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山中 淳至; 橋本 孝和; 内田 豊実; 白土 陽治; 磯崎 敏彦; 中村 芳信
Proceedings of International Conference on Toward and Over the Fukushima Daiichi Accident (GLOBAL 2011) (CD-ROM), 6 Pages, 2011/12
東海再処理工場(TRP)はPUREX法を採用し、1977年以降、1140tHMの使用済燃料を処理してきた。再処理プロセスでは、溶液中の硝酸濃度,U, Pu,核分裂生成物等のイオン濃度及び温度が異なることから、さまざまな腐食環境の中にあり、耐食性を考慮のうえ各機器の材料にステンレス鋼やチタン鋼を選定している。材料の腐食環境の厳しさは溶液の硝酸濃度と温度に依存し、溶液中のUは、ステンレス鋼の腐食に与える影響は小さく、チタン鋼の腐食速度を抑制するとされている。TRPで硝酸ウラニル溶液を取扱う機器は硝酸濃度も低く、これまで腐食故障を経験していない。しかしながら、U濃度の上昇に伴い、ステンレス鋼の腐食速度が若干増加する報告もある。TRPで硝酸ウラニル溶液を取扱う機器として、U濃度を最大約1000gU/lまで高める蒸発缶や約320Cの高温でUO
粉末に転換する脱硝塔は、高濃度かつ高温のUを取扱うため、腐食の進行の程度を把握しておくべきであると考える。これらの機器について厚さ測定により評価を行った結果、その腐食速度はわずかであり、今後も健全に使用できることを確認した。
村上 学; 大村 政美; 古川 伸一; 白土 陽治; 石山 港一
no journal, ,
再処理施設において精製されたウラン溶液は、ウラン脱硝塔で流動層を用いて脱硝しUO粉末としてウラン製品としている。脱硝塔は、約300
Cに加熱した状態で塔下部から流動層エアを供給し、塔内でUO
粉末を流動させ、約1000(g/L)に濃縮したウラン溶液を噴霧ノズルによって霧状に噴霧している。脱硝塔において運転を阻害する要因の主な事象は、噴霧ノズルの詰りである。特に、脱硝塔へ供給するウラン溶液の供給量,濃度を高くするとノズル先端にウランの塊(ケーキング)が付着し、短期間でノズルの閉塞に至ってしまう。ウラン脱硝塔を安定に運転するためには、ケーキングによるノズルの詰りを防止する必要がある。東海再処理施設のウラン脱硝施設において、ウラン溶液濃度,供給量,噴霧エア量などをパラメータとして種々の試験を行い、ノズルに詰りが生じない運転条件を確立した。
村上 学; 山中 淳至; 中澤 豊; 後藤 雄一; 白土 陽治; 内田 豊実
no journal, ,
使用済燃料から回収したウラン粉末には、ごく微量のU-232が含まれており、このU-232の娘核種であるBi-212, Tl-208が線源となり、ウラン粉末を貯蔵する容器表面の線量率を上昇させるため、当該ウラン粉末を再利用する際の作業員の外部被ばくが問題となる。このため、貯蔵期間の異なるウラン粉末のBi-212, Tl-208含有量と線量率の関係を調査した。さらに、ウラン粉末は高い吸水性を有していることから、長期貯蔵下における、ウラン粉末中の含水率も調査した。調査の結果、Bi-212, Tl-208の含有量はORIGEN値をもとに計算した結果と分析値がおおむね一致し、貯蔵容器の表面線量率と、ウラン粉末中のBi-212, Tl-208の含有量に良い相関があることが認められた。また、含水率については貯蔵容器への充填時のデータと比較しても上昇は見られず、ウラン粉末長期貯蔵下における貯蔵容器の気密性に問題のないことを確認した。
白土 陽治; 磯崎 敏彦; 岸 義之; 磯部 洋康; 中村 芳信; 内田 豊実; 妹尾 重男
no journal, ,
再処理プロセスでは硝酸濃度,使用温度,U, Pu等の金属イオンの存在により腐食環境が異なるため構造材もその環境に応じたものを使用しており、1000gU/Lと高濃度の硝酸ウラニル溶液を扱う、ウラン溶液蒸発缶ではTi材が用いられている。ウラン存在下での硝酸溶液中のTi材の腐食評価はこれまでも報告されているが、高濃度のウラン溶液の試験データの報告例は少ない。そこで、東海再処理工場にあるウラン溶液蒸発缶(第2段)での腐食評価を行った。評価項目として、蒸発缶胴部の肉厚測定及び内部の腐食状況の目視観察を実施し、その結果、気相部の減肉量は約0.13mmで、運転時間(約20000時間)から求めた腐食速度は約0.06mm/yであり、液相部の減肉量は0.03mmで、超音波接触子の精度0.1mmを考慮すると腐食はほとんどないことがわかった。また、蒸発缶の内部観察の結果では、減肉が認められた気相部表面にはざらつきが見られたものの、減肉していない液相部及び伝熱管では金属光沢を呈していた。今回の試験結果から蒸発缶の腐食しろがなくなるまで今後10年以上運転が可能であるが、予防保全の観点から今後も継続して腐食評価を行っていく。
磯崎 敏彦; 蔦木 浩一; 白土 陽治; 中澤 豊; 掛 康弘; 古川 伸一
no journal, ,
高放射性廃液(以下、「HAW」という)貯蔵工程に設置している槽類換気系のフィルタケーシングについて高経年化対策として設備更新を実施した。更新にあたっては、設備の長期安定運転の観点から、本体胴部に炭素鋼が使用され上下のステンレス製の鏡部とフランジ接続した構造になっている既設ケーシングをすべてステンレス製の溶接一体構造に変更するとともに十分な耐震性を確保するための専用架台を新設することとした。この更新作業では、フィルタの目詰まりによるHAW貯槽内の圧力上昇等の事象を想定した槽類換気系統の切替え,作業員の被ばく・汚染の防止のためのモックアップ訓練などの対策を講じるリスクアセスメントを行ったことで、連続運転にある工程の安全及び作業安全を確実に確保したうえで計画通りに更新することができた。また、既設ケーシングの肉厚測定,内部観察の結果から、全ステンレス鋼への変更が腐食対策として有効であり、今後の長期にわたる運転に対して、より耐久性を確保できることが確認できた。
衣旗 広志*; 小玉 貴司*; 中野 正直*; 玉内 義一*; 松岡 伸吾*; 富山 祐弘; 安田 猛; 蔦木 浩一; 吉野 保之; 白土 陽治; et al.
no journal, ,
模擬高放射性廃液で確認したパラジウムによる水素消費反応が高放射性廃液にも起きていることを確認するために、前報で報告した高放射性廃液貯槽のオフガス中の水素濃度と模擬廃液実験の結果から計算される水素濃度の比較評価を行った。水素濃度の計算に使用したモデルは、模擬高放射性廃液を用いたコールド試験結果より、攪拌状態や放射線分解によって発生する水素が放出される水面面積等を考慮したモデルで計算を行った。計算結果と実測したオフガス中の水素濃度を比較評価した結果、攪拌状態の不確定さがもたらす範囲内で同程度の値であることが確認された。この結果より、模擬高放射性廃液での試験で確認されたパラジウムによる水素消費反応は、実高放射性廃液でも起きている可能性が示唆された。これは、原子力機構と日本原燃との共同研究で実施した成果を2件のシリーズで発表するものであり、本発表は日本原燃が行う。
白土 陽治; 山中 淳至; 蔦木 浩一; 吉野 保之; 岸 義之; 磯部 洋康
no journal, ,
I-131は高放射性廃液中に含まれるCm-244等の自発核分裂により生成する。MOX使用済燃料には通常の軽水炉燃料より多くのCmが含まれていることから、今後の高燃焼度燃料・MOX使用済燃料再処理の基盤データとしてI-131の工程内挙動の把握を実施した。調査の結果、高放射性廃液貯槽のCm-244濃度から求めたI-131の発生量及びオフガス中のI-131量から求めたオフガス中(アルカリ洗浄塔)への移行割合は約0.1%である。また、オフガスのアルカリ洗浄液中のI-131の濃度が検出下限値以下であることから、高放射性廃液中で発生したI-131はほとんど溶液中に留まると考えられる。
磯崎 敏彦; 白土 陽治; 蔦木 浩一; 吉野 保之; 内田 豊実; 中村 芳信
no journal, ,
ウラン脱硝塔は、硝酸ウラニル溶液(以下、UNH)を、流動層を用いた直接脱硝法により三酸化ウラン粉末(以下、UO)に転換する装置であり、高濃度のUNHを取り扱うため晶結しやすく、施設建設当初に設置の分離精製工場のウラン脱硝塔(MP脱硝塔)では、噴霧ノズル(以下、ノズル)の先端部での閉塞を防止するなどの課題があった。このため、流動層の安定化及びノズルの挿入位置の最適化により噴霧状態の安定化を図り、ノズルの閉塞防止及びノズルケーキの生成を抑制させ、連続運転を可能とした。一方、ノズルケーキの影響を少なくするためにUO
粉末の抜き出しにオーバーフロー方式を採用した新設のウラン脱硝施設のウラン脱硝塔(DN脱硝塔)は、MP脱硝塔で得られた知見を反映させ、噴霧エア流量とUNH供給流量の流量比の最適化を図るとともにノズルの製作及び組立精度を向上させるためのノズル先端部外筒の削り出し一体加工及び外筒内へのUO
粉末の巻き込みを防ぐためのフラットタイプ型外筒を採用するなどの技術改良を行った。これらによりノズルの閉塞防止を図り1か月以上の安定した連続運転を可能とした。
富山 祐弘; 安田 猛; 蔦木 浩一; 吉野 保之; 白土 陽治; 中村 芳信; 衣旗 広志*; 小玉 貴司*; 中野 正直*; 玉内 義一*; et al.
no journal, ,
東海再処理工場の高放射性廃液貯槽(5基)のオフガス系配管にサンプリングラインを設け、オフガス中の水素濃度の測定を行い、高放射性廃液中から発生する水素量を求め、設計との比較を行った。水素濃度は、シリンジによりオフガスを採取し、ガスクロマトグラフィを用いて測定した。HALWの液組成についてはORIGEN値から評価した。結果、高放射性廃液貯槽から発生する水素濃度は、パルセーション(脈動)作動後、2.02.5ppmで推移するが、パルセーションを停止すると経過時間とともに低下し、約1.3ppmで平衡に達する傾向が確認された。これはパルセーションによる撹拌効果により、HALW中に溶解している水素が放出されている可能性を示唆している。評価液組成から求めた水素濃度は約800ppmであるが、実測値は数ppmオーダーであり、非常に小さい。これは、既報のコールド試験の結果として報告しているHALW中のPdによる水素消費反応による、水素濃度の低下の可能性を示している。
岸 義之; 安田 猛; 所 颯; 山中 淳至; 蔦木 浩一; 白土 陽治; 田中 等
no journal, ,
高放射性廃液は、崩壊熱による発熱、放射性分解による水素の発生があるため、冷却機能及び水素掃気機能を有する設備で貯蔵している。これらの機能維持に関連する設備には、従来から非常用発電機からの給電が行えるよう設計されているが、東海再処理施設では、福島第一原子力発電所事故を教訓に、全動力電源が喪失した場合を考え、速やかにその機能を回復するために、電源車からの給電系統を確保するなど、緊急時に備えた安全対策を講じた。本報告では、これらの安全対策の取り組みについて報告する。