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論文

A Theoretical cell-killing model to evaluate oxygen enhancement ratios at DNA damage and cell survival endpoints in radiation therapy

松谷 悠佑; 佐藤 達彦; 中村 瑠委*; 内城 信吾*; 伊達 広行*

Physics in Medicine and Biology, 65(9), p.095006_1 - 095006_12, 2020/05

 被引用回数:0 パーセンタイル:100(Engineering, Biomedical)

低酸素圧下で誘導される放射線抵抗性は、分割放射線療法の悪性進行において重要な役割を果たすことが知られている。低酸素圧下における細胞殺傷を予測する一般的なアプローチとして、細胞殺害モデル(例、線形二次モデルなど)を正常酸素圧下と低酸素圧下の両方の生存率データの実測値に適合させ、放射線抵抗性の程度を表現する酸素増感比(Oxygen enhancement ratio: OER)を取得する方法があります。しかしながら、そのような方法では、各酸素分圧条件に対応したモデルパラーメータが必要となり、放射線治療計画の立案で非効率となる。そこで本研究では、DNA二本鎖切断(double-strand break: DSB)をエンドポイントとしたOERと細胞周期を考慮した効率的なモデル(integrated microdosimetric-kinetic (IMK) model)を開発した。開発したモデルと実測の細胞周期データを用いることで、急性的ならびに慢性的に作り出される低酸素分圧条件に対する生存率の実測値の再現に成功した。また、細胞生存率の計算に使用されるOER$$_{DSB}$$は、実験で報告されるDSB比とよく一致することも確認した。本研究は、不確実性を考慮した様々な酸素条件下に対する生物学的有効量(biological effective dose: BED)を提供し、多分割放射線治療計画の立案に貢献することができる。腫瘍内の酸素濃度を医療画像によって定量化することで、開発したモデルにより、より現実的な生体環境における低酸素圧下での細胞殺傷およびBEDの推定を可能とする。

論文

A Simplified Cluster Analysis of Electron Track Structure for Estimating Complex DNA Damage Yields

松谷 悠佑; 中野 敏彰*; 甲斐 健師; 鹿園 直哉*; 赤松 憲*; 吉井 勇治*; 佐藤 達彦

International Journal of Molecular Sciences (Internet), 21(5), p.1701_1 - 1701_13, 2020/03

電離放射線被ばく後に誘発されるDNA損傷の中でも、10から20塩基内に2つ以上のDNA損傷が誘発されるクラスター損傷は人体にとって致命的な損傷として知られている。そのようなクラスター損傷の収率はシミュレーション技術によって評価されてきたが、その推定精度についての検証は未だ不十分である。クラスター損傷を検出する科学技術の進歩に伴い、実験と推定の両方によりクラスター損傷を評価することが近年ようやく可能となった。本研究では、PHITSコードで得られる非弾性散乱(電離・電子的励起)数の空間密度を解析することによりクラスター損傷を推定するシンプルなモデルを考案し、ゲル電気泳動や原子間力顕微鏡により測定されるクラスター損傷(例:塩基損傷を伴うDNA二本鎖切断や2つ以上の塩基損傷)の実験結果と比較した。塩基損傷と主鎖切断の収率比を1.3と仮定することで、シミュレーションによって、主鎖切断ならびに塩基損傷に対するクラスター損傷生成率の実測値の再現に成功した。また、塩基損傷を伴う複雑な二本鎖切断に対する推定値と対応する実測値との比較結果から、電離・電子的励起数の凝集度がDNA損傷の複雑さを反映することが示唆された。開発したモデルにより、X線(電子線)により誘発されるクラスター損傷の種類の定量化が可能となり、クラスター塩基損傷に対する実験的な検出効率の解釈に成功した。

論文

Track structure and microdosimetry of proton beams

佐藤 達彦

Proton Beam Radiotherapy; Physics and Biology, p.61 - 72, 2020/00

臓器や個体レベルのマクロな視点で見れば均一に見える放射線場でも、DNAや細胞核などミクロな視点で見ればその線量は大きくばらついている。この線量の不均一性の違いにより、同じ吸収線量でも放射線の種類やエネルギーが異なればその生物学的効果比(RBE)が異なる。本稿では、マイクロドジメトリで用いられる物理量(マイクロドジメトリ量)の定義について解説するとともに、それらを飛跡構造解析コードRITRACKSや放射線挙動解析コードPHITSで計算した結果をいくつか紹介する。また、陽子線治療を対象としてマイクロドジメトリの観点から行われた過去の研究成果を簡単にまとめる。

論文

PARaDIM; A PHITS-based Monte Carlo tool for internal dosimetry with tetrahedral mesh computational phantoms

Carter, L. M.*; Crawford, T. M.*; 佐藤 達彦; 古田 琢哉; Choi, C.*; Kim, C. H.*; Brown, J. L.*; Bolch, W. E.*; Zanzonico, P. B.*; Lewis, J. S.*

Journal of Nuclear Medicine, 60(12), p.1802 - 1811, 2019/12

 被引用回数:2 パーセンタイル:55.17(Radiology, Nuclear Medicine & Medical Imaging)

従来の内部被ばく研究では、CT画像などに基づき構築したボクセル人体ファントムを適用し、線量評価データを解析することが一般的であった。しかし、皮膚や膜状組織などをより精密に表現できるポリゴンメッシュ人体ファントムの開発が進められており、内部被ばく研究でもこのファントムを用いた評価が要求されている。しかし、モンテカルロ放射線輸送計算コードにこのファントムを取り込んで計算を行うことは、コードに精通していない場合は難しい現状となっている。そこで、PHITSの使い方に関する詳しい知識を持たないユーザーでも、このファントムを用いた内部被ばく線量計算が簡単にできるツールPARaDIMを開発した。このツールでは、グラフィカルインターフェースにより、使用する四面体メッシュファントムの選択や臓器毎の放射性核種の設定、そしてPHITSの実行が操作できる。このツールを用いた実行例をいくつか示し、先行研究との比較を行うことで、本ツールの有用性を確認した。

論文

飛跡構造計算に基づく無機シンチレータ発光強度の予測

小川 達彦; 佐藤 達彦; 八巻 徹也*

放射線化学(インターネット), (108), p.11 - 17, 2019/11

電子線, $$alpha$$線,陽子,重イオンなどの多様な種類の放射線を検知するシンチレータは、付与されたエネルギー量に応じた光を発する。ここで、エネルギー付与密度の高い重イオンのような粒子に対してはクエンチング現象が起こり、エネルギー付与量と比して発光が少なくなることが知られている。さらに、励起した蛍光分子が他の蛍光分子にエネルギーを受け渡すメカニズム(F$"{o}$rster効果やDexter効果)によって、クエンチング現象を説明できることが有機シンチレータに関する過去の研究で示されている。そこで、本研究では、CsI(Tl), NaI(Tl), BGOの3種類のシンチレータにおいて、様々なエネルギー・線種の放射線の照射を受けた際のエネルギー付与を飛跡構造計算コードRITRACKSにより計算し、発光準位に励起する励起子の空間配置や量を予測した。また、各励起子が相互作用によりエネルギーを受け渡す確率を計算し、発光に寄与しない励起子を除いた数を計算した。その結果、相互作用の伝播距離を適切に選択することにより、MeV-GeV範囲の光子・陽子・重イオンによる発光の実験値を正確に再現することができた。特に光子による発光におけるエネルギーに対する非線形性や、低速で原子番号の大きい重イオンの入射の場合に、発光がとりわけ抑制されることなど、重要な特性を再現できたことで、本手法の有効性が示された。

論文

Modeling of yield estimation for DNA strand breaks based on Monte Carlo simulations of electron track structure in liquid water

松谷 悠佑; 甲斐 健師; 吉井 勇治*; 谷内 淑恵*; 内城 信吾*; 伊達 広行*; 佐藤 達彦

Journal of Applied Physics, 126(12), p.124701_1 - 124701_8, 2019/09

 被引用回数:4 パーセンタイル:21.8(Physics, Applied)

放射線被ばく後の生物学的効果は、DNA主鎖への初期損傷から生じる。DNA損傷はトラック構造解析とフリーラジカル拡散のシミュレーションにより推定可能であるが、両者を考慮した計算は時間を要する。本研究では、PHITSコードで得られる非弾性散乱(電離・電子的励起)の空間分布のパターンのみに着目して、主鎖切断を推定するシンプルなモデルを考案した。このモデルでは、トラック毎のイベント数と10塩基対のサイズに相当する3.4nm以内に存在するイベントの組合せを確率的にサンプリングし、一本鎖切断(SSB)と二本鎖切断(DSB)を計算した。単一エネルギー電子線照射に対するDSB生成率ならびにDSB/SSBの生成率比の計算結果については、他の計算結果や実測値とよく一致した。また、様々な光子照射に対して、DSBをエンドポイントとした生物学的効果比の再現にも成功した。本研究により、電離ならびに電子的励起で構成される非弾性散乱の空間分布のパターンにより、電子線が誘発するDNA主鎖切断の生成率を十分に推定できることが示された。

論文

Impact of stellar superflares on planetary habitability

山敷 庸亮*; 前原 裕之*; Airapetian, V.*; 野津 湧太*; 佐藤 達彦; 野津 翔太*; 黒木 龍介*; 村嶋 慶哉*; 佐藤 啓明*; 行方 宏介*; et al.

Astrophysical Journal, 881(2), p.114_1 - 114_24, 2019/08

 被引用回数:4 パーセンタイル:26.4(Astronomy & Astrophysics)

系外惑星における生命存在の可能性を検討する際、恒星が引き起こすスーパーフレアによる影響を評価することは重要となる。そこで本研究では、いくつか実在する恒星と仮想的な惑星を想定し、その大気・海洋内における被ばく線量を様々なタイプの太陽フレアに対して推定する方法を提案する。具体的には、粒子・重イオン輸送計算コードPHITSと系外惑星データベースシステムExoKyotoを組み合わせ、実際に観測された太陽フレアと恒星フレアの比較から影響を推定する。その結果、ある程度の大気圧があれば、惑星地表面における被ばく線量は複雑系生物の致死量には至らない可能性が高いことが分かった。

論文

A Biologically based mathematical model for spontaneous and ionizing radiation cataractogenesis

坂下 哲哉*; 佐藤 達彦; 浜田 信行*

PLOS ONE (Internet), 14(8), p.e0221579_1 - e0221579_20, 2019/08

 被引用回数:0 パーセンタイル:100(Multidisciplinary Sciences)

放射線被ばくに起因する白内障発症をより確実に防ぐため、国際放射線防護委員会は眼の水晶体線量限度値の引き下げを提案している。しかしながら、白内障発症のメカニズムや線量応答は明らかになっていない。そこで本研究では、個々の細胞動態に基づいて白内障発症率を計算する数理モデルを開発し、そのモデルで使用するパラメータを白内障自然発症に対する疫学データから決定した。そして、決定したパラメータを用いて、放射線被ばくに起因する白内障発症率の線量応答関数を推定した。本モデルは、今後、白内障に対する放射線防護指針を改訂する際、極めて有用となる。

論文

Dosimetric impact of a new computational voxel phantom series for the Japanese atomic bomb survivors; Pregnant females

Paulbeck, C.*; Griffin, K.*; Lee, C.*; Cullings, H.*; Egbert, S. D.*; 船本 幸代*; 佐藤 達彦; 遠藤 章; Hertel, N.*; Bolch, W. E.*

Radiation Research, 192(5), p.538 - 561, 2019/08

 被引用回数:0 パーセンタイル:100(Biology)

妊婦及び胎児の原爆生存者に対する被ばく線量評価は、放射線影響の疫学研究の上で極めて重要となる。従来は、女性の子宮壁に対する線量を妊婦及び胎児の被ばく線量と仮定していたが、本研究では、最新の計算科学記述を用いて受胎8, 15, 25, 38週齢の胎児及び妊婦に対する詳細人体モデルを構築し、その被ばく線量を精度よく計算した。その結果、従来手法では、光子及び中性子前方照射に対して最大で12-16%及び44-54%被ばく線量を過大評価していたことが分かった。これらの結果は、今後、妊婦及び胎児に対する放射線感受性の疫学調査を実施する上で、極めて重要となる。

論文

Impact of irradiation side on neutron-induced single-event upsets in 65-nm Bulk SRAMs

安部 晋一郎; Liao, W.*; 真鍋 征也*; 佐藤 達彦; 橋本 昌宜*; 渡辺 幸信*

IEEE Transactions on Nuclear Science, 66(7, Part2), p.1374 - 1380, 2019/07

 被引用回数:0 パーセンタイル:100(Engineering, Electrical & Electronic)

二次宇宙線中性子起因シングルイベントアップセット(SEU: Single Event Upset)は、電子機器の深刻な信頼性問題として知られている。中性子照射施設における加速試験はソフトエラー発生率(SER: Soft Error Rate)の迅速な評価に有用だが、実環境におけるSERへの換算や、他の測定データとの比較を行う際には、測定条件に起因する補正が必要となる。本研究では、影響を及ぼす測定条件を明らかにするために、SEU断面積に対する中性子照射方向の影響を調査した。その結果、封止剤側から照射して得られたSERがボード側から照射したときと比べて30-50%高いことが判明した。そのため、測定値を報告する際には中性子の照射方向も明示する必要性があることがわかった。また、この結果は、デバイスを設置する際に封止剤を下に向けることでSERを減らせることを示している。

論文

Intensity modulated radiation fields induce protective effects and reduce importance of dose-rate effects

松谷 悠佑; McMahon, S. J.*; Ghita, M.*; 吉井 勇治*; 佐藤 達彦; 伊達 広行*; Prise, K. M.*

Scientific Reports (Internet), 9(1), p.9483_1 - 9483_12, 2019/07

 被引用回数:3 パーセンタイル:20.77(Multidisciplinary Sciences)

放射線治療において、強度変調放射線場と複雑な線量伝達を使用して腫瘍へ高線量を処方する。しかしながら、それらを組み合わせた照射中の細胞応答は未だ明らかになっていない。そこで、強度変調放射線場が放射線感受性と照射中の回復に与える影響を解析した。先ず、培養細胞を含む培養フラスコの50%(半照射野)もしくは100%(全照射野)の面積に照射を行った。また、線量率と細胞間シグナルの両効果を考慮した細胞死を表現しうるモデルを構築した。その結果、(i)同吸収線量被ばく時の全照射野被ばくと比較し、半照射野被ばく時の照射野内細胞は高い生存率を示し、(ii)半照射野下におけるヒト正常皮膚線維芽細胞の亜致死損傷 回復の重要度が低減することが分かった。さらに、(iii)半照射野時の生存率の増加はレスキュー効果(修復の増加)ではなく防御効果(初期DNA損傷生成率の低減)に起因する知見を得た。これらの知見は、不均一被ばく後の照射細胞と非照射細胞に対する放射線感受性の新たな理解に貢献するものである。

論文

DNA damage induction during localized chronic exposure to an insoluble radioactive microparticle

松谷 悠佑; 佐藤 志彦; 浜田 信行*; 伊達 広行*; 石川 正純*; 佐藤 達彦

Scientific Reports (Internet), 9(1), p.10365_1 - 10365_9, 2019/07

 被引用回数:2 パーセンタイル:33(Multidisciplinary Sciences)

不溶性放射性微粒子(Cs含有粒子)は、呼吸器系に吸引された後、長期にわたって気管に付着し、微粒子周辺の正常組織に不均一な線量分布をもたらすと考えられている。このような微粒子によってもたらされる生物影響は不明なままであるため、本研究では、均一な被ばくとの比較の中で、微粒子による局所的慢性被ばく下において蓄積される核内DNA損傷を研究した。我々は、微粒子を含むマイクロキャピラリーを、正常肺細胞を含む培養皿に配置し、24時間もしくは48時間被ばく後に核内誘発$$gamma$$-H2AX focusの有意な変化を観察した。モンテカルロ計算と均一被ばくとの比較から、微粒子による局所被ばく下では、遠位細胞に対する細胞間シグナル誘発DNA損傷と近位細胞に対するDNA損傷誘発の低減(防御効果)の両者が誘発されることが示唆された。微粒子による臓器線量は微量であることから、従来の放射線リスク評価で十分であると思われる。本研究により、不溶性Cs含有粒子による不均一暴露下でのDNA損傷の空間分布を定量化することに初めて成功した。

論文

Depth distributions of RBE-weighted dose and photon-isoeffective dose for boron neutron capture therapy

佐藤 達彦; 増永 慎一郎*; 熊田 博明*; 浜田 信行*

Radiation Protection Dosimetry, 183(1-2), p.247 - 250, 2019/05

 被引用回数:2 パーセンタイル:23.33(Environmental Sciences)

粒子・重イオン輸送計算コードの放射線生物学への応用として、我々は、様々な放射線治療の治療効果を推定する確率論的マイクロドジメトリック運動学(SMK)モデルを開発している。本研究では、ホウ素・中性子捕捉療法の治療効果推定にSMKモデルを利用可能とするため、ホウ素薬剤の細胞内・細胞間不均一性及び線量率効果を考慮できるようモデルを改良した。改良したモデルは、過去において実施したホウ素薬剤を投与したマウスに中性子ビームを照射した動物実験結果を用いて検証した。発表では、改良したSMKモデル及び検証結果の詳細を報告する。

論文

Estimation method of systematic uncertainties in Monte Carlo particle transport simulation based on analysis of variance

橋本 慎太郎; 佐藤 達彦

Journal of Nuclear Science and Technology, 56(4), p.345 - 354, 2019/04

 被引用回数:0 パーセンタイル:100(Nuclear Science & Technology)

モンテカルロ法に基づいた粒子輸送シミュレーションは、加速器施設の遮蔽計算等の様々な目的で利用されている。モンテカルロ法による計算結果の信頼性を定量的に評価するためには、試行回数によって決まる統計的不確かさに加えて、計算で使われる反応断面積や計算の入力情報となる遮蔽材の密度がもつ誤差の影響を系統的不確かさとして求める必要がある。本研究の評価方法は分散分析に基づいており、これを鉄やコンクリートを遮蔽材とする中性子の遮蔽計算の解析に適用し、統計的及び系統的不確かさの両方を評価可能であることを示した。その際、入力情報の値を誤差の範囲で変動させるランダム条件法の他、三条件(中央値,上限値及び下限値)のみ変動させる三条件法を提案した。ランダム条件法は計算体系に関わらず適切に系統的不確かさが評価できるものの長い計算時間を必要とするのに対し、入力情報の誤差の影響が複雑な場合を除いて、三条件法は計算時間を抑えてランダム条件法と同じ評価結果を与えることがわかった。さらに、試行回数を増加させた場合の収束状況を判断できる新しい基準値を示し、必要最小限の計算時間で収束した評価結果が得られることを明らかにした。

論文

Dosimetric impact of a new computational voxel phantom series for the Japanese atomic bomb survivors; Children and adults

Griffin, K.*; Paulbeck, C.*; Bolch, W.*; Cullings, H.*; Egbert, S. D.*; 船本 幸代*; 佐藤 達彦; 遠藤 章; Hertel, N.*; Lee, C.*

Radiation Research, 191(4), p.369 - 379, 2019/04

 被引用回数:4 パーセンタイル:13.77(Biology)

原爆生存者に対する被ばく線量評価は、幼児・小児・成人の3年齢群に対する幾何学形状人体ファントムを用いて実施されており、最新の結果はDS02レポートにまとめられている。しかし、幾何学形状ファントムは、人体の詳細な解剖学的特性を表現しておらず、また、年齢群も3つでは不十分との指摘があった。そこで、1945年の日本人体系を詳細に模擬した6年齢群に対するボクセル形状ファントムを開発し、解剖学的な違いが線量評価に与える影響を調査した。その結果、典型的な原爆被ばく条件に対して光子及び中性子による臓器吸収線量は最大でそれぞれ25%及び70%程度異なることが明らかとなった。本成果は、今後、原爆生存者に対する線量再評価を行う際に役立つと考えられる。

論文

アルファ線核医学治療のための薬剤開発の考察,2

矢野 恒夫*; 長谷川 功紀*; 佐藤 達彦; 蜂須賀 暁子*; 深瀬 浩一*; 平林 容子*

医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス, 50(3), p.122 - 134, 2019/03

$$alpha$$線核医学治療(内用療法)は、従来の手法では治療が困難であった浸潤がんなどにも高い効果が期待できるため、世界各国でその薬剤開発や臨床試験が進められている。$$alpha$$線の飛程は細胞数個分と短いため、その治療効果を推定するためには、従来のような臓器レベルの線量評価ではなく、臓器微細構造や細胞レベルでの線量評価(マイクロドジメトリ)が必要となる。本稿では、これまで$$alpha$$線核医学治療を対象として行われてきたマイクロドジメトリ研究をレビューすると共に、現在、原子力機構や大阪大学で開発が進められているPHITS-SMKモデルを用いた生物学的線量評価モデルについて解説する。

論文

Nowcast and forecast of galactic cosmic ray (GCR) and solar energetic particle (SEP) fluxes in magnetosphere and ionosphere; Extension of WASAVIES to earth orbit

佐藤 達彦; 片岡 龍峰*; 塩田 大幸*; 久保 勇樹*; 石井 守*; 保田 浩志*; 三宅 晶子*; 三好 由純*; 上野 遥*; 永松 愛子*

Journal of Space Weather and Space Climate (Internet), 9, p.A9_1 - A9_11, 2019/03

 被引用回数:2 パーセンタイル:36.63(Astronomy & Astrophysics)

巨大な太陽フレア発生時における宇宙飛行士のリアルタイム被ばく線量評価モデルの開発は、宇宙放射線防護研究で最も挑戦的なトピックの1つである。そこで、原子力機構では、科学研究費補助金(科研費)新学術領域PSTEPの枠組みで、国内の研究機関や大学と協力して、航空機被ばく警報システムWASAVIESを地球衛星軌道に拡張したWASAVIES-EOを開発した。WASAVIES-EOは、任意の地球衛星軌道上における巨大太陽フレア時の銀河宇宙線及び太陽高エネルギー粒子をリアルタイムで推定することができる。また、国際宇宙ステーション(ISS)の乗組員の実効線量当量も計算可能であり、その計算精度は、POSE衛星で測定した陽子フラックス及びISS内で測定した吸収線量により検証した。

論文

Transient ionization of the mesosphere during auroral breakup; Arase satellite and ground-based conjugate observations at Syowa Station

片岡 龍峰*; 西山 尚典*; 田中 良昌*; 門倉 昭*; 内田 ヘルベルト陽仁*; 海老原 祐輔*; 江尻 省*; 冨川 喜弘*; 堤 雅基*; 佐藤 薫*; et al.

Earth, Planets and Space (Internet), 71, p.9_1 - 9_10, 2019/01

 被引用回数:2 パーセンタイル:36.74(Geosciences, Multidisciplinary)

2017年6月30日22時21分から26分(世界時)にかけて、昭和基地にあるPANSYレーダーによってオーロラ爆発時の中間圏における過渡電離が観測された。通常、中間圏における過渡電離は100keV以上の高エネルギー電子が中間圏まで到達することにより引き起こされるが、同時間帯においてあらせ衛星が観測した100keV以上の電子フラックスは有意な上昇を示していなかった。このことから、本イベントは、10keV以下の低エネルギー電子が大量に熱圏に降り注ぐことにより発生したX線による電離であるとの仮説を立てた。この仮説の妥当性を検証するため、粒子・重イオン挙動解析コードPHITSを用いて様々なエネルギースペクトルを持つ電子が大気上空に進入した場合の電離分布を計算した。その結果、10keV以下の電子でも中間圏において十分な電離を引き起こすことが可能であることが分かり、仮説の妥当性が証明された。

論文

A New Standard DNA Damage (SDD) data format

Schuemann, J.*; McNamara, A. L.*; Warmenhoven, J. W.*; Henthorn, N. T.*; Kirkby, K.*; Merchant, M. J.*; Ingram, S.*; Paganetti, H.*; Held, K. D.*; Ramos-Mendez, J.*; et al.

Radiation Research, 191(1), p.76 - 93, 2019/01

 被引用回数:22 パーセンタイル:0.32(Biology)

DNA損傷には様々なタイプがあり、異なった生物学的効果を引き起こす。過去数10年間、放射線照射によるDNA損傷の生成やそれらが引き起こす生物効果のシミュレーションが行われてきたが、各研究者が独自のデータフォーマットを用いて解析していたため、相互比較を行うことができなかった。そこで、本論文では、新しい標準DNA損傷データフォーマットを提案し、モデル間の相互比較を可能とする。これにより、放射線照射によるDNA損傷のメカニズム解明や放射線影響シミュレーション研究の活性化を図る。

論文

BNCTの治療効果を細胞レベルの線量分布から予測する

佐藤 達彦

Isotope News, (760), p.2 - 5, 2018/12

ホウ素中性子捕捉療法(Boron Neutron Capture Therapy: BNCT)の治療効果は薬剤の種類や濃度に依存することが知られていたが、その詳細な依存性やメカニズムは未だ解明されていなかった。そこで原子力機構では、他の研究機関と協力してBNCTの治療効果を細胞レベルでの線量解析結果から推定する新たな数理モデルを構築した。また、そのモデルを用いて、(1)薬剤治療効果比を高めるためには、より細胞核近傍に集積性を持ち細胞間に均一に分布するホウ素薬剤の開発が鍵となること、(2)治療計画を高度化するためには、薬剤治療効果比の吸収線量依存性を考慮することが重要であることを定量的に明らかにした。本稿では、開発した数理モデルの概要と特徴を解説する。

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