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都筑 和泰; 木村 晴行; 川島 寿人; 佐藤 正泰; 神谷 健作; 篠原 孝司; 小川 宏明; 星野 克道; Bakhtiari, M.; 河西 敏; et al.
Nuclear Fusion, 43(10), p.1288 - 1293, 2003/10
被引用回数:39 パーセンタイル:74.23(Physics, Fluids & Plasmas)JFT-2Mでは、原型炉のブランケット構造材料の候補である低放射化フェライト鋼とプラズマとの適合性を調べる実験を進めてきている。昨年度にはフェライト鋼内壁を真空容器内に全面的に設置する作業を行い、今年度より実験を開始している。プラズマ生成,制御は問題なく行われ、金属不純物の放出も検出限界以下であった。改善閉じ込め(Hモード)も実現され、そのしきいパワーもこれまでと同等であった。プラズマ安定性に関してもこれまでの所悪影響は観測されておらず、規格化が3を超える放電との共存性も示された。高速イオンのリップル損失に関しても顕著な低減が実証された。以上のように、フェライト鋼の悪影響は小さく、有望な結果を得ている。JFT-2Mでは、その他にも先進的、基礎的な研究を行っている。先進的粒子供給手法であるコンパクトトロイド(CT)入射実験においては、再現性よくプラズマ中へ入射が行われ、CT入射に伴う密度の急上昇が初めて明確に観測された。
篠原 孝司; 川島 寿人; 都筑 和泰; 浦田 一宏*; 佐藤 正泰; 小川 宏明; 神谷 健作; 笹尾 一; 木村 晴行; 河西 敏; et al.
Nuclear Fusion, 43(7), p.586 - 593, 2003/07
被引用回数:49 パーセンタイル:80.18(Physics, Fluids & Plasmas)JFT-2MではAdvanced Material Tokamak Experiment (AMTEX) プログラマの第3段階として真空容器内にプラズマをほぼ覆うようにフェライト鋼壁を設置した(FIW)。ポートと周期的な設置が困難なため、磁場構造は、非周期的な複雑リップルとなる。このような複雑リップル下で、その高速イオン損失に与える影響を理解するための実験を行った。FIWではフェライト鋼の厚みを最適化することでトロイダル磁場リップルの強さを小さくしているが、この手法によるトロイダル磁場リップルの低減が観測され、さらに、リップルの低減に伴い、高エネルギー粒子の損失の低減が確認された。また、積極的に磁場構造を変えるために真空容器の外に外部フェライト鋼をつけた実験も行った。結果、局所リップルの役割はリップル井戸のポロイダル断面形状の影響を強く受けることがわかった。さらに、複雑磁場構造を扱えるように改良したOFMCコードと実験結果の比較を行った。実験で使用したさまざまな複雑磁場構造の熱流速について、実験結果と計算結果が良い一致を示した。
中嶋 幸房*; 酒井 幸雄*; 笹尾 昌靖*
JNC TJ7440 99-013, 47 Pages, 1999/03
1,000m対応地下水の地球化学特性調査機器(1号機)は、平成7年度に実施した現場適用試験により、開発当初の仕様を満たしていることが確認された。同調査機器は、機器の基本概念としてパイプシステムを採用したことにより、孔内抑留からの回避および深度誤差の低減において優れた効果が示されているものの、一方で傾斜掘削された試錐孔では、その適応範囲が限定される事が顕在することも明らかになった。今後調査をより合理的に進めるために、調査試錐孔の様々なレイアウトにも柔軟に対応することが求められることから、傾斜掘削された試錐孔での調査など、同調査機器の適応範囲の拡大が主要な課題である。今回上記課題に応え、既存の調査機器の性能を維持しつつ、機器本体に傾斜に対する柔軟性を持たせるために、既存の1,000m対応地下水の地球化学特性調査機器のジョイント部分に柔軟性を持たせる改良を施すとともに、結合機構とパッカーシステムに改良を加える。これらの改良を踏まえて、当初仕様を満たす採水装置の改良を完了した。
中嶋 幸房*; 酒井 幸雄*; 笹尾 昌靖*
JNC TJ7440 99-002, 244 Pages, 1999/01
深部の岩盤中に存在する地下水の地球化学的特性を把握するために、ボーリング孔を利用して70までの高温環境下にある深度1,000mまでの地下水(地層水)を被圧不活性状態で採水することができる装置を2台製作した。本装置は 1)孔内部、2)中継部、および 3)地上部で構成される。孔内部はパッカーシステムと孔内システムで構成される。パッカーシステムは結合ユニットの結合を行うガイドケーシングユニットと採水区間を遮水するパッカーユニットから成る。孔内システムは主要な機器を収納し、下側から、パッカーユニットとの結合機構を主とした結合ユニット、バッチ式採水機構と採水容器格納機構を主とした採水ユニット、およびパッカーの拡張・収縮や連続採水のためのポンプ機構を主とした採水ユニットの順に連結される。中継部は複合ケーブルシステムとケーシングシステムで構成される。複合ケーブルシステムは複合ケーブルとその巻取り装置から成る。複合ケーブルは採水パイプを中央に、その周囲に光ファイバー3本と電源線8本を配列、3層のアラミド繊維で強化し、外装をナイロンで被覆して1本に複合化されている。ケーシングシステムはパッカーシステムを採水深度まで降ろし、孔内ユニットを直接ボーリング孔壁に接触させないための保護管の役割がある。地上部は制御装置、電源装置、データ管理・解析システムで構成され、孔内部および中継部の制御・管理とデータ収集・保存を行う。今回の製作にあたり適応環境の拡大を図るために、連続採水ユニット・結合ユニット・主シーブ・反転シーブ・反転シーブ台・パッカーシステム等の一部改良を実施した。これらの改良を踏まえて、当初仕様を満たす採水装置の製作を完了した。
中嶋 幸房*; 笹尾 昌靖*; 酒井 幸雄*
PNC TJ7411 97-001, 59 Pages, 1997/03
既存の地球化学検層ユニットから得た計測データを基に、物理化学パラメータの変換や校正値による補正、画面表示や経時変化図などの制御とデータ収録する1)物理化学パラメータ測定電位の制御部、2)測定データの収録部、および3)データファイル選択・加工部からなる機能を有する物理化学パラメータ計測用の制御・データ収録装置を製作した。本装置の物理化学パラメータ測定電位の制御部は、各測定項目の電位のずれと電位勾配を処理する補正部と計測された直流電圧を物理化学パラメータ値に変換する変換部、そして計測データのデジタル表示の表示桁や小数点指定するのと経時変化グラフの表示や測定レンジの選択する表示部から構成される。測定データの収録部は画面表示のために内部メモリに常駐し、ハードディスクに保存ができ、その保存内容は年月日、時刻、供給電圧、基板温度と物理化学パラメータのpH、酸化還元電位、硫化物イオン濃度、電気伝導度、水温である。
中嶋 幸房*; 酒井 幸雄*; 笹尾 昌靖*
JNC TJ7440 99-021, 294 Pages, 1996/11
深部の岩盤中に存在する地下水の地球化学的特性を把握するために、ボーリング孔を利用して深度1,000mまでの地下水(地層水)を、地上に被圧不活性状態で回収できる採水装置を製作した。本装置は 1)孔内部、2)中継部、および 3)地上部で構成される。採水機能の確実性を向上させると共に、中継部の小型・軽量化、及び地上部の機能向上を図った。孔内部のパッカーシステムはパッカーユニットとガイドケーシングからなり、パッカーユニットの結合機構部の性能向上を図った。孔内システムは主要な電子機器を収納している部分で機能毎にユニット化し、ケーブル先端部と複合コネクターで連結されてケーシングパイプ内を昇降する。先端からパッカー部と結合・分離する結合ユニット、採取機構と採水容器が格納されている採水ユニット、パッカー拡張・収縮時や排水作業の両方向ポンプが収納されている排水ユニットの順に連結される。孔内システム内の電子機器の保護のために防水ブロックおよび遮水型の複合コネクターを導入した。中継部の複合ケーブルシステムは、複合ケーブルとケーブル先端部、巻き取り装置からなる。複合ケーブルは、ケーブル中心部に採水ホース、その周囲に光ファイバー線と電源線を配列した。ケーシングシステムはパッカーシステムを採水深度に安全に設置するためのケーシングパイプで、孔内ユニットが内部を昇降する際の保護パイプを兼ねている。複合ケーブルは細型化、巻き取り装置は小型化した。また、ケーシングホルダーおよびホイスティングスイベルの軽量化も図った。地上部の制御装置は、主にコンピュータで、パッカーの拡張・収縮や排水作業の制御・監視・記録を行う機能がある。電源装置は孔内供給電源と無停電電源で、短時間の停電対策が施されている。電源装置の出力容量を大きくするとともに制御装置を収納する、収納ラックの製作も行った。本装置は、こうして当初仕様を満たす採水装置の製作を完了した。