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論文

Thermally altered subsurface material of asteroid (162173) Ryugu

北里 宏平*; Milliken, R. E.*; 岩田 隆浩*; 安部 正真*; 大竹 真紀子*; 松浦 周二*; 高木 靖彦*; 中村 智樹*; 廣井 孝弘*; 松岡 萌*; et al.

Nature Astronomy (Internet), 5(3), p.246 - 250, 2021/03

 被引用回数:43 パーセンタイル:96.93(Astronomy & Astrophysics)

2019年4月「はやぶさ2」ミッションは、地球に近い炭素質の小惑星(162173)リュウグウの人工衝撃実験を成功させた。これは露出した地下物質を調査し、放射加熱の潜在的な影響をテストする機会を提供した。はやぶさ2の近赤外線分光器(NIRS3)によるリュウグウの地下物質の観測結果を報告する。発掘された材料の反射スペクトルは、表面で観測されたものと比較して、わずかに強くピークがシフトした水酸基(OH)の吸収を示す。これは、宇宙風化や放射加熱が最上部の表面で微妙なスペクトル変化を引き起こしたことを示している。ただし、このOH吸収の強度と形状は、表面と同様に、地下物質が300$$^{circ}$$Cを超える加熱を経験したことを示している。一方、熱物理モデリングでは、軌道長半径が0.344AUに減少しても、推定される掘削深度1mでは放射加熱によって温度が200$$^{circ}$$Cを超えて上昇しないことが示されている。これは、リュウグウ母天体が放射加熱と衝撃加熱のいずれか、もしくは両方により熱変化が発生したという仮説を裏付けている。

論文

The Surface composition of asteroid 162173 Ryugu from Hayabusa2 near-infrared spectroscopy

北里 宏平*; Milliken, R. E.*; 岩田 隆浩*; 安部 正真*; 大竹 真紀子*; 松浦 周二*; 荒井 武彦*; 仲内 悠祐*; 中村 智樹*; 松岡 萌*; et al.

Science, 364(6437), p.272 - 275, 2019/04

 被引用回数:259 パーセンタイル:99.73(Multidisciplinary Sciences)

小惑星探査機はやぶさ2のターゲット天体であるリュウグウは、始原的な炭素質物質で構成されていると考えられている。はやぶさ2に搭載された近赤外分光計(NIRS3)によって、天体の表面組成を得た。天体全体の観測で、弱く細い吸収が2.72ミクロンに確認され、OHを含む鉱物の存在を示している。弱いOH吸収と低いアルベドは熱やショックによって変質を受けた炭素質コンドライトに似ている。OHバンドの位置はほとんど一定であり、衝撃片の集合によって形成されたリュウグウは組成的に均質であることを示している。

論文

Machine-learning guided discovery of a new thermoelectric material

岩崎 悠真*; 竹内 一郎*; Stanev, V.*; Gilad Kusne, A.*; 石田 真彦*; 桐原 明宏*; 井原 和紀*; 澤田 亮人*; 寺島 浩一*; 染谷 浩子*; et al.

Scientific Reports (Internet), 9, p.2751_1 - 2751_7, 2019/02

 被引用回数:61 パーセンタイル:92.99(Multidisciplinary Sciences)

Thermoelectric technologies are becoming indispensable in the quest for a sustainable future. Recently, an emerging phenomenon, the spin-driven thermoelectric effect (STE), has garnered much attention as a promising path towards low cost and versatile thermoelectric technology with easily scalable manufacturing. However, progress in development of STE devices is hindered by the lack of understanding of the fundamental physics and materials properties responsible for the effect. In such nascent scientific field, data-driven approaches relying on statistics and machine learning, instead of more traditional modeling methods, can exhibit their full potential. Here, we use machine learning modeling to establish the key physical parameters controlling STE. Guided by the models, we have carried out actual material synthesis which led to the identification of a novel STE material with a thermopower an order of magnitude larger than that of the current generation of STE devices.

論文

Conceptual uncertainties in modelling the interaction between engineered and natural barriers of nuclear waste repositories in crystalline rocks

Finsterle, S.*; Lanyon, B.*; ${AA}$kesson, M.*; Baxter, S.*; Bergstr$"o$m, M.*; Bockg${aa}$rd, N.*; Dershowitz, W.*; Dessirier, B.*; Frampton, A.*; Fransson, ${AA}$.*; et al.

Geological Society, London, Special Publications, No.482, p.261 - 283, 2019/00

 被引用回数:9 パーセンタイル:70.92(Geology)

放射性廃棄物地層処分の信頼性は廃棄体パッケージとその周辺のベントナイトからなる緩衝材で構成される人工バリアと母岩の多重バリアに依存している。スウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB)はベントナイトと岩盤の相互作用の理解促進のためのモデリングタスクフォースを実施した。すなわち、異なる概念化とモデリングツールを採用した11のモデリングチームを活用して、エスポ硬岩研究所で実施された原位置試験の分析のためのモデルエクササイズを実施した。このエクササイズにより、人工バリアと天然バリアの相対的な重要度や、より信頼のあるベントナイト飽和予測に向けた現象理解に必要な視点、などの異なる評価結果を導く概念的な不確実性を抽出した。

論文

Effect of citrate-based non-toxic solvents on poly(vinylidene fluoride) membrane preparation $$via$$ thermally induced phase separation

澤田 真一; Ursino, C.*; Galiano, F.*; Simone, S.*; Drioli, E.*; Figoli, A.*

Journal of Membrane Science, 493, p.232 - 242, 2015/11

 被引用回数:53 パーセンタイル:88.7(Engineering, Chemical)

熱誘起相分離(TIPS)法によるポリフッ化ビニリデン(PVDF)膜の作製において、人体に有害な溶媒を用いることが問題視されている。そこで本研究では、毒性が非常に低いことで知られているアセチルトリブチルシトレート(ATBC), アセチルトリエチルシトレート(ATEC), トリエチルシトレート(TEC)の3種類のクエン酸エステルを溶媒として初めて用い、TIPS法によってPVDF多孔膜を作製した。PVDF膜の空孔サイズは用いた溶媒の種類に依存し、ATBC(0.82-0.93$$mu$$m), ATEC(2.44-2.98$$mu$$m), TEC(3.90-7.24$$mu$$m)の順で大きくなった。PVDFとの相溶性もATBC, ATEC, TECの順で向上することから、相溶性の高い溶媒は高分子溶液中において分子運動性が高く、相分離過程で互いに凝集して巨大な相をつくるため、結果として大きなサイズの空孔を形成したと考えられる。PVDF膜を用いて純水のマイクロフィルトレーションを行ったところ、空孔サイズの違いに応じて水透過率を広範囲に渡って制御できた。

論文

Nanoscale structures of radiation-grafted polymer electrolyte membranes investigated via a small-angle neutron scattering technique

澤田 真一; 山口 大輔; Putra, A.; 小泉 智*; 前川 康成

Polymer Journal, 45(8), p.797 - 801, 2013/08

 被引用回数:10 パーセンタイル:32.2(Polymer Science)

高プロトン伝導性を有する放射線グラフト電解質膜を開発するには、膜内構造に関する基礎的知見が非常に重要である。そこで本研究では、中性子小角散乱(SANS)測定により、直接メタノール型燃料電池用として開発を進めたエチレン・テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)を基材とするグラフト電解質膜のナノスケール構造を調べた。グラフト率31%の電解質膜のSANSプロファイルでは、相関長d=34nmの位置にショルダーピークとして、ETFEのラメラ結晶の間に導入されたポリスチレンスルホン酸(PSSA)グラフト領域に起因する構造を確認できた。乾燥及び含水状態においてピーク位置は変化しないことから、ラメラ結晶間という制限された空間内のPSSAグラフト領域は含水していないことがわかった。このことは、ラメラ結晶間のグラフト領域はプロトン伝導に寄与しないことを示唆することから、基材に用いる高分子の結晶構造が電解質膜のプロトン伝導度に影響を及ぼすことが明らかになった。

論文

Deuteron-production double-differential cross sections for 300- and 392-MeV proton-induced reactions deduced from experiment and model calculation

魚住 祐介*; 澤田 雄介*; Mzhavia, A.*; 野ヶ峯 翔*; 岩元 大樹; 金 政浩; 芳原 新也*; 若林 源一郎*; 中野 正博*

Physical Review C, 84(6), p.064617_1 - 064617_11, 2011/12

 被引用回数:18 パーセンタイル:72.25(Physics, Nuclear)

300MeV及び392MeV陽子入射反応における重陽子生成二重微分断面積を測定し、新たに提案した核反応モデルと測定結果の比較により理論モデルの妥当性を検討した。実験では、ターゲットに$$^{12}$$C, $$^{27}$$Al, $$^{51}$$V, $$^{93}$$Nb, $$^{197}$$Auの薄膜を使用し、実験室系で20度から104度の角度にわたって核反応で生成される重陽子のエネルギースペクトルを測定した。核反応モデルについては、クラスターノックアウトモデルとピックアップモデルを組合せた核内カスケードモデルを提案した。測定で得られた結果と提案した理論モデルによる計算値との比較を行った結果、提案したモデルが重陽子生成二重微分断面積を精度よく再現することを示した。

論文

Event structure and double helicity asymmetry in jet production from polarized $$p + p$$ collisions at $$sqrt{s}$$ = 200 GeV

Adare, A.*; Afanasiev, S.*; Aidala, C.*; Ajitanand, N. N.*; Akiba, Y.*; Al-Bataineh, H.*; Alexander, J.*; Aoki, K.*; Aphecetche, L.*; Armendariz, R.*; et al.

Physical Review D, 84(1), p.012006_1 - 012006_18, 2011/07

 被引用回数:29 パーセンタイル:72.31(Astronomy & Astrophysics)

重心エネルギー200GeVでの縦偏極陽子陽子衝突からのジェット生成のイベント構造と二重非対称($$A_{LL}$$)について報告する。光子と荷電粒子がPHENIX実験で測定され、イベント構造がPHYTIAイベント生成コードの結果と比較された。再構成されたジェットの生成率は2次までの摂動QCDの計算で十分再現される。測定された$$A_{LL}$$は、一番低い横運動量で-0.0014$$pm$$0.0037、一番高い横運動量で-0.0181$$pm$$0.0282であった。この$$A_{LL}$$の結果を幾つかの$$Delta G(x)$$の分布を仮定した理論予想と比較する。

論文

Identified charged hadron production in $$p + p$$ collisions at $$sqrt{s}$$ = 200 and 62.4 GeV

Adare, A.*; Afanasiev, S.*; Aidala, C.*; Ajitanand, N. N.*; 秋葉 康之*; Al-Bataineh, H.*; Alexander, J.*; 青木 和也*; Aphecetche, L.*; Armendariz, R.*; et al.

Physical Review C, 83(6), p.064903_1 - 064903_29, 2011/06

 被引用回数:184 パーセンタイル:99.44(Physics, Nuclear)

200GeVと62.4GeVでの陽子陽子の中心衝突からの$$pi, K, p$$の横運動量分布及び収量をRHICのPHENIX実験によって測定した。それぞれエネルギーでの逆スロープパラメーター、平均横運動量及び単位rapidityあたりの収量を求め、異なるエネルギーでの他の測定結果と比較する。また$$m_T$$$$x_T$$スケーリングのようなスケーリングについて示して陽子陽子衝突における粒子生成メカニズムについて議論する。さらに測定したスペクトルを二次の摂動QCDの計算と比較する。

論文

Azimuthal correlations of electrons from heavy-flavor decay with hadrons in $$p+p$$ and Au+Au collisions at $$sqrt{s_{NN}}$$ = 200 GeV

Adare, A.*; Afanasiev, S.*; Aidala, C.*; Ajitanand, N. N.*; 秋葉 康之*; Al-Bataineh, H.*; Alexander, J.*; 青木 和也*; Aphecetche, L.*; Aramaki, Y.*; et al.

Physical Review C, 83(4), p.044912_1 - 044912_16, 2011/04

 被引用回数:8 パーセンタイル:49.7(Physics, Nuclear)

重いフレーバーのメソンの崩壊からの電子の測定は、このメソンの収量が金金衝突では陽子陽子に比べて抑制されていることを示している。われわれはこの研究をさらに進めて二つの粒子の相関、つまり重いフレーバーメソンの崩壊からの電子と、もう一つの重いフレーバーメソンあるいはジェットの破片からの荷電ハドロン、の相関を調べた。この測定は重いクォークとクォークグルオン物質の相互作用についてのより詳しい情報を与えるものである。われわれは特に金金衝突では陽子陽子に比べて反対側のジェットの形と収量が変化していることを見いだした。

論文

Measurement of neutral mesons in $$p$$ + $$p$$ collisions at $$sqrt{s}$$ = 200 GeV and scaling properties of hadron production

Adare, A.*; Afanasiev, S.*; Aidala, C.*; Ajitanand, N. N.*; Akiba, Y.*; Al-Bataineh, H.*; Alexander, J.*; Aoki, K.*; Aphecetche, L.*; Armendariz, R.*; et al.

Physical Review D, 83(5), p.052004_1 - 052004_26, 2011/03

 被引用回数:175 パーセンタイル:98.48(Astronomy & Astrophysics)

RHIC-PHENIX実験で重心エネルギー200GeVの陽子陽子衝突からの$$K^0_s$$, $$omega$$, $$eta'$$$$phi$$中間子生成の微分断面積を測定した。これらハドロンの横運動量分布のスペクトルの形はたった二つのパラメーター、$$n, T$$、のTsallis分布関数でよく記述できる。これらのパラメーターはそれぞれ高い横運動量と低い横運動量の領域のスペクトルを決めている。これらの分布をフィットして得られた積分された不変断面積はこれまで測定されたデータ及び統計モデルの予言と一致している。

論文

Cross-linker effect in ETFE-based radiation-grafted proton-conducting membranes, 2; Extended fuel cell operation and degradation analysis

Ben youcef, H.*; Gubler, L.*; 八巻 徹也; 澤田 真一; Alkan G$"u$rsel, S.*; Wokaun, A.*; Scherer, G. G.*

Journal of the Electrochemical Society, 156(4), p.B532 - B539, 2009/02

 被引用回数:16 パーセンタイル:50.89(Electrochemistry)

本研究では、エチレン-テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)基材の放射線グラフトプロトン伝導膜における化学安定性に対し架橋剤量の効果を検討した。過酸化水素水溶液を用いた加速試験では、(1)架橋剤の導入により安定性が向上するが、過剰な導入は化学的,機械的特性が低下させること,(2)ETFE基材のプロトン伝導膜はテトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)基材の場合よりも安定性に優れていること、の2点が明らかになった。グラフト率を25%に制御して作製したプロトン伝導膜を用い2180時間に渡るH$$_{2}$$/O$$_{2}$$燃料電池の作動試験を80$$^{circ}$$Cで行ったところ、水素透過量の増加に伴いセル電圧が平均で13$$mu$$V/h(電流密度500mA/cm$$^{2}$$)の速度で劣化した。作動運転後に、膜のモルフォロジー変化を解析した結果、O$$_{2}$$導入口付近などにおいて局所的に大きな劣化分解が確認された。

論文

Phonon density of states in Sr$$_{2}$$FeCoO$$_{6-delta}$$ and SrBaFeCoO$$_{6-delta}$$; Effects induced by magnetic order and transport coherence

Rykov, A. I.*; 野村 貴美*; 澤田 嗣郎*; 三井 隆也; 瀬戸 誠*; 為ヶ井 強*; 徳永 将史*

Physical Review B, 68(22), p.224401_1 - 224401_7, 2003/12

 被引用回数:8 パーセンタイル:42.93(Materials Science, Multidisciplinary)

遷移金属酸化物Sr$$_{2}$$FeCoO$$_{6-delta}$$, SrBaFeCoO$$_{6-delta}$$の低温での磁気相転移温度近傍における核共鳴非弾性散乱測定を行った。測定結果では、転移温度(Tc$$sim$$150K)に温度を下げるのにしたがい、非弾性散乱スペクトルの低エネルギー成分(14meV)に見られるピークが顕著に増加し、転移温度以下では分裂することが観測された。また、Tc以下では、20meV近傍のメインバンドエッジ部に顕著なソフトニングも観測された。本論文では、実験結果についての報告と、格子振動のソフトニングが、材料の磁気相転移発現時の超交換相互作用の変調効果によるものであることを示す。

論文

Improving the realism of the cellular Potts model in simulations of biological cells

大内 則幸; Glazier, J. A.*; Rieu, J.-P*; Upadhyaya, A.*; 沢田 康次*

Physica A, 329(3-4), p.451 - 458, 2003/11

 被引用回数:85 パーセンタイル:91.42(Physics, Multidisciplinary)

拡張LargeQ状態-Pottsモデルは、細胞集団の腫瘍形成やtissue rearrangement、またセルソーティングを記述するのに使われ、さまざまな組織の細胞レベルのシミュレーションのスタンダードなテクニックになってきている。しかし、これまで用いられてきた細胞間の接着エネルギーが正であるモデルでは、実験と定性的には非常によく合うが、定量的な記述はうまくいかない。ここで、われわれは実際の細胞の持つ「接着力」をうまく表すように系のエネルギーを定義し、また新たな物理的な相互作用項をモデルに取り入れることで実験データとよく合うモデルを構築することに成功した。このモデルは、今後さまざまな細胞レベルの現象を記述するのに用いられることが期待される。

論文

Evaluation of critial current performance of 13 T-46 kA steel-jacketed Nb$$_{3}$$Al conductor

小泉 徳潔; 東 克典*; 土屋 佳則; 松井 邦浩; 高橋 良和; 中嶋 秀夫; 西島 元; 布谷 嘉彦; 安藤 俊就; 礒野 高明; et al.

Fusion Engineering and Design, 58-59, p.1 - 5, 2001/11

 被引用回数:2 パーセンタイル:19.66(Nuclear Science & Technology)

13T-46kAステンレスコンジット導体Nb$$_{3}$$Alを開発し、その臨界電流性能を評価した。Nb$$_{3}$$Alは強度が高いために、ステンレスコンジットを使用しても、そこにかかる歪は0.4%以下と評価できる。これによる臨界電流の劣化度は10%と小さい。実験では、サンプル製作の都合上、Nb$$_{3}$$Alに熱歪がかからなかった。本サンプルの臨界電流値には劣化がなく、実際のコイルの導体でも、この測定値より10%程度低い臨界電流値となる。よって、臨界電流値は100kAと予想され、十分な裕度がある。

口頭

架橋フッ素系高分子電解質膜のDMFC性能

八巻 徹也; 川人 慎平; 澤田 真一; 浅野 雅春; 石黒 弘規*; Mohammad Ali, A.*; 中川 紳好*; 鈴木 晶大*; 寺井 隆幸*; 前川 康成

no journal, , 

架橋ポリテトラフロオロエチレン(PTFE)を基材とする高分子電解質膜を用いてDMFCセルを組み立て、発電性能を調べた。イオン交換容量2.0meq/gの電解質膜と電極触媒層を140$$^{circ}$$C, 4MPaで3分間ホットプレスしてMEAを作製した。触媒として、アノードにPt-Ruを14.5mg/cm$$^{2}$$、カソードにPtを9.5mg/cm$$^{2}$$担持した。得られたMEAを単セルに組み込み、アノード側に1$$sim$$7Mのメタノール水溶液を満たし、カソード側を大気に開放して、パッシブ型DMFCの発電試験を行った。開回路電圧(OCV)はメタノール濃度によらず一定であり、出力密度はメタノール濃度が高くなるにつれて増大し6Mのとき最大値を示した。Nafionを用いた場合ではメタノール濃度の上昇に伴いOCVは大幅に減少し、出力密度は2Mのときを最高に低下する傾向がみられた。以上の結果から架橋PTFE電解質膜を用いたDMFCは、Nafionより高濃度のメタノールを使用できることが明らかとなった。

口頭

架橋ポリテトラフルオロエチレン電解質膜を用いたDMFCの性能評価

八巻 徹也; 川人 慎平; 澤田 真一; 浅野 雅春; 石黒 弘規*; Mohammad Ali, A.*; 中川 紳好*; 鈴木 晶大*; 寺井 隆幸*

no journal, , 

架橋ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)電解質膜を用いたDMFCの発電性能を調べた。イオン交換容量2.0meq/gの電解質膜と電極触媒層を、60$$^{circ}$$C, 0.2MPaで10分間ホットプレスして膜-電極接合体(MEA)を作製した。触媒として、アノードにPt-Ruを6.0mg/cm$$^2$$、カソードにPtを6.0mg/cm$$^2$$担持した。得られたMEAを単セルに組み込み、アノード側に2$$sim$$8Mのメタノール水溶液を満たし、カソード側を大気に開放して、パッシブ型DMFCの発電試験を行った。4Mメタノールを用いたとき、最大出力密度16.5mW/cm$$^2$$を示した。発電試験中に消費した全メタノール量から、電極反応で使用した量を差し引いて求めたメタノールフラックスは、すべての濃度においてNafionよりも低く、高濃度ほどその差が顕著であった。以上のことから、架橋PTFE電解質膜は、電池作動下においても優れたメタノール透過抑制能を示し、高濃度メタノールを用いるDMFC用膜材料として有望であることが明らかとなった。

口頭

多重架橋型高分子電解質膜の燃料電池特性; 放射線架橋と化学架橋の効果

八巻 徹也; 澤田 真一; 浅野 雅春; 前川 康成; 吉田 勝; Gubler, L.*; Guersel, S. A.*; Scherer, G.*

no journal, , 

最近われわれは、高温での放射線照射で得られる架橋ポリテトラフルオロエチレン(cPTFE)を基材とし、スチレンとビス(ビニルフェニル)エタン(BVPE)をグラフト共重合することにより新規の多重架橋型電解質膜を作製した。BVPEは膜全体のグラフト側鎖を均一かつ高密度に架橋することが可能であるため、従来のDVB架橋を凌駕する耐酸化性だけでなく、優れた寸法安定性,機械的特性(強度と柔軟性)をもたらすことを明らかにしている。そこで今回は、cPTFE主鎖とBVPE架橋グラフト鎖とからなる本電解質膜のPEFC特性を放射線架橋,化学架橋による効果に着目して調べた。放射線分解型高分子のPTFEではグラフト重合のためのわずかな照射でも膜性能に大きな影響を及ぼすことが示唆され、PTFE主鎖の架橋により放射線耐性を向上させることが電解質膜としての特性維持に不可欠であると考えられた。一方、BVPEによるグラフト側鎖の架橋は、電極との間の接触性だけでなく耐久性向上にも効果的であることがわかった。多重架橋型電解質膜は、80$$^{circ}$$C, 95$$^{circ}$$Cの開回路電圧保持による劣化加速試験において非常に安定であり、劣化は性能に影響を与えるほど大きくないことが明らかになった。

口頭

Nano-meso scale structures of radiation-grafted polymer electrolyte membranes investigated by small angle neutron scattering technique

澤田 真一; 山口 大輔; Putra, A.; 小泉 智; 前川 康成

no journal, , 

高性能燃料電池電解質膜を開発するうえで、既存の電解質膜の構造を明らかにすることは非常に重要である。そこで本研究では、小角中性子散乱(SANS)測定によって、エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)を基材とする電解質膜の構造を調べた。SANSプロファイルでは、波数q$$_{P}$$=0.16nm$$^{-1}$$の位置にショルダーピークが観察された。この結果は、ポリスチレンスルホン酸グラフト鎖からなるドメインは、相関長L$$_{P}$$=2$$pi$$/q=39nmの間隔で存在することを示唆する。ETFEラメラにおける結晶相間隔はL$$_{P}$$と近かったことから、ラメラの非晶相領域にグラフト鎖が導入されたと考えられる。

口頭

小角X線及び中性子散乱法によるETFE基材グラフト電解質膜の構造解析

Tran, D. T.; 澤田 真一; 長谷川 伸; Putra, A.; 山口 大輔; 大場 洋次郎*; 小泉 智; 大沼 正人*; 前川 康成; 勝村 庸介*

no journal, , 

放射線グラフト法によって燃料電池用の高性能電解質膜を開発するには、グラフト電解質膜の構造を詳細に理解することが必要不可欠である。そこで本研究では、小角X線及び中性子散乱法により、エチレンテトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)を基材とするグラフト電解質膜の構造解析を行った。基材ETFE膜では、相関長23nmの位置に結晶ラメラの間隔に起因するピークが見られた。スチレングラフト膜(グラフト率34%)と電解質膜(イオン交換容量2.0meq/g)では、それぞれ30, 33nmの位置にピークが観察された。この結果は、ラメラ内の非晶相領域にグラフト鎖が導入され、ラメラ間隔を広げたと解釈できる。

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