画施設の施設基本設計に反映させる必要遮へい厚さの計算で使用した、Moyerモデルのパラメータ等の遮へい計算条件を整理して示した。例に示されている数値は1999年12月8日現在のデータに基づいている。
中島 宏; 笹本 宣雄; 坂本 幸夫; 草野 譲一; 長谷川 和男; 半田 博之*; 林 克己*; 山田 弘文*; 阿部 輝男*
Journal of Nuclear Science and Technology, 37(Suppl.1), p.870 - 874, 2000/03
中性子科学研究計画では、大強度陽子線形加速器の建設を計画している。この線形加速器の保守にあたっては、"Hands-on-Maintenance"が提案されている。この保守を可能にする線量及び放射能レベルを達成するための目安として、1W/mのビームロス率が採用されようとしている。しかし、この値は経験によるものであって、実験や計算によって確認されたものではない。そこで、NMTC/JAERI97及びDCHAIN-SPを用いて、このビームロス率により加速管及びその周囲に生じる放射能分布を計算した。さらに、QAD-CGGP2を用いて、加速管周囲の線量分布を計算した。その結果、1年間の運転直後の放射能レベルは、最大で数kBq/gであることから、1W/mのビームロス率で"Hands-on-Maintenance"が可能であることを明らかにした。
浅野 芳裕; 笹本 宣雄
Radiation Protection Dosimetry, 82(3), p.167 - 174, 1999/00
被引用回数:9 パーセンタイル:56.80(Environmental Sciences)大型放射光施設SPring-8の放射光ビームラインに用いられた遮蔽設計について論じた。SPring-8放射光ビームラインの遮蔽設計は、各種の半実験式やモンテカルロ計算コード、ビームライン遮蔽計算用に新たに開発された計算コードなどを用い実施された。いままでに14本のビームラインについて蓄積電流100mAでもって放射線テストを行い、遮蔽設計の妥当性が検証されている。本論文では、大型放射光施設SPring-8の特徴である、大線量、高エネルギー放射光ビームラインが持つ特有の遮蔽上の問題点、グランドシャインやガス制動放射線の特性等について論じ、その対策について提言を行っている。
浅野 芳裕; 笹本 宣雄
JAERI-Tech 98-009, 90 Pages, 1998/03
大型放射光施設SPring-8で用いられた遮蔽安全設計評価法についてまとめた。第3世代放射光施設であるSPring-8は、蓄積電子エネルギー8GeV、ビームエミッタンス5.5nm・radという世界最大級の性能を持つ放射光施設であり、同施設に対して適用された遮蔽安全評価の項目は多岐に渡り、しかもその手法には最新の知見も必要とされた。本レポートでは、SPring-8に対して使用された遮蔽安全評価法である、バルク遮蔽、放射光ビームライン遮蔽、スカイシャイン計算、ダクトや迷路のストリーミング計算、空気や水、構造物の放射化計算、ビームの異常事象時の被曝評価について、これらの計算手法と計算条件を、それらの妥当性の検討結果とともに記述した。
原田 康典; 笹本 宣雄; 坂本 幸夫; 黒澤 直弘*; 富田 賢一*
JAERI-Data/Code 97-013, 196 Pages, 1997/03
加速器施設や放射性物質取扱施設では、法令に基づく使用許可申請書作成業務における作業者の被ばく評価や作業環境の健全性確保のための線源評価ならびに遮蔽計算が行われている。これらの評価は、大型計算機による解析が一般的であるが、小規模施設や放射線管理業務の現場から大型計算機へのアクセスは、効率的ではない。そこで最近の発達が目覚ましく、一般的に普及しているパーソナルコンピュータによる計算が可能なように、ORIGEN-2,QAD及びG33コードを本来の性能を損なわないように改良した。主な改良点は、次のとおりである。(1)会話形式による入力が可能となった。(2)計算のための入出力ファイルの保存が可能となった。(3)ORIGEN-2の計算結果を直接QAD及びG33に取込めるようになった。(4)計算結果の図形出力が可能となった。
浅野 芳裕; 笹本 宣雄
IRPA9: 1996 International Congress on Radiation Protection, Proceedings, p.4_582 - 4_585, 1996/04
現在、日本では大型放射光施設SPring-8を原研、理研共同で建設している。このSPring-8施設のビームラインで得られる放射光ビームは、かつて存在しなかった程の大強度、高輝度が得られると予想され、従って安全設計上も充分な検討を必要とされる。現在、我々は、モンテカルロコードEGS4、ITS3.0を用いて、詳細設計計算を実施しており、また、放射光ビームライン遮蔽設計計算コードSTAC8、点減衰核コード等のG33等を用いて、設計計算を行っている。これらから得られた知見は、ヨーロッパのESRF、USAのAPSなど、第3世代放射光施設に役立つと思われる。現に、SLAC及びAPSなどの担当者から問合せ等があり、議論を進めている。これらのことについて、放射線防護の最大の国際会議である上記会議において報告する。
浅野 芳裕; 笹本 宣雄; 中根 佳弘; 中島 宏; 坂本 幸夫; 田中 俊一; 波戸 芳仁*; 伴 秀一*; 平山 英夫*; 成山 展照*
IRPA9: 1996 International Congress on Radiation Protection, Proceedings, p.4_253 - 4_255, 1996/00
低エネルギー光子に対するガラス線量計の応答特性を放射光ビームを用いて求めた。用いたガラス線量計は東芝ガラス(株)製403D型である。従来、ガラス線量計の低エネルギー光子に対する応答特性は不明であったのを、正確に同定するとともに、X線発生装置を用いたISO方式では、約1割程の誤差を生ずることを示した。また、ITS3.0モンテカルロコードを用いて、実効的なガラス線量計の読み出し範囲を明らかにするとともに、改良型EGS4モンテカルロコードとも比較計算を行い、良好な結果を得た。このことにより、大型放射光施設SPring-8でも、ガラス線量計を個人線量管理用として採用できることを(低X線光子に対して十分な感度を持つことから)実験的に明らかにした。
波戸 芳仁*; 伴 秀一*; 平山 英夫*; 成山 展照*; 中島 宏; 中根 佳弘; 坂本 幸夫; 笹本 宣雄; 浅野 芳裕; 田中 俊一
Physical Review A, 51(4), p.3036 - 3043, 1995/04
被引用回数:54 パーセンタイル:90.92(Optics)非干渉性散乱関数を得るため、単色放射光による各種原子からの90度散乱エネルギースペクトルを測定した。測定値の多重散乱補正に際しては、コンプトン散乱光子のドップラー拡がり及び線偏光を考慮したモンテカルロシンチレーションを行った。その結果、炭素、アルミニウム、鉄、銅について、測定値はWaller-Hartreeの理論値及び相対論的インパルス近似による値と2.5%以内で一致した。一方、金及び鉛のような高Zの原子については、測定値は相対論的インパルス近似による値と一致するが、Waller-Hartreeによる理論値より3~6%低い値を示した。
中島 宏; 坂本 幸夫; 田中 俊一; 長谷川 明; 深堀 智生; 西田 雄彦; 笹本 宣雄; 田中 進; 中村 尚司*; 秦 和夫*; et al.
JAERI-Data/Code 94-012, 90 Pages, 1994/09
中高エネルギー領域の加速器遮蔽のための計算・モデル及び核データの評価を目的として、炉物理委員会・遮蔽専門部会において、6種類のベンチマーク問題が選択された。このベンチマーク問題には、陽子、粒子及び電子による厚いターゲットからの中性子収量に関する3種類のデータと陽子による2次中性子及び光子に関する3種類の遮蔽実験データが収録されている。また、解析のために、500MeVまでの中性子と300MeVまでの光子に対して、中性子反応断面積及び光核反応中性子生成断面積も収録されている。