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寺内 正己*; 越谷 翔悟*; 佐藤 二美*; 高橋 秀之*; 飯田 信雄*; 村野 孝訓*; 小池 雅人; 今園 孝志; 小枝 勝*; 長野 哲也*; et al.
Microscopy and Microanalysis, 20(3), p.692 - 697, 2014/06
被引用回数:30 パーセンタイル:90.46(Materials Science, Multidisciplinary)電子ビーム励起軟X線発光分光法(SXES)によりバルク材料の化学結合状態を評価するために回折格子分光器を走査型電子顕微鏡(SEM)に導入した。この分光器は、平面結像型不等間隔溝回折格子と、マルチチャンネルプレートに電荷結合素子カメラを組み合わせた検出器を搭載した斜入射平面結像光学系として設計した。マグネシウムL発光(50eV)において最高のエネルギー分解は0.13eVであることを確認した。これは、最近の専用の電子エネルギー損失分光装置に匹敵する。このSXES-SEM装置は、バルクMgおよびLiの純粋金属の状態密度を評価できる。SiウェハのSi-L発光、GaPウェハのP-L発光、及び金属間化合物AlCo, AlPd, AlPt及びAl
AuのAl-L発光において明確なバンド構造効果を観察した。
寺内 正己*; 越谷 翔悟*; 佐藤 二美*; 高橋 秀之*; 飯田 信雄*; 村野 孝訓*; 小池 雅人; 今園 孝志; 小枝 勝*; 長野 哲也*; et al.
Microscopy and Microanalysis, 19(Suppl.2), p.1278 - 1279, 2013/08
TEM,EPMA等の電子顕微鏡に搭載できる軟X線発光分光(SXES)装置を開発し、試験評価してきた。分光器は不等間隔溝(収差補正)回折格子を4枚(内1枚は多層膜回折格子)搭載し、検出器はマルチチャンネルプレート(MCP)とCCDを組合せたもので、測定可能エネルギー領域は50-4000eVである。このSXES分光器は電子エネルギー損失分光法(EELS)やエネルギー分散型X分析法(EDS)では不可能な、特定された試料領域での価電子(結合電子)のエネルギー状態の情報を提供するほか、元素や化合物の化学状態の同定が可能である。このSXES分光器をJEOL社製JSM-6480LV型走査型電子顕微鏡(SEM)に装着した。SEMではプローブ電流が大きくかつ照射体積も大きくなるため、測定時間はTEMに比較して約一桁短くなる。AlのL端でのエネルギー分解幅は0.16eVであり、TEM/EPMAの場合と同等の性能であった。LaB
とアモルファスBのKスペクトル(2次光)の比較ではBの化学結合状態の差異がフェルミ端の強度差として明瞭に現れた。
石野 雅彦; 小池 雅人; 佐藤 二美*; 寺内 正己*; 佐野 一雄*; 笹井 浩行*
Journal of Applied Physics, 104(7), p.073520_1 - 073520_5, 2008/10
被引用回数:0 パーセンタイル:0(Physics, Applied)近年、機能性デバイス開発や生体観察などが精力的に行われ、これらの分野からは広い光子エネルギー範囲を高いエネルギー分解能でカバーするX線分光器開発が望まれている。われわれは従来の回折格子にかわる広帯域X線分光素子として多層膜回折格子に注目し、8keVまでのX線領域において実用的な効率を持つCo/SiO多層膜回折格子とW/C多層膜回折格子を開発した。これらの多層膜回折格子に加えてCo/Si多層膜回折格子も候補として考えられるが、反射膜となるCo/Si多層膜の界面では大きな拡散層が形成されることが知られている。そこで、拡散層を持つX線多層膜を反射膜に持つ多層膜回折格子の特性を評価するために、Co/Si多層膜回折格子とCo/SiO
多層膜回折格子を製作し、構造評価と効率測定を行った。TEMによる試料の断面観察では、欠陥のない良好な構造が確認された。しかし、多層膜回折格子では格子構造だけでなく反射膜の光学定数が回折条件に影響すること、加えてCo/Si多層膜中に形成された拡散層が効率を低下させる原因となっていることを確認した。多層膜回折格子の反射膜として界面に大きな拡散層を持つX線多層膜を用いることには問題がある。
石野 雅彦; 小池 雅人; 兼平 美香*; 佐藤 二美*; 寺内 正己*; 佐野 一雄*
Journal of Applied Physics, 102(2), p.023513_1 - 023513_5, 2007/07
被引用回数:6 パーセンタイル:27.02(Physics, Applied)Co/SiO多層膜は1keVよりも高エネルギーのX線領域で高い反射率を実現することから、反射鏡や多層膜回折格子などの光学素子への応用が進められている。しかし、光学素子を高輝度放射光のような高い熱負荷を伴う光源で使用する場合や実験装置のベーキング処理などを考えた場合、高い耐熱性も求められるが、Co/SiO
多層膜の耐熱性についての知見はない。本研究ではCo/SiO
多層膜の耐熱性評価を目的として、Si基板上にイオンビームスパッタリング法によって成膜した多層膜試料に対して100-600
Cの温度で真空加熱処理を行い、熱処理による多層膜構造及び光学的特性の変化を、X線回折測定,軟X線反射率測定、そして透過型電子顕微鏡観察により評価した。その結果、400
Cまでの熱処理に対して、多層膜試料は熱処理前の構造と軟X線反射率を維持し、十分実用的な耐熱性を有することを確認した。また、多層膜構造の劣化は500
C以上で発生し、Co層の凝集とCo結晶の成長が原因であることがわかった。
石野 雅彦; 小池 雅人; 兼平 美香*; 佐藤 二美*; 寺内 正己*; 佐野 一雄*; Heimann, P. A.*; Gullikson, E. M.*
no journal, ,
ラミナー型ホログラフィック回折格子を基板として、その表面にCo/SiO多層膜をイオンビームスパッタリング法により成膜することで、Co/SiO
多層膜回折格子を作製した。作製した多層膜回折格子の回折効率をX線回折装置と放射光施設で測定した結果、1.5-8keVの広いエネルギー範囲において10%以上の回折効率を示すことを確認した。特に4-6keVにおいては40%以上の回折効率を実現しており、6keVでの効率は47%であった。次にCo/SiO
多層膜の耐熱性を評価するために、真空加熱炉による熱処理を100
Cから600
Cまでの温度で1時間行った。X線回折測定,透過型電子顕微鏡観察,軟X線反射率測定から多層膜構造と光学特性の変化を評価した結果、Co/SiO
多層膜は400
Cまでの熱処理に対して熱処理前の構造と反射率を維持することを確認した。Co/SiO
多層膜とSiO
やSiC等の耐熱性基板とを組合せたCo/SiO
多層膜光学素子は実用的な耐熱性を持つと考えられることから、高輝度光源での利用にも高い安定性(耐熱性)を備えた高効率光学素子として機能することが期待される。
寺内 正己*; 越谷 翔悟*; 佐藤 二美*; 高橋 秀之*; 飯田 信雄*; 村野 孝訓*; 小池 雅人; 今園 孝志; 小枝 勝*; 長野 哲也*; et al.
no journal, ,
電子顕微鏡(TEM/EPMA)に搭載でき、測定領域504000eVの軟X線発光分光(SXES)装置の開発とともに、スペクトルマッピング可能なソフトウェアも含めたナノスケール軟X線発光分光システムの開発を行ってきた。今回、TEM/EPMAだけでなく、汎用の走査型電子顕微鏡(SEM)へSXES装置を組み込むことを目的とした装着テストを開始した。TEMに比べると、SEMではプローブ電流が大きくかつ照射体積も大きくなるため、試料表面へのコンタミネーションや制動輻射によるバックグラウンドが測定上の問題となる反面、信号量が増加し、短時間での測定が期待されるため、材料開発・評価の現場においてSEMとSXESを組合せた分析技術を確立することは有用である。本研究では、TEM/EPMA用に開発したSXES装置と同一の光学系を持つ分光器を新たに製作し、それをSEM本体(JEOL JSM-6480LV)の拡張ポートに装着した。検出器はマルチチャンネルプレート(MCP)を用いた。SEM用分光器で得られたアルミニウムのL端でエネルギー分解能は0.2eV程度であり、これはTEM/EPMA用分光器と同等の性能であることを確認した。